明治安田生命J1第2節 鹿島1-0G大阪 ( 2018年3月3日 カシマ )
鹿島は3日、ホーム開幕戦となったG大阪戦に1―0で勝利し、今季初白星を手にした。日本代表のハリルホジッチ監督が視察した前で、後半33分、この日シュート計7本を放ったFW金崎夢生(29)が左足で決勝点。チームは本拠・カシマスタジアムでの公式戦無敗を15試合に伸ばした。1―0で磐田を破った名古屋が2連勝で暫定首位に立った。
“生みの苦しみ”は、本人も十分に味わっていたらしい。前半から4度も決定的なシュートを放ちながら、GK東口の好セーブやオフサイドに引っかかっていた。ハリルホジッチ監督の前で、ついに決めたのは、後半33分。右の深い位置から鈴木が放った低く鋭いクロスを「優磨(鈴木)のクロスが良かったので合わせるだけだった」と、金崎は倒れ込みながら左足で押し込んだ。
試合後のシャワー室。2試合連続無失点に抑えたDF昌子から、冗談交じりの“注文”が入った。「0―0の試合を長くしないでくれ」。エースは返した。「俺もそうしたいんだよ」。V逸した昨季の終盤2戦を含め、リーグ戦はこの試合まで3試合連続スコアレスドロー。チームとして118日ぶりのJ1ゴールだった。
決めた試合は、これで31試合連続不敗。類いまれな決定力を誇るが、意外にも本人は「ぴんとこない」と言う。リーグ戦で過去最多の12得点を挙げた昨季の終盤のことだ。「多分それね、毎回点を取ってたらそういう書かれ方はしないと思う。たまにしか取れないから、みんながよく取ってそういう言い方をしてくれる。19点、20点取っている選手の方がFWとしてはいい」と語っていた。出来高には無頓着で、向上心は人一倍強い。
この試合はMF小笠原が半年ぶりにリーグ戦に先発した。「FWへの守備の指示が明確。満男さんがいるといないでは全然違う」。勝ちにこだわる主将の存在が、チーム全体の士気を高めた。今季初白星に2万4545人が沸いた。昨季はほぼ手中にしながらつかみ損ねたタイトル。エースの第1号が、奪還への号砲となった。
≪金崎 本拠1号最多3度目≫金崎は15、16年に続き3度目のホーム第1号ゴール。鹿島のホーム第1号は長谷川、マジーニョ、エウレル、新井場、興梠の2回が最多だったが、金崎はこれを上回った。
夢生、快幕弾!王座奪還へGO砲 鹿島118日ぶりJ1ゴール