
日刊鹿島アントラーズニュース
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2019年10月29日火曜日
◆ブラサカ日本代表・高田監督が浸透させたい「鹿島スピリッツ」の真意(ゲキサカ)

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ブラインドサッカー日本代表が7日、アジア選手権を終えて帰国した。3位に終わった日本代表の戦いぶりについて高田敏志監督はこう振り返った。
「考えて準備をすればここまでできるという思いと、でもまだやれることがあるという、両面がありました。必ず本番で借りを返せる可能性を感じています。僕たちの中で課題はわかっていますが、もっと選手のほうから『こうしたい』と一歩出てきてほしい、と感じています」
そのために、次に選手たちが集合する11月2日~4日に予定される日本代表合宿までに、選手たちにある「宿題」を与えたという。
「次に集まるまでにこれから自分たちが勝つうえで何が必要なのか、意見を出してもらおうと思っています。特に主将の怜(川村)とGKの大介(佐藤)には『ここで一度、チームを壊すぐらい、意見をぶつけ合ってほしい』と話しました。それは僕への不満でも構わない。コーチ陣から僕への要求があれば、それもいいと思っています」
これまでは高田監督、中川英治、上林知民コーチを中心とした首脳陣による緻密で丁寧な指導を選手たちが素直に聞き入れて遂行することで、急成長を促してきた。ただそれでも、現時点ではアジア選手権で優勝した中国、準優勝のイランに及ばない現実も残った。大会中、彼らにあって、日本に足りないものがあったという。高田監督が続ける。
「中国代表などは、ベンチで選手と監督がつかみ合いになるんじゃないか、というぐらい怒鳴り合いが凄かった。お互いに要求したいことをストレートにぶつけあっていたんです。私は、日本がそれをそのまま真似すればいい、ということを言いたいのではない。僕らは今までどの試合に対しても、いくつもプランを用意していて、たとえばプランAがダメならプランBに変えようと、それをすぐに選手が組織的に実行できることが強みでした。
でもこれから日本がさらに伸びていくには、選手たちがそれぞれ『俺が(チームのために)こういうことができればチームの勝利に貢献できるかもしれない』という根本の考えを強く持ってほしいし、それがないとはじまらない。選手たちが試合中でも『こうしたほうがいい』と主張し、私たちが考えていることも集約しながら、勝利につなげていくことが僕らコーチ陣の仕事で、そうなることが理想的だと考えています」
高田監督はそのために、先日、リーグ戦で首位に立った鹿島アントラーズのスピリッツの必要性を感じている。この夏、安部裕葵(バルセロナ)、安西幸輝(ポルティモンセ)、鈴木優磨(シントトロイデン)と日本代表クラスの主力3人が抜けたにも関わらず、だ。高田監督は同クラブOBの岩政大樹氏から聞いた話を例に出した。
「アントラーズは、負けたときにチームミーティングがなかったそうです。あそこは外国人を含めてみんなプロで常勝軍団なので、個々がやらなければいけないことはわかっていて、それをやりきれば勝てる。勝てなかったのは、やるべきことを個々がやれてなかったのではないか、とまずは自分たちにベクトルを向けて、個々でうまくいかなかったところを戻している。負けた後にミーティングをして修正を図るチームは多いですが、合議制が必ずしもプラスに働くかどうかはわかりません。かといって、アントラーズがとる手法も彼ら(ブラサカ日本代表)にあうかどうかはわかりませんが、気持ちの部分、気構えはプロと同じにできるんじゃないかと」
鹿島に在籍経験がある別のOBはこう明かす。
「ピッチに出たら負けてはいけないという緊張感のある雰囲気が強さを支えている。それを築いたのは、結局、遊びのようなミニゲームでも負けることを極端に嫌ったジーコの姿勢が受け継がれているのだと思う」
ブラジルの英雄、ジーコが来日した当初、Jリーグはまだなく、鹿島の前身、住友金属サッカー部は社会人の2部リーグにいた。強くなかったチームが、そのスピリッツを叩き込まれ、勝つ経験を重ねることで「負けることは許されない」という空気が醸成され、常勝軍団の礎となった。今のブラサカ日本代表に「勝つ」経験は不足しているが、ジーコが植え付けたスピリッツは今からでも真似できる。そのことで、「勝つためにはこうしなければ」という使命感を植え付け、選手自ら主張できる人材を増やしたいのだ。
振り返れば、歴史を塗り替えてきたチームは、選手が自らの感覚を信じて、首脳陣の指示を無視してまで賭けに出て、勝利につなげてきた。古くは1993年、プロ野球の日本シリーズ・ヤクルト―西武の第4戦。1-0でリードしていた七回、中堅を守っていた飯田哲也は、野村克也監督の指示を無視して極端な前進守備をとった。無死一、二塁のピンチで西武・鈴木健の安打に飯田が素早く反応し、二塁走者を本塁で刺して同点を許さなかった。もしベンチの指示通り中間守備をとっていれば、間違いなく同点だった。試合はそのまま1-0で勝ち、ヤクルトが初の日本一に輝くターニングポイントとなった。最近では、2015年ラグビー日本代表もリーチマイケル主将が、エデイ・ジョーンズ監督の指示に従わず、トライを狙う選択をして南アフリカ撃破につながった話はあまりに有名だ。新しい歴史を作るとき、選手は監督を超えていく。ブラインドサッカーの選手たちがそのステージに踏み込めるか。高田監督が言う「借りを返す」戦いはすでにはじまっている。
(取材・文 林健太郎)
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