[6.4 J1第16節 浦和 0-0 鹿島 埼玉]
鹿島アントラーズのFW鈴木優磨は前半24分、MFディエゴ・ピトゥカのミドルシュートのこぼれ球をペナルティエリア内で収め、右足を振り抜いたが、このシュートはGK西川周作のビッグセーブに阻まれた。「来た時にめっちゃボールが回転していて、ショートバウンドで打って、ゴールの位置も見ていなかったけど、でも決めないといけないし、決めていればもうちょっと楽な展開にできたと思う」と悔やんだ。
それ以外の時間帯はさまざまな局面で最終ラインとの駆け引きを続けたものの、チャンスを作り出せなかった。「浦和もやっぱり固いですね。あの4枚、西川(周作)選手も含めて5枚、なかなか崩せなかった」(鈴木)。押し込んでいるかのように思えた序盤も「浦和も浦和でそんなにやられていない感覚を持っていたんじゃないですかね」と冷静に見つめ、相手CBのアレクサンダー・ショルツとマリウス・ホイブラーテンの能力の高さに舌を巻いた。
「相手のCBがすごい集中していた。久しぶりにあんな集中してるCBとやったなという感じ。彼らも多分クロスから絶対やられないものを持ってると思うし、僕がクロスが得意というのもあったと思うけど、特に集中力があった気がした。どのポジションを取っても常にボール関係なしにずっと見られているというか、体ごと押さえに来てているような」(鈴木)
これまで横浜FM、川崎Fと対峙した際も相手チームのクオリティーの高さを熱弁する姿は見られたが、個人をここまで称える姿は珍しい。ベルギーのシントトロイデンでも外国人CBとマッチアップしていたが、「彼らは強いけど集中力が切れる時が多い。とんでもない強さを持っている選手は自分の能力に過信して集中が切れる時があった。でも今日の2人に関してはすごい集中力があって、しっかり最後まですごい警戒されていた。彼らが失点少ない内容がわかる試合だった」とそれを上回るような質を感じていた様子。「でもやっていて楽しかったっす。日本人にはない感覚でやっていたので楽しかった」とすがすがしさものぞかせながら振り返った。
もっとも、その言葉は「でもなんとか結果につなげたかったなと思います」と続き、勝ち点1に満足したわけではない。「こういう試合に勝ち切ることが大事だと思うし、この間は名古屋に勝てて一歩踏み出せたけど、こういう相手にアウェーの地でさらに勝てたらもっとチームとして成長できた試合だったと思うのでちょっと残念だけど、まだ試合が続くので、自分たちのことを信じて、いい部分と伸ばさないといけない部分を共有してやっていければ」と前を見据えた。
(取材・文 竹内達也)
◆浦和CBコンビとのマッチアップ終えた鈴木優磨が熱弁「久しぶりにあんな集中したCBとやった」(ゲキサカ)
『浦和もやっぱり固いですね。あの4枚、西川選手も含めて5枚、なかなか崩せなかった。浦和も浦和でそんなにやられていない感覚を持っていたんじゃないですかね』
— 日刊鹿島アントラーズニュース (@12pointers) June 5, 2023
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