日刊鹿島アントラーズニュース

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2018年5月10日木曜日

◆鹿島、10年ぶり8強へ前進 優磨「非常に素晴らしいゲーム」(スポニチ)


ACL決勝トーナメント1回戦第1戦 鹿島3―1上海上港 ( 2018年5月9日 カシマ )





 Jリーグ勢で唯一16強に残った鹿島が、昨季J1王者の川崎Fが最下位で敗退したF組を首位通過した上海上港(中国)に3―1で快勝。2008年以来10年ぶりの8強入りに王手をかけた。 

 前半終了間際の43分、左CKからの混戦で相手GKが弾いたこぼれ球をFW鈴木優磨(22)が押し込んで先制。後半4分には、右CKから最後はDF西大伍(30)が押し込んで2点目が入ると、同30分には鈴木のシュートが相手オウンゴールを誘発して3点をリードした。直後の31分にエウケソンに決められたが、2点差で第1戦をものにした。

 2点に絡んだ鈴木は「勝てて良かったです」と安どの表情を浮かべつつ「非常に素晴らしいゲームでしたけど、出来れば0点で抑えたかった」とアウェーゴールを奪われたことに悔しさも。16日に行われるアウェーでの第2戦に向けては「必ず相手は勝ちに来る。ここで引けを取らずにうちも取りにいくという気持ちでいけば、勝てるんじゃないかと思います」とクラブ最高成績に並ぶACL8強に強い思いをのぞかせた。


鹿島、10年ぶり8強へ前進 優磨「非常に素晴らしいゲーム」







◆鹿島 快勝も鈴木第2戦へ気引き締め「点を取りに行く気持ちで戦いたい」(スポニチ)





 悲願のアジア初制覇に向け、鹿島が前進した。9日にホームでACL決勝トーナメント1回戦第1戦・上海上港(中国)戦に臨み、3―1で勝利した。事前のミーティングで狙いどころとして確認していたセットプレーから2得点を奪うと、後半はシュート16本を浴びる猛攻にも最少失点で耐えて白星をつかんだ。 

 FW鈴木は2得点に絡む活躍を見せた。まずは前半43分に左CKをDF昌子が頭で合わせ、GKが左手1本で防いだこぼれ球を右足で蹴り込んで先制。後半30分にはDF安西からの左クロスに反応して相手選手と競り合い、オウンゴールを誘った。

 それでも満足感はなく「第2戦は守りに行ったら勝てない。0―0の気持ちで、点を取りに行く気持ちで戦いたい」とすぐに敵地で臨む16日の第2戦に切り替えた。次戦は負傷でベンチ外となった元ブラジル代表フッキが復帰している可能性も十分にありそうだ。


鹿島 快勝も鈴木第2戦へ気引き締め「点を取りに行く気持ちで戦いたい」




◆先制弾の鹿島鈴木、敵地第2戦も「点を取りに行く」(ニッカン)





<ACL:鹿島3-1上海上港>◇決勝トーナメント1回戦第1戦◇9日◇カシマ

 主導権は握っていた。だが、得点が入らない。このままハーフタイムに入ってしまえば、リセットされてしまうところだったかもしれない。そこを変えたのが、前半43分。鹿島アントラーズの実に6度目のCKだった。

 MF永木亮太の左CKに、幾人も飛び込んだ。当てたのはDF昌子源だった。右側頭部に当たったボールはゴール右へ。ラインを割ったかには見えたが、相手GKがかき出したボールにもFW鈴木優磨が詰めていた。豪快に蹴り込み、待望の先制点を奪った。「前半に限っていえば主導権も握れていて、いい試合もできていた。あとは得点が欲しい中で、前半最後のいい時間帯に得点が取れたのが大きい」。鈴木が胸を張った。

 だからこそ後半立ち上がりも、いい流れが鹿島に訪れた。そして4分。MF遠藤康の右CKから、DF西大伍がニアサイドで押し込んだ。「ちょっと遅れたけど、うまく転がってきた。時間帯は良かったですね」。内田篤人の欠場で5日の浦和戦から連戦となった右サイドバックでの仕事は、攻守に安定感があった。

 6度目の決勝トーナメント。過去5度はいずれも、初戦の壁を越えられなかった。3度は一発勝負の戦いだったが、2度あったホームアンドアウェー戦では、いずれも先勝できずに終わっていた。歴史を変える-。その思いで戦う選手たちの気持ちが、ピッチで表れた。6連続で迎えたCKのピンチを防いだ直後の後半30分には、DF安西幸輝の左サイドからのクロスに“仲良しコンビ”の鈴木が飛び込むと、相手DFがたまらず頭でオウンゴール。決勝トーナメントの舞台で初めて、3得点を挙げた。

 1分後には“日本キラー”の元ブラジル代表エウケソンにアウェーゴールを許しはした。打たれたシュートは鹿島の7本の3倍の21本。後半だけで16本も浴びた。だが、身をていして2点目は許さなかった。3-1で乗り切った“前半戦”。歴史を変える戦いは、16日のアウェー第2戦につながった。

 鈴木は「第2戦は相手のホームで、違った試合になる。うちが守りに行けば必ず負けてしまう。予想ですけど、相手はFWフッキ選手が出てくると思うので、また全然違った試合になると思う。守りにいったら絶対勝てない。0-0の気持ちで、点を取りに行く気持ちで戦いたい」。そう誓った。


先制弾の鹿島鈴木、敵地第2戦も「点を取りに行く」



◆「2点差はひっくり返せる点数」昌子は敵地での第2戦へ引き締め(ゲキサカ)





[5.9 ACL決勝トーナメント1回戦第1戦 鹿島3-1上海上港 カシマ]

 自分の得点という感覚もあったようだ。前半43分の先制点の場面について鹿島アントラーズのDF昌子源は「俺の点やった」と冗談交じりに指摘した。MF永木亮太の左CKに競り合いながら頭を振った。「全然ボールが見えなくて。“ボールどこ?”みたいな瞬間に当たった」。混戦の中、右こめかみの上あたりに当たったというボールはゴール右隅に飛んだ。

 相手GKがゴールラインぎりぎりでかき出し、こぼれ球をFW鈴木優磨が右足で蹴り込んだが、その前にゴールラインを越えていたようにも見えた。鈴木も「(昌子のシュートの時点で)入ったと思ったけど、自分の前に転がってきた」と振り返った。

 前半終了間際にセットプレーで先制したチームは後半立ち上がりの4分にも右CKからDF西大伍が加点。後半30分には相手のオウンゴールで3-0と突き放した。ところが、そのわずか1分後に失点。アウェーゴールを許し、3-1と追い上げられると、試合終盤は上海上港に押し込まれる時間が続いた。

 後半アディショナルタイムには相手のロングボールからFWウー・レイがゴール前に抜け出したが、決定機にシュートミス。からくも2失点目を免れた。16日に敵地で行われる第2戦を見据え、「(第1戦は)前半戦という位置づけ。後半戦が終わってから試合の感想は言いたい」と話す昌子だが、「3-2にならなくて良かったのか、1失点がいらなかったのか。3-2になってもおかしくない展開で、3-1で終わって良かったと思いたい」と指摘した。

 必要以上にネガティブになる必要はないが、決して安心できる点差でないことも分かっている。「2点差はひっくり返せる点数。サッカーでは2-0が一番怖いと言われるし、そういう展開みたいなもの」。そう気を引き締めると、「まだ前半戦なだけ。後半戦が終わって喜べたら」と力を込めた。

(取材・文 西山紘平)


「2点差はひっくり返せる点数」昌子は敵地での第2戦へ引き締め




◆J1鹿島、上海上港にホームで快勝 ACL決勝トーナメント初の初戦突破へ好発進(デイリー)





 「ACL・決勝トーナメント1回戦第1戦、鹿島3-1上海上港」(9日、カシマサッカースタジアム)

 鹿島が初の決勝トーナメント初戦突破へ、まずはホームで快勝した。

 先制点は前半43分、FW鈴木が決めた。MF永木の左CKをDF昌子が頭に当ててシュート。「オレの点かと思った」と振り返る昌子は一瞬ガッツポーズを見せたが、相手GKがゴールからかき出す。これを「入ったと思ったけど、転がってきたから」と鈴木が右足で蹴り込み豪快に決まった。

 後半4分には右CKからのこぼれ球をDF西が決めて2点目。同30分にはオウンゴールで3点目。同31分に1点を失ったが、終盤は相手の猛攻に耐えて先勝した。

 ACL決勝トーナメント進出は今大会が6回目。過去5回はいずれも初戦で敗退している。昌子は「(初戦の)壁を破る使命がある。そこに向かって必死」と言う。

 16日に敵地に乗り込んで、鬼門突破に臨む。昌子は「まだ前半戦が終わっただけ。2点差なんてひっくり返せる数字」と気を引き締める。鈴木は「中国のスタジアムで相手も勢いづく。早い時間帯にアウェーゴールを決めたい」と連発を誓った。


J1鹿島、上海上港にホームで快勝 ACL決勝トーナメント初の初戦突破へ好発進



◆先制弾にOG誘発の鈴木優磨、3発先勝にも「0-0の気持ちで」(ゲキサカ)






[5.9 ACL決勝トーナメント1回戦第1戦 鹿島3-1上海上港 カシマ]

 “鬼門”突破へ前進した。鹿島アントラーズはホームでの第1戦に3-1で先勝。貴重な先制点を決めたFW鈴木優磨は3点目となるオウンゴールも誘発し、勝利に貢献した。

「(試合の)入りからいい試合ができた。今日の試合に関して言えば、いい時間帯に点が取れたのが勝利の大きな要因だと思う」。スコアレスで迎えた前半43分、MF永木亮太の左CKからDF昌子源が競り合ったボールがゴール右隅に飛ぶと、ゴールラインぎりぎりでGKがかき出したが、鈴木がすかさず右足で蹴り込んだ。

 1-0で折り返した後半4分にもMF遠藤康の右CKからこぼれ球をDF西大伍が押し込み、追加点。前半終了間際と後半立ち上がりの得点で試合を優位に進めた。後半30分にはDF安西幸輝の左クロスに鈴木がファーサイドから飛び込み、競り合ったDFユー・ハイに当たったボールがゴール左隅に吸い込まれた。

「オウンゴールになったけど、あそこに詰めなければオウンゴールにならなかった」。そう胸を張った鈴木だが、そのわずか1分後に失点。アウェーゴールを許し、3-1となったことに「本当は3-0で終わりたかったけど、最低限の結果」と悔しさを隠さなかった。

 過去5回、進出している決勝トーナメントはいずれも初戦で敗退している。2点リードのアドバンテージを手にしたとはいえ、16日に敵地で行われる第2戦に向け、「違った試合になると思うし、守りに行けば負ける」と表情を引き締める。この日、負傷欠場した上海上港のFWフッキについても「予想だけど、フッキ選手も出てくると思う」と警戒し、「0-0の気持ちで、点を取りに行く気持ちで戦いたい」と力説した。

(取材・文 西山紘平)


先制弾にOG誘発の鈴木優磨、3発先勝にも「0-0の気持ちで」



◆日本勢最後の砦、鹿島が“鬼門”突破へ上海上港に3発先勝!!(ゲキサカ)





[5.9 ACL決勝トーナメント1回戦第1戦 鹿島3-1上海上港 カシマ]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は9日、決勝トーナメント1回戦第1戦を行った。日本勢で唯一、グループリーグを突破した鹿島アントラーズはホームで上海上港(中国)に3-1で先勝。過去5回、進出している決勝トーナメントはいずれも初戦で敗退しているが、“鬼門”突破へ大きなアドバンテージを得た。第2戦は16日に上海上港のホームで行われる。

 鹿島は5日のJ1浦和戦(1-0)から先発2人を変更。GKは曽ヶ端準に代わってクォン・スンテが公式戦3試合ぶりの先発となったほか、FW鈴木優磨が公式戦2試合ぶりに先発した。現在、中国リーグで首位を走る上海上港はFWフッキは負傷欠場したが、MFオスカル、FWエウケソンらが先発した。

 上海上港は前半7分、FWリュ・ウェンジュンのスルーパスにオスカルが抜け出し、PA内に持ち込んで右足でシュートを打ったが、GKが正面でキャッチ。同9分にはオスカルのパスから左サイドを突破したリュ・ウェンジュンがグラウンダーのクロスを入れると、DF昌子源がカットしたこぼれ球をオスカルが拾う。決定的な場面だったが、オスカルのシュートは至近距離でクォン・スンテがスーパーセーブで弾き出した。

 背番号1のビッグプレーで勢いづく鹿島は前半12分、MF永木亮太の右足ミドルはGKイエン・ジュンリンがセーブ。その後もボールをしっかりつなぎながらゲームを優勢に進めるが、なかなか決定的な形をつくれない。スコアレスのまま膠着状態が続いたが、前半終了間際の43分、セットプレーを生かして先制した。

 左CKから永木が右足でゴール前に放り込むと、昌子と相手選手が競り合ったボールがゴール右隅へ。GKはゴールラインぎりぎりでかき出したが、こぼれ球を鈴木が右足で蹴り込み、豪快にゴールネットを揺らした。

 前半を1点リードで折り返すと、後半立ち上がりに加点する。後半4分、MF遠藤康の右CKからニアサイドのこぼれ球をDF西大伍が押し込み、追加点。前半終了間際と後半立ち上がりという絶好の時間帯で得点を重ね、2-0とリードを広げた。

 2点ビハインドとなった上海上港も反撃に出るが、鹿島守備陣が体を張って跳ね返す。後半24分、DF安西幸輝のクリアが昌子に当たり、こぼれ球をFWウー・レイに拾われるも、ウー・レイのシュートは左ポストを直撃。同29分には右サイドでボールを持ったオスカルが縦に仕掛けて遠藤をかわし、ゴール前にクロスを入れたが、エウケソンのヘディングシュートはクォン・スンテが好セーブで弾き出した。

 すると後半30分、鹿島は左サイドを安西がドリブル突破。クロスに鈴木がファーサイドから飛び込むと、競り合ったDFユー・ハイに当たったボールがゴール左隅に吸い込まれた。相手のオウンゴールで3-0と突き放したが、わずか1分後の後半31分、上海上港はゴール前混戦からユー・ハイの横パスを受けたエウケソンが右足で叩き込み、1点を返した。

 アウェーゴールを許し、3-1と追い上げられた鹿島は後半42分、金崎に代えてMF小笠原満男、後半アディショナルタイムには遠藤に代えてDF犬飼智也を投入し、逃げ切りを図る。後半アディショナルタイムの4分間をしのぎ、そのまま3-1でタイムアップ。2点のリードを手に、敵地での第2戦に臨むことになった。

(取材・文 西山紘平)


日本勢最後の砦、鹿島が“鬼門”突破へ上海上港に3発先勝!!




◆鹿島、ベスト8に向け上海相手に先勝! 鈴木優磨が先制弾、西大伍が決勝ゴール(サッカーキング)









2018.05.09 19:00
鹿島サッカー・スタジアム
鹿島アントラーズ 3 終了 1 上海上港

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝トーナメント1回戦ファーストレグが9日に行われ、鹿島アントラーズ(日本)が上海上港(中国)と対戦した。

 鹿島はアウェイの上海に先にチャンスを作られた。9分、自陣右サイド大きく空いたスペースでリュ・ウェンジュンがボールを持つとペナルティエリア内へ侵入。グラウンダーのクロスは昌子源がなんとかクリアするが、ペナルティエリア内でこぼれ球を拾ったオスカルにフリーでシュートを放たれる。しかし、これはクォン・スンテがファインセーブを見せ先制点を与えない。

 今度は鹿島にチャンスが訪れた。21分、金崎夢生のスルーパスに反応した西大伍が右サイドに空いたスペースへ抜け出し、早めにペナルティエリア内へクロスを送る。鈴木優磨が中央で待っていたものの、寸前でDFにクリアされてしまい、シュートまでたどり着けなかった。

 そして43分、鹿島がスコアボードを動かした。左CKから中央にボールが上がると、昌子が頭で合わせる。ゴールラインを割ったかに思われたボールをGKに掻き出されたが、詰めていた鈴木が右足で押し込んで貴重なゴールを奪った。





 後半に入ると、鹿島がさらに突き放す。49分、今度は右CKからボールがニアサイドに上がった。待っていた西が体にボールに当てると、目の前に転がったボールを蹴り込んで点差を2点に広げた。




 さらに75分、敵陣左サイドを切り崩し中央にクロスを上げると、競り合いに行った鈴木が相手DFのオウンゴールを誘い、決定的となるチーム3点目を奪った。

 その後1点を返されるも、最後まで体を張り続けたディフェンスを徹底し、ホームで先勝を収めた。次戦、セカンドレグは上海上港のホームで12日に行われる。

【スコア】
鹿島アントラーズ 3-1 上海上港

【得点者】
1-0 43分 鈴木優磨(鹿島)
2-0 49分 西大伍(鹿島)
3-0 75分 ユー・ハイ(オウンゴール)(鹿島)
3-1 76分 エウケソン(上海)


鹿島、ベスト8に向け上海相手に先勝! 鈴木優磨が先制弾、西大伍が決勝ゴール


◆3発快勝の鹿島が10年ぶり8強に王手!優磨&西弾で日中対決に先勝(スポニチ)





 サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)は9日、ホーム&アウェー方式の2試合で争われる決勝トーナメント1回戦の第1戦が行われ、1次リーグH組を2位で通過した鹿島はホームのカシマスタジアムで上海上港(中国)と対戦。昨季J1王者の川崎Fが最下位に終わったF組を首位通過した相手にFW鈴木優磨(22)とDF西大伍(30)のゴールなどで3―1と快勝し、2008年以来10年ぶりのベスト8進出に王手をかけた。 

 前半2分、遠藤の右サイドからのクロスがそのままゴールに入りそうな軌道を描くも左ポストを直撃して先制ならず。だが、同9分に相手MFオスカルの決定的なシュートをGKクォン・スンテが至近距離でスーパーセーブするなど、攻守で鹿島イレブンが奮闘した。

 同12分に永木が放った強烈なミドルシュートは相手GKイエン・ジュンリンのスーパーセーブで得点にはならなかったが、前半終了間際の43分に待望の瞬間が訪れた。永木がキッカーを務めた左CKからゴール前での混戦。相手GKが弾いたこぼれ球を詰めていた鈴木が右足で押し込み、鹿島に先制点が入った。

 そして、1点リードで迎えた後半4分には、遠藤がキッカーを務めた右CKから最後は西が右足で押し込んで2点目。同30分には安西の左クロスをファーサイドの鈴木がヘディングシュートして、これが相手のオウンゴールを誘発して3点のリードを奪った。

 直後の31分にエウケソンに決められアウェーゴールを奪われたが、2点リードを保って試合終了に持ち込んだ鹿島。決勝トーナメント1回戦第2戦は16日にアウェーで行われるが、2点差をつけての先勝でクラブ最高成績に並ぶ8強が見えてきた。


3発快勝の鹿島が10年ぶり8強に王手!優磨&西弾で日中対決に先勝



◆AFCチャンピオンズリーグ2018 ラウンド16 第1戦(オフィシャル)




AFCチャンピオンズリーグ ラウンド16 第1戦

前半90分、3-1。鹿島が上海上港に先勝、聖地で公式戦3連勝!

「こえる」ための戦い、第1章。聖地で迎えた“前半90分”で、鹿島が力強く勝利を掴んだ。AFCチャンピオンズリーグ・ラウンド16 第1戦。カシマスタジアムに中国の上海上港を迎え撃つと、43分に鈴木、49分に西とセットプレーから2得点を挙げる。さらに75分には安西のクロスからオウンゴールで3点目。直後に1点を返されたが、3-1と先勝した。

4日前の浦和戦、鹿島は金崎のPK弾を守り切って1-0と完封勝利を収めた。満員の聖地で気迫をみなぎらせ、演じてみせた魂のウノゼロ。「力を出し切れたかと言われれば、そういうわけではない」と遠藤が振り返ったように、試合運びに課題が残ったことは事実だ。それでも、勝利という一点に全員のベクトルを集中させ、90分を闘い抜いた事実はこの上ない価値がある。鬼迫のファインセーブを連発した曽ケ端は「みんなの気持ちが入っていた。今後もしっかりと意思統一をしながら試合を進めていきたい」と、勝利の意味を噛み締めていた。

長崎戦に続いて、聖地で掴んでみせた勝ち点3。まだ余韻の残るカシマスタジアムで、土居は次なる戦いを見据えていた。「今日も大事だったけど、次はアントラーズの歴史にとって大事な試合になる」。視線の先には、中国の難敵と対峙する光景があった。ACLラウンド16、上海上港との激突。今季こそ、アジアの頂へ――。クラブの歴史に新たな栄光の頁を書き加えるべく、総力戦で挑むノックアウトステージだ。

つかの間の充電期間を挟み、選手たちは7日にトレーニングを再開した。冬のような寒さが戻った鹿嶋だが、クラブハウスのグラウンドは熱を帯びる。試合前日の公式練習を終え、植田は「第1戦をホームで戦えることを活かして第2戦に向かえるようにしたい」と、勝利を誓っていた。そして夕方の記者会見。指揮官は「このクラブの歴史において、ラウンド16をいかに突破するか、いかにして壁を乗り越えるか。そのことにフォーカスして、集中して臨みたい」と決意を刻んだ。そして三竿健斗も「アントラーズはACLのタイトルをまだ獲ったことがない。クラブとして壁を乗り越えるという目標がある」と言葉を重ねている。思いは一つだ。「壁を乗り越える」。

浦和戦から中3日で臨む“前半90分”へ、指揮官は2名の先発変更を断行。ゴールマウスをクォン スンテに託し、攻撃陣の一角に鈴木を復帰させた。最終ラインは前節と同じラインナップで、右から西、植田、昌子、安西が並ぶ。ボランチは健斗、そして浦和戦で左サイドハーフとして気迫に満ちたプレーを見せた永木が入った。2列目には鈴木ともに遠藤が並び、前線は土居と金崎のコンビだ。そしてベンチにはGKの曽ケ端、伊東、犬飼、小笠原、ペドロ ジュニオール、山口、そして復帰を果たした安部が座る。

週明けから厳しい寒さが続く鹿嶋は、大一番の水曜日も厚い雲に覆われた。雨が降ったり止んだりという不安定な天気、そして冬のような冷え込み。しかし、聖地を包むのは高揚感と勝利への決意だ。背番号12が続々と足を運び、ボルテージを高めていった。「この180分に全てを懸けろ!壁を打ち砕け!」。選手たちの闘争心に火をつけるメッセージが掲げられ、GK陣、そしてフィールドプレーヤーがウォーミングアップに姿を現す。ビッグマッチ直前の緊張感がピッチを覆い、そこへアントラーズレッドの情熱が降り注がれた。



19時ちょうど、キックオフ。ホーム側スタンドを背に攻める鹿島は、開始わずか2分で決定機を作り出す。演出したのは、キャプテンマークを巻いた遠藤だった。右CKのクリアボールを拾うと、角度のないところから左足を振り抜く。内巻きの回転とともにゴールへ飛んだコントロールショットは、惜しくも左ポストを直撃してしまった。アイデアとテクニックの結晶がネットを揺らすことはなかったが、早々と上海上港を脅かしてみせた。



鹿島は以後も攻勢をかけ続け、上海上港を押し込んでいく。ボールポゼッション率で相手を圧倒し、敵陣でのプレーを続けた。4分には鈴木が相手DFにプレスをかけ、ボールを奪ってカウンターを発動。金崎のパスを受けてペナルティーエリアに入ったが、切り返したところでカットされてしまった。



5分足らずで2つのチャンスを作り出した鹿島だが、落とし穴が待っていた。9分、中盤右サイドで西がボールを失い、カウンターを受ける。ペナルティーエリア内で昌子がクリアしたボールをオスカルに拾われ、至近距離から狙われた。しかし、世界屈指のプレーメーカーが放ったシュートが結実することはなかった。スンテ、起死回生のビッグセーブ。背番号1が左手で弾き出し、鹿島を救った。





守護神が見せた、魂のシュートストップ。勇気を注入された鹿島は以後も攻め続けた。12分には永木が敵陣中央で前を向き、迷うことなく右足を振り抜く。強烈なミドルシュートは枠を捉えたが、相手GKに阻まれてしまった。20分には西が最終ラインの背後へ抜け出し、中央の鈴木へグラウンダーでラストパス。雨に濡れたピッチを計算して高速クロスを転がしたが、カバーに戻った相手DFにスライディングでクリアされてしまった。



スコアレスのまま、30分を経過した。上海上港に攻め込まれる場面も増え始めたが、昌子と植田が鋭いタックルと冷静なカバーリングを繰り返してピンチの芽を摘んでいく。スンテは安定感抜群のキャッチングを繰り返してチームに秩序を与え、ミドルゾーンでは永木と健斗が激しいボディコンタクトを連発した。土居は巧みなスペースメイクで攻撃の潤滑油となり、鈴木は気迫満点のポストプレーを繰り出した。全選手が勝利のために全身全霊を傾け続けていた。



そして、待望のスコアが刻まれた。43分、永木が蹴った左CK。昌子が競り合ったボールがゴール方向へ飛ぶと、ライン上で阻まれたところに背番号9が走り込む。豪快な右足シュートがゴールネットを揺らした。1-0。前半のうちに欲しかった1点を、セットプレーから奪ってみせた。





1点リードで迎えたハーフタイムを終え、ホーム側のスタンドへ攻める45分が始まった。歓喜の瞬間は4分後。49分、右CKのキッカーを務めた遠藤がニアサイドへ鋭いボールを送り込むと、ゴール前の密集から西がこぼれ球に反応する。常に冷静沈着な背番号22の選択は右足アウトサイド。ニアサイドを射抜くテクニカルショット、揺れるアントラーズレッド――。2-0。またもセットプレーからスコアを刻み、鹿島がリードを広げた。





しかしここから、鹿島は劣勢を強いられることとなった。圧力を強めたビジターチームに押し込まれ、ボールポゼッション率で圧倒されてしまう。69分には自陣でのクリアミスからこぼれ球を拾われて強烈なシュートに襲われたものの、右ポストに救われた。71分からは7プレー連続でCKを与えるなど、苦しい時間が続く。それでもスンテがビッグセーブを繰り返し、クリーンシートを保ってみせた。









必死に耐え続けた鹿島、信じて叫び続けた背番号12に3度目の歓喜が訪れる。75分、安西が左サイドを縦へ突破し、右足に持ち替えてクロス。ファーサイドへ飛んだボールを鈴木が競り合うと、相手DFの頭に当たったボールがゴールへ吸い込まれた。オウンゴール、3-0。今季の公式戦で初めて3得点を奪い、聖地が沸騰した。





だが、中国の難敵は一筋縄ではいかなかった。3得点目の直後、ペナルティーエリア内での混戦からパスをつながれ、エウケソンに1点を返される。重要な意味を持つアウェイゴールを1つ奪われてしまった。

これ以上の失点を喫するわけにはいかない。鹿島は以後も押し込まれ続けたが、ゴール前でのバトルを繰り返して時計の針を進めていく。打たれたシュートは実に21本。ラストプレーも絶体絶命のピンチだった。それでも、至近距離から放たれた一撃は枠を越えていった。



前半90分終了、3-1。ホイッスルが鳴り響くと、背番号12はタオルマフラーを掲げた。上海での後半90分へ、アントラーズファミリー全員で乗り込むという意志が鹿嶋の夜空に響き渡る。敵地に乗り込む第2戦は1週間後。大車輪の活躍を見せたスンテは「今日と同じ運動量では勝てない。油断を見せてはいけない」と気を引き締めた。総力戦で挑む、敵地での戦いへ――。チーム一丸での歩みは続く。

【この試合のトピックス】
・上海上港とは初対戦で、初勝利を挙げた。
・今季のACLホームゲームで初勝利を挙げた。
・中国のクラブとACLで対戦するのは通算15試合で、8勝3分4敗となった。
・ACLで中国クラブとホームで対戦するのは通算8試合目で、7勝1分となった。
・鈴木が今大会2得点目を挙げた。
・西が今季の公式戦初得点を挙げた。



監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:大岩 剛


上海上港:ヴィトール ペレイラ


[試合後]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
2試合のうちのホームで戦う1試合を、勝利で終えたことを非常に評価している。しかし、第2戦は上海に乗り込んで戦うので、非常に難しい試合になる。しっかりと勝ち切る準備をしたいと、気持ちは切り替わっている。

Q. リードした後半、試合をコントロールしきれていなかった。そういう試合が続いていると思うが?

A. リードしてからのゲームコントロールは、現在の課題だと感じている。今日は特に、2点をリードしてからのコントロールが非常に難しかった。選手たちは、少し後ろに重たくなることを自分たちで認識しながらも、前に出ていく力がなかった。ボールホルダーに対してのアプローチ、最終ラインの押し上げ、その両面でパワーがなかったと感じている。ここは第2戦に向けてしっかり改善しなくてはいけない。しっかり意思統一をして試合に臨みたい。

Q. コントロールが難しい状況で、経験のある小笠原選手を早く入れることは考えなかったか?

A. 後ろを重たくするか、前を増やすかという選択になるが、小笠原の経験と統率力は非常に頼りにしている。もう少し早い段階で入れていれば、試合を落ち着かせることができたと感じている。次の試合では生かしたい。

Q. 選手にどのような声をかけて試合に臨んだか?

A. 試合の立ち上がりも我々の課題であり、しっかり入ろうと話して選手を送り出した。相手のストロングポイント、ウイークポイントを踏まえて、狙うところを伝えていた。選手がセットプレーでのポイントをしっかり把握して、自分たちで判断して得点に結びつけてくれた。

Q. 第2戦のポイントはどこにあると考えるか?

A. 同じ相手であり、選手を代えるなど、いろいろなことを踏まえたうえで、分析したい。狙うところ、注意しなくてはいけないところをもう一度洗いなおして、しっかり準備して臨みたい。


上海上港:ヴィトール ペレイラ
3失点したことが受け入れがたい。このような高いレベルの戦いで、3失点することは考えられない。なぜだという気持ちだが、後半は私たちのサッカーを見せることができた。多くのチャンスを作り、1得点ではあったが、多くのチャンスを作った。上海で行われる第2戦を2-0、もしくはそれ以上で勝つことは可能だと思う。後半のサッカーを見せ、得点機をしっかり決めれば、問題ない。


選手コメント

[試合後]

【クォン スンテ】
今日は勝てたけど、油断を見せてはいけない。中国での試合は独特な雰囲気がある。相手より走らないといけないし、今日と同じ運動量では勝てない。満足せずにやっていきたい。

【鈴木 優磨】
ホームなのでアグレッシブに行こうと思っていた。立ち上がりから非常にいい試合ができたし、いい時間帯で得点を取れたことが良かったと思う。

【西 大伍】
ゴールの場面はニアに入るのが遅れたと思ったけど、ボールがこぼれてきた。前半はある程度はボールを持てたけど、本当はこれを90分、ある程度はできるようにしたい。相手はホームとアウェイで全然違うと思う。また新たな気持ちでやりたい。

【植田 直通】
自分たちで試合を苦しくしてしまった。失点するまではいい形で試合を運べていた。後半は引く形になった中で守りきれればいいと考えていたけど、相手に勢いを与えてしまった。次に活かしていきたい。まだ前半が終わったばかり。2戦目はアウェイなので別物として考えないといけない。

【永木 亮太】
3点を取れたことは良かった。バイタルエリアで相手のプレッシャーが来なかったのでボールを回せたし、ミドルシュートを打てると思っていた。3点を取ると重心が後ろになりがちだけど、無失点で終わらないといけなかった。中国のクラブはホームになるとガラッと変わる。声援を力に変えるし、ホームに強い印象。集中してやりたい。

【三竿 健斗】
3点を取れたのは大きいけど、アウェイゴールはもったいなかった。今日のことは早く忘れて、0-0として考えるように切り替える必要がある。中国でのアウェイは観客も多く入るし、相手は勝たないといけないので圧力もある。相手を上回る形で臨まないといけない。

【昌子 源】
まだ前半が終わっただけ。次はアウェイなので、相手は勢いに乗ってくる。3-1という結果をどう捉えるか、メンタル面でどのように受け止めるかにが大事になってくると思う。

【安西 幸輝】
攻撃面ではある程度の手応えは掴まている。でも、自分のミスから失点しそうになった場面もあったし、修正しなければいけない。

【遠藤 康】
相手の個人技にやられた部分もあったけど、周囲の選手がうまくカバーし合えていた。それが機能したことが良かったと思う。




AFCチャンピオンズリーグ2018 ラウンド16 第1戦



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