日刊鹿島アントラーズニュース

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2018年11月25日日曜日

◆[プレミアリーグEAST]首位・鹿島ユースが敵地で青森山田とドロー!優勝決定持ち越しも、勝ち点4差維持(ゲキサカ)



有馬幸太郎 Kotaro.Arima


[11.25 高円宮杯プレミアリーグEAST第16節 青森山田高 1-1 鹿島ユース 青森山田高G]

 首位決戦はドロー決着! 25日、高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグ2018EAST第16節の首位・鹿島アントラーズユース(茨城)対2位・青森山田高(青森)戦が青森県青森市の青森山田高グラウンドで行われ、1-1で引き分けた。

 3試合を残して勝ち点4差。この首位決戦で鹿島が勝てば3年ぶりの優勝が決まり、青森山田が勝てば逆転優勝への可能性が広がる。「優勝」「絶対勝利」を目指した両雄の一戦は、前半12分に鹿島がスコアを動かした。

 敵陣中央での空中戦でMF小沼樹輝(3年)が競り勝つと、これをトップ昇格内定のFW有馬幸太郎(3年)も頭で繋ぐ。そして、前を向いてボールを拾ったMF前田泰良主将(3年)が「相手のDFラインと中盤の間が空くというのは分かっていた」と空いたバイタルエリアを一気にドリブルで持ち上がり、右足を振り抜く。

 青森山田のU-19日本代表CB三國ケネディエブス(3年、福岡内定)が対応する直前、また名手・GK飯田雅浩(3年)の死角になっていることも意識して放った一撃。これが、鋭い弾道を描いてゴール右隅に突き刺さった。

 主将の見事な先制ゴール。その前田は「前半は失点しないようにしながらチャンスがあればという話だった」と語り、青森山田のMF檀崎竜孔主将(3年、札幌内定)は「0-0で最後1-0というのが理想的なプランでした。(先制されると)2点取らないといけないですし、厳しい勝負になるかなと」と口にする。互いに先制点を取られたくなかった両チーム。その1点を奪った鹿島が優位に立った。

 この後はロングボールが行き交い、球際での激しい接触が増える展開に。負けたくない思いが強いあまり、深いタックルによるファウルやエキサイトするシーンも生まれる試合となった。リーグ最少10失点の鹿島と同2位で11失点の青森山田の守りは互いに堅く、簡単にはこじ開けることができない。

 前半は鹿島が青森山田のクリアボールをより収めていたことで、自分たちのペースで試合を進めていた。トップ昇格内定の左SB佐々木翔悟(3年)が力強い突破からクロスを上げるシーンもあったが、青森山田は前半終盤からグラウンダーのパスやサイドチェンジ、コンビネーションによる崩しを増やしてペースを握っていく。

 後半開始直後には相手SBの背後を取って左SB豊島基矢(3年)が決定的なクロス。また、前線でFW佐々木銀士(3年)が奮闘し、1ボランチMF天笠泰輝(3年)の存在感が増す。そして、バスケス・バイロンの仕掛けなどサイド攻撃で相手の守りに穴を開けようとする。

 だが、鹿島はU-16日本代表GK山田大樹(2年)が的確なキャッチングを連発。増崎大虎(3年)と佐藤隆曉(3年)の両CBもゴール前に入ってくるボールを確実に跳ね返していく。また、気迫の守りを見せる右SB結城将貴(3年)が、9戦連発中の青森山田MF檀崎にボールが入ることを許さず、そのシュートを頭で跳ね返すなど身体を張ってゴールを守っていた。

 このまま勝てば優勝の決まる鹿島はピッチ内から「優勝するぞ!」の声。押し込むものの1点を奪うことのできない青森山田は、後半35分に192cmCB三國を前線へ上げてパワープレーにシフトする。鹿島は勝ちにこだわるあまり、「ちょっと(相手の攻撃を)受けすぎてしまっていた」(熊谷浩二監督)。それに対し、攻撃を繰り返す青森山田は41分、天笠のドリブルからMF武田英寿(2年)がターンしながら右へ繋ぐと、縦に仕掛けたバスケス・バイロンが柔らかい右足クロス。ボールはこれを処理しようとした鹿島GK山田の指先をかすめ、そのままファーサイドのゴールネットに吸い込まれた。

 残り4分での同点ゴールに青森山田の控え部員たちがピッチへ飛び出して喜ぶ。畳み掛ける青森山田に対し、鹿島は勝利から切り替えて2点目を失わないことを重視。青森山田は武田の直接FKなど相手ゴールを脅かしたが、鹿島は前田のキープなどで時間を使い切り、アウェーで貴重な勝ち点1を加えた。

 青森山田の黒田剛監督は「優勝させなかったことはポジティブ」と語ったが、相手を飲み込みかけていただけに無念の表情。また、競り切れずに後手を踏んだ先制点のシーンや決定機でパスを選択したところを指摘していた。一方の鹿島・熊谷監督も1-0のまま我慢できなかったことを残念がっていたが、前向きな評価も。「勢いはあるけれど、緩さがあるところが今年の特長」というチームが追いつかれた後に勝ち越し点を与えなかったことについては「凌ぎきったところは成長」と頷いていた。

 鹿島は残り2試合のうち1勝すれば自力で優勝を決めることができる。前田は「ホームで残り2試合あって、この勝ち点1を活かすためにも次(富山一高戦)勝って決められれば最高ですし、スタッフ、サポーター、色々な人に見えないところでも支えてもらっている。自分たちがピッチで恩返ししていくこともそうだし、感謝の気持ちを忘れずにこれからもやっていきたい」と意気込んだ。この日出た課題を見つめ直すなど一週間準備し、来週勝って優勝を決める。

(取材・文 吉田太郎)




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