月刊サッカーマガジン 2020年 07月号 [雑誌]
6月16日、鹿島アントラーズのFW上田綺世が練習後にオンラインで取材に応じた。上田はJ1リーグ再開後に待ち受ける連戦について、自身の思いを話した。
「連戦の方がゴールのイメージは湧きやすい」
6月15日にリーグ戦再開後の日程が発表され、鹿島は再開初戦で川崎Fと対戦することとなった。昨季はJ1リーグとルヴァンカップの4試合で勝利を挙げられなかった相手だが、「そういうデータもあるけれど、まずは自分たちがこの準備期間、再開までの間に、戦術的な部分を含めてどのくらい、僕らがやってきたことを詰めていけるかが大事」と、7月4日の川崎F戦に向けて、上田はチームの戦い方をより成熟させる必要性を強調した。
公式戦中断前は、AFCチャンピオンズリーグ・プレーオフ、ルヴァンカップ、J1リーグと、いずれも完封負けを喫している。そのため、再開後に勝利を重ねるためには、攻撃陣の奮起が必要だろう。ストライカーの上田もゴールを取ることを求めている。
「どんなに失点をしても、それ以上の点を取れれば勝てるという感覚が僕にはある。僕もそうですけれど、やはり前線の選手は点を取ることを意識して今も練習しています。攻撃の形も練習しているので、そういうところから得点できればいいなと。僕も自分の個を生かして、チームを勝利に導けたらいいと思っています」
再開後は、12月まで連戦が続く過密スケジュールとなる。特に夏場の戦いは厳しくなることが予想されるが、上田は自身の未来も見据えつつ、前向きにとらえている。
「Jリーグ(の日程が)が詰め詰めになることで、逆にチャンスも増えます。そういう厳しい環境の中で活躍することは、(2021年に延期された)五輪でも厳しい日程になると思うので、そういったところにもマッチしていくんじゃないかなと思います。
僕は連戦の方が気持ちは切れづらいし、ゴールのイメージも湧きやすい。あとは連戦のどのタイミングでリズムに乗れるかが大事。より早く結果を残せば乗れるだろうし、逆に(スランプに)はまってしまうとなかなか抜け出せないことにもなると思う。やはり1試合目、自分がチャンスをもらったタイミングで、そのチャンスを生かせるか。それが連戦で活躍できるかどうかに関わってくると思うので、そこは意識しつつ、コンディションの調整というところも意識していきたいです」
自身がゴールを重ね、チームに多くの勝利をもたらすべく、上田は再びやってくる公式戦の戦いに照準を合わせる。