◆ACL決勝 ▽第2戦 ペルセポリス(イラン)―鹿島(10日、イラン・テヘラン)
【テヘラン(イラン)8日=岡島智哉】悲願のアジア初制覇を目指し、イランでの第2戦に臨む鹿島は9日、会場のアザディスタジアムで最終調整を行った。日本勢は決勝で過去7戦5勝2分けと一度も負けていないが、日本代表MF三竿健斗は「受けの姿勢は絶対にダメ。しっかり先制点を取りにいきたい」と気を引き締めた。
■ポリス・エスコート、うなぎ
同スタジアムは、1999年にACLの前身・アジアクラブ選手権決勝へ進んだ磐田に8万人超の大観衆から多数の石や腐ったリンゴが投げつけられた会場。だが今回は選手がスタジアム入りする際、現地警察がチームバスの前後を固める「ポリス・エスコート」体制を敷く。遠征には日本代表専属シェフの西芳照氏が同行。日本から白米60キロや納豆250パックなどを持ち込み、試合前日の9日夜はうなぎ20キロを振る舞う予定だ。
■スタッフの尽力
3日の第1戦でペルセポリスが来日した際、鹿島はクラブハウスを練習場として提供した。チームバスの停車位置など細かい要求があったが、鹿島側はその全てに応えた。クラブ関係者は「イランでやり返されないためです」と振り返る。8日のイラン入り後、チーム側からの妨害行為は一切なし。第1戦翌日の4日に日本を出発したスタッフの尽力もあり、試合2日前の練習はペルセポリスクラブハウスでの調整に成功。サポーターが安全に観戦できるようにホテルと会場間をつなぐバス7台も確保した。
■11度目のアジア挑戦
過密日程や時差など避けられない諸問題を抱えながらも、裏方スタッフを含めチーム一丸となって最善を尽くしてきた。相手は今季ACLのホームゲームで5勝1分けだが、大岩剛監督(46)は「今季のACLで初めてアザディスタジアムで勝つチームになれるように頑張りたい」と気持ちを込めた。11度目のアジア挑戦でようやくたどり着いた決勝の大舞台。歓喜の瞬間へ、準備は整った。
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