日刊鹿島アントラーズニュース

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2023年5月15日月曜日

◆スタメン定着後に5試合連続完封も鹿島DF関川郁万「代表とか海外とかより鹿島のために」(ゲキサカ)



関川郁万


[5.14 J1第13節 鹿島 2-0 名古屋 国立]

 流通経済大柏高から鹿島アントラーズに入って5年目、偉大なライバルにもまれながらDF関川郁万が充実のシーズンを送ろうとしている。第8節の神戸戦で先発に復帰し、初戦こそ1-5の大敗を喫したが、そこから全てクリーンシートで5連勝。最終ラインで安定したパフォーマンスを発揮している。

 この日は5万6000人以上が集まった国立競技場のピッチに立ち、マッチアップした名古屋FWキャスパー・ユンカーを完封。想定とは異なる3-4-1-2のシステムで相手が出てきたものの、前半38分にはユンカーのヘッドとMF米本拓司のミドルシュートを立て続けにブロックするなど、局面の力強い対応が光った。

 ユンカーのヘディングシュートを阻んだ場面は「たまたま当たっただけ。あれは危なかった」とヒヤリとしたようだが、「咄嗟にああいうのが出た」と修正力で対応。「(ユンカーは)対峙する選手なので点を決めさせたくないと思っていた。無失点で終えられて良かった」とホッとした表情で振り返った。

 今季の開幕当初は先発が続いていたものの、DF昌子源が負傷から復帰したことで一時定位置を喪失。だが、今季加わった昌子とDF植田直通から練習を通じて学びつつ、日々をひたむきに過ごしていたという。

「一日一日の練習を大事にしていたし、2人は自分のできないことを普通にやる人たちなので、その2人から見て学ばないと鹿島のCBとして試合に出られないと思っていた」

 その結果、第8節の神戸戦で先発復帰を果たすと、第9節の新潟戦(○2-0)からは植田とのCBコンビで堅守を維持。「まだ組んで試合数は少ないけど、植田くんから本当に学ぶものもあるし、源くんから学ぶものもある。自分の中でうまく吸収してやれているんじゃないかなと思う」と手応えを感じている。

 岩政大樹監督もかつて鹿島の最終ラインを支えたレジェンド的CB。関川は「鹿島を代表するCBがこのチームに3人もいるので、そこに負けていられないなと思う」と基準を高く掲げ、「上の存在がいると自分の目指す場所がはっきりするし、皆さんが思っている以上に自分の中で2人が帰ってきてくれた意味はでかいと思う」と今季のハイパフォーマンスにつなげているようだ。

 このパフォーマンスを継続していれば、自身初のA代表入りも夢ではない。だがそんな期待を寄せる報道陣の質問にはピシャリと返した。「鹿島のために戦っているので。代表とか海外とかより鹿島のためにというのが自分は強い。そこまで欲はない」。まずはチームのために。「試合に出るとサッカー選手としての生きがいを感じるし、勝つことでまた生きがいを感じる。どんどん勝っていくことで自信もついているし、いい循環で回っていると思う」という充実のシーズンを走り抜いていくつもりだ。

(取材・文 竹内達也)


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