「悪質な場合は当然怒る」
「平常心を失う選手はナンセンス」
まさに紳士的な回答だった――。
鹿島アントラーズのFWエヴェラウドが10月29日にオンライン取材に応じ、チームの得点源としてピッチに立つうえでの心構えを明かした。
エヴェラウドはここまで25試合に出場しチームトップの13得点を記録。得点ランキングでも柏レイソルのオルンガに次ぐ2位と、リーグ後半戦で快進撃を続ける鹿島で重要なピースとなっている。
そんなブラジル人アタッカーは、相手チームにすればもちろん危険な存在だ。必然的に厳しいマークにさらされるが、激しいコンタクトを受けても常に比較的落ち着いた様子で、激高した姿はあまり見たことがない。その理由について、「日本のサッカーはフェア」であると説明している。
「日本のサッカーでは全員がフェアに接してくる。悪質な場合は当然僕も怒りますが、いままでやってきてそんな選手はまったくいなかった。彼らが僕に仕事をさせないために厳しいマークをするのは当然で、僕も彼らからボールを奪うときにはやるわけで、それが普通ではないかなと思う」
また一方で、プレー中に平常心を失う選手に対しては“ナンセンス”との言葉を使い、自身の考えを述べている。
「よくやられて怒って平常心を失う選手を見ていますが、それはナンセンスかなと思います。自分が変なことをやらなければ変なことをされないし、それはサッカーだけではなく人生のなかでも、ちゃんとフェアでクリーンにやっていればみんな認めてくれる。
毎回コンタクトをされたからといって平常心を失っていったら、自分のプレーができなくなる。もともと僕はサッカーはフルコンタクトだと考えているので、べつになにも気にすることはないですね」
現在6位の鹿島は、31日に勝点45で並ぶ5位・名古屋グランパスとホームで激突する。「我々が2位にたどり着くためには非常に重要な試合」と、この一戦が持つ価値を十分に理解するエヴェラウド。冷静なストライカーの一撃に期待が高まる。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部