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[6.24 コパ・アメリカGL第3節 日本1-1エクアドル ベロオリゾンテ]
1-1の状況で両チームが決勝トーナメントへの切符を力づくでつかみ取ろうとオープンな展開になっていた後半37分、MF三好康児に代わって日本代表MF安部裕葵(鹿島)がピッチに送り込まれた。交代と同時にトップ下のMF久保建英が右サイドへ移り、安部がトップ下に入った。
「両チームのGKを行き来する時間帯が多かったので、自分たちのボールを長くしたいという考えもあったし、ゴールに行く回数を多くしたいというのもあった。難しい感じだったが、幅を取ろうと思ってプレーした」
しかし、その狙いはなかなかうまくいかない。「縦に速かったので、幅を取っていたらゴール前に置いて行かれる。そう思って幅を取るのをやめたら、そのときに(前田)大然くんが入った。そのタイミングで僕は(柴崎)岳くんのサポートに入った」。安部がバランスを取ったことで日本にもチャンスの回数が増え、チャンスの質も上がっていった。しかし、ゴールには届かず、1-1で試合は終わった。
アディショナルタイムを合わせて10分余りのプレータイムで悔やまれる場面もあった。「個人的には1本、ミドルを打てるのに横パスを出したシーンがあった。やっとマイボールになったときだったので、打つかどうかという判断は難しかったが、終わってみれば打っても良かった。思い切ることが大事だった」。
初戦のチリ戦(●0-4)と3戦目に途中出場し、2戦目のウルグアイ戦(△2-2)では先発。3試合すべてに出たのは大きな経験になる。それに加えて同じピッチに立ってあらためて感じたのは、経験ある選手たちの能力の高さだ。特に感じたのは強度の違い。「(柴崎)岳くん、(中島)翔哉くん、岡崎(慎司)選手、川島永嗣さん。早くあのような先輩たちに近づくように頑張らなくてはと思った」。U-20世代から抜擢された20歳のアタッカーは、フル代表で受けた刺激を力に転じ、成長につなげていく。
(取材・文 矢内由美子)
◆全3試合でピッチに立った安部裕葵「早く先輩たちに近づくように…」(ゲキサカ)