日刊鹿島アントラーズニュース

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2019年7月24日水曜日

◆五輪サッカーあと1年…エース候補の法大FW上田綺世「積み重ねた先に五輪があればいい」(報知)



上田綺世 Ayase.Ueda


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 来年7月24日の東京五輪開会式に先駆け、サッカー男子は同23日に開幕する。初の金メダルを狙う日本のエース候補は法大FW上田綺世(あやせ、20)。A代表デビューした6月の南米選手権は全3試合に出場も無得点に終わったが、「点を取り続けるスタイルを貫いた先に五輪があればいい」と、メンバー入りへゴール量産を誓った。

 アンダー世代の代表で22試合15得点の実績を引っ提げて臨んだ南米選手権は、2分け1敗で1次リーグ敗退。自身は何度もDFの裏に抜け出しながら無得点と、ほろ苦いA代表デビューだった。

 「点を取って代表で自分の立場を作ることに執着した。それをつかめなかった悔しさ、もどかしさがある。日本はフィジカルに特化した国ではないので、ずる賢さで上回るのが必要だと思った。DFの守備の死角を狙って動く方がいいと初戦(チリ戦)の最初で感じて切り替えて、うまくチャンスは作れた。ここまで点を取りたいという欲に支配されたことは、今までなかった」

 ただ、周囲からの「決定力不足」という声には持論がある。

 「課題が決定力と言うのはナンセンス。今月のユニバーシアードは(出場4試合5得点と)点が取れた。理由は決定機で引き出しが少なかったこと。その局面でいくつ選択肢があって、ゴール感覚の部分で何を出せるかが大事。僕の今の経験値と実力ではコパ(南米選手権)ではあれが関の山。あのレベルにもう1回戻ってトライしたい」

 ウルグアイ戦(2△2)ではFWスアレスに衝撃を受けた。

 「前線でサボってるようで常に準備してるし、相手陣内ではどこからでもシュートを狙う鋭さがある。カバニと2人でシュート20本と、一流の選手でもそれだけの数を打つ。僕らももっとシュートチャンスを作ることが大切だと感じた」

 同じ五輪代表候補のMF久保建英(Rマドリード)のパスには何度も抜け出し、好連係を見せた。

 「やりやすかった。タケが前線にボールを運んで前に味方が2人いた場合、シュート、ドリブル、2本のパスと4つある選択肢から僕を選んでもらえないと点は取れない。タケがドリブル中に顔を上げるタイミングで体の向きを作って受けられる姿勢を見せ続けて、自分を選ばせる動きをしていきたい」

 誰もが目標とする五輪だが、上田の考えは少し違う。

 「実体がないものだから、ウソでも目指してるとは言えない。もちろん出たいと思うし、点を取り続けるスタイルを貫いて、積み重ねた先に五輪があればいい。次のアンダー代表で何もできなければ、その次は呼ばれず五輪が見えなくなる可能性もある。まさに天と地だけど、だからこそ楽しい。技術で見せるより結果で見せたい」(星野 浩司)

 ◆上田 綺世(うえだ・あやせ)1998年8月25日、茨城・水戸市生まれ。20歳。鹿島ジュニアユースノルテ、鹿島学園を経て2017年に法大入学。同年、アンダー世代の日本代表に初招集。今年2月、21年シーズンからの鹿島加入が内定し、特別指定選手に承認。生まれた日に大洪水に見舞われ、「綺麗な世界」を願う父親に命名された。182センチ、76キロ。右利き。




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