[11.21 天皇杯準々決勝 鹿島1-0甲府 中銀スタ]
天皇杯準々決勝が21日に行われ、鹿島アントラーズ(J1)は敵地でヴァンフォーレ甲府(J2)に1-0で勝利した。後半31分にカウンターからFW土居聖真が決勝点を記録し、優勝した2016年度大会以来、2年ぶりのベスト4進出。準決勝は12月5日に開催され、鹿島はホームで浦和と対戦する。
鹿島はAFCチャンピオンズリーグ(ACL)優勝後、初の公式戦。そのACL準決勝の日程の影響により、今回のゲームは天皇杯準々決勝の他3試合より約1か月遅れで行われた。
甲府は1年でのJ1復帰こそ逃したが、J2チームとして参加したルヴァン杯でベスト8に進出するなど、今季はカップ戦でJ1勢を相手に強さを見せている。立ち上がりの鹿島の攻撃をしのぐと、徐々にボールを持てるようになり、MF高野遼やMF道渕諒平の両ウイングバックの攻め上がりからチャンスを創出。しかし、前半は互いにゴールを奪えず、0-0で折り返した。
後半も先に主導権を握ったのは鹿島。後半9分、MF遠藤康が得意の右45度から左足で巻いたシュートを放つが、ゴール左上の絶妙なコースを突いたボールはGK岡大生に弾かれる。同12分には甲府が縦に速い攻撃を展開。FW小塚和季のパスを受けた道渕が右から中央へ切れ込み、左足の低いシュートでゴールを襲う。しかし、GKクォン・スンテが好セーブを見せた。
両チームともゴールが遠い展開の中、鹿島は後半25分に最初のカードを切り、FW金森健志を下げてFWセルジーニョを投入。一方、甲府は同28分にFW曽根田穣がDF昌子源との接触後の転倒で左肩を痛め、プレー続行不可能となる。一時的に10人となった甲府は交代の準備を進めていたが、この数的不利の時間帯に失点を喫してしまった。
鹿島は後半31分にカウンターを発動。ドリブルで持ち上がったMF永木亮太がPA手前左の土居にパスを出し、受けた土居が中央に持ち出して右足を振り抜く。強烈なシュートがクロスバーの下を叩いてネットを揺らし、先制ゴールを挙げた。
甲府は失点直後の後半32分、曽根田との交代でFW田中佑昌をピッチへ。鹿島も同時間に先制アシストの永木に代え、MFレオ・シルバを送り出す。さらに同45分、遠藤を下げて長期離脱から復帰したMFレアンドロを投入した。
1点を追いかける甲府は後半アディショナルタイム2分、FWジエゴとの交代でFW森晃太をピッチに送る。しかし、最後までゴールは生まれず、クラブ初のベスト4進出を逃した。
◆鹿島が土居の豪快弾で2大会ぶり天皇杯4強! J2甲府は“魔の時間帯”に無念の失点(ゲキサカ)