
日刊鹿島アントラーズニュース
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2024年3月5日火曜日
◆【C大阪戦から見えた「ポポヴィッチ鹿島」の今(1)】「これが鹿島だな」と毎熊と香川も相手の底力を痛感。10年前の指揮官・ポポヴィッチ監督率いる鹿島をセレッソ戦士はどう感じたか(サッカー批評)

2月24日の2024年J1開幕戦で名古屋グランパスを3-0で一蹴し、首位発進した鹿島アントラーズ。ランコ・ポポヴィッチ監督率いる新体制の進化が本物か否か。それが問われるのが、3月2日のホーム開幕戦・セレッソ大阪戦だった。
セレッソと言えば、2014年にポポヴィッチ監督が指揮を執った古巣。10年前の彼らは世界的名FWディエゴ・フォルランを補強し、当時日本代表の柿谷曜一朗(徳島)、山口蛍(神戸)、若き成長株・南野拓実(モナコ)らを揃えたスター軍団だったが、開幕から全く結果が出ず、ブラジルワールドカップ(W杯)開幕直前に早々と解任の憂き目に遭ってしまった。
「あの時は責任を全部ポポさんに取らせる形になってしまった。すごく申し訳なかった」と当時の守護神・キム・ジンヒョンも改めて述懐していた。その当時を知るのは小菊昭雄監督、高橋大輔コーチ、山下達也くらいだが、彼らの中では「再会した指揮官に成長した姿を見せたい」という思いもあったはずだ。
試合が始まると、セレッソは連動した組織的プレスとパス回しとタテへの推進力で鹿島を圧倒。前半は完全に主導権を握る形になる。鹿島はボールを奪えず、守備に忙殺され、フィニッシュまで辿り着けない。前半のシュート数ゼロというのは屈辱的だっただろう。
■「会場の雰囲気を含め、『これが鹿島だな』」
それでも後半頭から鈴木優磨を投入し、チャブヴリッチとタテ関係の2トップのような形にしてからは攻めの迫力が出てくる。後半13分にはセレッソに1点を奪われたものの、指揮官はそれにひるむことなく、佐野海舟を最終ラインに下げてビルドアップの改善を図るなど、斬新な采配を披露する。
プレースキックに秀でた名古新太郎、競り合いに強い垣田裕暉らを続々とカードを切り、最後の最後にFKから植田直通のヘッドで同点に追いつくあたりは、まさに試合巧者。鹿島らしい泥臭さとタフさを見せつけた一戦だった。
「ラスト15分は鹿島の圧力を感じた。あの時間はラインが下がっちゃった。守備にフォーカスしていたので、耐えきりたかったけど、メンタリティの部分が足りなかった」と百戦錬磨の香川真司が反省。
その一方で、日本代表の毎熊晟矢も「会場の雰囲気を含め、『これが鹿島だな』っていうのはやる前から分かっていたけど、後半、自分たちの保持できる時間を増やせなかった。ああいう展開になるとラインがズルズル下がってしまうので、どうしても距離感も離れてしまう」とゴール裏と一体になって勝利への執念を見せる鹿島の凄まじさを痛感したという。
■「ポポさんは本当に気持ちが一番熱い人」
そして、10年前にポポヴィッチ監督に師事したキム・ジンヒョンも「ポポさんは本当に気持ちが一番熱い人。そこは相変わらずだった。鹿島はもともとメンタリティが強いチームなので、ポポさんが来てよりチームを強くしていけると思いました」としみじみ語っていた。「自分が最後のセットプレーで止めるべきだった。最後に1個、止めていれば、勝ち切れた」という悔しさも吐露したが、なかなか勝たせてくれないのが、数々のタイトルを取ってきた鹿島というチームなのだ。
クラブ創立30周年で初のリーグタイトル獲得に燃えているセレッソだが、鹿島のような「終盤の圧力」を出せるチームにならないと、頂点には立てないのかもしれない。そのあたりをかつての指揮官から学んだゲームだったのかもしれない。
(取材・文/元川悦子)
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