[4.17 ACLグループリーグ第6節 鹿島0-1水原三星 カシマ]
初先発初ゴールとはならなかった。今季、阪南大から鹿島アントラーズに入団した大卒ルーキーのFW山口一真が2トップの一角でプロ公式戦初先発。後半10分には際どいミドルシュートを打ったが、わずかに枠を外れ、無得点のまま後半38分に交代した。
試合後、山口は右足首をアイシングし、足を引きずりながらミックスゾーンに現れた。競り合いの中で相手のスパイクが入ったようだが、「打撲なので、張りが引けば。数日で治ると思う」と軽傷を強調。何よりもチームの敗戦、そして自身のシュートミスを悔やんだ。
後半10分、MF金森健志の縦パスをポストプレーに入ったFW鈴木優磨がワンタッチで流す。左サイドのスペースに飛び出した山口がボールを受け、そのままドリブルで切れ込んだ。しかし、PA手前から放った右足ミドルはわずかにゴール右へ。「あれは自分の得意な形。決めないといけない」と悔やんだ。
プロ1年目の22歳はここまでシドニーFC戦の2試合に途中出場。今月14日のJ1名古屋戦にも途中出場し、J1デビューを果たしたばかりだった。シドニーFC戦は6分間と5分間の出場時間。名古屋戦もラスト15分からの投入だったが、プロ初アシストを記録し、この日待望の初先発をつかみ取った。
「日本よりプレスがきつい中でどういうプレーをできるかが課題だった。まだまだなので、次はゴールを決められるように準備したい」。アジアの舞台で戦った83分間。ほろ苦い初先発の経験を今後の成長の糧にしていく。
(取材・文 西山紘平)
「自分の得意な形。決めないと」鹿島FW山口一真はプロ初先発初ゴールならず