日刊鹿島アントラーズニュース

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2014年8月24日日曜日

◆2014Jリーグ ディビジョン1 第21節(オフィシャル)


http://www.so-net.ne.jp/antlers/games/50862

J1 第21節 清水エスパルス戦

小笠原が2得点を挙げ、J1新記録樹立!鹿島がアウェイで清水を撃破、逆転勝利で4連勝!

先週末の甲府戦、開始直後に柴崎が放った強烈なロングシュートで先制し、1点を守りきって完封勝利を収めた鹿島が、リーグ7試合負けなしでアウェイゲームに臨んだ。第21節で清水と対戦すると、前半に先制を許したものの、後半に小笠原が2得点を挙げて逆転し、ダヴィが3点目を決めて3-1で勝利を収めた。これでリーグ戦4連勝となった。

鹿島は植田が2試合ぶりに先発復帰し、センターバックに入った。今季初の4連勝を目指す鹿島は立ち上がりから両サイドを広く使って攻撃を仕掛け、先制点を狙う。11分には、右サイドのカイオが浮き球のパスを最終ラインの背後へ送り、オーバーラップした西が中央へクロス。こぼれ球に小笠原が反応して右足で合わせたが、シュートは相手DFにブロックされた。23分には、自陣からのカウンターで柴崎が終盤を抜け出し、右サイドへ展開する。パスを受けたカイオがクロスを上げると、ファーサイドに流れたボールをダヴィが拾い、角度のないところから左足シュートを放ったが、惜しくも左ポストを直撃して先制とはならなかった。

均衡を破ったのは清水だった。31分、浮き球のパスをペナルティーエリア内へ入れられ、ノヴァコヴィッチにヘディングで折り返されると、石毛を経由したボールを大前に蹴り込まれ、鹿島は先制を許してしまった。ファウルでプレーが止まる場面が多く、なかなかリズムに乗れない鹿島は、1点ビハインドでハーフタイムを迎えた。

後半開始早々の47分、鹿島はいきなり決定機を作り出した。右サイドからのFKを小笠原が蹴り込み、ファーサイドへ流れたところにダヴィが反応してシュートを放つ。ペナルティーエリア内で混戦となり、こぼれ球をカイオが拾って右足ボレーシュートを打つと、強烈なボールはゴール右角のポストを弾かれてしまった。

鹿島は55分に遠藤を投入し、攻撃陣のテコ入れを図る。待望の同点弾は61分、キャプテンの右足から生まれた。カイオがペナルティーエリア内で倒されて得たPKを、小笠原がゴール右隅へ冷静に突き刺した。J1新記録となる16シーズン連続得点で、鹿島がスコアをタイに戻した。

試合はここから荒れ模様となった。同点弾からわずか2分後の63分、植田がこの日2枚目のイエローカードを受け、退場処分となってしまう。10人での戦いを強いられた鹿島は、すぐに山村を投入。最終ラインを整備して、数的不利の中で逆転弾を目指した。すると66分、遠藤がペナルティーエリア手前でファウルを受け、今度は清水のイ キジェがレッドカードで一発退場となった。そして、直後のFKから逆転弾が記録された。小笠原が右足を振り抜くと、鮮やかな軌道を描いたボールがゴール右隅に決まった。

逆転を果たした鹿島は72分、左サイドでボールをキープした土居からのパスを受けた遠藤が正確なクロスを送ると、ダヴィがヘディングシュートを決め、3点目。リードを2点に広げた。

両チームに退場者が出る乱戦となったが、鹿島は冷静な試合運びで清水に反撃を許さず、3-1で逆転勝利。今季初の4連勝を達成し、勝点を39に伸ばして3位に浮上した。首位・浦和との勝点差は2、2位の鳥栖とは1差だ。いよいよ上位を射程圏内に捉えた鹿島は次節、カシマスタジアムでFC東京戦に臨む。8月反攻を締めくくる5戦目は、植田と遠藤、そして小笠原を出場停止で欠くこととなるが、チーム一丸となってサポーターとともに勝利を掴み、連勝をさらに伸ばさなければならない。



【この試合のトピックス】
・今季初、2011年以来のリーグ戦4連勝を果たした。なお前回は、2011年7月31日の第19節C大阪戦からの4試合で記録している。
・リーグ戦でのアウェイ清水戦勝利は、2007年4月21日に行われた第7節以来、約7年ぶり。前回は、柳沢の2得点で2-1と競り勝った一戦だった。
・小笠原がJ1新記録となる、16シーズン連続での得点を記録した。
・小笠原がリーグ戦での直接FKからの通算得点数を15に伸ばし、歴代3位タイに浮上した。
・小笠原のリーグ戦での1試合2得点は、2007年8月15日の第20節、千葉戦以来。
・ダヴィが今季のリーグ戦9得点目を記録した。
・植田が2試合ぶりの先発復帰を果たした。
・梅鉢が第17節の浦和戦以来、4試合ぶりのベンチ入りを果たした。

監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ
・自分たちが前掛りになる時こそ、守備の意識を高く持つこと。
・焦らず、気持ちとボールを落ち着けて自分たちのサッカーを表現し続けよう。
・後半はギアを上げて、ポジティブなプレーを心掛けてほしい。

清水エスパルス:大榎 克己
・前半はプラン通り。良くやった。
・切りかえのところをしっかり集中すること。
・ディフェンスラインを下げないで、相手をペナ内に入れないように。

[試合後]
鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ
・清水とは好ゲームを毎回やっているので、タフな試合になると予想していた。データではここ数年、このスタジアムで勝てていないということがあったが、我々にとってはプラスの意味でのモチベーションになった。悪い記録を破るということで、意気込みは高いものとなった。
・前半に関しては、少しレフェリングの影響もあった。主審が過度の緊張をしてしまって、余計なイエローカードを与えてしまったり、ファウルの判定の部分でミスが少し見受けられた。そこで何らかの精神的な影響や余計な緊張を与えられたところはある。ただ、ハーフタイムまで持っていくことができたので、選手たちには自分たちがやるべきことに集中して取り組もうと伝え、落ち着いてやってくれた。自分たちはパスワークを主体にしているのに、前半はボールを持ち過ぎた選手が数名いた。タメを作ってほしいとは要求しているが、それをやるべきゾーンが少しずれていた。チームのリズムを作れなかったのが残念で、改善しなければいけない部分だった。
・ハーフタイムではまず、選手たちを落ち着かせることを考えて、言葉をかけた。そして、自分たちがやるべきことの整理をした。それをピッチの中で表現した選手たちが、最後まで諦めずに走り続けて戦って得た成果は、非常に良いものだったと思う。両チームに退場者が出て、どちらが主導権を握るのか、ボール保持の部分が非常に重要だった。交代で入った選手たちも非常に良い働きをしたと思う。
・ハーフタイムに選手を落ち着かせて、整理をして送り出したというところで、後半はいきなり得点のチャンスもあった。前へ行くという意識や積極性を後半開始直後に見せることができた。残念ながら我々に退場者が出て、時間が経ってから清水にも退場者が出て10対10の勝負になった。多くのスペースができたところで、うちが主導権を持って試合運びができた。なおかつ、数少ないチャンスをしっかり決めたところが、チームを勝利に導く形になったと思う。
・交代で入った遠藤選手が、非常に良い流れ、良い勢いをチームにもたらしたと思うし、不慣れな左サイドハーフに入った土居選手も非常に良いパフォーマンスを示したと思う。やるべき作業を徹底的に、確実にやったことで、我々に得点が生まれて、勝利に結びついたと思う。
・当然ながら全選手が運動量を落とさずに頑張り続けたことは評価できる。また、柴崎選手と小笠原選手の運動量が光ったと思う。
・PKを取ったカイオ選手は、左サイドハーフでプレーをしている。サイドハーフには常に、ペナルティーエリア内では仕掛けたり相手に向かっていくことを要求している。それがなかなかできていなかったが、今日はそういう気持ちを持ったことを評価しているし、うれしく思っている。
・イエローカードは数多く出たが、カードをもらった選手には落ち着いてプレーするように、ハーフタイムに伝えた。

清水エスパルス:大榎 克己
前半はゲームプラン通りで、しっかり形を整える守備をできていた。立ち上がりには、相手が人数をかけて前へ前へというパワーを持って出てくることが多かったが、体を張って良く頑張ってくれたと思う。後半はうちのチャンスもできたが、相手のカウンター気味の縦へ速い攻撃があり、ドリブルが得意な選手がいる中で、そこへの対応という部分で、結局ファウルをしなければいけない状況になり、無理をしなくても良い場面もあったと思うが、そこへの対応でファウルを取られてPKとFKから2失点という形になった。非常に残念だった。相手が1人退場になった中で、数的優位で行けるかなと思ったところで、こちらも退場者が出て、3点目を決められて、最後のところでは攻め手がないような状況になってしまった。


選手コメント

[試合後]

【小笠原 満男】
PKは、はじに蹴れば入る。16年連続ゴールの新記録は興味がない。自分の仕事はゴールじゃなくて、チームを勝たせること。(ゴール後は)いつも応援してくれているから彼らの方へ行った。サポーターを含めてのアントラーズ。チームみんなで勝ち取った勝利。

【遠藤 康】
とりあえず勝てて良かった。植田の退場は、後ろの選手が止めようとした結果。悪いわけではなく、積極的にいっただけ。CBとSBの間を上手く突けば、チームとして上手く回ると思っていた。練習でやっている通りのプレー。逆転出来ているので、チームとして成長しているし、強くなっている。

【山村 和也】
勝って良かった。指示はセットプレーのマークの確認だけだった。源がカードを1枚もらっていたので、ノヴァコヴィッチは自分がマークについていたが、流れの中でついていく訳にいかない時があり、結果、源が行く形になった。途中から入る機会が多かったので、今回はスンナリ入れたと思う。

昌子選手、中村選手、柴崎選手のコメントはアントラーズモバイルをご覧ください。

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