日刊鹿島アントラーズニュース
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2017年7月7日金曜日
◆ルヴァン杯にJ2クラブ参加へ、17年ぶり来季から(ニッカン)
Jリーグが来季からYBCルヴァン杯の大会方式を変更し、1次リーグをJ2からの2クラブを加えた16チームで行う方針であることが6日、関係者の話で分かった。J2クラブが参加するのは2001年以来、17年ぶりとなる。
現在は14チームを2組に分けて実施しているが、消化試合の多さなどが課題とされてきた。来季は16チームを4組に分け、各組1、2位によるプレーオフに勝った4チームが準々決勝に進む。アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)に出場する4チームは、従来通り準々決勝から登場する。
J2から参加するのは前年にJ1から降格したクラブや、J1昇格プレーオフで敗れたクラブなどとする案が検討されている。詳細は今月の実行委員会と理事会で審議して決定する。
https://www.nikkansports.com/soccer/news/1851146.html
◆ヨーロッパリーグ3連覇の実績を誇る強豪。鹿島アントラーズと対戦するセビージャFCってどんなクラブ?(サッカーキング)
リーガ・エスパニョーラの強豪セビージャFCが7月22日(土)、「明治安田生命Jリーグワールドチャレンジ2017」でJリーグ王者の鹿島アントラーズと対戦する。セビージャと言えば昨季途中まで清武弘嗣(現セレッソ大阪)が所属し、同じスペインのレアル・マドリードやFCバルセロナに次ぐ存在ながら、日本のサッカーファンには馴染みがなく未知数な部分も多い。セビージャとは一体どんなクラブなのか? 来日を前にその歴史や実績、チームの現状を紹介する。
文=工藤 拓
マラドーナも在籍経験があるセビリアの雄
パルマ(フラメンコの手拍子)の音に続いて、ロックギターのイントロがスタジアムに鳴り響くと、スタンド中のセビジスタたちが赤白のマフラーを誇らしげにかざし、イムノの大合唱が始まる。「イ、セビージャ、セビージャ、セビージャ! アーキーエスターモス、コンティーゴ(俺たちもここにいるよ)、セビージャ!」
本拠地ラモン・サンチェス・ピスフアンでのキックオフ前。地元出身の歌手、エル・アレバトが作った「クラブ創立100周年記念歌」の大合唱を聞いて鳥肌が立たない者はいない。スペイン南部の中心都市、アンダルシア州の州都セビリアを本拠地とするセビージャFCは、暑苦しいほどに熱いファンを持つ、「情熱の国スペイン」というステレオタイプのイメージを地でいくクラブだ。
クラブ創立は1890年。1934-35シーズンに初めて1部昇格を果たして以降は、トップリーグの常連として多くのシーズンで上位争いを繰り広げてきた。とはいえ、1部での優勝経験は1945-46シーズンの1回のみ。準優勝も4回しかない。90年代にはディエゴ・マラドーナを始め、ディエゴ・シメオネ、ロベルト・プロシネツキ、ダヴォール・シューケル、ベベットら世界的名手が在籍したが、その名がヨーロッパ全土に知れ渡ったのは2000年代初期に始まった黄金期以降のことである。
ヨーロッパリーグ3連覇を達成
豊富なスカウト網を駆使して無名の有望株を安価で獲得し、市場価格が高騰したところで売却する。今やフットボール界きっての敏腕スポーツディレクター(SD)と評される“モンチ”ことラモン・ロドリゲス・ベルデホがフロント入りした2000年以降、経営破綻の寸前に追い込まれていたクラブは選手の売買で大きな利益を上げながらスポーツ面でも好成績を納めてきた。
2005-06シーズンにフアンデ・ラモス監督の下、UEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)を制してクラブ初の欧州タイトルを手にすると、翌年にはUEFAカップ2連覇と59年ぶりのコパ・デル・レイ(国王杯)優勝を達成。同シーズンにはリーグ戦でも最終節までレアル・マドリード、バルセロナの2強と優勝を争った。
その後、フアンデ・ラモスがシーズン途中にトッテナムに引き抜かれると、当時の中心選手たちが去っていく中で一時的にチームは弱体化。それでも、2013年1月に就任したウナイ・エメリ監督の下でチームは鮮やかな復活を遂げる。2013-14シーズンにヨーロッパリーグ優勝を果たすと、その後は同大会で圧倒的な勝負強さを発揮して2015-16シーズンまでに3連覇を達成。その間に、アルベルト・モレーノ(現リヴァプール)、フェデリコ・ファシオ(現ローマ)、イヴァン・ラキティッチ(現バルセロナ)、カルロス・バッカ(現ミラン)といった主力を毎年のように引き抜かれたが、クラブはモンチの的確な補強によってその穴を埋めてきた。
サンパオリ前監督の下でCL16強に進出
そんなセビージャにとっても昨季は激動の1年となった。プレシーズン前にエメリがパリ・サンジェルマンに引き抜かれると、欧州での指導歴がないホルヘ・サンパオリを新監督に招聘。並行してパブロ・サラビア、清武弘嗣、フランコ・バスケス、ハビエル・コレーア、ガンソ、サミル・ナスリ、ウィサル・ベンイェデル、ルシアーノ・ビエットらアタッカーを大量補強し、目指すプレースタイルを一新して新シーズンを迎える。
試合ごとにシステムと選手の組み合わせをいじりながら、相手を問わずボールとゲームの主導権を奪いにいく。マルセロ・ビエルサを師と仰ぐサンパオリのサッカーは、フィジカルとスピードを重視した前任者のそれとは正反対のものだ。その極めてアグレッシブなポゼッションスタイルを浸透させるまでにはある程度の時間を要したが、それでもリーガではシーズン前半戦で史上最高勝ち点を獲得。並行してチャンピオンズリーグでは史上3度目の決勝トーナメント進出を達成した。
だが、3度目の挑戦でもCLベスト16の壁を破ることはできず、その影響がリーガにも及ぶ。シーズン終盤の失速によってアトレティコ・マドリードに3位の座を譲ると、サンパオリがアルゼンチン代表監督となるべくクラブとの契約を解消。さらに17年間にわたってクラブの発展に尽力してきたモンチの退任も決まり、一時代の終幕を強く印象づけた。
ベリッソ新監督とともに新たな船出
ポスト・モンチ時代の幕開けとなる今夏は、新監督にエドゥアルド・ベリッソを招聘。昨季までセルタを率いていたベリッソはサンパオリと同じくビエルサの哲学を崇拝する指導者であり、前任者が植えつけたスタイルを継続するには最適な後継者と言える。また、新SDに就任したオスカル・アリアスは、2013年夏にフロント入りし、モンチの右腕として活躍してきた人物。アリアスは1年前まで司令塔として活躍したエベル・バネガを買い戻し、さらにサンプドリアのルイス・ムリエル、マンチェスター・シティのノリートら即戦力の獲得交渉も進めている。
様々な変化に適応しながら、確かな実績を残してきたセビージャ。今後ヨーロッパのトップクラブへと駆け上がる可能性を秘めたクラブを見ておかない手はない。
明治安田生命Jリーグワールドチャレンジ2017 鹿島アントラーズ vs セビージャFC
【チケットのご購入はこちら】https://www.jleague.jp/jwc/2017/ticket/#tktKs
https://www.soccer-king.jp/news/japan/jl/20170706/608906.html?cx_cat=page1
◆昌子ら日本を代表するCBが語るディフェンス論…10日16時半よりLIVE配信(ゲキサカ)
ナイキは10日(月)16時半からナイキフットボールのFacebook Live上で「ティエンポ レジェンド 7」の先行販売ライブストリーミング「NIKE FOOTBALL LIVE」を配信する。スペシャルゲストとしてDF森重真人とDF昌子源が登場予定。生まれ変わったティエンポと、ティエンポプレーヤーについて語り尽くす特別番組となっている。
柔らかいレザーに包まれた新しい「ティエンポ レジェンド 7」は、優れたフィット性と快適性を高めながら、従来モデルより22%の軽量化に成功。フィットメッシュで足を安定させることにより、縫い目を作らずに前足全体を柔らかいレザーが包み、履き心地の良さはもちろん、繊細かつ的確なボールタッチとコントロール性を提供する。
そんな「ティエンポ レジェンド 7」を実際にピッチ上で着用する森重と昌子がその魅力を語る「NIKE FOOTBALL LIVE」では、日本を代表するセンターバックがディフェンス論について激論。ピッチを離れたオフの素顔についてもトークする。
オンピッチとオフピッチ。選手の二面性が分かる「NIKE FOOTBALL LIVE」の放送時間中にコメントを寄せれば、2人が質問に答えてくれる可能性も。「ティエンポ レジェンド 7」は「NIKE FOOTBALL LIVE」で先行販売を開始し、14日から一部専門店で販売される。また、ナイキジャパン公式LINEアカウントにコネクトし、興味があるジャンルに「サッカー/フットボール」を選べば、抽選で選手サイン入りグッズが当たることも!?
◆【ライターコラムfrom山形】名門鹿島から“山形の顔”へ…石川竜也が歩む稀有で幸せなキャリア(サッカーキング)
今季、試合当日のNDソフトスタジアム山形に掲げられるようになった巨大な横断幕がある。幅15m、高さ4.8m。ビジュアルは、チーム最年長かつ最長在籍のDF石川竜也。その顔の横に大書された「山形本能」の下には、それが何であるかを説明するように、こう書かれている。
真面目、頑張る、粘り強い、諦めない。
それが山形らしさであり、
強さだと思う。
クラブのイヤーブックに載った記事から石川の言葉を抜粋して使用したという。山形でプレーして11年目。石川はすっかり山形の顔になった。
石川は、筑波大学在籍中に1999年のナイジェリアワールドユース(現U-20ワールドカップ)に出場し、準優勝の快挙を成し遂げた黄金世代の一人。2002年に鹿島アントラーズに加入し、ポイントでの活躍は見せたものの左サイドバックのポジションを掴み取るまでには至らなかった。出場機会を求め、東京ヴェルディを経てモンテディオ山形に加入したのが07年。それからクラブが果たした2度のJ1昇格を経験しているのは、石川と、生え抜きのDF山田拓巳(10年目)だけになった。年齢を重ね、鹿島時代のように左サイドをえぐってクロスを上げる頻度は減ったが、左足の正確なキックは健在。後ろからの的確な配給は攻撃のスイッチになる。2014年の昇格プレーオフ準決勝(vsジュビロ磐田)でのGK山岸範宏(現北九州)のゴールをアシストしたCKもまだ記憶に新しい。
しかし、石川の貢献はピッチの上のことだけに留まらない。ここ数年、チーム内の若手選手からよく聞かれるのが「タツさんのように長くやりたい」「タツさんのプロ意識は凄い」という言葉だ。38歳になるシーズンにもチームに必要とされるということがどういうことか、生きた見本がすぐ側にいる。自己管理を徹底し、監督が替わる中で自らのプレースタイルをも微調整しながら選手生活を送る姿は、プロを続けることの厳しさと可能性を体現する。
昨季は春先に負った怪我が思いがけず長引き、山形へ来てから最も少ない14試合の出場に留まった。その怪我も癒え、今季はキャンプからフルでトレーニングしてシーズンに入ったが、4月の練習試合の後、筋肉系のトラブルに見舞われ離脱した。悔しさや焦りや不安がないはずはないだろう。だが、それが彼の美学なのか、そのことについて多くを語らない。そして、ベンチ入りすらなかった2カ月の後、6月21日の天皇杯2回戦(対V・ファーレン長崎)に先発出場。定位置となった3バックの左である。我慢比べのようなゲームの中で、前線の選手を動かす有効なパスを出し、ゴールの匂いをプンプンさせるCKを蹴った。戦術眼も左足も錆びついてはいないことを示し、120分を走り切って勝利を告げる笛を聞いた。
駒を進めた天皇杯3回戦の相手は、石川の古巣・鹿島に決まった。山形へ来てまだ5年目か6年目の頃の石川は、筑波大で4年、鹿島で4年半を過ごした茨城を「第二の故郷」と呼んでいた。だが今ではもう、山形での時間の方が長くなった。移籍先でしっかりと根を下ろし、クラブの本能を謳う横断幕を飾る。それは今のJリーグにおいて、とても稀有で幸せなことではないだろうか。
そんな石川の現在地から見た鹿島時代はどのようなものなのか。彼は言う。
「自分をつくる最初の下地というかね。僕が鹿島に入った時には(同じ左サイドバックの)相馬(直樹)さんもいたし、秋田(豊)さんや本田(泰人)さんなど、いろんな経験をしている選手がたくさんいた。そういう選手を見て、声をかけてもらったりして、いろんな考え方を学んだし、プロのあり方というものをすごく考えて過ごした。だから自分にとってはすごく大事な時間だったと思う。なかなかシーズンを通しては試合に出ていないですけど、あの経験はすごく大きなものだと思っていますね」
山形がJ1を戦った2015シーズン以来、2年ぶりとなる鹿島との対戦は7月12日。あの年のホームゲームは2−2のドローだったが、今回の戦いにドローはない。決着をつけるピッチに青い13番は立っているのか否か。楽しみに待ちたい。
文=頼野亜唯子
https://www.soccer-king.jp/news/japan/jl/20170706/609428.html?cx_cat=page1
◆G大阪に隙を与えなかった鹿島の守備力の勝利…「読み」で勝負するCB三竿健斗が存在感(ゲキサカ)
[7.5 J1第13節延期分 G大阪0-1鹿島 吹田S]
5日に行われたG大阪戦。鹿島アントラーズは後半10分にMF遠藤康が奪ったゴールを守り抜き、1-0で勝利した。まさに「守り抜いた」という部分。ボランチのMFレオ・シルバやDF昌子源の安定感はもちろん、若手DF三竿健斗の存在感もあり、G大阪に最後まで隙を見せることはなかった。
前節・柏戦の反省が生きた完封劇だった。DF植田直通の欠場により、前節よりこれまで中盤で起用されていた三竿健がCBを務めている。柏戦は勝利したものの2失点。「(柏戦の)帰りのバスで映像を見て、1対1の対応や(昌子)源くんのボールの奪い方だったりを研究しました」。G大阪戦は「前回やられたので、気合を入れてやりました」と強い気持ちを持って臨んでいた。
三竿健はクレバーな選手だ。自身も「身体能力でやる選手ではない」と認めているように、幼少期から「予測」や「読み」を考えながらプレーしているという。「小さい頃から予測しろと言われている。僕は予測だったり、読みで勝負する選手なので、賢くやるのが特徴かなと思います」。
G大阪戦では前半27分に裏を取られたFW長沢駿にループ気味のシュートを打たれるが、GKの後ろにカバーに入った三竿健がクリア。後半4分には鹿島のCKからG大阪がカウンターを仕掛けようとしたが、「読み」でボールをカットしてチャンスを作らせなかった。
「ボランチとCBの両方をやれるのが一番いいと思っています。今はCBで自分の良さを引き出して、守備力を上げたいと思っています。今は多少は信頼して使ってもらえているのかなと思う。でも調子がいい選手が試合に出れている。逆に言えば調子が悪くなったらすぐに代えられると思うので、高いパフォーマンスを維持して試合に出続けたいです」
鹿島はG大阪戦に勝利したことで、前半戦の首位ターンを決めた。監督交代など混乱があったように見えたチームだが、そこは常勝軍団、大岩剛新監督のもとでしっかり立て直し、“定位置”につけた。
不調だった時期との違いについて、三竿健は「今まで盛り上げる声を出していなかった選手が出していたりと、すごく一体感が出ている」と分析。しかし数字上の前半戦は折り返したが、中断前まであと1試合を残すだけに、「やっと立つべきところに立ったけど、まだ半分。次の試合に勝つことでこの2試合(柏戦、G大阪戦)の勝利の意味が出ると思う。次(8日のFC東京戦)は絶対にないといけない」と気合を入れ直していた。
(取材・文 児玉幸洋)
http://web.gekisaka.jp/news/detail/?220455-220455-fl
◆鹿島 不条理すぎる過密日程に燃えた!(東スポ)
“地獄日程”がJ1鹿島の起爆剤だった。5日に敵地でG大阪との上位対決に臨んだ鹿島は後半10分のMF遠藤康(29)のゴールで1―0と勝利。5月末に解任された石井正忠前監督に代わり大岩剛監督が就任して以降、破竹の5連勝で昨季王者が前半戦を終えて首位に立った。
イレブンのモチベーションを高めたのが鹿島に課された不条理な超過密スケジュール。MF永木亮太(29)はこう明かす。「ミーティングで(MF小笠原)満男(38)さんが『このスケジュールを自分たちの発奮材料にしていこう!』と言っていた。主将が気合を入れていたので、みんな『雑草魂でいこう』と士気も上がった」
実は、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)に出場した4チームの中でも鹿島だけが厳しい日程を強いられた。ACL組は前節から水曜日にも試合が組まれているが、鹿島は2日の柏戦↓5日のG大阪戦↓8日のFC東京戦と中2日の連戦。しかも全てアウェーでの戦いになる。
浦和がともに中3日でホーム2試合、唯一のアウェー戦も至近距離の川崎と“恵まれた”日程になったのとは対照的だ。DF昌子源(24)が「中2日にアウェーって…。言っても変わるわけじゃないけど」とこぼしたように選手の間に不満もたまっていたが、小笠原は異例の日程を逆手に取ってイレブンにゲキを飛ばし、見事にチームをまとめたのだ。
大岩監督は「厳しい条件の中で選手が見せてくれたパフォーマンスは称賛に値する」と選手を褒めたたえた。J1連覇に向けて大きな試練が常勝軍団をさらに強くしそうだ。
◆5連勝鹿島の勢いか、3連敗FC東京の日程の利か(ぴあ)
王者が来たっ! 『ACL』との兼ね合いで未消化だった『明治安田生命J1リーグ』第13節が7月5日に行われ、鹿島アントラーズがガンバ大阪を1-0で下し、首位に立ったのだ。リーグ戦はちょうど折り返しとなる17試合を消化。鹿島は12勝5敗・勝点36で、10勝5分2敗のセレッソ大阪を勝点1差で逆転。これで大岩剛監督就任後5連勝、吹田サッカースタジアムでの公式戦5戦全勝、J1史上初となるアウェイゲーム全勝でリーグ戦を折り返した。この勢い、本物である。
リーグ戦で3勝4敗と一進一退を繰り返していたチームに、大岩監督は刺激を与えた。MF中村充孝にFWペドロ・ジュニオール、FW金崎夢生、MF遠藤康と先発で起用する選手がことごとくゴールという結果を残しているのだ。MFレオ・シルバがケガをすれば21歳の三竿健斗をボランチに入れ、レオ・シルバが復帰すれば、入れ替わるように戦線離脱したCB植田直通の代わりに三竿弟をCBに配置。若手だけではない。38歳となる精神的支柱・小笠原満男も夏場の過密日程を睨み休ませつつ、先発起用している。メンバーを固定せず、ケガ人が出ても慌てず騒がず、シンプルにリズミカルにボールを回す。大岩監督の柔軟な采配で、鹿島は息を吹き返したのだ。
5連勝の鹿島を迎え撃つFC東京は3連敗と旗色が悪い。ここ3試合で1得点と決定力不足に喘いでいる中、FW大久保嘉人が戦線離脱し、FW阿部拓馬が新天地を求め韓国へ旅立った。さらにセットプレーでは貴重な得点源となるCB森重真人も2か月のケガを負った……。4得点の昨季得点王ピーター・ウタカをはじめ、未だ無得点の前田遼一や1ゴールにとどまっている永井謙佑らアタッカー陣の奮起が待たれる。
追い風は吹いている。鹿島は今節のゲームが7月2日から中2日で3試合目となる。しかも、柏サッカー場、吹田、味の素スタジアムとアウェイ3連戦を余儀なくされている。蒸し暑い悪条件での過密日程はボディブローのように効いて来る。
鹿島戦でリーグ戦11戦未勝利だったのは、1年前までの話。昨季『2ndステージ』第15節で8年ぶりに勝利を挙げると、今季の開幕戦も鬼門・カシマサッカースタジアムで白星をマーク。FC東京がホームと日程の利を生かし連敗を3で止めるのか、鹿島が過密日程のビハインドを跳ね返して連勝を6に伸ばすのか。折り返しに突入する『明治安田J1』第18節は、7月8日(土)・味の素スタジアムでキックオフ。第18節終了後には、リーグ戦は3週間中断する。チケット発売中。
http://ticket-news.pia.jp/pia/news.do?newsCd=201707060001
◆鹿島首位、J史上初の敵地全勝折り返し 遠藤がV弾(ニッカン)
<明治安田生命J1:G大阪0-1鹿島>◇第13節◇5日◇吹田S
鹿島アントラーズは1-0でガンバ大阪を下し、首位ターンを決めた。
鹿島を支えてきたベテラン3人が、チームを首位に浮上させた。0-0の後半10分、プロ20年目の小笠原が中央から約30メートルのスルーパス。右サイドに走り込んだのは左太もも負傷から6戦ぶり先発復帰の遠藤。利き足の左足で不規則な回転をかけてゴール右上隅に「ちょっと狙ってみようかなと思った」。シュートは、GKの手をかすめてネットを揺らした。後半ロスタイムには相手CKから連続シュートを浴びたが、最後はGK東口のダイビングヘッドをGK曽ケ端が好セーブ。1点を守りきった。
GKクォン・スンテの左手負傷や中2日も考慮し、前節柏戦で出番のなかった小笠原と遠藤を起用。前日4日にはDF昌子が「出てくるのがソガさんに満男さんに(遠藤)康さんですよ。総力戦って言ってもすごすぎ」と表現した通り、総合力の高さを証明した。
ACL敗退が決まった翌日の5月31日、石井監督の解任がチームに伝えられた。その翌日、選手会長の昌子が決起集会を提案。自由参加だったが、予定のあった選手も仲間を優先して鹿嶋市内の天ぷら料理店に全員が集まった。「俺たちの責任」「残り全部勝ってやろう」。誰ともなく声があがった。最後に小笠原主将が「何も言うことはない」。気持ちは1つになった。
大岩体制後、無傷の5連勝。吹田Sでも5戦全勝。延長やPKを除くアウェー戦全勝でのリーグ戦折り返しはJリーグ初。殊勲弾の遠藤は「アウェーで勝つのも大事だけど、ホームで勝たないと、うちのサポーターは納得しない。順位も最後に1位でないと意味がない」。鹿島の連覇への結束は揺るぎない。【鎌田直秀】
◆首位ターン J1の全18チームがシーズン半分の17試合を消化して鹿島が首位。鹿島は2ステージ制だった昨季も第1ステージ(前半戦)を制したが、現行の18チームによる1シーズン制(05~14年)で鹿島の首位ターンは、最終的に優勝した09年以来。ただ、前半戦首位から優勝は意外に少なく、05~14年の10年間で06年の浦和、09年の鹿島、13年の広島の3チーム。同2位からが5チームと最も多い。同3位以下からの優勝は07年の鹿島(3位)、14年のG大阪(8位)の2チーム。
https://www.nikkansports.com/soccer/news/1850751.html
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