
日刊鹿島アントラーズニュース
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2014年6月21日土曜日
◆2度の代表落ちが大迫勇也を強くした(トーチュウ)
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/soccer/news/CK2014062002000169.html
大一番、ギリシャ戦前日の公式練習。大迫は小さな笑みを浮かべていた。余裕でも楽観でもなく、現実にのしかかる重圧を受け止め、楽しんでいるようだった。
「やることをやれば大丈夫。うん。このチームは、大丈夫だよ」
コートジボワールに一度は打ち砕かれた自信と自負が、今ではなみなみと満ちあふれている。背水の陣、崖っぷち…。そんな土壇場の重圧、緊張感さえ、大迫はうれしかった。
「(成功よりも)挫折の方が多いメンバーがそろっているから、本物の力を発揮できると思う」。ギリシャ戦に向けて、長友はそう言った。悔し涙を流した分、強くなった矜持(きょうじ)がある。不遇の時代からはい上がってきた長友や本田、岡崎、柿谷に加え、大迫もその1人だった。
2007年8月、U-17W杯(韓国)に臨む日本代表の最終選考で、大迫は落選した。予選を通じて主力を張った。評価は高く、自信もあった。なのに…。ショックだった。17歳だった大迫は「非情通告」を受け入れられず、周囲との接触を遮断した。誰とも一切、口をきこうとしなかった。
「代表から落ちた日は新潟に遠征していたんですが、こちらから電話を何度しても全然、出ない。本当にしゃべらなかったですよ。家に帰ってきてからも、何もしゃべりませんでした」(母・美津代さん)
無謀なドリブルを試みては失敗、味方にはパスを出さない…。落選という現実を直視できないまま、大迫のプレーはすさんでいった。「能力が高いがゆえ、だった」とは鹿児島城西高の小久保悟監督。
「おまえ、これでいいのか? このままでは(選手として)終わっちまうぞ」
小久保監督の助言を得て、大迫は挫折を糧に転換させた。仲間を生かしながらゴールへ向かう幅広いプレーを持ち味に、全国高校選手権で最多得点記録の10ゴールを挙げた。鹿島に進むと、決定力とスキルに磨きがかかり、希少な万能タイプのストライカーに成長した。
だが、再び挫折に見舞われる。
2012年7月1日。ロンドン五輪の正式メンバー発表を翌日に控え、地元の鹿児島県南さつま市で後援会の発足式が開かれた。予選からエースとして君臨。五輪本大会へと導いた立役者だ。大迫自身がオフを利用して駆けつけたため、発足式はさながら、一足早い「壮行会」となっていた。
「これで落ちたらどうしようか」。大迫は冗談交じりに語っていたという。だが、一夜明け、関塚監督から名を呼ばれることはなかった。思いもよらぬ、まさかの落選。「なんで…」。大迫は語るべき言葉も失っていた。
ただ、5年前とは違った。大迫はすぐに実家へ連絡すると、こう言ったという。
「落ちたけど、いいよね?」
ロンドン五輪世代で、誰よりも早くブラジルを見据えたのは大迫だった。挫折、苦渋の思いを力に代えることができた時、大迫だけの成長曲線を描くことができた。「3度目の正直」でようやくたどり着いた、念願の世界舞台。ブラジルの地を離れるには、まだまだ早すぎる。 (松岡祐司)
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