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[1.1 天皇杯決勝 神戸2-0鹿島 国立]
退任する指揮官にタイトルをプレゼントすることはできなかった。天皇杯準決勝前に大岩剛監督の今季限りでの退任を発表していた鹿島アントラーズ。DF犬飼智也は「最後に(大岩)剛さんと一緒にタイトルを取りたかった。そこが一番悔いが残る」と唇を噛んだ。
不運も、自身のミスもあり、2失点に絡んでしまった。前半18分、神戸FWルーカス・ポドルスキのキックをGKが弾くと、ボールはゴール前でFW藤本憲明をマークしていた犬飼に当たって跳ね返り、ゴールマウスに吸い込まれた。
当初は藤本の得点とアナウンスされたが、その後、オウンゴールに訂正。さらに前半38分には神戸MF西大伍のクロスを犬飼がクリアミスし、こぼれ球を藤本に押し込まれた。
「1点目はイレギュラーだったけど、2点目は個人的なミス」。そう振り返る犬飼は「(西から)ああいうボールが来るのは分かっていたけど、右足を出すか、左足を出すか、迷った部分もあった。どちらにしてもしっかり当てて、セーフティーにクリアしないといけなかった」と悔やんだ。
「自分は鹿島のセンターバックなので、今日のようなミスはなくさないといけない。もっと堂々と、(大岩)剛さんが言っていたようなセンターバックにならないといけない」。現役時代にセンターバックだった大岩監督からは「監督と選手というより、同じセンターバックとしていろいろ教えてもらった」のだという。
「センターバックとしての立ち振る舞いは常々言われていた。どんなときでも、今日のようなミスをしたあとでも、センターバックとしての立ち振る舞いを忘れてはいけないと」。“常勝軍団”のレギュラーを任されながら無冠に終わり、「自分の力不足」と責任を背負う犬飼は「今日タイトルを取ることが理想だったけど、これからの成長を見せることで(大岩)剛さんに教わったことを表現していきたい」と誓った。
(取材・文 西山紘平)
◆2失点に関与の鹿島DF犬飼「2点目は個人的なミス」(ゲキサカ)