月刊サッカーマガジン 2020年 07月号 [雑誌]
チーム全体練習が再開して10日あまり。鹿島アントラーズの若きDF町田浩樹は気持ちを高めていた。オンラインで取材に応じ、「『再開幕』の日も決まったので、そこに照準を合わせていく」と力強く語った。
今季のサッカーは自分たちがどうするか
今季、鹿島はACL、ルヴァンカップ、そしてJ1開幕戦と、公式戦3連敗。苦しい立ち上がりとなった。しかし、選手たちはリーグ中断中にオンラインでのミーティング等でザーゴ新監督の戦術理解を深めることに努めた。
「中断前に、自分たちがやってきたことをまたゼロにしないように意識し、そこにスタッフやコーチ陣がいろいろな機能をつかって、そうならないようにやってくれた。上積みしている自信は自分たちもありますし、これからは、その精度をより上げていくだけ。それに尽きると思います」
再開日が発表され、目標は定まった。全体練習再開から10日あまり経ち、「チームとしてもコンディションが上がってきていることを実感している」と町田は言った。
すでに再開カードは川崎フロンターレになると報じられている。そのことを問われると、「今年のうちのサッカーは相手どうこうよりは、自分たちがどういうサッカーをするかが大事だと思う。なので、自分たちがやるべきことの精度を上げてやっていくだけだと思います。もちろん川崎は手ごわい相手ですし、再開の初戦でそういう相手を倒すことでまた、勢いがつくと思う。ふさわしい相手だと思うので、楽しみです」と話した。
昨季はチーム事情から左サイドバックを務めることが多かったが、今季は同ポジションに新戦力が加わり、本来の場所、センターバックで勝負することになりそうだ。本人もそのことを自覚している。
新しく生まれ変わったチームは、スタートこそつまずいたが、リスタートはつまずかない。
「(今季は)3試合ともなかなか点を取れず、自分たちのミスから失点して、うまくゲームの流れをコントロールすることができなかった。ミスをなくして質を上げていくというところは、常に課題として意識してやっています。その中で自分たちからアグレッシブに前から行って相手のミスを誘うというのも、このまま継続してやっていければ」
J1では開幕戦のみを終えた順位では最下位に沈むが、再開から勝利を重ねればいいだけのこと。鹿島の一員である自覚から言った。「目標は変わらない」。狙うは順位表のてっぺんのみだ。