サッカーW杯日本代表の活躍に経済界も沸いている。
「日本が1次リーグを突破したら、株式市場はこれまで以上に熱くなるでしょう。トランプ米大統領が仕掛けた貿易摩擦などの悪材料を吹き飛ばし、日経平均は2万4000円に近づくかもしれません」(株式評論家の倉多慎之助氏)
第一生命経済研究所首席エコノミストの永浜利広氏は、日本がベスト16に進出した場合の経済効果を215億円規模とはじいた。国内のサッカー観戦やグッズ売り上げ、飲食費といった波及効果が大きいという。
株式市場もベスト16を視野に入れている。
「1次リーグを突破すると、市場が関心を寄せる銘柄は微妙に変わってきます。これまでは日本代表の公式スポンサーや、サッカー用品を扱う企業が物色されましたが、今後はJリーグの盛り上がりを期待した動きとなるでしょう。たとえば、FW大迫やMF柴崎がかつて所属し、現在はDF昌子が活躍する鹿島アントラーズのスポンサー企業です」(ロータス投資研究所代表の中西文行氏)
鹿島のスポンサーはLIXILグループや、上場したばかりのメルカリ、自動車用品販売のイエローハットなど。MF香川やMF乾が所属していたセレッソ大阪のスポンサーは日本ハムやダイヘンだ。名古屋グランパス(MF本田が以前所属)はトヨタ自動車や豊田通商、FC東京(DF長友が以前所属)は東京ガス、三菱商事、三井物産、清水建設などがスポンサーだ(別表参照)。
「サラリーマンは、普段は声をかけにくい女性たちを飲み会に誘いやすくなります。何しろW杯という共通の話題がありますからね。居酒屋で盛り上がるでしょう。ただ汗臭いと女性に嫌われますから、制汗剤が売れるかもしれません」(市場関係者)
鳥貴族や串カツ田中、磯丸水産のSFPホールディングス、制汗剤を販売する花王、マンダム、ロート製薬も関連株の一角だ。
「こうした銘柄は、W杯関連としての注目度が低かったので、今後の値上がり期待が持てます」(証券アナリスト)
1次リーグ突破をかけたポーランド戦は28日23時(日本時間)キックオフ。ベスト16が決まれば、新W杯銘柄が市場の主役に躍り出る。
サッカー日本代表W杯ベスト16視野で大化けする20銘柄