日刊鹿島アントラーズニュース

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2017年9月11日月曜日

◆[MOM461]法政大FW上田綺世(1年)_ワンチャンスを仕留めた「実感が沸かないゴール」が決勝点!(ゲキサカ)




[9.10 第41回総理大臣杯全日本大学トーナメント決勝 明治大0-1法政大 長居]

 ワンチャンスをものにした。法政大は夏の大学日本一決定戦で前回王者・明治大に1-0で勝利し、35年ぶりの優勝を飾った。決勝点を決めたのはルーキーのFW上田綺世(1年=鹿島学園高)。後半22分、迷いなく右足を振り抜くと、これが決まった。

 前半から攻め込まれ、我慢の時間が続いた法政大。上田は「前半が始まった段階でチャンスが多い試合じゃないなというのは自分でもわかりました。いつ来るかわからないチャンスを常に狙っていました」と振り返る。「必ずワンチャンスがあると信じて、そのワンチャンスを仕留める準備をしようとプレーしていました」。

 見せ場のない前半を終え、0-0で迎えた後半23分にようやくチャンスはやってきた。DF川崎雅哉(4年=静岡学園高)が前へ蹴りこんだボール。上田が頭で流し、途中出場のFWディサロ燦シルヴァーノ(3年=三菱養和SCユース)が頭で左へ逸らす。ディサロの脇を抜け、前へ走っていた上田がワンバウンドしたところを捉え、迷いなく右足を一閃。ゴールまで距離ある位置だったが、クロスバーの内側を叩いた跳ね返りがゴールイン。これが決勝点となり、法政大が日本一に立った。

「頭が真っ白で自分も予測していなかったゴール。常に遠目からシュートを狙っていく意識はありましたけど、実感が沸かないゴールでした」とルーキーは笑顔で振り返る。

 相手の意表を突く形でのミドルシュート。「いつもは打たない(場面だった)と思いますが、この試合は特別な試合で点が取りたかった。昨日からずっと得点のイメージも沸かせていた。ゴールに向かってプレーするのが大事だなと思っていて、前を向いてシュートを打てる場面も少なかったですし、あれが決まってよかった」と安堵の表情を浮かべた。

 決勝弾の活躍をみせた上田について、法政大の長山一也監督は「彼は持っているものが違う。日本のサッカー界にとって大事な選手であるかなと、僕やコーチ陣も話している。スピードもあり、ヘディングもできて、身体も強くてという選手はあまりいない。シュートもしっかりコースを狙って、強いボールが蹴れる」と高く評価。

 得点シーンについて「あのタイミングで打つのはなかなかセンスがあるなと、素晴らしいゴールだなと思います」と称えた指揮官だったが、「ただ、もう少し守備を鍛えないといけないです。点を決めてからは結構守備をしていたので、それなら最初からやれよという話。そこは彼のためにアドバイスしていきたい」と手綱を締めることも忘れなかった。

 値千金の決勝弾を決めたルーキーは「運も含めて勝ちたいと言ってきましたが、運も味方になった。“ラッキーボーイ”と言ってもらっていますけど、今大会は“持っていた”のかなと思います」と恥ずかしそうに言う。とはいえ、ワンチャンスを仕留めることができるのは実力があってこそのこと。法政大に上田あり、改めて全国へ示す大会になったことは間違いない。

(取材・文 片岡涼)

[MOM461]法政大FW上田綺世(1年)_ワンチャンスを仕留めた「実感が沸かないゴール」が決勝点!

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