日刊鹿島アントラーズニュース

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2021年10月29日金曜日

◆鹿島“3季連続無冠”の理由 サッカー天皇杯準々決勝で川崎に完敗 効果的補強ゼロ…今の編成では誰が監督でも厳しい状況(zakzak)






 サッカー天皇杯準々決勝(27日、等々力)で、鹿島は大会連覇を狙う川崎に1-3と完敗。今季クラブ創設30周年というメモリアルイヤーだが、3季連続無冠も決まり非常事態に陥った。

 今季対川崎は3戦3敗。鹿島・相馬直樹監督(50)は試合後の会見で「本当に申し訳ない。私の力不足」と謝罪する場面も。鹿島時代の後輩、川崎・鬼木達監督(47)に完膚なきまでにたたきのめされた。

 2018年にアジア・チャンピオンズリーグで優勝しているが、今季J1は6位で優勝の可能性はなく、国内主要タイトルで5季連続の無冠。勝てなくなった最大の理由はトップチームの編成だ。効果的な補強がゼロに近い。

 かつて鹿島といえば、実力あるブラジル人選手と日本代表の主力で編成された。高卒即戦力の選手はこぞって鹿島に入団したが、今は川崎、浦和、FC東京にいく。

 現在、6人のブラジル人助っ人がいるが、当たりだったのは、今季加入したMFピトゥカ(29)ぐらい。この選手は昨年10月から元日本代表監督・ジーコ・テクニカル・ディレクター(68)が目をつけていた。しかし、他の5人のブラジル人は“ジーコルート”ではない。

 2019年に16億円で鹿島を買収したメルカリは『金は出すがチーム編成には口を出さない』方針。小泉文明社長(41)も「鹿島はタイトルを獲らなきゃいけないクラブ」というものの具体策はない。

 鹿島にはユースに柳沢敦監督(44)、小笠原満男アカデミー・アドバイザー(42)、そして、いずれチームGM職を目指す中田浩二クラブ・リレーションズ・オフィサー(42)と黄金時代を支えたOBがいる。彼ら3人をトップに昇格させる荒療治も考えられるが、今のトップチームの編成では誰が監督になっても常勝軍団復活は厳しい状況だ。 (編集委員・久保武司)







◆【鹿島】荒木遼太郎が「対応力が早くてどんな相手にも変化できて、すごいチーム」へ一矢報いるヘッド一発(サッカーマガジン)






10月27日の天皇杯準々決勝で、鹿島アントラーズは川崎フロンターレに1-3で敗れ、今季無冠が決まった。川崎Fとの差を痛感することになったが、一筋の光は、荒木遼太郎のプレー。54分に登場すると生き生きと攻撃のリズムを生み出し、意地のゴールを奪った。


■2021年10月27日 天皇杯準々決勝(@等々力/観衆9,776人)
川崎F 3-1 鹿島
得点者:(川)オウンゴール、旗手怜央、脇坂泰斗
    (鹿)荒木遼太郎


「全力で戦ってACL圏内を」


 今季最後のタイトルを逃した悔しさは、低く絞り出すような荒木遼太郎の声が物語っていた。

「タイトルを取れる大会はラストだったので、これですべて失って悔しい気持ちと、一緒に戦ってくれたサポーターに対して今年は(クラブ創設)30周年記念というのもあって申し訳ない思いです。本当にこのタイトル取りたかったという気持ちがありました」

 10月27日、天皇杯準々決勝で鹿島アントラーズは川崎フロンターレに挑み、1-3で散った。前半は圧倒されて先制され、後半開始早々に2点を失い、荒木に出番が回ってきたのは3点をリードされてすぐの54分だった。

 すると、鹿島に推進力がよみがえる。気圧されていたパワーを引っくり返すようにして、荒木が相手に捕まらないポジションでボールを引き出し、さらに前線に配球して川崎Fのラインを押し下げた。そこに、安西幸輝の左サイドからの突破を加えて押し込むと、荒木が一矢報いるゴール。

「幸輝くんが何回も相手の深い位置まで潜り込んでくれて、そこからのクロスがあって、何回かあそこ(ゴール前)にこぼれているシーンがありました。そこに入っていったら自分の目の前にボールが来たので、ヘディングで合わせました」

 左で短くつないで安西が抜け出して折り返し、相手に当たってこぼれたところを、荒木がヘッドで押し込んだ。ただ、これは90分のこと。あと2点を追いつくには遅きに失した。

 できたこともあった。しかし、それを川崎Fに「消された」印象が強いという。

「自分が相手の間で受けてゲームを作ることは、入ってすぐにやっていました。でも、川崎の対応で早めにつぶされて消されました。対応力が早くてどんな相手にも変化できて、すごいチームだなと感じました」

 自分たちで変化を生んで、相手の変化を消し去る。「ここで悔しがっていても、今年はまだ5試合残っているので、全力で戦ってACL圏内(の3位)を目指していきたい」と切り替える荒木と鹿島が目指す道は、そこにあるかもしれない。

取材◎平澤大輔 写真◎小山真司


◆【鹿島】荒木遼太郎が「対応力が早くてどんな相手にも変化できて、すごいチーム」へ一矢報いるヘッド一発(サッカーマガジン)





◆【鹿島】安西幸輝は「鹿島が大好き」だから無冠でも終わらせない。「鹿島とはというのを見せられれば」(サッカーマガジン)






10月27日の天皇杯準々決勝で鹿島アントラーズは川崎フロンターレに1-3で敗れて敗退、今季無冠が決まった。クラブ創設30周年の年にタイトル獲得を、という意気込みとともに夏にポルトガルから戻ってきた安西幸輝は、自らの力不足と肩を落としたが、戦いをやめるつもりはない。


■2021年10月27日 天皇杯準々決勝(@等々力/観衆9,776人)
川崎F 3-1 鹿島
得点者:(川)オウンゴール、旗手怜央、脇坂泰斗
    (鹿)荒木遼太郎


「最初の15分で圧をかけられなかった」


「完敗かな、と思います」

 鹿島アントラーズが10月27日の天皇杯準々決勝で川崎フロンターレに1-3で敗れて、安西幸輝は率直にそう話した。完敗としたのは、ゲームプランについて振り返る中でのことだった。

 相馬直樹監督は、4日前のJ1でFC東京に2-1で勝って手応えを得た戦い方、つまり早いタイミングで前線にボールを運んでおいて、相手陣内で前を向いてプレーすることを狙っていた。しかし、川崎Fにボールを持たれ、奪ってもまた回収されて、ボールを運ぶ前の段階で後手に回っていた。

「等々力はピッチがいいしボールが走るので、最初の15分で圧をかけられなかったのが要因だと思います」

 安西の言うように、ピッチの中では鹿島の両サイドバックと川崎Fの両ワイドの駆け引きが、ボールのないところでも繰り広げられていた。

「家長(昭博)選手とマルシーニョ選手があまり守備をしないでサイドバックを上がらせないようにする感覚になっていたので、完敗かな、と思います」

 これで攻撃への最初の一歩を抑え込まれると、守備でも家長、脇坂泰斗、山根視来のトライアングルに翻弄された。安西は常に嫌な場所を取る3人に対して、奪いに行こうとしても行けなかった、というもどかしさを明かした。これを脇坂は「サイドバックをロックする」と表現したが、この駆け引きで安西が守備でも優位に立てなかった。

 32分、48分、51分と失点して3点のビハインドを負い、なりふり構っていられなくなると、吹っ切れたようにドリブルで仕掛けられるようになる。交代選手を使いながらパワーアップして、90分には左サイドを抜けてセンタリング、相手にブロックされたがこぼれ球を荒木遼太郎が押し込んで、1点は返した。

「鹿島が大好きだし、ポルトガルから帰ってきて(内田)篤人くんの背番号ももらって、どうにかして練習からチームを勝たせたいと毎日思っています。だから、本当に……うん、悔しいです」

 これで無冠が決まった。でも、試合が続く限り、「鹿島とはこういうチームだというのを見せられれば」と、大好きなこのクラブを勝たせるための努力は続いていく。

取材◎平澤大輔 写真◎小山真司


◆【鹿島】安西幸輝は「鹿島が大好き」だから無冠でも終わらせない。「鹿島とはというのを見せられれば」(サッカーマガジン)





2021年10月28日木曜日

◆鹿島、3季連続無冠 相馬監督「僕の力不足を感じている」/天皇杯(サンスポ)






サッカーの第101回天皇杯全日本選手権(日本サッカー協会、Jリーグ主催、共同通信社、NHK共催)は27日、川崎市等々力陸上競技場などで準々決勝4試合が行われ、準決勝(12月12日)の組み合わせは川崎-大分、浦和-C大阪に決まった。

2連覇を狙う川崎は脇坂のゴールなどで鹿島に3-1で快勝した。大分はJ2で唯一勝ち残った磐田を2-0で下して初の4強入り。C大阪は名古屋を3-0と圧倒し、浦和はG大阪に2-0で勝った。

鹿島は川崎に敗れ、3季連続の無冠が決まった。相馬監督は「無冠になったこと、今日のような大事な試合で(選手の足を)前に出せなかった僕の力不足を感じている」と厳しい表情を浮かべた。

前半は前線からの守備がうまくはまらず、狙い通りに主導権を握れない。32分にCKから先制を許すと、後半立ち上がりに連続失点。ここからようやく反撃したが、終盤の1点にとどまった。安西は「立ち上がりに圧をかけられなかった。無冠で終わるのは申し訳ない」と残念がった。(等々力)


◆鹿島、3季連続無冠 相馬監督「僕の力不足を感じている」/天皇杯(サンスポ)





◆鹿島、したたかさ消え過去最長5年連続無冠 川崎Fに3度目の正直ならず(ニッカン)






<天皇杯:川崎F3-1鹿島>◇準々決勝◇27日◇等々力

鹿島アントラーズは天皇杯でも川崎フロンターレに屈した。今季のリーグ戦は、後半アディショナルタイムに失点し2戦とも惜敗だった。特に9月22日のホームでの川崎F戦は、ここ数年で最も、王者を土俵際に追い込んだけに、一発勝負の天皇杯での再戦はまさに、注目の一戦だった。鹿島は立ち上がりから、9月の戦いの再現をイメージし、プレスをかけようとした。だが相手の「止める・蹴る」の技術、速いパスワークと、各選手が複数のパスコースに顔を出すポジショニングで、プレスは無力化された。

左サイドバックのDF安西幸輝は「家長選手とマルシーニョ選手が、あまり守備をせずに、僕らサイドバックを上がらせないようにするという感覚になっていた。なかなかプレスがかからず、前半はほぼ守備の時間帯だった。脇坂選手、家長選手、山根選手の三角形で飛び込めなかった。行けるところも行けなかった。嫌な位置を取ってきたなと前半は感じました」。

タイトルを取っていたころの鹿島は、我慢の時間帯で耐え忍ぶことができていたが、前半32分にセットプレーから失点。後半も早い時間に2失点した。MF荒木遼太郎を投入し、反撃に出たが時はすでに遅かった。

これで、鹿島は16年度の天皇杯を最後に、5年間、国内タイトルから遠ざかることになった。J発足後では最長の国内無冠。16年度の天皇杯は川崎Fを決勝で破ってのタイトルだった。川崎Fは鹿島に決勝で敗れてから「練習からの1歩の球際が勝負を分ける」「うまいだけでは勝てない」と日々の練習から意識が高まった。技術向上に加え、強さが兼ね備わり、5年連続のタイトルへ近づいている。

今回の対戦を見る限り、パスのスピードと質、トラップの質、目と頭の速さ(判断)、攻守の切りかえ、球際の強さで差が広がっているように感じる。鹿島の強みであるはずの「我慢」「したたかさ」が消えつつあるのも気がかりだ。荒木は、川崎Fとの差を「自分が入って起点をつくることはやっていたが、川崎さんの対応が早くて、早めにつぶされて。どんな相手にも変化できて強いチームだと思いました」と話した。鹿島の選手が今季の3敗から何を感じ、日々の練習でどんな意識をするのか。それが強い鹿島への道につながっている。【岩田千代巳】


◆鹿島、したたかさ消え過去最長5年連続無冠 川崎Fに3度目の正直ならず(ニッカン)





◆【天皇杯】もはや天敵と呼ぶのもはばかられる。鹿島は川崎に3年勝ちなしで敗退(中スポ)






◇27日 サッカー 第101回天皇杯準々決勝 川崎3―1鹿島(等々力陸上競技場)


 もはや天敵と呼ぶのもはばかられる。鹿島が公式戦で川崎に勝ったのは2018年9月9日が最後。今季のリーグ戦もホーム、アウェーとも川崎に1―2で敗れた。いずれも決勝点はロスタイムの失点だった。

 好材料もないわけではない。天皇杯に限れば、鹿島は川崎に過去4戦全勝。しかし、やはり連覇を狙う王者の壁は高かった。今季リーグ戦で13ゴールを奪い、3戦連続得点中のFW上田にも、この日はほとんどボールが回ってこない。たまにロングボールが飛んでくるだけで、持ち味を出せない。

 圧倒的に試合を支配され、前半32分には左CKから川崎のFWマルシーニョにヘディングで先制点を許した。後半も立ち上がりに2点を失い、後半6分で0―3。相馬監督はその直後、MFの荒木、和泉の2選手をピッチに送り込み、後半45分には荒木のゴールで1点を返した。しかし、データ以上に力の差を見せつけられ、完敗を喫した。


◆【天皇杯】もはや天敵と呼ぶのもはばかられる。鹿島は川崎に3年勝ちなしで敗退(中スポ)





2021年10月27日水曜日

◆Jリーグが功労賞受賞の7名を発表! 中村憲剛や曽ヶ端準ら“ワンクラブマン”2名も(超WORLDサッカー!)






Jリーグは26日、功労選手賞の授賞者決定を発表した。

今年の受賞者は大黒将志氏(41)、佐藤寿人氏(39)、清水健太氏(42)、曽ヶ端準氏(42)、徳永悠平氏(38)、中村憲剛氏(41)、前田遼一氏(40)の元Jリーグ選手7名に決定した。

受賞選手は理事会で決まり、12月6日に開催される2021Jリーグアウォーズにて表彰される。

◆功労賞表彰者

FW大黒将志(41)

【所属クラブ】
1999年~2005年[J1]ガンバ大阪
2001年[J1]→コンサドーレ札幌(期限付き移籍)
2006年 グルノーブル(フランス)
2006年~2008年 トリノ(イタリア)
2008年~2010年[J1/J2]東京ヴェルディ
2010年[J2]→横浜FC(期限付き移籍)
2010年[J1]→FC東京(期限付き移籍)
2011年~2013年[J1]横浜F・マリノス
2013年 →杭州緑城足球倶楽部(中国)(期限付き移籍)
2014年 杭州緑城足球倶楽部(中国)
2014年[J2]→京都サンガF.C.(期限付き移籍)
2014年~2018年[J2]京都サンガF.C.
2016年[J2]→モンテディオ山形(期限付き移籍)
2018年[J2]→栃木SC(期限付き移籍)
2019年~2020年[J2]栃木SC

【通算】543試合/209得点
《内訳》
J1:204試合/69得点
J2:260試合/108得点
リーグカップ:34試合/12得点
天皇杯:21試合/14得点
その他公式試合:1試合/0得点
Jクラブ参加の国際大会:1試合/1得点
日本代表(国際Aマッチ):22試合/5得点

FW佐藤寿人(39)

【所属クラブ】
2000年~2003年[J1]ジェフユナイテッド市原
2002年[J2]→セレッソ大阪(期限付き移籍)
2003年[J1]→ベガルタ仙台(期限付き移籍)
2004年[J2]ベガルタ仙台
2005年~2016年[J1/J2]サンフレッチェ広島
2017年~2018年[J1/J2]名古屋グランパス
2019年~2020年[J2]ジェフユナイテッド千葉

【通算】724試合/278得点
《内訳》
J1:404試合/161得点
J2:156試合/59得点
リーグカップ:57試合/29得点
天皇杯:41試合/16得点
その他公式試合:15試合/5得点
Jクラブ参加の国際大会:20試合/4得点
日本代表(国際Aマッチ):31試合/4得点

GK清水健太(40)

【所属クラブ】
2000年~2006年[J1/J2]柏レイソル
2005年~2006年[J2]→モンテディオ山形(期限付き移籍)
2007年~2014年[J1/J2]モンテディオ山形
2015年~2020年[J2/J3]カマタマーレ讃岐

【通算】532試合/0得点
《内訳》
J1:89試合/0得点
J2:365試合/0得点
J3:59試合/0得点
リーグカップ:7試合/0得点
天皇杯:12試合/0得点
その他公式試合:0試合/0得点
Jクラブ参加の国際大会:0試合/0得点
日本代表(国際Aマッチ):0試合/0得点

GK曽ヶ端準(42)

【所属クラブ】
1998年~2020年[J1]鹿島アントラーズ

【通算】756試合/0得点
《内訳》
J1:533試合/0得点
リーグカップ:83試合/0得点
天皇杯:66試合/0得点
その他公式試合:16試合/0得点
Jクラブ参加の国際大会:54試合/0得点
日本代表(国際Aマッチ):4試合/0得点

DF/MF徳永悠平(38)

【所属クラブ】
2006年~2017年[J1/J2]FC東京
2018年~2020年[J1/J2]V・ファーレン長崎

【通算】595試合/11得点
《内訳》
J1:386試合/4得点
J2:78試合/5得点
リーグカップ:71試合/1得点
天皇杯:35試合/0得点
その他公式試合:2試合/0得点
Jクラブ参加の国際大会:14試合/1得点
日本代表(国際Aマッチ):9試合/0得点

MF中村憲剛(41)

【所属クラブ】
2003年~2020年[J1/J2]川崎フロンターレ

【通算】750試合/111得点
《内訳》
J1:471試合/74得点
J2:75試合/9得点
リーグカップ:53試合/8得点
天皇杯:36試合/4得点
その他公式試合:6試合/1得点
Jクラブ参加の国際大会:41試合/9得点
日本代表(国際Aマッチ):68試合/6得点

FW前田遼一(40)

【所属クラブ】
2000年~2014年[J1/J2]ジュビロ磐田
2015年~2018年[J1]FC東京
2019年~2020年[J2/J3]FC岐阜

【通算】696試合/229得点
《内訳》
J1:429試合/154得点
J2:71試合/22得点
J3:35試合/4得点
リーグカップ:75試合/21得点
天皇杯:33試合/13得点
その他公式試合:5試合/0得点
Jクラブ参加の国際大会:15試合/4得点
日本代表(国際Aマッチ):33試合/10得点


◆Jリーグが功労賞受賞の7名を発表! 中村憲剛や曽ヶ端準ら“ワンクラブマン”2名も(超WORLDサッカー!)





◆相馬アントラーズの覚悟。「熱しすぎず、冷静に。でもやっぱり熱く」の貫徹で川崎撃破を期す【天皇杯】(サッカーダイジェスト)






「一番は本当に気持ちの部分」


 鹿島アントラーズは10月27日、天皇杯・準々決勝で川崎フロンターレと対戦。今季のリーグ戦では目下7連勝中で首位を快走する難敵を相手に、勝利を掴むことができるか。

 鹿島は川崎に対し、18年シーズンの10月の対戦から勝てていない。10戦して4分6敗。今季のリーグ戦に限れば、2戦2敗。いずれも1-2の黒星を喫している。

 相性の悪さに加え、天皇杯の4強進出をかけた27日のゲームは、川崎の本拠地・等々力陸上競技場で行なわれる。“川崎有利”と見られても仕方がない部分はある。

 厳しい戦いが予想されるなかで、鹿島が重視すべきポイントは何か。決戦を翌日に控えた26日、オンライン取材に応じた相馬直樹監督は「どのゲームでも同じですけど」としたうえで、次のように語ってくれた。

「やはり気持ちの部分が一番大事。ただ熱くなればいいというものではなく、冷静さも必要だと思います。そういった部分を含めて、良い状態で臨めるようにしたい」

 川崎は間違いなく手強い相手だが、だからこそ「(自分たちが)チームとしてまとまりやすい」側面はある。それはポジティブな要素だ。

「もちろん、簡単にはやらせてくれる相手ではないのは重々承知しています。そこをなんとか乗り越えられるように」

 そして指揮官はもう一度、繰り返す。

「一番は本当に気持ちの部分。熱しすぎず、冷静さを持って。でもやっぱり熱く。難しいですけど。それを90分、もしかしたら120分になるかもしれませんけど、貫き通せるか。そういうことかなと思います」

 クラブ創設30周年の今季、国内屈指の“20冠”の記録を更新させたい。そのためには、まずは目の前の川崎を打ち破らなければならない。残されたタイトルは天皇杯のみ。相馬アントラーズの意地の見せどころだ。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)


◆相馬アントラーズの覚悟。「熱しすぎず、冷静に。でもやっぱり熱く」の貫徹で川崎撃破を期す【天皇杯】(サッカーダイジェスト)




    

◆【鹿島】天皇杯ベスト4を懸けた、今季3度目の川崎F戦。相馬直樹監督「いい準備ができています」(サッカーマガジン)






10月26日、鹿島アントラーズの相馬直樹監督が練習後のオンライン取材に応じた。チームは23日に行なわれたJ1リーグ第33節でFC東京に競り勝ち、およそ1カ月ぶりの白星を手に入れた。次は27日に等々力陸上競技場で川崎フロンターレとの天皇杯準々決勝を戦う。


「選手だけでなく、スタッフも一丸となって勝ちをもぎ取る」


 川崎Fとの今季3度目の対戦は、天皇杯ベスト4入りを懸けた決戦となる。「勝ちに向けていい準備ができています。もう選手たちも分かっているでしょうが、一つになって戦えるように、そして結果をもぎ取れるように、実際に明日、ぶつかるだけです」と、相馬直樹監督は言葉に力を込める。

 今季、川崎Fとはすでにリーグ戦で2度戦い、どちらも接戦を演じながら終盤の失点に泣いて敗れた。「当然、簡単なゲームには絶対にならない」と指揮官は表情を引き締め、「スタートから最後の笛が鳴るまで集中を切らさないこと。そして、心の中にある“勝ちたい”という炎を絶やさないように、しっかりと全員が手を取り合って戦うことが大事になる」と、“3度目の正直”で勝利をつかみ取るためにチームの闘志に火をつける。

「選手だけでなく、スタッフも一丸となって勝ちをもぎ取る。そして、我々がタイトルに近づけるようにしたいと思います」

 勝利への情熱と冷静さを持ちながら、10月27日、リベンジに燃える深紅の戦士たちが等々力陸上競技場に乗り込む。


◆【鹿島】天皇杯ベスト4を懸けた、今季3度目の川崎F戦。相馬直樹監督「いい準備ができています」(サッカーマガジン)





2021年10月26日火曜日

◆相性の悪さも発奮材料に。鹿島CB町田浩樹は川崎相手に「反骨心、悔しさをぶつける」(サッカーダイジェスト)






「まとまって戦えれば勝ちを手繰り寄せられる」


 残されたタイトルは天皇杯のみ。鹿島アントラーズは10月27日、敵地で川崎フロンターレとの準々決勝に挑む。

 決戦を2日後に控えた25日、CB町田浩樹がオンライン取材に応じ、意気込みを語った。

「今年、シーズンが始まる前に、(クラブ創設)30周年でタイトルを獲るということを掲げてシーズンがスタートしたので。なんとしてもタイトルを獲らなければいけないし、獲れるチャンスがあるのは天皇杯しかないので。全員がタイトルを獲ることに向けて、必死になって試合に入れればと思います」

 川崎には18年シーズンの10月の対戦から勝てていない。町田は「相性の悪さはあるかもしれない」と感じているが、一方ではそれが発奮材料になるとも思っている。

「どこのチームよりも、川崎に対して勝てていない悔しさを、たぶんみんな強く持っているはず。反骨心だったり、悔しさをぶつけられれば」

 今季のリーグ戦ではすでに二度対戦し、いずれも1-2で敗れている。

「意図してボールを奪うとか、コンパクトな守備ができている時間帯があれば、バラバラに行ってボールが取れずに剥がされる場面もあった。良いところも悪いところも両方あったので、全員が意志統一して、まとまって戦うことができれば、勝ちを手繰り寄せられると思う」

 リーグでは得点ランキング2位の17得点をマークするFWレアンドロ・ダミアンを筆頭に、川崎の攻撃陣には強力な選手がずらりと揃う。CBとしていかに対抗するか。

「ダミアン選手とは何回も対戦していますし、初めての選手ではないので。自分が起点を作らせないとか、あとは、自分ひとりで守るのではなくて、全体でコンパクトにした守備ができれば」

 自陣のゴールに鍵をかけ、セットプレーでは190センチのサイズを活かし得点を狙う。攻守両面でチームを勝利に導くような活躍を期待したい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部


◆相性の悪さも発奮材料に。鹿島CB町田浩樹は川崎相手に「反骨心、悔しさをぶつける」(サッカーダイジェスト)





◆【鹿島】川崎Fを破って天皇杯ベスト4入りへ。町田浩樹「どのチームよりも勝てていない悔しさを強く持っている」(サッカーマガジン)






10月25日、鹿島アントラーズの町田浩樹が練習後のオンライン取材に応じた。チームは23日に行なわれたJ1リーグ第33節でFC東京に競り勝ち、およそ1カ月ぶりの白星を手に入れた。次は27日に等々力陸上競技場で川崎フロンターレとの天皇杯準々決勝を戦う。


「一発勝負なので、何があるか分からない」


 10月23日のJ1リーグ第33節FC東京戦では、アウェーの地で勝ち点3を挙げた。9月26日の第30節C大阪戦以来となる勝利を手にし、次は川崎Fとの天皇杯準々決勝に臨む。鹿島にとって川崎Fは、2018年9月のルヴァンカップでの対戦以来、3年以上も勝てていない天敵だ。

「相性の悪さというのはあるかもしれないけれど、そのぶん、どのチームよりも川崎に対しては勝てていない悔しさをみんなが強く持っている。そういった反骨心だったり、悔しさを第一にぶつけられればと思います」

 そのように話すのはセンターバックの町田浩樹。特に今シーズンのリーグ戦の対戦では、接戦を演じながらも終盤の失点に泣く試合が2度続き、アウェーでもホームでも悔しい敗戦を喫した。

「リーグ戦(の対戦)では、自分たちが意図してボールを奪うことだったり、(陣形を)コンパクトにして守備をすることだったりができている時間帯もあれば、バラバラに(プレスに)行ってしまってはがされて、うまくボールを取れない場面もありました。全員が意思統一して、まとまって戦うことができれば、一発勝負なので何があるか分からない。そのなかで、勝ちを手繰り寄せてこられると思っています」

 これまでに味わった悔しさを晴らすためにも、そしてクラブ創設30周年に花を添えるタイトル獲得へと近づくためにも、27日の川崎F戦は是が非でも勝ちたい一戦となる。

「今年は(クラブ創設)30周年で、タイトルを獲ることを掲げてシーズンをスタートさせたので、なんとしてもタイトルを獲らなければならない。獲れるチャンスは、もう天皇杯しか残っていないので、全員がタイトルを獲ることに向けて、必死になって試合に入れればと思います」

 町田をはじめとする深紅の戦士たちが、等々力陸上競技場のピッチの上で燃えたぎる闘志をぶつける。


◆【鹿島】川崎Fを破って天皇杯ベスト4入りへ。町田浩樹「どのチームよりも勝てていない悔しさを強く持っている」(サッカーマガジン)





2021年10月25日月曜日

◆鹿島アントラーズは「キレイなサッカーをしてもしょうがない」。希望をつなぐ背番号8の黒子の働きとは?【コラム】(フットボールチャンネル)






明治安田生命J1リーグ第33節、FC東京対鹿島アントラーズが23日に行われ、1-2で鹿島が勝利した。鹿島にとってAFCチャンピオンズリーグへの道が開かれる3位以内への道のりは厳しいが、希望をつなぐ勝利となった。鹿島の前線で身体を張る土居聖真は、黒子の働きでチームに貢献している。(取材・文:元川悦子)


「勝てない鹿島はいらない」


 常勝軍団・鹿島アントラーズにとって2021年はクラブ創設30周年という記念すべきシーズン。今季開幕前は「タイトル獲得」を大目標に掲げていた。

 しかしながら、物事はシナリオ通りには進まなかった。開幕から足踏み状態を強いられ、4月にザーゴ前監督解任という一大事が起きる。後を継いだレジェンド・相馬直樹監督が素早く立て直したかと思われたが、川崎フロンターレに引き離され、早々とJ1優勝の目がなくなった。

 YBCルヴァンカップも準々決勝で名古屋グランパスに破れ、残っているのは天皇杯だけ。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場圏内のJ1・3位以内も厳しくなりつつあり、クラブ全体が焦燥感を募らせている。

 こうした苦境にサポーターも苛立ちを隠せず、苦杯を喫した10月2日の前節・横浜FC戦後には「勝てない鹿島はいらない」という横断幕も掲示された。相馬監督らは厳しい現実をひしひしと受け止め、23日のFC東京戦まで3週間がかりで入念な準備を進めてきた。

「何が何でも勝つっていうことをやろう」と指揮官は選手を鼓舞し、この重要な一戦に挑んできた。

 FC東京も今季無冠が決まったとはいえ、長友佑都を筆頭に能力の高い選手が揃う集団。相馬監督は相手の出方を見つつ、シンプルに長いボールを多用する作戦を採った。前半18分には相手が攻め込んだ隙を逃さず、素早い逆襲に打って出る。ディエゴ・ピトゥカが持ち込んで上田綺世につなげ、ラストパスがゴール前の土居聖真へ。背番号8の左足シュートはGK児玉剛に阻まれたものの、効果的なシーンだった。


してやったりの先制ゴール


 土居は37分にも決定機に絡む。ファン・アラーノが出したパスに反応した上田綺世がシュートを放った瞬間、鋭い飛び出しを見せ、ゴール前に詰めていたのだ。が、ここでも中村拓海に寄せられ、コントロールしきれなかった。鹿島生え抜きの29歳のアタッカーは悔しさを募らせたことだろう。

 こうしたトライが前半アディショナルタイムの先制点につながる。右サイドの遠目の位置からディエゴ・ピトゥカが蹴ったFKにヘッドで合わせたのはアルトゥール・カイキ。「この2週間トレーニングで繰り返しやってきた形」とブラジル人FWはしてやったりのゴールで鹿島に1点をもたらしたのだ。

 こうなるとFC東京もギアを上げないわけにはいかなくなる。中村と長友の両サイドバックは仕掛ける回数が増え、アダイウトンが前線に出ていくシーンも目立ち始める。そんな相手にダメ押しの一発をお見舞いしたのが上田綺世だった。

 後半20分。相手からボールを奪い、ファン・アラーノ、上田、レオ・シルバとパスがつながる。右サイドを上がったファン・アラーノが再びパスを受け、前方に抜け出した土居に展開。背番号8は巧みなドリブルでジョアン・オマリの寄せをブロックしながらマイナスのクロスを入れた。ここに走り込んだのが背番号18。上田の右足シュートは青木拓矢にブロックされたものの、すぐさま左足を一閃。ゴールに流し込んだ。

 今季13点目を奪ったエースFWは嬉しそうに、次のようにコメントした。


チャンスを生む黒子の働きをしていたのは…


「僕はちょっと遅れてたんですけど、ファーにカイキが入ってくれたので、マイナスが空いた。右足で一発で決められれば一番よかったけど、いいところにこぼれたんで決めきれました」

 この後、FC東京の渡邊凌磨に1点を返され、2-1にはなったものの、上田の一撃が決め手となり、鹿島は2試合ぶりに勝利。ACL圏内に何とか希望をつなぐことができた。

 この一戦で特筆すべきなのは、決勝ゴールをアシストした土居の黒子の働きだろう。前半から彼と上田は繰り返し得点機を演出していたが、2人がいい距離感で前線をかき回したからこそ、FC東京守備陣に綻びが生まれたと言っていい。

「横浜FC戦からの準備期間に特に何かを詰めたということはないですけど、お互いの特徴を理解しているからこそ、息の合った部分を出せた。僕が推進力を持って背後に出るところを聖真君が生かしてくれた。前半、聖真君が外したシーンも、僕が縦に行くことを分かっていた。そういう動きをうまく利用してくれたと思います」と上田も背番号8との関係性に手ごたえをつかんでいる様子だ。

 今季の土居はリーグ全33試合出場のGK沖悠哉に次ぐJ1・31試合出場。ゴールは5点と上田や荒木遼太郎よりは少ないものの、神出鬼没な動きで敵を大いにかく乱している。この日も一瞬の飛び出しでゴール前に侵入するプレーで複数のチャンスを作っていた。

「聖真のいいプレスから決定的なスルーパスも出せた」とカイキも話していたが、彼自身の献身性とハードワークも今のチームには不可欠な要素に違いない。

 加えて言うと、彼はアカデミー出身で、生え抜きの年長者。小笠原満男、内田篤人といったレジェンドたちとともに戦い、強い時代を経験した数少ない存在だけに「常勝軍団の伝統を守らなければいけない」という意識は誰よりも強いはずだ。


「キレイなサッカーをしていてもしょうがない」


 2020年8月の内田の引退試合の際にも「篤人さんも先輩たちの背中を見て育って、それを表現して鹿島に還元してくれていたと思いますし、本当に僕もずっと身近で肌で感じて、行動や言動、すごく心に響く言葉をたくさん見たり聞いたりしてきました。鹿島の先輩たちの姿というのは受け継がれていると思います」としみじみと語っていた。

 偉大なレジェンドからクラブの未来を託された人間が前節・横浜FC戦後に掲示されたサポーターの横断幕を間に当たりにしたら、危機感を覚えないわけがない。

「それが素直なサポーターの感情。変えられるのは僕ら選手。まずは自分たちが勝たないといけない。どんなにキレイなサッカーをしていてもしょうがない」。上田は全員の思いを代弁していたが、土居はそれをピッチで体現しようとゴールに突き進んでいた。

 飽くなき闘争心と勝利への渇望がFC東京撃破という形で結実したのは朗報だ。が、彼らには重要な戦いが残されている。27日には今季唯一、残されたタイトル・天皇杯のかかった川崎戦が控えているし、J1の3位以内を巡るリーグ終盤5戦もある。24日に第33節が行われる3位・ヴィッセル神戸、5位・名古屋グランパスに比べると鹿島の置かれた状況は厳しいが、かすかな可能性を信じて勝ち星を積み重ねていくしかない。

 昨季も最終節でセレッソ大阪に勝てず、ACL出場を逃している。その苦い経験を年長者の土居は忘れてはいないはず。だからこそ、前線のリーダーとして若手や外国籍選手たちをけん引しなければならない。

 背番号8の本当の戦いはここからだ。


(取材・文:元川悦子)


◆鹿島アントラーズは「キレイなサッカーをしてもしょうがない」。希望をつなぐ背番号8の黒子の働きとは?【コラム】(フットボールチャンネル)





◆【鹿島】アルトゥール・カイキのゴールは「助け合って形にしていく」の象徴。陰のアシストでも貢献!(サッカーマガジン)






鹿島アントラーズに自信を与えたのは、前半アディショナルタイムの先制ゴールだ。明治安田生命J1リーグ第33節のFC東京戦。目標の3位入りには負けられない一戦で、落ち着かない前半のラストにアルトゥール・カイキがヘッドで決めた。追加点にも絡んで、勝利の主役になった。


■2021年10月23日 明治安田生命J1リーグ第33節(@味スタ/観衆11,172人)
FC東京 1-2 鹿島
得点者:(F)渡邊凌磨
    (鹿)アルトゥール・カイキ、上田綺世


強調するのはトレーニングの成果


 不格好でも勝ち点3を持ち帰る。その一点で鹿島アントラーズはまとまっていた。その意欲の塊を、アルトゥール・カイキがゴールという形にしてみせた。

 J1第33節、FC東京とのアウェーゲーム。目標の3位をもぎ取るためには負けるわけにはいかなかった。序盤から前線にどんどんボールを送り込む戦いになって落ち着きがなかったが、前半のアディショナルタイムに右サイドでFKを得た。キッカーはディエゴ・ピトゥカ。左利きだからゴールに向かうボールを蹴ってくる。

「この2週間、トレーニングする期間があった中で、繰り返しやってきたものが形に表れたと思います。ゴールに向かうインスイングのボールを(ファン)アラーノ選手と(ディエゴ)ピトゥカ選手が練習してきて、ピトゥカ選手から良いボールが上がってきました。自分もタイミングよく入り込むことができたと思うので、ゴールにつながったと思います」

 滞空時間の長いキックに合わせてやや遅れて動くと、フリーになっていた。相手に捕まらない絶妙のポジションに入って、確実にヘッドでゴール右に送り込む。7試合ぶりのゴールがうれしい先制弾になった。相馬直樹監督の言葉を借りれば、「​​勇気をもらえるゴール」だった。

 ところでこのFKは、アルトゥール・カイキが右サイドで組み立てに絡んで、縦パスで走らせた常本佳吾がファウルを受けて得たものだ。キックオフのときのオリジナルポジションは左サイドハーフで、このときは右サイドハーフのファン・アラーノと入れ替わっていた。

「ディフェンスに入る前のプレーで、逆サイドまで展開して自分が関わる形は試合の中で起こり得る。それは僕だけじゃなくほかの選手も、何をやらないといけないかをみんな理解しています。例えば、土居(聖真)選手は中でプレーしていたんですけど、サイドに流れる機会があれば、自分たちは暗黙の了解でポジションを入れ替えるということをやっていました。チーム一丸となってトレーニングしたことが形となって表れたと思います」

 追加点となった65分の上田綺世のゴールの場面では、今度は左サイドで「アシスト」している。カウンターで右サイドを突き進む間に、アルトゥール・カイキは左から一気にゴール前に迫った。上田は「カイキがファーに入ってくれたので、マイナスが空きました」と、相手の意識を自分からそらせてくれたからフリーで打てた。その陰の貢献に感謝したのだった。

 そしてもう一度、アルトゥール・カイキはトレーニングの成果を強調するのだ。

「この2週間、トレーニングを積む期間があって、良い形で結果につながりましたし、この試合もほかの試合と同様に、積み重ねていく試合の一つだと思います。チームとして3位以内に入るという目標を掲げている中で、大きな1勝だと思います。今後もこれを継続していくことが大事だと思いますし、ピッチ内で助け合って形にしていく作業を継続していくことが大事だと思います」

 助け合いの象徴としてのゴールと陰のアシスト。3位の座はあきらめない。

取材◎平澤大輔 写真◎J.LEAGUE


◆【鹿島】アルトゥール・カイキのゴールは「助け合って形にしていく」の象徴。陰のアシストでも貢献!(サッカーマガジン)





2021年10月24日日曜日

◆【鹿島】上田綺世が語った選手、クラブ、サポーターの関係「その現状を変えられるのがプレーヤーであり――」。3戦連発、FC東京に勝利(サカノワ)






ACL出場権争いに踏み止まる勝利。リーグ4位13ゴールに伸ばす。


[J1 33節] FC東京 1-2 鹿島/2021年10月23日14:03/味の素スタジアム

 J1リーグ鹿島アントラーズがアルトゥール・カイキと上田綺世のゴールで、FC東京に2-1の勝利を収めた。ホームチームは渡邊凌磨がスーパーボレーを突き刺してみたものの、これで先制された試合は10連敗となった。

 鹿島の上田はリーグ3試合連続ゴールで、リーグ4位となる13得点に伸ばした。

 その試合後の取材、最近起きたサポーターのトラブルなどを受けての思いを問われた。すると23歳のストライカーは少し考えて、次のように語った。

「僕らプロの立場なので、一選手でありながら、クラブとサポーターの関係が大事であることも分かっていて、そこには歴史があります。

 鹿島は勝ってきたからこそ、今の結果が、クラブも、サポーターも、上手くいっていない状況だと受け止めています。僕らプレーヤーは、その現状を変えられるより近い立場であり、そこでサポーターは一番ストレスがかかり、もどかしさを覚えていると思います」

 そのように「クラブ」を構成する中で、結果が残せていない時、サポーターが最もジレンマにかられているのではないかと感じ取っている。

「そうすると、何か僕らにそれを示さないといけない、とアクションがあった。よくない行為もあったと思いますが、それを含めて鹿島アントラーズ。それを変えられるのも、体現できるのも僕らなので、サポーターどうこう、クラブどうこうよりも、まず選手が試合に勝たないと、どんなに綺麗なサッカーをしても仕方ない。今日は相馬監督からも何がなんでも勝つサッカーをしようと言われ、それを出せました」

 あらゆる“要素”で構成されているのが鹿島アントラーズであり、その中で、自分のやるべきこと、できることは何か――それは目の前の試合で、目の前のプレーで勝ち、勝利のためゴールを決めること(絡むこと)。上田はそこに集中すると誓う。

 この日は土居聖真とのコンビも冴えた。上田は「お互いの特長を理解しているからこそ息が合っています。僕が推進力を持って背後へ出るところを、(土居)聖真くんが生かしてくれました」と頷いた。

 ACL出場権争いには何とか踏み止まっている。上田のゴールで、鹿島に勝点と勇気をもたらしたい。


◆【鹿島】上田綺世が語った選手、クラブ、サポーターの関係「その現状を変えられるのがプレーヤーであり――」。3戦連発、FC東京に勝利(サカノワ)





◆【鹿島】上田綺世「変えられるのは選手だけ」の強い思いで決勝点。「どんなにきれいなサッカーをしてもしょうがない」(サッカーマガジン)






鹿島アントラーズが意地と覚悟の勝ち点3だ。10月23日の明治安田生命J1リーグ第33節FC東京戦では、不格好であろうとなんだろうと、勝利に執着してゴールへと迫った。多くのチャンスの中心であり続けた上田綺世が追加点。3戦連発のこの一撃が決勝ゴールになった。

■2021年10月23日 明治安田生命J1リーグ第33節(@味スタ/観衆11,172人)
FC東京 1-2 鹿島
得点者:(F)渡邊凌磨
    (鹿)アルトゥール・カイキ、上田綺世


「一発で決められれば良かったんですけど」


 勝たなければならない試合だった。

 10月2日の横浜FC戦で敗れ、一部ファン・サポーターがくすぶる不満を表面化させ、目標である3位争いで足踏み。だから、3週間後の再開マッチとなったこのFC東京戦では、勝つことに執着した。相馬直樹監督は「今日はどうしても勝利が必要なゲーム」と力を込めて語った。そのために自陣からでも早く前にボールを送り届けることを優先した。「もう一度、自分たちの重心を前に置きたいと考えたときに、ボールが後ろにあるよりも、前に運べるような展開を作りたかった」からだ。

 その受け手が、上田綺世なのだった。

「どんなにきれいなサッカーをしてもしょうがないので、今日は相馬(直樹)監督からもあったように、なにがなんでも勝とうと、この準備期間でやってきました」

 味方が顔を上げるたびに上田や土居聖真が前線で動き出してボールを引き出す、という繰り返し。18分にはペナルティーエリアの中で左に流れてディエゴ・ピトゥカからの縦パスを引き出して中央へ送り、土居の絶好機を導いた。37分にはペナルティーエリア内の右でファン・アラーノからのパスを受けてシュート、逆サイドに流れたところを土居が突っ込んで触ったが左に切れていった。55分にも再び狭いスペースでファン・アラーノのパスを受けて狙うがわずか右へ。ラフなキックが続く大味な攻撃の中でも、ビッグチャンスを作り続けた。

 前半のアディショナルタイムにセットプレーからアルトゥール・カイキがヘッドで決めて先制。追加点がほしかった。65分にそれを上田が実現する。

 右サイドで相手の連係ミスからボールを奪い、レオ・シルバが素早く右前へ。ファン・アラーノがさらに縦にボールを走らせると、受けた土居はマイナスへ。そこに上田がいた。右足のワンタッチフィニッシュはDFにブロックされるが、はね返ったボールが左足の前にこぼれた。キックフェイントを一つ挟む余裕を見せながら、左足できっちりと蹴り込んだ。この10分後に1点を返されたから、これが決勝ゴールになった。

「カウンターでみんな力強く前に出ることができていました。僕はちょっと遅れていたんですけど、(アルトゥール)カイキがファーに入ってくれたので、マイナスが空きました。一発で決められれば良かったんですけど、そのあとも良いところにこぼれてきて決めることができました」

 フィニッシュの瞬間にほんの一拍置いたことで、DFの重心を先に動かした。とても落ち着いて相手の動きを見極めていた。

 3戦連発は「意識していなかった」と平常心だが、「(現状を)変えられるのは選手だけ」の覚悟が左足の力強いフィニッシュに込められていた。

取材◎平澤大輔 写真◎J.LEAGUE


◆【鹿島】上田綺世「変えられるのは選手だけ」の強い思いで決勝点。「どんなにきれいなサッカーをしてもしょうがない」(サッカーマガジン)





◆鹿島・上田綺世 3戦連発!11月W杯最終予選へ“大迫代役”猛アピール(スポニチ)






明治安田生命J1第33節   鹿島2―1FC東京 ( 2021年10月23日    味スタ )


 明治安田生命J1リーグは23日、各地で5試合が行われ、鹿島はアウェーでFC東京を2―1で下しACL出場圏内となる3位浮上へ望みをつないだ。1点リードの後半20分に東京五輪代表FW上田綺世(あやせ、23)が自身初の3戦連発で追加点。視察した日本代表の森保一監督(53)の前で、来月のW杯アジア最終予選メンバー入りにアピールした。湘南は山口智監督(43)就任後6試合目で初勝利を挙げ、16位に浮上した。

 その瞬間、森保監督の視線をくぎ付けにした。1点リードで迎えた後半20分。エリア中央で待ち受けた鹿島のFW上田が、FW土居のマイナスパスを右足で合わせる。一度は相手MF青木にはじかれたが、こぼれ球を冷静に左足で突き刺した。

 「自分の中で一呼吸置いて、しっかり枠を捉えて打とうという意識だった。ワンテンポ遅らせて、落ち着いて打てたので決められたと思う」。そう振り返る追加点は自身プロ入り初の3戦連発。日の丸を引き寄せる“御前弾”となった。

 日本代表は来月にW杯アジア最終予選2戦(11日ベトナム戦、16日オマーン戦)を控えるが、エースFWの大迫勇也(31=神戸)は負傷の影響で参加は不透明となっている。今季リーグ4位の13得点で、直近8戦7発と驚異的なペースで得点を挙げてきた上田が“代役”として招集される期待も高まる。

 上田自身は「自分のクラブでの活躍なくして代表はない。まずはチームの状況を第一に考えて、チームのために尽くせれば」と自然体を強調した。27日にはタイトルがかかる天皇杯準々決勝の川崎F戦と、重要な一戦も控えている。目の前の試合に集中した先に、代表切符はあるはずだ。


◆鹿島・上田綺世 3戦連発!11月W杯最終予選へ“大迫代役”猛アピール(スポニチ)





◆鹿島上田綺世3戦連続弾「自分の意識の転換が大事」直近8戦7発の量産態勢(ニッカン)






<明治安田生命J1:東京1-2鹿島>◇第33節◇23日◇味スタ

鹿島アントラーズがFW上田綺世(23)のプロ初の3戦連続ゴールなどで東京を下し、来季ACL出場圏の3位以内へ望みをつなげた。

日本代表の森保一監督(53)が視察する中、上田は後半20分に左足でネットを揺らし自己シーズン記録も13得点に更新。初の3戦連発には「あまり意識していなかった」と苦笑しながらも、直近で8戦7発の量産。「安定した出場時間と毎試合の課題克服、自分の意識の転換が大事なのかな」と話した。

2日の前節は最下位の横浜FCに敗れ、サポーターの怒りが爆発。上田は「暴動は良くない」としながらも「僕らは選手として現状を変えられるが、一番遠いのはサポーター。今の感情だと思う」と理解を示した。「相馬監督からもあったように準備期間に何が何でも勝つことをやろう、とやってきた」と続けた。

27日の天皇杯・川崎フロンターレ戦へ「この先の鹿島につながるタイトルを絶対にもぎ取りたい」と誓った。


◆鹿島上田綺世3戦連続弾「自分の意識の転換が大事」直近8戦7発の量産態勢(ニッカン)





◆値千金の先制ヘッド!! 勢いもたらした鹿島MFカイキ「大きな勝利になったと思う」(ゲキサカ)






[10.23 J1リーグ第33節 FC東京 1-2 鹿島 味スタ]

 貴重な先制点となった。ネットを揺らしたのは鹿島アントラーズMFアルトゥール・カイキだった。

 0-0のまま進んだ前半アディショナルタイム。右サイドでFKの好機を得ると、MFディエゴ・ピトゥカから正確なボールがゴール前に届けられる。「ゴールに向かうようなインスイングのボールを(ファン・)アラーノ選手やピトゥカ選手と練習している中で、今回はピトゥカ選手から良いボールが上がってきた」。

 ニアサイドで誰よりも早く落下点に入ったカイキは、打点の高いヘディングで叩き込んで先制点を記録。「タイミングよく入り込めた」と白い歯を見せた。

 後半20分にFW上田綺世の追加点で突き放したチームは、FC東京の反撃を1点に抑えて2-1の勝利。ACL出場権争いに生き残るために貴重な勝ち点3を獲得した。

「チームとして3位以内に入る目標を掲げている中で、一つの大きな勝利になったと思う」と振り返りつつも、「今後も継続してやっていくことが大事だと思う」と次戦以降に視線を移した。

(取材・文 折戸岳彦)


◆値千金の先制ヘッド!! 勢いもたらした鹿島MFカイキ「大きな勝利になったと思う」(ゲキサカ)





◆鹿島らしい勝負強さでACL出場権に望み 相馬監督「チーム1つになった」(ニッカン)






<明治安田生命J1:東京1-2鹿島>◇第33節◇23日◇味スタ

鹿島アントラーズはFC東京を2-1で下し、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場圏へ望みをつなげた。

10月2日の前節は最下位の横浜FC戦にホームで黒星を喫したが、約3週間の準備期間で気持ちを切り替え、鹿島らしい勝負強さで勝ち点3を積み上げた。相馬直樹監督の一問一答は以下の通り。

-試合の総括

相馬監督 たくさんのサポーターに駆けつけていただいた。前節、横浜FCさんのゲームでは、皆さんに悔しい思いをさせてしまった。我々としたら少し情けない試合をしてしまった。我々を信じて一緒に戦ってくれて感謝したい。そのエネルギーが我々の今日の勝利につながったと思います。ゲームは、お互いに勝ちを意識した、ゴールや背後を狙う縦にスピーディーな展開、球際が激しいゲームになった。いい状態でボールを拾った方が、前向きな攻撃の形を作れる流れだった。非常に風があったので。前半は我々が風上、後半は風下。前半は背後に落とされる嫌なボールがあった。我々が風に乗って素早く攻め込むことが出来た。五分の展開だったが、前半のいい時間帯にセットプレーでしたが点を取れた。相手にとってはすごく嫌な、我々にとっては勇気をもらえるゴールだったと思う。時間帯を含めてすごく良かった。後半は守りに入るのでなく、もう1点取りに行こうと。後半は東京もエネルギーが非常に高かったが、その時間を少し乗り越えられたときに、我々のカウンターからいい形で追加点を奪うことが出来ました。2点目を取れたこと。追いつかれずに終われれば3点目のチャンスもあったかと思う。そこが取れれば、もあったが、選手たちが勝ちたい気持ちを表現してくれたと思う。選手1人1人が手をつないで、チーム1つになったゲームだった。準備の中でもそう言った部分を感じ取った部分もありましたので、それをしっかり表現できて勝ちにつなげられた。今後につなげられるゲームだった。次、天皇杯があるが、そこに向けていい準備をしたいと思います。

-前半は鹿島にしては珍しいロングボールの連発だった。

相馬監督 東京さんも、かなり前からボールを奪いに来るのはある程度、想定できたことが1つ。もう1つはもう1度、自分たちの重心を前に置きたいと。ボールが後ろにあるより、前に運べるような展開。その中で相手の圧力があると、間でつなぐより、圧力がかかってる分、多少、一つ飛ばした展開になりましたが、目的とすれば、自分たちの前にポイントをつくりたい。戦うという部分を意識した時、どこかでつなぐ中で、本当に相手を上回り切れればいいですが、きれいにというか、かっこよくというか、そっちがどうしても優先してしまう。今日は本当に、我々にとっては勝利がどうしても必要なゲーム。そういうなかで、立ち上がりはああいった形で前へ重心を持っていった。


◆鹿島らしい勝負強さでACL出場権に望み 相馬監督「チーム1つになった」(ニッカン)


◆上田綺世が3戦連発で鹿島アントラーズが上位追走! D・オリヴェイラ負傷交代のFC東京は3連敗(GOAL)






【Jリーグ(J1)結果】明治安田生命J1リーグは10月23日に第33節が開催。味の素スタジアムではFC東京と鹿島アントラーズが対戦した。


明治安田生命J1リーグは23日、第33節のFC東京vs鹿島アントラーズが行われた。

勝ち点46の9位・FC東京と勝ち点53の6位・鹿島による一戦。FC東京はディエゴ・オリヴェイラや永井謙佑、高萩洋次郎ら、鹿島は上田綺世や土居聖真、ファン・アラーノらを送り出した。

試合はFC東京が永井のスプリントを生かした積極的な入りを見せ、3分にはその長いが右サイド深いところから中央に折り返し。高萩が合わせたが枠を外れる。

鹿島は幾度かセットプレーからチャンスを作ろうとするがなかなか決定機を生まれず。序盤はFC東京がやや多くゴールに迫る構図で進行していく。20分には上田がボックス手前中央から右足を売り抜いたが、得点には繋がらない。

そのままスコアが動かずに推移する一戦。FC東京にアクシデントが発生した。序盤のセットプレーで脚を痛めた様子だったD・オリヴェイラがプレーを続けていたものの、自ら座り込んでしまいプレー続行不可能に。35分に渡邊凌磨との交代を強いられた。

すると37分、巧みな動き出しでファン・アラーノのパスを受けた上田がボックス右からシュートを浴びせる。FC東京DFにブロックされたところに土居が反応して右足の先でわずかに触れるが、押し込むことはできなかった。

試合は前半ATに動く。鹿島が右サイド浅い位置でFKを獲得するとキッカーはディエゴ・ピトゥカ。左足で高めのクロスを蹴り込むと、高く飛び上がったアルトゥール・カイキが頭で先制点をマークした。




リードして折り返した鹿島はハーフタイム中に三竿健斗に代えてレオ・シルバを投入して中盤での支配力を高めていく。49分にはボックス手前右に駆け上がったL・シルバが早速ミドルシュートを浴びせたが枠をわずかに外れた。

65分、試合の主導権を握り続けている鹿島がカウンターを繰り出す。ボックス右に抜け出した土居の折り返しを受けた上田がダイレクトシュートを浴びせたが、一度はFC東京DFがブロック。それでもこぼれ球に上田が自ら反応し、リーグ戦3戦連発4点目となる得点を決めた。

FC東京は66分に高萩と青木拓矢に代えて三田啓貴と東慶悟を起用し、攻勢を強めていく。すると75分、ボックス右に入り込んだ中村拓海がクロスを供給したところ、渡邊凌が反応。右足でボールをしっかりと捉える美しいボレーシュートを繰り出し、点差を1点に縮めた。

追い付かれまいとする鹿島は土居とA・カイキに代えて荒木遼太郎と和泉竜司を投入。攻撃的なカードを切ってさらに得点を目指しに行く。

終盤にかけてもチャンスを作っていく鹿島だったが、スコアが動かないまま試合が終了。この結果、鹿島は勝ち点を「56」として5位・名古屋グランパス(勝ち点57※今節未消化)との勝ち点差を暫定で「1」としている。一方、FC東京は4試合未勝利で3連敗を喫した。

■試合結果
FC東京 1-2 鹿島アントラーズ

■得点者
FC東京:渡邊凌磨(75分)
鹿島:アルトゥール・カイキ(45+1分)、上田綺世(65分)



◆【J1採点&寸評】FC東京1-2鹿島|MOMは先制点を挙げたA・カイキ。一矢報いた渡邊凌は及第点の評価(サッカーダイジェスト)






FC東京――勝負強さの点で鹿島に劣る


[J1第33節]FC東京1-2鹿島/10月23日/味の素スタジアム

【チーム採点・寸評】
FC東京 5.5
2CB+中盤の3枚回しをベースにボールを保持して攻めつつ、その中盤の参加で守備も安定させる戦い方自体は洗練されてきたが、試合前テーマに掲げていた球際などの本質で勝ちきれず、勝負強さの点で鹿島に劣った。この内容を維持しながらルヴァンカップ準決勝やリーグの横浜FC戦のような気迫を示したい。


鹿島――D・ピトゥカはチームの心臓という印象


[J1第33節]FC東京1-2鹿島/10月23日/味の素スタジアム

【チーム採点・寸評】
鹿島 6.5
アダイウトンら個の力を活かしたFC東京の攻撃は、強調したグループの守備で防ぎ、丁寧に試合を進めてチャンスを待った。ACL出場権を得られる3位以内を目指すには負けられない一戦を、最後はエースの一撃でモノにした。

【鹿島|採点・寸評】
GK
31 沖 悠哉 6
9分にイージーミスでピンチを招きかけたが、直後の青木のシュートは阻止。盛んに最終ラインの背後を衝いてくる永井や髙萩にも動じなかった。1失点はやむなし。

DF
32 常本佳吾 6
大外を走るアダイウトンには無理に1対1で勝とうとせず冷静に対応。並走で動きを制限するなどして、刈り取りはCB陣に任せ、終始落ち着いた守備が出来ていた。攻撃参加時のクロスも悪くない。

DF
33 関川郁万 6
永井、アダイウトンといった高速FW陣には落ち着いて対応。ただ失点の場面ではCB陣のうち1枚は永井とコースを見るのではなく、アダイウトンか渡邊凌のシュートを妨ぎたかった。

DF
28 町田浩樹 6
関川をフォローしながらラインをコントロール。フィードを送りゲームを下支えする役割を果たした。失点場面は町田からの声掛けで周囲を動かしたかったところ。

DF
2 安西幸輝 6
攻撃面ではインパクトを残せなかったものの、最終ラインの一員として勝利に貢献。中村拓など相手の右サイドを掴まえられればさらに良かった。

MF
20 三竿健斗 6.5(HT OUT)
落ち着いた読みでインターセプトするなど悪い出来ではなかったが、前半45分間のみの出場で交代。アクシデントによるものか。

MF
21 ディエゴ・ピトゥカ 6.5
FKで先制点をアシスト。2列目からドリブルで持ち上がり攻撃を牽引し、守備でも良いプレッシャーを見せてチームの心臓という印象を強くした。実に頼もしい。


鹿島――豪快なシュートをネットに突き刺した上田





MF
7 ファン・アラーノ 6.5(83分OUT)
先制点を決めたA・カイキとは流れの中でもパスがつながり、攻撃ユニット全体で点を獲りに行こうとする意思がうかがえた。

MAN OF THE MATCH
MF
17 アルトゥール・カイキ 6.5(76分OUT)
先制ゴールを決めたほか、57分のカウンターではJ・アラーノに決定的なパスを送った。「2週間の取り組みが実った」と語る試合後会見での嬉しそうな表情が手応えを物語っていた。

FW
8 土居聖真 6.5(76分OUT)
18分と37分にあった前半2度のシュートチャンスを決められなかったが、2点目のアシストで面目躍如。J・オマリをしっかりと抑えて的確なクロスを送った。ゴールへの執念がなした場面だった。

FW
18 上田綺世 6.5
20分のシュートはジャストミートせず、55分のシュートは右サイドネット。しかし65分、1度は撃ち損じながらもストライカーらしい豪快なシュートをネットに突き刺した。サポーターの不満も承知して現状を変えようとする意欲の表われか。

途中出場
MF
4 レオ・シルバ 6(HT IN)
ズバッと要所を衝くパスや強烈なミドルシュートはさすが。交代直後から積極的な雰囲気を作った。中盤から前にブラジル籍選手が多いなかで連係も良かった。

MF
13 荒木遼太郎 ―(76分IN)
80分、83分と二度あったチャンスのうち、どちらかを決めておきたかったが、悪くない出来。自分たちがボールを持ち相手陣内に食い込むための尖兵の役目を果たし、結果として攻め込まれる時間を減らした。キープ力が冴えていた。

MF
11 和泉竜司 ―(76分IN)
80分のカウンターの場面ではドリブルでチャンスを作り、ラストパスを荒木に供給。アシストがついていたかもしれない場面だった。

FW
19 染野唯月 ―(83分IN)
J・アラーノとの交代で出場。終盤、相手が攻勢に出るなかで自分たちの矢印を前に向ける役割だが、もう少し自身でボールに絡みたかった。

監督
相馬直樹 6.5
長いボールを蹴って競り合いの展開に持ち込み、あるいは自陣で相手攻撃陣を食い止めつつ試合を進め、不利な状態を作らなかった。セットプレーで先制し、カウンターで加点。攻撃陣の組み換えも含め、勝つためのすべを徹底して結果を手に入れた。 

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

取材・文●後藤 勝(フリーライター)


◆【J1採点&寸評】FC東京1-2鹿島|MOMは先制点を挙げたA・カイキ。一矢報いた渡邊凌は及第点の評価(サッカーダイジェスト)





2021年10月23日土曜日

◆【鹿島】アウェーの地でFC東京撃破へ。相馬直樹監督「しっかりとゲームに入り、先に点を取ること」(サッカーマガジン)






10月22日、鹿島アントラーズの相馬直樹監督が練習後のオンライン取材に応じた。チームは2日に行なわれた第31節で横浜FCに敗れ、ホームで勝ち点を奪うことはできなかった。それから3週間後となる23日、アウェー・味の素スタジアムでの第33節FC東京戦を戦う。


「FC東京は前へのエネルギーが非常に強くなっている」


 鹿島は10月2日の第31節横浜FC戦に敗れてから、3週間にわたり公式戦から遠ざかった。ファン・サポーターに勝利を届けられない日々が続く中、23日に敵地・味の素スタジアムで迎える次節のFC東京戦は何としても勝利をつかみ取りたい一戦となる。

 横浜FC戦から3週間がたち、「横浜FC戦ではしっかりと戦えなかったところもあった」と相馬直樹監督は反省点を挙げる。それだけに、公式戦のなかった期間のトレーニングでは「いろいろな戦い方であるとか、やり方のところで確認した部分は当然ありますが、それ以上にチームが一つになって戦うというところをしっかりと選手たちに持ってもらえるように」と強調した。

 結果だけを見れば、対戦相手となるFC東京もいま一つ波に乗れていない状況だ。リーグ戦ではここ3試合で勝利がなく、直近のルヴァンカップ準決勝第2戦では名古屋に競り勝ったものの、2戦合計スコアで及ばず敗退となった。それでも、相馬監督は「FC東京はルヴァンカップを落としてしまいましたが、前へのエネルギーが非常に強くなっている。それだけでなく、速い攻撃もストロングポイント」と警戒する。そのため、「その良さを出させないようにできるかが、すごく大事になる」と試合のポイントを語った。

「このFC東京戦では、まずはしっかりと戦うこと。我々は3週間、FC東京は2週間と、お互いにゲーム間隔が空いた中で、しっかりと立ち上がりからゲームに入ること、それプラス、先に点を取ること、あるいは先に取らせないこと。それが、中断後の再開のゲームで大事になると思っています」

 AFCチャンピオンズリーグ出場権争いと天皇杯が待ち受けるシーズン終盤戦に向けて弾みをつけるためにも、相馬監督率いる鹿島はアウェーの地で勝ち点3を持ち帰りたい。


◆【鹿島】アウェーの地でFC東京撃破へ。相馬直樹監督「しっかりとゲームに入り、先に点を取ること」(サッカーマガジン)





◆【FC東京vs鹿島プレビュー】カップ戦で復調のきっかけを得たFC東京…逆転での目標達成へ勝つしかない鹿島 (サッカーキング)






■FC東京 カップ戦で見せた好パフォーマンスをリーグ戦でも続けられるか


【プラス材料】
 代表の活動期間に行われたJリーグYBCルヴァンカップ準決勝は、DF長友佑都とDFジョアン・オマリ、出場停止のMFレアンドロを欠く中、名古屋グランパスに1勝1敗。トータルスコアにより決勝進出は果たせなかったが、第2戦はシーズン一番とも言える試合内容だった。左サイドバックに抜擢されたMF渡邊凌磨が好パフォーマンスを見せたほか、MF髙萩洋次郎が攻守のリンクマンとして活躍。自らゴールを挙げるなど、チームの連動性を生かして終始主導権を握った。

 髙萩は今節に向けて「前線の推進力を生かしてゴールに直結するプレーを優先しつつ、それができなかった時に判断を変えることも大事。鹿島アントラーズは基本が徹底されているチーム。球際の勝負でも上回りたい。ホームでファンの皆さんに気持ちの伝わる試合をしたい」と述べており、勝利に期待がかかる。

【マイナス材料】
 国外でワールドカップ予選を戦った長友とJ・オマリのコンディションは不透明。また、ここにきてDF鈴木準弥が負傷した。レアンドロは今節も出場停止で、チームとしては苦しい状態が続いている。特にゲームの中で苦境に陥った時、一気に流れを変えられるような交代策がなかなか打てていない状況でもある。

 流れを引き寄せられるFW永井謙佑の先発起用を含め、今節もメンバーは流動的。だが、交代のオプションが限られることはマイナス材料だ。

 現在リーグ戦2連敗、直近の3試合で得た勝ち点は1ポイントのみ。また、鹿島戦においても2019年の第26節以降は1分3敗で勝利がなく、2連敗中と分が悪い。ルヴァンカップで得た手応えをこの鹿島戦につなぐことができるか、も焦点の一戦となる。

文:totoONE編集部


■鹿島アントラーズ 久々の試合で結果を残せるか。攻撃陣の奮起が待たれる





【プラス材料】
 リーグ戦6試合を残して現在6位。目標を「来季のACL出場権を得られる3位以内」に下げざるを得ない位置にいる。ただ、この状況がアウェイのFC東京戦で安定しないチームの背中を押すことになるかもしれない。

 ACL出場権を得られる3位のヴィッセル神戸との勝ち点差は「6」。サッカーのリーグ戦で逆転可能・不可能のラインとなるのが「残り試合数が勝ち点差を超えないこと」だとすれば、鹿島アントラーズはまだ諦める数字ではない。

 直近のリーグ戦8試合で4勝4敗という成績が物語っているように、ふたを開けてみなければ分からないチーム状況にある。とにかく勝ちにいかなければいけないという境遇は、これまで足りなかった攻撃の大胆さを生む可能性があると見てプラス材料に挙げたい。

【マイナス材料】
 マイナス材料は明確で、前節の横浜FC戦から試合間隔が3週間も空いたことだ。シーズン終盤で疲労や多少の痛みなどを抱えながらの練習は、生産性を求めるのが難しい。最終節後に戦う天皇杯で番狂わせが多いのは、この難しさが一因に挙げられる。リーグ戦に関してはFC東京も同じ試合間隔なのが救いだが、直前のリーグ戦から2週間空いた第22節の柏レイソル戦(1●2)や第28節のアビスパ福岡戦(0●3)では黒星を喫するなど、今季は良い結果を残すことができていないデータがある。そのため、不安は募るばかりだ。

 また、勝つためには得点が必要となるが、強引な形でゴールに迫ることができるFWエヴェラウドが今節は累積警告のため出場停止。先に主導権を握らなければ、苦しい試合になることが見えている。

文:totoONE編集部


◆【FC東京vs鹿島プレビュー】カップ戦で復調のきっかけを得たFC東京…逆転での目標達成へ勝つしかない鹿島 (サッカーキング)





◆J1鹿島、勝利で勢いを 23日FC東京戦 荒木の得点に期待(茨城新聞)






明治安田J1第33節第2日は23日、各地で5試合が行われ、6位鹿島は東京・味の素スタジアムで9位FC東京と対戦する。キックオフは午後2時。鹿島の今季通算成績は16勝5分け11敗、勝ち点53。27日の天皇杯全日本選手権準々決勝・川崎戦に向け、今節に勝って勢いに乗りたい。

2日に行われた前節・横浜FC戦は1-2で競り負けた。ホームでありながら、相手の勢いに押されてしまった。





リーグ優勝の可能性はなくなっており、現在はアジア・チャンピオンズリーグプレーオフの出場権が与えられる3位の座を争う。3位神戸との勝ち点差は7で、これ以上の負けは許されない。

FC東京は今季の無冠が決定している。ただ、YBCルヴァン・カップ準決勝で名古屋に2戦合計スコアで敗れたものの、10日の第2戦はホームで高いプレー強度を発揮し、競り勝った。

前回対戦では鹿島が3-0で快勝したが、油断は禁物だ。前線にはパワーとスピードのある選手が並び、サイド攻撃には迫力がある。守備から縦に早い攻撃を繰り出す形も得意としており、先制点は与えれば厄介だ。

鹿島は3週間ぶりの公式戦で、立ち上がりから高いプレー強度を示さなければいけない。前節の敗戦後、相馬監督は戦術の整理に加え、メンタル面へも働き掛けてきたとし、「戦う姿勢を出したい。チームが一つになって戦う」と強調した。

注目は2桁得点が目前の荒木。昨年プロ初先発を果たした舞台で大台を狙う。攻撃をけん引する若鹿は「良い思い出があるスタジアムで、結果を残したい」と意気込む。


◆J1鹿島、勝利で勢いを 23日FC東京戦 荒木の得点に期待(茨城新聞)





2021年10月22日金曜日

◆かぼちゃを持って登場! 今週末Jリーグのスタメン発表がハロウィン仕様に(サッカーキング)






 今週10月22日(金)、23日(土)、24日(日)に開催される明治安田生命J1リーグ全試合において、DAZNの試合中継におけるスタメン紹介がハロウィン特別バージョンとなる。

 母の日にちなみ選手たちがカーネーションを手に登場した5月以来の特別仕様。今回はかぼちゃを持ち、思い思いのポーズで登場する。


明治安田生命J1リーグ 第33節
10月22日(金)
19時 浦和レッズvs柏レイソル(埼玉)

10月23日(土)
14時 ベガルタ仙台vsサンフレッチェ広島(ユアスタ)
14時 FC東京vs鹿島アントラーズ(味スタ)
14時 徳島ヴォルティスvs大分トリニータ(鳴門大塚)
15時 湘南ベルマーレvs横浜FC(レモンS)
17時 ガンバ大阪vsサガン鳥栖(パナスタ)

10月24日(日)
14時 北海道コンサドーレ札幌vsアビスパ福岡(札幌ド)
15時 名古屋グランパスvsヴィッセル神戸(豊田ス)
17時 川崎フロンターレvs清水エスパルス(等々力)
19時 セレッソ大阪vs横浜F・マリノス(ヨドコウ)


◆かぼちゃを持って登場! 今週末Jリーグのスタメン発表がハロウィン仕様に(サッカーキング)

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