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明治安田J1第22節第1日(10日、カシマスタジアムほか)前節4位の鹿島は3位横浜Mとの上位対決を2-1で制し、勝ち点41で2位に浮上した。今夏入団したFW上田綺世(20)の初ゴールが決勝点となった。首位のFC東京は仙台を1-0で下した。3連勝で同48とし、2位との差を7に広げた。前節2位の川崎は名古屋に0-3で完敗して3戦白星なし。名古屋は11試合ぶりの勝利を挙げた。
プロ初得点で上位対決を制した。1-1の後半42分、鹿島のFW上田が右足でゴール左に決勝点を流し込む。右手でガッツポーズをつくると、手荒い祝福を受けた。
「こみ上げてくるものがあった。相手の守備ラインが高いので、どうやって自分の色を出すか考えていた」
チームの経営権がフリーマーケットアプリ大手のメルカリに譲渡されると発表されてから、初のホーム開催で初勝利。その立役者が今夏加入した20歳。新時代の到来を予感させた。
前半はベンチから試合を見つめた。序盤から味方がオフサイドを取られる場面が多く「自分はそうならないように」。MF土居の折り返しを受ける前、バックステップを踏みながら数メートル下がり、同時にシュートコースを確保。J1で3試合目ながらクレバーさが光る一発で、3位横浜を撃破。チームを今季初の2位に押し上げた。
7月26日に法大サッカー部を退部し、来春予定していた鹿島入りを前倒し。鹿島の下部組織出身だが、ユースに昇格できず、茨城・鹿島学園高を経て法大へ。U-22(22歳以下)日本代表の常連に成長し、6月の南米選手権(ブラジル)でA代表に初選出されたが、3試合出場で無得点に「無力感を感じた」。
大会後、レアル・マドリード(スペイン)に加入した18歳のMF久保建英ら来年の東京五輪出場を目指す仲間は次々と海外に移籍。「僕はアマチュアからプロに飛び込んだだけで、彼らはプロとしてのキャリアを積んでいる。悔しい」と正直な思いを吐露する。
雑草魂を胸に高みを目指す20歳。2016年以来のリーグ優勝と五輪の金メダルへ、ここからゴールを積み重ねる。 (山下幸志朗)
鹿島-横浜Mを観戦したフリーマーケットアプリ大手メルカリの小泉文明社長兼CEO
「(勝利は)うれしいの一言。みなさんが楽しんでもらえるようなキャンペーンをこれから用意したい」
上田 綺世(うえだ・あやせ)
1998(平成10)年8月28日生まれ、20歳。茨城・水戸市出身。鹿島のユースに昇格できず、茨城・鹿島学園高から法大へ進学。2年時に全日本大学選手権優勝。今年6月17日の南米選手権1次リーグのチリ戦でA代表デビュー。7月31日の浦和戦でJ1初出場。8月2日にプロ契約。J1今季3試合1得点。A代表通算3試合0得点。182センチ、76キロ。
◆鹿島の上田、V1号「こみ上げてくるものがあった」 メルカリ譲渡発表後初勝利(サンスポ)