日刊鹿島アントラーズニュース
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2015年10月18日日曜日
◆J1鹿島のクリニック 高度スポーツ医療浸透(茨城新聞)
http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14449987488017
サッカーJ1の鹿島アントラーズFCが開設した「アントラーズスポーツクリニック」(加川瑞夫院長)が順調に患者数を増加させている。鹿島のチームドクターらが診察に当たり、高度なスポーツ医療を受けられることから、中高生やスポーツ愛好家が受診に訪れているためだ。オープンから2カ月が過ぎ、鹿島医療班の取り組みが地元に浸透してきた格好だ。
■想定より増加
クリニックは鹿島の本拠地、鹿嶋市神向寺の県立カシマサッカースタジアムの敷地内にあり、8月3日に開院した。整形外科とリハビリテーション科の2科体制で、8人の医師のうち5人がチームドクターだ。
1日当たりの患者数は8月が64人だったが、9月は101人に増加。事前の想定より患者が増え、杉山城太事務長は「医師を常時2人体制にするなど、1年かけて1日200人まで受け入れられるようにしたい」と話す。
整形外科として珍しく、最先端の磁気共鳴画像装置(MRI)を導入。筋肉や靱帯(じんたい)、軟骨の損傷の詳細な撮影が可能になり、的確な診断に基づく効果的な治療が受けられるため、鹿島の選手たちも利用している。チーフドクターの山藤崇医師(東京医大助教)は「MRIは痛みの原因が特定しやすく、その後の治療やリハビリの筋道が立てやすい」と導入の利点を強調する。
リハビリテーション科には筋力を数値化する機器「バイオデックス」を導入。筋肉の状態を数字で管理しながら、競技復帰までの回復プログラムを組むことができる。
■きめ細かい指導
患者の中心は、体育系の部活動をしている中高生やスポーツを趣味としている30〜40代。同市はサッカーやラグビーが盛んな中学校・高校が多く、放課後になると待合室は中高生で混み合う。
山藤医師は「若い子は成長痛だったりオーバーユース(使いすぎ)の症状が多い。部活を休めば治るものもあるが、休めと言われるのが一番つらい」と指摘。その上で「ここでは週に何回、どれぐらいの運動ならいいよと言ってあげられる」と同クリニックの特徴を説明する。
開院から2カ月が過ぎ、時間帯による患者層が明確になってきた。このため、9月中旬からは午後4時以降をスポーツ選手、ほかの時間帯を一般の患者に割り当てる診療体制を採用した。
■健康拠点に
今後は、リハビリテーション室を利用したランニング教室などのイベントも検討。患者以外でも地域住民が気軽に来院できるクリニックを目指す方針だ。
スタジアム内には鹿島が運営するフィットネスクラブも併設されており、杉山事務長は「スタジアムが地域の人の健康拠点になるようにしていきたい」と意気込む。(藤崎徹)
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