鹿島――2失点も2CBは及第点の評価
[J1第21節]鹿島3-2横浜FC/10月10日/カシマ
【チーム採点・寸評】
鹿島 6.5
序盤にいきなり2失点と試合の入りは最悪。前半はペースを掴めなかったが、後半は相手を押し込む時間帯が増え、選手交代を機にさらに圧力を強めて逆転に成功。連敗を「2」で止めた。
【鹿島|採点・寸評】
GK
31 沖 悠哉 5.5
懸命のセービングも及ばず、前半だけで2失点。果敢に前に出て松尾のシュートを止めた27分のプレーは良かった。
DF
37 小泉 慶 6.5
常にアグレッシブで、右サイドの攻撃を活性化。アディショナルタイムには荒木のお膳立てから抑えのきいた右足シュートをねじ込む。これが値千金の逆転弾に。
39 犬飼智也 6
試合開始からハードなディフェンスを披露。マイボールにすれば、よく周りを見ながら前進し、攻撃をサポートした。
33 関川郁万 6
デュエルでは簡単に負けず。タイトな守りで最終ラインを引き締めて、相手のカウンターにも冷静に対処した。
14 永戸勝也 5.5(68分OUT)
前に出た時は好クロスを入れるシーンも。その回数をもっと増やしたい。1失点目ではファーで構える瀬沼を捕まえきれなかった。
MF
4 レオ・シルバ 6(57分OUT)
素早いトランジションで攻守の両局面で奮闘を続ける。ミドルゾーンの攻防で粘り強く戦った。
20 三竿健斗 6
前半はパスの質が今ひとつで思うような展開を見せられず。ただ、1点目につながるヒールパスは素晴らしかった。
鹿島――途中出場の荒木と永木が得点に絡む
MF
7 ファン・アラーノ 7(79分OUT) MAN OF THE MATCH
要所でプレーに絡みながら、高い技術を駆使してチームの攻撃をリード。劣勢の前半も、ひとり“違い”を生み出すパフォーマンス。21分のビッグチャンスは相手GKに阻まれるも、58分にはエヴェラウドのゴールをアシスト。
11 和泉竜司 5(57分OUT)
2失点目の場面では、松尾への寄せが甘くシュートを打たれる。29分にはヘッドで狙ったが決め切れず。攻守でピリッとしなかった。
FW
8 土居聖真 5(57分OUT)
32分、右からのクロスに右足ボレーで合わせたが、シュートは弱くキャッチされる。この日はいつものような存在感を示せず、無念の途中交代。
9 エヴェラウド 7
ヘディングシュートはなかなか決められなかったが、58分の右足シュートはきっちりと流し込む。2点目、3点目では持ち前の“高さ”が起点となった。
途中出場
FW
36 上田綺世 6(57分IN)
シュートは打てなかったが、馬力あるプレーで相手に脅威を与える。高い位置からの守備も献身的にこなした。
MF
41 白崎凌兵 6(57分IN)
効果的な縦パスで攻撃を勢いづける。85分には敵陣ペナルティエリア内で後ろから倒されたが、PKは取れなかった。
MF
26 荒木遼太郎 6.5(57分IN)
アジリティに優れ、リズミカルなパスワークも好印象。ゴール前の密集地帯で、素早い反転からの正確なパスで小泉の逆転弾をアシスト。
MF
6 永木亮太 6.5(68分IN)
左SBに入る。守備面のリスクマネジメントを怠らず、堅実に振る舞いながら、自身のCKから2ゴールを演出。
MF
27 松村優太 ―(79分IN)
決定的な仕事には絡めなかったが、自慢のドリブルはキレがあり、ボールが渡ると“何かをやってくれそう”な雰囲気を漂わせた。
監督
ザーゴ 6.5
2点を追いかける後半、積極的な交代策とシステム変更などで主導権を手繰り寄せて3得点。逆転勝利へ導く見事な手腕を見せた。
横浜FC――安永は危ない場面に顔を出してはいたが…
19 伊野波雅彦 5
的確なラインコントロールを見せていたが、相手の圧力が強まるとそれを撥ね返せず。3失点目ではアシストした荒木を止められなかった。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
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