
日刊鹿島アントラーズニュース
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2019年9月4日水曜日
◆【鹿島担当コラム】先発7人替えでも圧勝に導く“総力”。そこに見る常勝軍団の真骨頂(サッカーダイジェスト)

◆◆サッカーダイジェスト / 2019年9月12日号
「結局それがピッチに出るから」(伊藤)
[J1リーグ第25節]清水0-4鹿島/9月1日/アイスタ
8月28日のACL準々決勝第1レグのアウェー広州恒大戦から、中3日で挑んだJ1リーグ25節の清水戦で、鹿島は先発7人を入れ替えた。
右SB:小泉慶→伊東幸敏
CB:チョン・スンヒョン→ブエノ
左SB:町田浩樹→小池裕太
ボランチ:レオ・シルバ→名古新太郎
サイドハーフ:白崎凌兵→レアンドロ
2トップ①:土居聖真→遠藤康
2トップ②:伊藤翔→上田綺世
(※左が広州恒大戦、右が清水戦。連戦となったのはGKのクォン・スンテ、CBの犬飼智也、ボランチの三竿健斗、サイドハーフのセルジーニョの4人)
スターティングメンバーの顔触れがこれだけ変われば、「普通だったら、難しい戦いになる」(伊藤)。それでも、鹿島は清水に圧勝した。4-0。大量得点かつ無失点という、パーフェクトに近い内容で勝点3を掴み取ったのだ。
選手層の厚みをいかんなく発揮した白星だ。いわゆるチームの総合力が問われた一戦だったが、伊藤が興味深い見解を示す。
「総力戦というのは簡単。じゃあ、どうやって、その総力は作られるのかっていうこと」
人数が揃っていても、ともすれば“烏合の衆”になりかねない。量も大事だが、問われるのは質。その観点で見れば、清水戦の鹿島は本当の意味で総合力を見せつけた。
「(久々に先発した)康とかもいきなり出て、1得点・1アシスト。(J初スタメンの)綺世も2点入れたし」(伊藤)
試合に抜擢された選手が、しっかりと結果を残す。「誰が出ても、良いパフォーマンスを出すのが鹿島」(クォン・スンテ)。なぜ、それが可能なのか。伊藤はこう考えている。
「今日みたいに、出た人が活躍をする。それこそ(今夏に加入した)相馬(勇紀)もすぐ(移籍後2試合目の大分戦で)決勝点を入れたり。そういうメンタリティで準備している。練習でも試合でも。一日一日の積み重ねじゃないけど、結局それがピッチに出るから」
鹿島の紅白戦は、有料にしてもいいのではないかと思えるほど、見応えがある。調整や戦術の確認作業といった意味合いはもちろんあるはずだが、それよりも、シンプルに“目の前の勝負に勝つ”といった気迫が伝わってくる。思わず見入ってしまうのだ。
球際で激しくぶつかって相手を倒しても、「ごめん、ごめん」みたいな雰囲気はあまりない。倒されたほうも、文句を言うわけでもなく、しばらしくて平然と立ち上がる。ファウルでプレーが止まると、ファウルをした選手がわざとボールを蹴飛ばす。プレーを再開しようとした選手がちょっとムッとする。そんな些細な振る舞いにも、勝負への徹底したこだわりが見える。
そうした光景を振り返ると、伊藤の「結局それがピッチに出るから」という言葉が改めてリアルに響く。清水戦の後、内田篤人も「メンバーをごそっと変えたけど、高い意識で練習しているからこその4-0だと思う」と言葉に力をこめる。
連戦が続く過密日程に入り、タイトルをより意識する試合が増えていくなか、チームはギアを上げて、アクセルを少しだけ強く踏み始めた感がある。移籍1年目の伊藤がさらりと口にする。「自分も負けていられない。このチームはタイトルが義務付けられているわけだから」と。
クラブ創設から携わり、“20冠”に尽力してきた鈴木満常務取締役強化部長は以前、こんなことを言っていた。
「俺が思っている以上に、鹿島に来てくれる選手たちは、すでに鹿島のメンタリティを備えていたりするんだよ」
昨季にレジェンドの小笠原満男が引退し、今季は経営権譲渡で親会社が変わった。クラブとして変革期にあるが、「常勝軍団」のDNAは脈々と受け継がれている。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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