http://www.hochi.co.jp/soccer/world/20140715-OHT1T50308.html シャルケ04で5年目のシーズンを迎える日本代表DF内田篤人(26)は15日、ブラジルW杯での課題をもとにプレーの幅を広げる決意を示した。同FW岡崎慎司(28)=マインツ=は、決定力をさらに高めるためにFWの仕事に専念。“便利屋”からの脱却を誓った。同FW大迫勇也(24)=1FCケルン=を含め、1次リーグ敗退の悔しさを知る代表3選手が同日、成田空港発の航空機で渡欧。新シーズンに挑む。
内田が「勝つ術(すべ)」の研究を進める。W杯という1つの区切りを経て、迎えるシャルケ04での5シーズン目。これまで4年の実績と実力で、クラブ内でもすでに相応の地位を築いている。「変わらないかな。(プロになって)毎年、勝負と思ってやってきたから、今年も気持ちとしては、勝負と思ってやっていきたい」と緊張感を高めた。
目標も変わらない。毎年、「チームを勝たせる選手」になることを念頭に置く。ブラジルW杯では3試合フル出場。ザック・ジャパンでは力を発揮できた数少ない選手だったが、チームを勝たせることはできなかった。他の選手が「自分たちのサッカーができなかった」を敗因に挙げる中、内田はその言葉を一度も口にせず、違う課題を挙げた。
「自分たちのサッカーができれば勝てる。でも、なかなかさせてもらえない。そういうレベル」だということを、ドイツや欧州CLを通じて知っていた。だからこそ、違う視線で見ていた。「強いチームはうまくいかない時でも、戦い方の引き出しがある。我慢するところは我慢する、とか。日本もそういう戦い方の引き出しや、勝ち癖、勝ち方を持たないと」
W杯で優勝したドイツには、勝つ術のヒントがたくさん転がっている。「いつも通り」に世界一の国から、吸収していく考え。日本代表からの引退も検討しているが、次期監督の意向を踏まえて、答えを出す考えを示した。勝たせることのできる選手を目指し、内田が再出発する。(内田 知宏)