<明治安田J1:鹿島1-1新潟>◇第18節◇16日◇カシマ
4連勝中の鹿島アントラーズは、前節で首位町田ゼルビアに快勝したアルビレックス新潟と対戦し、1-1の引き分けに終わった。首位町田との勝ち点差は2に開いた。
後半頭から出場したMF藤井智也(25)が、貴重な同点ゴールを決めた。後半5分、左サイドでドリブルで仕掛け、ペナルティーエリア角から右足を振り抜き、ゴール右下に決めた。ポポビッチ監督からは「楽しんで笑顔で行け」と送り出されたという。「楽しんでサッカーやれるぐらい、器用ではないので。気負って入りました」と苦笑し、得点場面に「意識せず。思い切り足を振った」と振り返った。
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得点以外にも、FW鈴木へラストパスを供給するなど、決定機もつくった。だが、終盤はクロスが味方に合わず「最後、焦ってクロスを無理やり上げちゃったりしたので…。もうちょっと冷静にやればよかった。焦らなくて良かった」と、得点の喜びより、悔しさを口にした。
リーグ戦出場は約1カ月ぶり。ベンチ外の時間も長かった。練習で、コーチに相談しながら、夏場で90分戦う体力づくりを欠かさなかった。12日の天皇杯に出場し、この日も45分プレー。「天皇杯で公式戦ってこんな感じだという感覚があった。試合に出ない時間は、学ぶこともあり、劣化する部分もあるなと実感した」と振り返る。
試合に出られなくても、腐らず練習に取り組めたのは、同じくメンバー外が続く先輩のMF土居聖真の姿を見たからだ。「今までずっと、結果を残してきた選手が、外れても、しっかりしたクオリティーで(練習を)やっている。だからこそ、みんな、すごい熱量でやっているなと」。出場機会がない中でも、取り組んだ練習が、実を結んだ同点弾だった。【岩田千代巳】
◆【鹿島】1カ月ぶりリーグ出場の藤井智也が同点弾 メンバー外練習で土居聖真の姿勢に刺激受けた(ニッカン)