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Jリーグは22日、横浜F・マリノスと浦和レッズの両クラブに対し、けん責と制裁金200万円の制裁を決定したと発表した。
対象となったのは、7月13日に日産スタジアムで行われた第19節の横浜F・マリノス対浦和レッズの試合。浦和サポーターの事前搬入が予定時間から1分30秒オーバーしたことを要因として、ホーム側先行開門時間、及び、ビジター側開門時間をそれぞれ予定時刻より遅らせて開門を実施。それに抗議する一部の浦和サポーターが横断幕掲出禁止エリアに横断幕を掲出したことをきっかけに、横浜FMサポーター約40名がビジター側スタンドに詰め寄り、緩衝エリアフェンス越しで浦和サポーター約20名と揉み合いになった。その際、両クラブのサポーター間で暴力行為があり、負傷者も出たという。また、人がいないエリアではあったものの、浦和サポーターによる緩衝エリアへの傘の投げ込みも確認された。
Jリーグは裁定委員会を開き、横浜FMに対しての制裁理由としては「横浜FMサポーる横浜FMの警備体制に不備があったことおよび自クラブサポーターをコントロールできなかったことに責任がある。また、当日のトラブルは、SNS等を通して動画で拡散されスタジアムが危険であるとの印象を社会に与えてしまった責任は大きい。制裁金の金額については、社会的な影響が大きく、負傷者を出した責任は逃れられないが、浦和サポーターの禁止エリアにおける横断幕掲出が本件を触発した事情を勘案し、200万円が妥当と考える」と判断。
一方、浦和に対しては、「浦和サポーターによる横断幕掲出禁止エリアへの横断幕掲出を未然に防ぐことができず、暴力を許し、負傷者を出してしまった。その際に傘の投げ込みもあり、自クラブサポーターをコントロールできなかったことに責任がある。特に、これまでも禁止エリアへの横断幕掲出を繰り返しているにもかかわらず、これを阻止する措置が不十分であったことの責任は軽くない。当日のトラブルは、SNS等を通して動画で拡散され、スタジアムが危険であるとの印象を社会に与えてしまった責任は大きい。制裁金の金額については、両クラブ衝突の原因を作り、しかも、衝突の原因となる横断幕掲出ルール違反は今回の件が初めてではなく、これまでも同様の禁止行為を今年だけで4回繰り返していることを考え合わせれば、200万円を制裁金として科す事が妥当と考える」としている。
この行為により、すでに横浜FMは主導した横浜FMサポーター1名に対し、7月20日のヴィッセル神戸戦から8月31日のガンバ大阪戦までの全8試合のスタジアムへの入場禁止、トラブルに関与したサポーター約40名に対しては厳重注意処分を科しており、浦和はこの日、クラブの公式サイト上で「横断幕掲出禁止エリアに横断幕を掲出したサポーター、および傘を投げ入れたサポーターに対し、横浜FMと合意の上で、厳重注意し、二度と違反行為をしない事を誓約させました」と発表した。
今後、両クラブともに再発防止に努めると宣言。横浜FMは「ホームゲーム実施におけるクラブ内運営体制の見直し。危険度に応じた緩衝エリアの警備体制の見直し。ビジタークラブに対し、ビジターサポーターへのルールの周知徹底協力を再度依頼する」とし、浦和は「今後はいかなる理由があろうとも、サポーターにルールを遵守するよう、クラブが責任をもって対応して参ります」としている。