[3.2 J1第2節 鹿島 1-1 C大阪 カシマ]
前半はセレッソ大阪にほぼ圧倒される時間が続いた鹿島アントラーズだったが、後半開始とともにFW鈴木優磨を入れて2トップに変えると、ペースを徐々に取り戻していった。攻勢ムードによりオープンな展開になったことで、後半13分には先制点を許すも、逆に終盤は一方的な攻勢ムード。得点はセットプレーから奪ったDF植田直通の1つにとどまったが、なんとかホーム開幕戦で勝ち点1をもぎ取った。
試合後、鈴木は「勝ち点1に持っていけるのは優勝するには絶対に大事」と力を込め、この結果を前向きに受け止めていた。
前半の鹿島は立ち上がりこそ敵陣深くに侵入する場面もあったが、15分過ぎからはSBの立ち位置を有効活用したC大阪のビルドアップになすすべなく、一方的な劣勢を強いられていた。鈴木は「前半は自分たちのやりたいことを出そうとしすぎた」と分析していたといい、「ワンタッチで入るのを監督は求めているけど、ワンタッチが全部続くわけではない。一回どこかで時間を作らないといけないと個人的に思っていた」という。
特に難しさを感じていたのは4-2-3-1の1トップを担っていたFWチャヴリッチの役割だ。ワンタッチを生かした攻撃の組み立てを「チャキ(チャヴリッチ)にやらせるのは違うなと思っていた」という鈴木は後半からピッチに立つと、うまく役割を分担しながらプレー。自身の頬骨骨折の影響で練習ではほとんどコンビを組んだことがなかったというが、随所に好連係を見せていた。
そうした結果の勝ち点1。鈴木は「言い方は悪いけど、よくないゲームを勝ち点0で終わるのが最近は続いていた。それを勝ち点1で終われるのは個人的にいいと思う」と前向きに振り返る。
「もっと内容を改善しないといけないことはたくさんあるけど、そこはみんなでトライしつつ、あくまでグラウンドの中で判断するのは俺ら。何人がベストな判断を下すことができるか。ポポさんが求めていることと、自分たちがやりたいことのバランスが大事だと思う」とピッチ上の選手たちの判断に活路を見出していた。
また「自分たちがうまくいかない試合というのはこの先、必ず出てくると思う。こういう試合を勝ち点3にできるかがさらにもう一つ求めていかないといけないこと。優勝している時はこういう試合がたくさんあったけど、蓋を開けたら勝つのは鹿島だった」と鹿島のあるべき姿を回顧。「そこにすがるわけにはいかないけど、この間のマリノスの試合(2-1で逆転勝ちした東京V戦)を見ていても、内容が悪い試合でも勝ち点3につなげていた。優勝するにはそういうのが大事。僕たちも自分たちのサッカーをできる試合を勝利に持っていくのは当たり前だけど、うまくいかない試合も勝ち点3に持っていけるようにやっていきたい」と結果にこだわる姿勢を強調した。
(取材・文 竹内達也)
◆後半出場で流れを変えた鹿島FW鈴木優磨「うまくいかない試合でも勝ち点3に」(ゲキサカ)
『言い方は悪いけど、よくないゲームを勝ち点0で終わるのが最近は続いていた。それを勝ち点1で終われるのは個人的にいいと思う』
— 日刊鹿島アントラーズニュース (@12pointers) March 3, 2024
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