日刊鹿島アントラーズニュース

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2014年11月16日日曜日

◆【宮本恒靖氏】右から内田!アギーレ日本、爆勝呼んだ(サンスポ)


http://www.sanspo.com/soccer/news/20141116/jpn14111605000001-n1.html



 【宮本恒靖氏の新マスターチェック!!】元日本代表主将でサンケイスポーツ専属評論家の宮本恒靖氏(37)が、日本が6-0と大勝した14日のキリンチャレンジ杯・ホンジュラス戦を鋭く分析。不振が続いたアギーレ・ジャパンに大量点をもたらしたキーマンとして、ブラジルW杯以来の代表復帰を果たしたDF内田篤人(26)=シャルケ=を挙げ、右サイドから始まるスムーズな攻撃に注目した。

 ブラジルW杯メンバーが増えたことで、チームの質が向上した。お互いのやることが分かっている。日本が先制点を取ったことでホンジュラスが押し込んできても、慌てず守って追加点の機会をうかがい、早めに試合を決めてしまった。ベテランならではの試合運びといえる。

 これまで通り「4-3-3」の布陣で試合は始まったが、ザッケローニ前監督時代の「4-2-3-1」に近い形になる時間帯もあり、自由なポジショニングでうまくボールを回していた。0-4と大敗した10月14日のブラジル戦では、相手にボールを持たれて守備に追われる時間が多かったが、自分たちでボールを動かす時間も増やさなければ勝利は難しくなる。今回のチームはその点を修正できていた。

 特に目を引いたのは右サイドバックでフル出場したDF内田のプレーだ。前半16分の場面では内田がFW本田にくさびのパスを打ち込み、それを本田がスルー。そこからFW岡崎、MF長谷部とボールが渡って、次の本田へのパスは通らなかったが、MF香川もFW武藤も絡もうとしていた。

 同じ場面で、いったんボールを下げるサイドバックもいるが、内田は相手のプレッシャーがある中でもハーフライン付近でボールを落ち着かせ、そこから周囲と連係しながらボールを運べる。オーバーラップの判断、スピードもトップレベルだ。この試合では右サイドの攻撃の質が非常に高かった。

 アンカー(中盤の底)に入った長谷部も大事な場所にしっかり顔を出して、試合を落ち着かせていた。フィジカルが強いチームが相手であればDF森重のようなタイプを使うかもしれないが、パス回しという日本の強みを出すのであれば長谷部は貴重な選択肢になる。

 ベテランを起用しつつ、若手を育てることは難しいことだが、4年のスパンの中で必ずやらなければいけない。それでも、1月のアジア杯に優勝すれば、各大陸王者が出場する2017年コンフェデレーションズ杯(ロシア)の出場権を獲得できる。18年ロシアW杯に向けた貴重な経験の場と考えれば、アギーレ監督は、今はベテランの力を借りてでも目標を達成したいのではないか。(サンケイスポーツ専属評論家)

★くさびのパス

 大きな石などを割る時に使用するV字型の木片や鉄片の道具が「くさび」。サッカーでは、前線にいる味方選手の足下へ入れる縦パスのことをこう呼ぶ。相手の守備を崩すための戦術であることが名前の由来。

14日のホンジュラス戦VTR

 (豊田スタジアム)アギーレ監督はこれまでの新戦力の積極起用から一転。新体制初招集のDF内田、MF遠藤らブラジルW杯組10人を先発に並べた。前半9分にDF吉田のゴールで先制すると、同41分にFW本田、同44分に遠藤が加点。後半も守備意識が低下する相手の隙を逃さず、同2分にFW乾、同24分にFW豊田がいずれも代表初得点をマーク。同29分に乾のこの日2点目でとどめを刺し、6-0と大勝した。

(紙面から)

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