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[1.1 天皇杯決勝 神戸2-0鹿島 国立]
鹿島アントラーズが国内カップ戦決勝で敗れたのは2006年のナビスコカップ以来13シーズンぶり。ベンチで敗戦を見つめていた鹿島アントラーズDF内田篤人は「一つの理由じゃない。システム上の問題もあるし、個人が場慣れしているかどうかもある。決勝だったり、大舞台をね」と敗因を語った。
フォーメーションのミスマッチがあった前半に2点を奪われ、後半はシステム変更で食い下がったものの得点は奪えず。Jリーグ最多20冠という勝負強さを誇ってきた鹿島にふさわしくないファイナルの戦いぶりだった。この結果により、鹿島は4冠を追いかけた2019シーズンを無冠で終える形となった。
負傷者の続出、主力の海外流出、ACLを含めた過密日程—。理由を一つ一つ挙げていけばキリがなく、複合的な要因もある。「日程の問題で鹿島の怪我人が多かったというのもある」(内田)。天皇杯に敗れたことで鹿島は今月28日のACLプレーオフ参戦が決定。来季に向けては1か月足らずのオフシーズンしかないという異例のスケジュールも待ち受けている。
ただ、そうした選手のやり繰りは過去の鹿島が得意としてきたところでもある。内田も「俺が17で入ってからタイトルを取れない無冠の時期もあったし、それでどうこうとかはない。主力選手が出て行って…という新しいチームの波というか。俺も海外に出て行ったけど、今回も(主力選手が)出て行って、来季も出ていく(選手がいる)かもしれない」と振り返る。
それでも変わりゆくサッカー界の中で、内田自身もさまざまな選択肢に頭を巡らせている。「(神戸のように)こういうふうにお金をかけていい選手を連れてくれば勝てるという流れが仮に出てきたら、アントラーズらしさでぶつかっていくのか、ちょっとずつ変えていくのか。まあ選手の俺の判断じゃなくて、上の判断だけど」と言葉を選びながら口にした。
また内田自身は今季、第5節磐田戦での負傷によってリーグ戦10試合の出場にとどまった。「去年は肉離れとか自滅が多かったけど、今季のアレは打撲というか接触なので。自滅がなくなったのはちょっと希望がある。手術してから5か月かな、離れずに練習できているのがプラスなので、個人的にはやらなきゃと思っている」。来季は自身がピッチに立ち、タイトルに導いていく覚悟を見せた。
(取材・文 竹内達也)
◆V逸見つめたDF内田篤人「アントラーズらしさでぶつかっていくのか、変えていくのか」(ゲキサカ)