日刊鹿島アントラーズニュース

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2016年2月29日月曜日

◆【鹿島】2年目19歳・鈴木、レジェンド直伝Vヘッド!(報知)


http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20160228-OHT1T50214.html



 ◆明治安田生命Jリーグ J1第1ステージ第1節 G大阪0―1鹿島(28日・市立吹田サッカースタジアム)

 鹿島はプロ2年目、19歳のMF鈴木優磨が決勝点を挙げ、アウェーでG大阪を1―0で下した。後半27分、MFカイオ(21)のクロスを、ヘディングでゴール左に押し込んだ。この1点を、出足に勝る守備で守りきり、リーグ戦初開催となった吹田スタジアムで、G大阪に土をつけた。09年以来、7年ぶりのリーグタイトル獲得へ向け、好スタートを切った。一方、G大阪は今季公式戦3試合未勝利(1分け2敗)となった。

 吹田スタジアム初ゴールを決めたのは、19歳の新星だ。後半27分、右サイド、深い位置まで進んだMFカイオからの柔らかいクロス。MF鈴木が元日本代表MF今野の上を行く、ヘディングでゴール左にねじ込んだ。「カイオくんから当てれば入るボールが来た。あとは決めるだけだった」。自身通算3得点目はチームを白星発進に導く千金弾。鹿島スタンドの前で雄たけびを上げた。

 09年にリーグ3連覇後、クラブワーストの6シーズン、優勝から遠ざかっている。リーグタイトル獲得は「目標じゃなく、義務」(幹部)と課した今季、リオ五輪代表候補で、プロ2年目の鈴木ですら「申し訳ないけど、(五輪は)本当に意識していない」と断言。欲しいはずの肩書には目もくれず、「それよりも(国内)3冠、絶対に取りたい」とチーム全員が、リーグの頂点しか見ていない。

 鈴木は昨年、自動車教習所に通い始めた。だが、サッカーの上達、練習を優先する余り、仮免許の有効期限が切れてしまったほど、目標にまい進する性格を持つ。ヘディングの名手で、鹿島OBの元日本代表FW長谷川祥之氏(現鹿島スカウト)から「DFの前に入れ」「ニアに入れ」と授かったヘディングシュートのコツ。何度も練習で繰り返し、身につけ、開幕戦で結果につなげた。

 過密日程を戦うG大阪がFWパトリック、宇佐美らの主力を温存。試合前から「なめられている」「アウェーで絶対、勝ってやろう」とチームの闘志に火がついた。内容でも終始優位に立ち、最後の最後まで体を張った守備で、鈴木の1点を守りきった。「自分の点よりも、勝ち点3を取れたことが大きい」と鈴木。7年ぶりのリーグタイトル獲得へ、鹿島が大きな一歩を踏み出した。(内田 知宏)

 ◆鈴木 優磨(すずき・ゆうま)1996年4月26日、千葉県銚子市生まれ、19歳。09年に鹿島のジュニアユース加入後、ユースを経て15年にトップに昇格。高さと強さが武器のFW。昨年、U―22日本代表でアジア最終予選(1月・ドーハ)で予備登録されるなど、手倉森監督も期待。リーグ通算8試合3得点。180センチ68キロ。B型。

 石井監督の采配が的中した。急性虫垂炎で開幕戦に間に合わないと見られていたMF柴崎、でん部に痛みを抱えていたDF昌子を先発ピッチへ送り出した。試合当日、朝の面談で起用を決断。「本人たちと話したところ、開幕に間に合わせてくれた」。後半24分にはMFカイオ、鈴木を途中交代で投入。その2人が決勝点に絡んだ。試合を通して「うまくできた」と選手をたたえた。

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