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「タイトルの数を増やす。その助けになりたい」
ランニングでは、選手たちの輪から離れて、ひとりで黙々と走る姿があった。
1月8日の鹿島アントラーズの始動日、今オフに川崎フロンターレから完全移籍で加入した奈良竜樹が、新天地でのスタートを切った。
「しゃべるのは得意じゃないから」と、ひとりで走っていた理由を明かす。オフ・ザ・ピッチも「静かにしているタイプ」だと言う。ただし、プレーする時は“饒舌”になる。負けず嫌いな性格も手伝って、チームが勝つためなら「言う時は言うし、(意見を)ぶつけ合う時には、ぶつけ合わなければいけないと思う」というスタンスだ。
すべては勝利のために、このクラブでタイトルを掴むために。
「勝つためには、なんでもするじゃないけど、自分が嫌われ役になろうと、自分が犠牲になろうと、チームが勝つっていうところに常にフォーカスしてやってきたつもりなんで」
内田篤人は以前、鹿島の新たなリーダーの台頭を期待して、三竿健斗の名前を口にしたことがある。理由は、「チームメイトにちゃんとモノを言えるから」だ。
単なるいがみ合いとは違う。奈良も“プロフェッショナルな衝突”を恐れずにできる選手のようだ。もっとも、鹿島のクラブカラーを奈良はすでに理解しているようで、「そこはもう、このクラブでは日常だと思うので。そこに入っていけるように、そのテンションについていけるように、自分もしっかりやっていきたい」と表情を引き締める。
鹿島向きの選手だ、と投げかければ、「うーん、どうなんですかね」としばし思案した後、こう続けた。
「(フットボールダイレクターの鈴木)満さんもそうだし、コーチ陣も、『勝つ』とか『勝利』というのがワードとして出てくる。そこは僕にも通じるというか、近いものがある。鹿島向きとか、鹿島に似合うっていうのは、これからプレーで証明していかなければいけないと思うので。そこはこれからの話」
本人はそう語るが、少なくとも、勝利にとことんこだわり、タイトルを義務付けられたクラブに相応しい人材であり、昨季は無冠に終わったクラブに必要な選手のように思える。
「タイトルの数を増やす。その助けになりたい、その力になりたいという想いが、この中に入って改めて感じた」
2年連続での無冠は許されない。タイトル奪還に燃える鹿島で、奈良がその炎をさらに大きくする原動力となる。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)