日刊鹿島アントラーズニュース

Ads by Google

2016年3月13日日曜日

◆【浦和】興梠2発!ハリル御前で「次点取れ」約束守った(報知)




 ◆J1第1ステージ第3節 浦和2―0福岡(12日・埼玉スタジアム)

 浦和は日本代表FW興梠慎三(29)が今季初を含む2得点を決め、2―0で福岡を下した。視察した日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(63)は称賛し、18年ロシアW杯アジア2次予選残り2試合(24日アフガニスタン、29日シリア)への招集の可能性が高まった。

 興梠が驚異の決定力を見せつけた。前半18分、MF関根からダイレクトで送られたクロスを、DF2人をかわし、右足で流し込んで初ゴール。後半6分には中央で鮮やかなトラップから左足を振り抜いた。シュート2本で2得点。浦和のJ1ホーム通算200勝の立役者は「今年に入って、一番いい試合ができた。自分たちの流れで点が取れた」と充実感をにじませた。

 特別な思いがあった。鹿島所属だった5年前の3月11日を「鮮明に覚えています」と振り返る。翌日のアウェー清水戦に向けて千葉県内をバスで移動中に東日本大震災が発生した。車内のニュースで状況を知り、自宅に戻ると周囲は浸水。計画停電の最初の地区にもなった。ホームタウンの茨城・鹿嶋市も断水や余震が続き、チームは一時解散を余儀なくされた。

 自身も先の見えない不安な生活を送ったが、前年に口蹄疫(こうていえき)が流行した際に地元・宮崎が支援を受けた恩に報いようと、同県出身のJリーガーに呼びかけて宮城県にサッカーボールを100個以上寄付。この試合前には黙とうをささげ、臨んだ一戦。被災地を思い続ける29歳は「今日のゴールはそういう意味では大きい。少しでも感動を与えられていたら、うれしい」とうなずいた。

 思いのこもった2発は、3試合連続で視察に訪れた代表指揮官の心も揺さぶった。「興梠選手が2点取ってうれしいですね」。試合後、満面の笑みで引き揚げたハリル監督と、7日からの代表候補合宿で約束を交わしていた。「『次の試合は点を取れ』と言われていたので、実現できて良かった。いいアピールになったかな」。今季目標の通算100得点まで残り12。4年連続2ケタ得点と結果を残し続けるスコアラーは、W杯予選でも必ず日本の力となるはずだ。(林 直史)

◆挨拶代わりの開幕弾から2週間…C大阪・山村和也、“桜色”を纏ってホームデビューへ(サッカーキング)




 12、13日に行われる明治安田生命J2リーグ第3節。12日のキンチョウスタジアムでは、セレッソ大阪がザスパクサツ群馬と対戦する。開幕アウェー2連戦をともに“ウノゼロ”(1-0)で制し、第3節にして“ホーム開幕戦”を迎えるC大阪。今シーズン開幕前に多数迎え入れられた新戦力にとっては、本拠地で迎える初めての一戦となる。鹿島アントラーズから移籍加入したMF山村和也もその1人だ。

「得点を取ったことはすごく嬉しかったし、移籍してすぐに結果を残せたのは良かったと思います。ただ、内容には反省や課題が残る試合だったので、修正できる部分は早く修正していかないといけないですね」

 2月28日の第1節、FC町田ゼルビア戦。新天地で迎えた大事な開幕戦で、山村はいきなり結果を残してみせた。ボランチの一角として先発の座を掴むと、71分にMFブルーノ・メネゲウの蹴った右CKから打点の高いヘディングシュートを突き刺す。これが決勝点となり、勝利の立役者となった。まさに“挨拶代わりのゴール”だった。

 それから3日後の3月2日、C大阪の練習場・舞洲グラウンドを訪ねた。トレーニングの合間に笑い声が絶えない「明るいチーム」にあって、山村は穏やかな笑顔を見せていた。「年齢以上に落ち着いている感じがしますね。すんなりと溶け込んだと思いますよ」と、クラブスタッフは印象を語り、「開幕戦でゴールという結果が出たのも良かったですよね」と頷く。物腰の柔らかい26歳は「大阪と鹿嶋は環境が全く違うので、慣れるまでに時間は少しかかるかな」と言いながらも、充実感が満ちた表情でボールを追っていた。いわゆる“生え抜き”選手を中心に構成された鹿島と比べて、C大阪は移籍加入の選手が数多く所属している。どちらが良い、悪いということではなく、その変化を楽しんでいるようだった。

「自分が成長できる環境があって、魅力のあるチームだと思います。若い選手にもすごく力があって、一緒に成長できる。(柿谷)曜一朗なんかは海外から戻ってきたわけですし、いろいろなチームでいろいろな経験をしてきた選手が多いので、また違った刺激を受けることができる。そこからどうやって成長につなげていけるか、だと思います」

 山村のC大阪移籍が発表されたのは1月11日。複数のクラブからオファーを受ける中、「かなり悩んでいたので…。時間がかかってしまいましたね。セレッソにも待ってもらいました」と、決断は年明けまでずれ込んだ。最終的に「“環境を変えて頑張ってみたい”と思ったのが一番ですね。サッカー人生は短いし、他のクラブでプレーするのも選択肢としてはありだと思ったんです」と、新天地を大阪に求めた。

 年代別代表に名を連ね、流通経済大在籍時にはロンドン・オリンピック出場を目指すチームでキャプテンを務めていた山村。ただ、鹿島での4年間ではレギュラーの座を奪うまでには至らなかった。リーグ戦24試合出場3ゴールを記録した2013年がキャリアハイのシーズン。日本代表DF昌子源や同DF植田直通の台頭もあり、2014年から昨年の夏頃までは出番が激減した。センターバックの控えに甘んじる日々だった。

 転機となったのは昨年7月、石井正忠監督の就任だった。トニーニョ・セレーゾ前監督の下では起用法が定まらなかったが、新指揮官は山村をボランチに固定。長身を生かしたハイボールでの競り合い、チームにリズムを与える長短のパス、豊富な運動量といった持ち味を存分に発揮し、背番号「4」の存在感は徐々に増していった。日本代表MF柴崎岳やMF小笠原満男との競争は熾烈だったが、ボランチという “生きる道”がようやく定まった――。そんな印象を抱かせた。

 そして迎えた、プロ5年目。新天地で開幕スタメンを勝ち取り、上々のスタートを切った。1週間後、3月6日の第2節・水戸ホーリーホック戦でも山村は先発出場。開幕戦ではボランチでコンビを組むMFソウザとの役割分担が不明瞭だった面が否めず、それが守勢に回る要因の一つでもあったが、この試合ではバイタルエリアのケアをしっかりとできていた。11人中7人が新加入選手というフレッシュな陣容を2試合連続で先発に固定した大熊清監督は、実戦を消化しながら連係を向上させたいという意図を持っているだろう。その中で開幕2連勝という結果が伴い、手応えを掴んでいるはずだ。

 開幕3連勝を目指し、ホームへ帰還するC大阪。「サインをする時、“4”って書きそうになっていたけど、少しずつ慣れてきました」と穏やかに笑う山村は「試合に出続けるためには、結果を出し続けないといけない。そのために良いサッカーをしたいですね」と、静かに決意を語った。アントラーズの4番から、セレッソの24番へ――。挨拶代わりの開幕戦ゴールから2週間、桜色のサポーターの前で、山村がホームのピッチに立つ。

文=内藤悠史

◆茨城県出身の仙台MF金久保「普通にサッカーができる幸せを噛みしめながらプレーした」(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?184901-184901-fl

[3.12 J1第1ステージ第3節 仙台1-0鹿島 ユアスタ]

 気持ちと気持ちがぶつかり合った好ゲームとなった。東日本大震災から丸5年が経過した翌日に宮城県仙台市にあるユアテックスタジアムで、ともに被災地であるベガルタ仙台と鹿島アントラーズが激突した。

 試合は前半8分にMF金久保順が決めたゴールを守り抜いた仙台が1-0で勝利。仙台のホームでの勝利は昨年8月12日のJ1第2ステージ第6節・松本戦以来となる。決勝点を挙げた金久保は試合後のヒーローインタビューで、「僕も茨城県出身ですし、普通にサッカーができることがどれだけ幸せなことか噛みしめながらプレーしました」と語った。

 仙台はホーム開幕戦となった前節・FC東京戦で前半7分に先制しながらも、1-2で逆転負けを喫していた。「ホーム開幕戦のような展開にならないように気を引き締めてできたと思います」と、結果に満足した様子の金久保は、「今日は後半はなかなか思った通りのサッカーができなかったですけど、仙台らしい粘りと強い気持ちで勝ち点3が取れたと思うので、次も頑張ります」と今後の活躍を誓った。

◆鹿行5市広報誌 J1鹿島、表紙“独占”(茨城新聞)


http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14576962516268

鹿島アントラーズを表紙で掲載した鹿行5市の広報誌

現在発行されている鹿行5市の最新版広報誌の表紙全てで、サッカーJ1、鹿島アントラーズが取り上げられている。ホームタウンである鹿嶋、潮来、神栖、行方、鉾田の5市が「アントラーズとともに地域を盛り上げていこう」との思いを一つに、市民に向けたそれぞれの広報誌の“顔”を深紅に染めた。

同クラブによると、5市が一緒に広報誌の表紙でアントラーズを取り上げるのは初めて。表紙掲載のきっかけは、今季リーグ開幕に合わせたクラブ側からの各市への呼び掛けだった。25周年を迎え「地域と一緒に盛り上がっていきたい」とあらためて地域の中での存在を見詰め直すクラブの思いに、同じ思いを抱えていた各市が応えた格好となった。

広報誌の表紙は各市とも、季節に合わせた行事や市民の表情を取り上げることが多く、3月号ではこれまでひな祭りなどの写真掲載が多かった。しかし、最新号では、アントラーズが全ての表紙を席巻。中面でも見開きで特集を組むなど、アントラーズを盛り上げる構成となった。同クラブの地域連携グループの担当者は「各市とも内部調整は大変だったと思う。本当にありがたい」と話した。

鹿嶋市の担当者は「地域でのアントラーズの存在の大きさを再確認し、みんなで盛り上げるきっかけにしたかった。市民の方にも幅広く周知したいと思った」と話す。神栖市の担当者も「神栖は鹿嶋から離れているが、ホームタウンの一つ。地域とともにアントラーズも盛り上げたい。王座奪回への期待も込めた」と話した。

昨季はナビスコ杯で優勝して国内主要タイトル17冠目を取ったが、リーグ戦での優勝は遠ざかっているアントラーズ。しかし、深紅の広報誌に後押しされるように、チームはリーグ開幕2連勝の好スタートを切った。 (三次豪)

◆鹿島・小笠原、悔し今季初黒星…無言でチームバスへ(サンスポ)


http://www.sanspo.com/soccer/news/20160313/jle16031305010001-n1.html

試合終了後、スタンドに頭を下げる鹿島イレブン。右から2人目は小笠原=ユアスタ(撮影・土谷創造)

 明治安田J1第1ステージ第3節最終日(12日、仙台1-0鹿島、ユアスタ)試合後、元日本代表MF小笠原は無言のままチームバスの中へと姿を消した。東日本大震災から前日で5年。岩手・大船渡高出身で被災地に何度も足を運び、復興を支援した。被災地のチーム同士の対戦だけに「やりたくない。でも試合することで震災を思いだすきっかけになれば。誰かのためになる試合にしたい」と話していた。だが、チームは今季初黒星。悔しさをかみしめた。

◆鹿島、3連勝逃すも小笠原「胸が痛くなる1日」(ニッカン)


http://www.nikkansports.com/soccer/news/1615989.html

鹿島、3連勝逃すも小笠原「胸が痛くなる1日」

<J1:仙台1-0鹿島>◇第1ステージ第3節◇12日◇ユアスタ

 鹿島が開幕3連勝を逃した。前半8分に今季初失点すると、粘り強く守る仙台を最後まで崩せず今季初黒星。前半25分には、仙台市出身の日本代表候補MF遠藤が右サイドから左足でシュートしたが、クロスバーをたたいた。スタジアム全体に押し返されたように、13本のシュートが決まらない。公式戦5連勝中だった仙台に敗れ「気迫でベガルタの方が上だった」と遠藤は悔しがった。

 震災5年の翌日に仙台と戦うことに、岩手県出身のMF小笠原は「胸が痛くなる1日。複雑だけど、試合することによって震災を思い起こすきっかけになれば」と話していた。今年1月には福島・南相馬市でサッカー教室を開催。住民がいない浪江町や富岡町まで足を運び、復興支援の必要性を再確認したばかりだ。同行した遠藤は「今日の試合を見て『明日も頑張ろう』と思ってくれる人がいれば」。シーズンを通した活躍で後押しをしていく。【木下淳】

◆鹿島 開幕3連勝ならず「早い時間に失点、受け身になった」(スポニチ)


http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2016/03/13/kiji/K20160313012203540.html

明治安田生命J1第1S第3節  鹿島0-1仙台 (3月12日  ユアスタ)

鹿島は無得点で開幕3連勝ならず

 鹿島は、無得点で開幕3連勝はならなかった。0―1の前半25分、MF遠藤の左足シュートはバーを叩いた。仙台市出身の日本代表候補は「(見てくれた人が)少しでも“明日、頑張ろう”と思ってくれたら、うれしい。勝つ試合を見せたかったんですけどね。残念です」と肩を落とした。 

 被災地支援に取り組む小笠原ら特別な思いで臨んだ選手は多かった。だが厳しいマークの前に沈黙した金崎は、終盤に交代を命じられると石井監督との握手を拒んでベンチへ。後味の悪い敗戦に指揮官は「早い時間に失点して、受け身になってしまった」とうなだれた。 

◆鹿島反撃実らず 序盤の失点「プランが崩れた」監督(ニッカン)


http://www.nikkansports.com/soccer/news/1615886.html

鹿島反撃実らず 序盤の失点「プランが崩れた」監督

<J1:仙台1-0鹿島>◇第1ステージ第3節◇12日◇ユアスタ

 開幕2連勝の鹿島が今季初黒星を喫した。

 試合前までに鹿島以外の全勝チームがなくなり、勝てば首位浮上の一戦だったが、完封負け。

 前半8分に自陣の右サイドでクロスを上げられ、ファーサイドに走り込んだ仙台MF金久保順(28)に決められた。その後は日本代表候補MF遠藤康(27)を中心に反撃したが、前半25分の遠藤の左足シュートがクロスバーをたたくなど決め切れず。シュート13本も実らなかった。

 東日本大震災の発生から5年。今年も組まれた被災地クラブ同士の対決は仙台に勝利を譲った形になり、仙台市出身の遠藤は「戦う気持ちがベガルタの方が上だった」。Jリーガーで最も復興支援に熱心な、岩手県出身のMF小笠原満男主将(36)は結果で期待に応えられず、怒りに満ちた表情でバスに乗り込んだ。

 石井正忠監督(49)は「守備の安定から考えたメンバーで試合に入ったが、序盤の失点でプランが崩れた。耐えられれば我々に流れが来るという予想が、あの失点によって難しいものになった」と開始8分のゴール献上を悔やんでいた。

◆【鹿島】決定機2度も不可解な判定…開幕3連勝逃す(報知)


http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20160312-OHT1T50226.html

 ◆J1第1ステージ第3節 仙台1―0鹿島(12日・ユアテックスタジアム)

 鹿島が決定機で2度、不可解な判定を受けた。

 1点を追う後半31分、クロスに飛び込んだDF西が、仙台MF梁の無意味に大きく広げた手に接触、転倒。さらに同37分にはFW金崎が、DF渡部に両手で肩をつかまれ、倒された。

 いずれもペナルティーエリア内で、ボールに触ればゴールというシーンだったが、西村主審は笛を吹かなかった。選手からは「ひどすぎる」と改善を求める声が噴出。開幕3連勝を逃し、MF遠藤は「勝つ試合を見せられずに残念」とうつむいた。

◆震災から5年…ユアスタでの特別な一戦は仙台が1-0勝利、鹿島は今季初黒星(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?184899-184899-fl

[3.12 J1第1ステージ第3節 仙台1-0鹿島 ユアスタ]

 2011年3月11日に発生した東日本大震災から丸5年が経過した翌日に、宮城県仙台市にあるユアテックスタジアムではベガルタ仙台と鹿島アントラーズが対戦した。ともに被災地のクラブとして犠牲者への追悼、復興への思いを込めて戦った試合は、前半8分の得点を守り抜いた仙台が1-0で勝利した。

 ホームの仙台は、前節・FC東京戦で契約の関係上欠場したMF三田啓貴が先発に復帰。その試合で負傷したGK六反勇治に代わってGK関憲太郎がゴールマウスを守った。対する開幕連勝中の鹿島は、腰を痛めて日本代表候補合宿で別メニューだったFW金崎夢生が先発で起用され、前節・鳥栖戦と同じメンバーでこの試合に臨んだ。

 前半2分に三田が思い切りよくシュートを放つなど、積極的な入りを見せた仙台がその勢いのままにゴールネットを揺らす。同8分、左サイドでFWウイルソンが相手2人のプレッシャーを受けながらも中央にクロスを上げると、フリーで中央に飛び込んだMF金久保順が右足ボレーで合わせ、幸先よく先制に成功した。

 今季リーグ戦で初失点を喫した鹿島は、前半24分にPA内右角あたりでパスを受けたMF遠藤康が左足を振り抜く。狙い澄ましたシュートは惜しくもクロスバー。後半8分にも右サイドからのクロスのこぼれ球に反応したDF西大伍がPA手前から右足アウトで狙うもGK関に弾き出され、同点とはならない。

 主導権を握る鹿島は、流れを変えようと後半18分にMF土居聖真、同21分にMFカイオを投入した。しかし、鹿島はなかなか仙台の集中した守備を崩せず、そのまま0-1で終了。鹿島は今季リーグ戦3試合目にして初黒星となった。一方で逃げ切った仙台は、昨年の8月12日のJ1第2ステージ第6節・松本戦以来のホームでの勝利となった。

◆被災地への想いを背負った一戦は仙台が勝利…鹿島は開幕3連勝ならず(サッカーキング)


http://www.soccer-king.jp/news/japan/jl/20160312/410355.html



 2016明治安田生命J1リーグ・ファーストステージ第3節が12日に行われ、ベガルタ仙台と鹿島アントラーズが対戦した。

 2011年3月11日に発生した東日本大震災から5年、それぞれのホームタウンや被災地のために支援活動を行ってきた仙台と鹿島が対戦する。前節、ホーム開幕戦でFC東京に敗れた仙台は、サポーターの前で白星を勝ち取りたいところ。FC東京戦からは2名を変更。足首を負傷したGK六反勇治に代わってGK関憲太郎、中盤にMF三田啓貴が入った。一方、開幕連勝スタートを切った鹿島は、3連勝を目指して前節と同様のメンバーを起用。9日まで日本代表候補合宿に参加していたDF植田直通、DF昌子源、MF遠藤康、MF柴崎岳、FW金崎夢生らがスタメンに名を連ねている。

 1分間の黙祷の後でキックオフされると、最初に仙台がシュートチャンスを作る。開始1分、右サイドからのクロスがこぼれたところを三田がエリア外から右足で狙ったが、ここは枠の上に大きく外れた。

 積極的な立ち上がりを見せた仙台は8分に先制点を奪う。左サイド高い位置で粘ったウイルソンが左足でクロスを入れると、ファーサイドでフリーとなっていた金久保順が右足インサイドのボレーシュートをゴール右隅に決めた。

 今季初の失点を喫した鹿島は14分、右CKのこぼれ球をエリア手前左の小笠原満男が右足ダイレクトで狙ったが、シュートは枠の上に外れてしまった。25分にはエリア手前右でスローインを受けた遠藤が左足で狙う。しかし、弧を描いたシュートは惜しくもクロスバーを直撃し、得点とはならない。

 高い位置からのプレッシャーに苦しむ鹿島はその後チャンスを作り出すことができず、試合は1-0のまま前半を折り返す。

 後半最初のチャンスは鹿島。53分、右CKのこぼれ球をエリア外中央の西大伍が右足ボレー。ドライブがかかったシュートは枠を捉えたが、GK関が指先で弾き、ゴールを割らせない。対する仙台も直後の55分、左サイドのウイルソンが上げたクロスに奥埜博亮が頭で合わせたが、GK曽ヶ端準がしっかりとキャッチした。

 同点を目指す鹿島は62分に最初の選手交代を行う。中村充孝に代わって土居聖真が投入された。さらに66分には赤崎秀平との交代でカイオをピッチへ送り出す。すると72分に鹿島が決定機を迎える。エリア内左でパスを受けた土居が反転からシュートにつなげると、ここはうまく足に当たらなかったが、このボールが中央でフリーとなっていたカイオに渡る。カイオはワントラップから左足で狙ったが、GK関がビッグセーブでピンチを凌いだ。

 終盤は鹿島が敵陣に押し込む展開となったが、仙台も集中したディフェンスで得点を許さない。結局最後まで同点ゴールは生まれず試合は1-0で終了のホイッスルを迎え、仙台が今季ホームゲーム初白星を挙げた。鹿島は今季初黒星を喫し、開幕3連勝を逃している。

 次節、仙台は19日に敵地で名古屋グランパスと、鹿島は同日にホームでFC東京と対戦する。

【スコア】
ベガルタ仙台 1-0 鹿島アントラーズ

【得点者】
1-0 8分 金久保順(ベガルタ仙台)

◆2016明治安田生命J1リーグ 1stステージ 第3節(オフィシャル)


http://www.so-net.ne.jp/antlers/games/51775

明治安田J1 1st 第3節



1点が遠かった鹿島。アウェイ仙台で0-1と悔しい完封負け。

東日本大震災から5年経った次の日、「震災復興祈念試合」と位置づけられたこの大切な試合で鹿島は前半早々に決められた1点を返せず、0-1と完封負けを喫した。



互いに被災したクラブとして絶対に負けられない中、石井監督は3試合連続となる11人のメンバーをユアスタのピッチに送り出した。ここ2試合、序盤は前線からの激しいプレッシャーで相手に自由を与えない戦いが続いたが、今日はそのプレッシングが微妙にずれ、中盤では小笠原、柴崎が相手選手をなかなか捕まえられない。







そして8分、早くも鹿島は失点してしまう。左サイド、好調のウイルソンを抑えきることができずに簡単にクロスをあげられてしまう。小笠原とともに植田がウイルソンについていたことで手薄となったゴール前、金久保にフリーで決められ、0-1とされた。

前半はこれ以降も仙台の時間が続く。鹿島も前線の金崎、赤崎を使い、攻めようとするがなかなか決定機を見いだせない。何となく消化不良のまま、前半45分を戦い終えた。











後半に入ると、それまでなかなかボールで奪えなかったところが修正され、鹿島は波状攻撃を見せる。しかし前節に負傷した六反の代わりに仙台ゴールを守った関の神がかったセービングでゴールを阻まれる。石井監督は早い時間から土居、カイオ、そして鈴木と立て続けに攻撃のカードを切ったが、最後の最後まで仙台ゴールを割ることができなかった。













4分あったアディショナルタイムでも攻めに攻めた鹿島だったが、結局、前半早い時間の失点を返せずに開幕3戦目にして今季初黒星を喫した。東日本大震災から5年、この大切な試合で勝ち点3を失った意味は大きい。しかし、7年ぶりのリーグ優勝のためには下を向いてはいられない。次はホームカシマでのFC東京戦。選手たちの奮起を期待したい。





【この試合のトピックス】
・土居が今季初出場。




監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:石井 正忠
・球際のところはもっと厳しくいこう。必ず相手よりも早く強くアプローチすること。
・単純なパスミスを減らして、自分たちの負荷を軽減しよう。
・相手の早い動き出しとパステンポにしっかりついていくこいと。

ベガルタ仙台:渡邉 晋
・前半のプレーを続けよう。
・リスクマネージメントを怠らないこと。
・後半の入りでスイッチをしっかり入れよう。

[試合後]
鹿島アントラーズ:石井 正忠
震災復興祈念試合ということで仙台と対戦したが、序盤からアグレッシブな展開になると予想していた。開始早々に失点したこと、また相手のプレッシャーもきつかったことで受け身になってしまった。それが一番の敗因だと思う。

Q 攻撃面での振り返りは?

A 前線に出るボールも効果的ではなかったし、仙台のプレッシャーが良かったというのが大きかった。

Q それにどう対処すべきだったか?

A ハーフタイムではもっと早いテンポでボールを動かし、サイドチェンジしながら攻撃のチャンスを見いだそうと話した。後半は仙台のプレッシャーも前からよりも引いた形になったが、それはこちらのテンポが早くなったこともあったと思う。

Q 先発メンバーを変えなかった理由は?

A 守備を安定させてゲームに入りたかったというのはあった。あの失点でそのプランが崩れてしまったことはある。プレッシャーをかけられた中でもある程度の時間耐えれば、自分たちの時間になると思っていたが、あの失点で崩れたことが大きい。

Q 怪我から復帰した土居選手について

A 紅白戦でも徐々に良くなってきていたし、求めるパフォーマンスも出て来ていた。使って見てみたいという気持ちがあった。聖真は仕掛けていけるので、できるだけ前を向いて仕掛けて欲しいといってピッチへ送り出した。

ベガルタ仙台:渡邉 晋
3.11の翌日のゲームだが、5年前の今日、本来このユアスタで行われるべき試合ができなかった。5年経って今日、何事もなかったかのようにここで試合を開催できたことを我々は感謝しなければいけない。選手にミーティングでいったことは、その当たり前を当たり前と思わずに日々暮らしていかなければいけないし、それをピッチにぶつけなければいけないということ。恐らく5年前の3月11日以降、ユアスタに足を運べない方は多くいらっしゃると思う。そういった方々の思いをしっかり背負って、そういった方々の分まで戦わなければいけないといってピッチへ送り出した。今日の90分プラスアディショナルタイムに関していえば、選手たちはそのような気持ちをプレーで表してくれた。1日だけで報われるわけではないが、この試合の勝利で少しでも笑顔や感動を被災された方々やご遺族の方に届けられることができたなら、我々は復興のシンボルとして今一度踏み出せると思う。ただこれで終わりではない。今日のようなゲームをずっと続けていくこと。それが我々に課せられた使命だと思うので、満足することなく日々精進しながら選手たちと歩みを進めていきたい。


選手コメント

[試合後]

【遠藤 康】
サッカーにはミスがある。それをカバーできるのがいいチームだと思う。前半の入り方が悪かった。セカンドボールも拾われてしまった。戦う姿勢も相手が上だった。こっちも出そうとしたが、空回りしてしまった。一人一人がどうにかしようという意識はあったが、それが同じ方向へ向けば良くなる。やっている事は間違っているとは思わないのでブレずにやりたい。

【曽ケ端 準】
思ったようなゲーム内容ではなかった。最初のワンプレーでCKを取られたし、なかなかいい流れが出来なかった。後半はチャンスも作れていたし、後ろも上手く対応できたと思う。次に向けて切り替えるしかない。

【山本 脩斗】
相手に最初から勢いよく来られたし、セカンドボールも拾われた。失点は自分のミス。修正するしかない。守備は組織的な部分でいえば、問題ないと思う。個人的な修正だけ。攻撃は先制された場合、どのようにやっていくのか考える必要がある。連勝が止まった事より、負けた事が残念。

【赤崎 秀平】
前半は何もできなかったので、後半は球際に強く行ったり、動こうと決めていた。攻撃的な部分よりもボールの奪いどころが全体でぼやけてしまった。決定機を多く作っている訳ではないし、こっちが意図している攻撃もできていない。自分たちが相手を受けてしまっている。紅白戦でも相手に負けているし、そういう部分が試合に出てしまっている。一つ一つのプレーに全てを出し切って、気迫を出さないといけないと思う。

【柴崎 岳】
失点した事は悪い事だし、反省するところはしてやっていきたい。同じ過ちを繰り返さない事が大事。

【土居 聖真】
復帰した事より試合に負けてしまったので、喜ぶ感じではない。勝つために点を取りに行こうと思っていた。カイオや自分が入ってチャンスを作るのは、途中出場の選手としてやらなくてはいけない事だが、決め切る事まではできなかった。惜しいで終わってしまった。勝ち点3を取れなかったにしろ、勝ち点1をもぎ取る仕事をしなくてはいけなかった。

Ads by Google

日刊鹿島

過去の記事