日刊鹿島アントラーズニュース

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2018年3月24日土曜日

◆[大学サッカー]順大の新主将・名古 悲願のリーグVへ進化見せる(中スポ)




 4月7日に開幕する第92回関東大学サッカーリーグ戦(東京中日スポーツ後援)に向け、昨季の1部リーグ上位4校の新主将に連載で意気込みなどを聞いている。題して、「リーダー蹴春トーク2018」。その第3回は順大のMF名古新太郎(3年・静岡学園)だ。昨季2位の同大にとって、目指すは28大会ぶり2回目となる優勝のみ。来季からのJ1鹿島入りが内定しているエースMFが悲願のリーグタイトルを奪いに出陣する。 (取材・構成、関孝伸)

◆雰囲気を大事に

 -自ら主将に立候補した

 名古「試合にずっと出ていましたし、順大に入ったときから、(ゆくゆくは)自分が中心になってやっていくんだろうなと思っていました。だから、1年生のときから、最上級生になったら自分が主将をやるつもりでいましたし、やりたいと考えてもいました」

 -意欲的に映る

 「主将をやることで、自分の成長にもつながるからと思ったんです。下級生のときから、上の学年の主将の姿を見て準備してきましたし、みんなからの信頼も積み上げてこられたんじゃないかと思っています」

 -信頼の積み上げとはどういうことか

 「まずは選手として試合に出続けることです。それと、練習に臨む姿勢や授業態度に関しても、(他の選手の模範となるように)しっかりとやってきました。サッカー選手である前に、一人の人間であり、一人の学生なので、それを意識しながら恥ずかしくない行動をしてきたつもりです」

 -主将としてどういうふうにチームづくりを進めていくのか

 「雰囲気を大事にしたいです。フワフワとした感じにならないように、煮えたぎるというか、ピリッとした雰囲気でやっていきたいと思います」

 -今季の目標は

 「全部のタイトルを取りにいくつもりでやります。ただ、一番欲しいのはリーグ戦のタイトルです。優勝する自信はあります」

 -名古選手入学後の順大のリーグ順位は、1年時の6位から、4位、2位と上がってきている

 「去年は2位でしたけど、目標を達成するために部員全員が一つの方向を向くという部分がちょっと足りなかったんじゃないかと感じています。だから、今年は自分がトップチーム以外のいろいろな人たちとも話しながら、徐々にでいいので、みんなが一つの方向を向くようにしていきたいと思います」

 -目指すサッカーについて考えていることは

 「今までと同じようにポゼッション(ボールを保持すること)をしながら組み立てていくサッカーを目指します。ただ、ポゼッション自体にいつまでもこだわるのではなくて、その先のゴールを奪うという部分を大事にしたいと考えています」

◆勝負にこだわる

-昨季のチームから主力選手がかなり抜けた。名古選手に頼る部分が自然と大きくなる

 「去年も自分がチームを引っ張るつもりでやっていたので、気持ちの部分は今まで通りで変わりません。自分が中心になって、毎試合、毎試合、勝負にこだわってやっていきます。個人として目指すのは2桁得点2桁アシスト。ボランチなので、守備でも気が利く選手にならなければ駄目だと思います」

 -入学当初はドリブルが得意でゴール前への飛び出しもうまいフォワード(FW)だったが、2年時からボランチに転向し、プレーの幅が広がった

 「3年間を振り返ってみると、チームの成績としてはタイトルを取れていないですし、悔しいですけど、個人的には充実していました。FWからボランチの位置に下がったことで、前よりも頭をメチャクチャ使ってプレーするようになりました。試合の流れを読む力がより身についたと思うので、それをチームにうまく還元できるようにしたいです」

 -集大成のシーズンになる。タイトルへの思いは相当強いのではないか

 「去年のユニバーシアードで優勝して世界一になったんですけど、メチャクチャうれしかったんです。優勝の喜びを順大でも味わいたいですし、今年にかける思いはだいぶ強いものがあります」

 -今季に向けての思いとして、「進化」と色紙に書いた

 「進化して、今までよりも強い順大にならなければいけないということです。自分個人のレベルアップとしては、(プレーの部分で)もっとうまくなるのはもちろんのこと、気持ちの面でも進化して、それを見せたいです」

 -来季からの鹿島入り内定が1日に発表された。今季は「J1のチームに行く名古」という目で見られる

 「大学サッカー界の中で一番の存在にならなければいけないと思っています。それくらいでなければ、プロではやっていけません。周りに『すげぇな』と言わせるようなプレーをしたいです」

 -最後にプロ入り後の目標は

 「まずは1年目からスタメンで試合に出続けることです。そこから日本代表になって、世界と戦って、ユニバで見た(世界一の)景色をまた見られるようにしたいです」

<名古新太郎(なご・しんたろう)> 1996(平成8)年4月17日生まれ、大阪市東淀川区出身の21歳。168センチ、64キロ。同区の豊里幼稚園年中組のときにサッカーを始めた。豊里サッカークラブから東淀川FCを経て静岡学園高へ。同高3年時の全国高校選手権でベスト8入りし、自身は大会優秀選手に選出された。順大では1年時から活躍。昨年はユニバーシアード日本代表選手としてユニバ台北大会での金メダル獲得に貢献した。来季から鹿島でプレーすることが内定している。

◆名古新太郎アラカルト
 ▼読書好き 小説、自伝、自己啓発本を好んで読む。お気に入りの小説は、百田尚樹作の「海賊とよばれた男」や、木村拓哉の主演で来年映画化される東野圭吾作の「マスカレード・ホテル」といったところ。天台宗大阿闍梨(あじゃり)の酒井雄哉が著した「ムダなことなどひとつもない」も記憶に残っている一冊だ。

 ▼米好き 全日本大学選抜の海外キャンプで14日までセルビアに滞在していたが、当地ではパンと肉ばかりの食事に悩まされた。白飯が恋しく、「地獄でした」と振り返る。ちなみに、一番好きな料理は何かと聞かれたら、「オムライス」と即答する。

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