日刊鹿島アントラーズニュース

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2019年6月20日木曜日

◆トゥーロン&コパ代表には「選ばれなくて当たり前」鹿島の五輪世代DF町田浩樹、控えSBで奮闘中(ゲキサカ)



町田浩樹 Koki.Machida


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[6.18 ACL決勝T1回戦第1戦 鹿島1-0広島 カシマ]

 東京五輪世代の逸材たちはこの5〜6月、2つの日本代表チームに組み込まれる形でビッグイベントに臨んでいる。一つはトゥーロン国際大会で史上初の準優勝を飾ったU-22日本代表、そしてもう一つがコパ・アメリカに参戦中のA代表だ。ただ、J1クラブで出番を獲得していながら、いずれの活動にも参加していない有力選手がいるのも忘れてはならない。

 190cmの左利きセンターバックという希少性を持つ鹿島アントラーズのDF町田浩樹がその一人だ。大前提として、招集外の理由は複雑。コパアメリカは1クラブ1人制限が敷かれたことで、鹿島からの枠はMF安部裕葵で埋まっており、トゥーロン国際大会も所属クラブに必要とされたために招集されなかった可能性があるからだ。

 しかし、町田自身はそうした前提を意に介さない。「チームが必要として残してくれていたならうれしいけど、試合に出られていない状況だったので選ばれなくて当たり前だと思っていた。チームで結果を出している選手、試合に出ている選手が呼ばれていたので、そこは気にしていなかった」と冷静に受け止めている。

 今季は開幕前から負傷者が続出したこともあり、J1第2節から第10節まで連続フル出場を果たした。しかし、その後はDFチョン・スンヒョンの復帰によりレギュラーを外れ、現状の立場は控えメンバー。本職はセンターバックだが、近ごろは体力消耗が多いうえに比較的層の薄いサイドバックのバックアッパーという役割に落ち着きつつある。

 ACL決勝トーナメント1回戦、サンフレッチェ広島をホームに迎えた第1戦でも、DF安西幸輝のアクシデントにより左サイドバックで出番が回ってきた。「本職ではないけど、チームに求められればもちろんやるし、ポジションは関係なく、チームを勝たせるために何ができるか」。持ち場へのこだわりよりも、とにかく出場機会に飢えている。

 後半28分、町田が投入された直後、広島はすでに準備を行っていたFWパトリックを起用。スコアは1-0だったこともあり、町田の役割は明白だった。「パトリック選手の高さもあったし、(起用も)そういう意図だと思う」。190cmという長身を活かし、相手のセットプレー攻勢に対してゴール前に立ちはだかった。

 また攻守のバランスにも心血を注いだ。「勝っていたのでそんなにリスクは負わず、シンプルに前に当てて潜り込めれば潜り込むとか、サポートできればサポートするところ。守備ではワンツーについていけと指示があったし、クロスの絞りは注意して意識していた」。そうした意識も実って、チームは1点リードを守ったまま試合を終えた。

 そんな町田はこの日の午前、同世代が戦うコパ・アメリカグループリーグ第1節チリ代表戦をチームメート数人と共にテレビ観戦し、「少なからず刺激を受けていた」という。トゥーロン国際大会は日本時間深夜の開催だったためハイライト中心だったが、午前8時キックオフの試合は見ることができる。

「前半は結構がんばっていたと言ったら変だけど、やり合えていた。だけど、ああいうセットプレーで失点してポンポンと点を取られるのは南米のしたたかさ、ゲーム運びのうまさを見ていて感じた。自分があそこに立ってプレーしないといけないので、レベルアップして、チームで結果を残したい」。

 ライバル意識を持ちながらというより、自らがピッチに立つイメージを持ちながらの観戦。それは、この鹿島が代表チームと地続きだという確信があるからだ。また、過去の伝統を振り返れば「鹿島でスタメン張れるようになれば、オリンピック代表ではなくA代表もある」ことも心の支えになっている。

 だからこそ、同世代から得た刺激をピッチ上のパフォーマンスに活かしていく構えだ。「少なくともチームで結果を残さないとあそこには呼ばれないと思うので、まずは足元を見ながら一歩ずつ進みたい」。ポジションへのこだわりよりも、まずはチームへの貢献。1週間後の第2戦に向けても「CB、SB、ベンチか分からないが、そこは失点ゼロで抑える」と意気込む。

(取材・文 竹内達也)




◆トゥーロン&コパ代表には「選ばれなくて当たり前」鹿島の五輪世代DF町田浩樹、控えSBで奮闘中(ゲキサカ)





◆日本代表DF昌子 国体出場目指すチーム練習会に(神戸新聞)






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 サッカー日本代表DFで神戸市北区出身の昌子源(トゥールーズ)が17日、兵庫県三木市の三木総合防災公園で、今秋の茨城国体出場を目指す兵庫県少年男子の練習会に飛び入り参加した。強豪国フランスで心身を磨く26歳は「『俺もできる』と常に思ってほしい。かなわない夢はない」とエールを送った。

 昌子は今年1月、J1鹿島からフランスに渡り、移籍直後からレギュラーの座を獲得。クラブのリーグ残留に貢献した。

 練習会の前に、選手たちの質問に答えた。身体能力が高い相手への対応を聞かれた昌子は、フランスでの日々を例に挙げ「スピードでは勝てないから、とにかくポジショニング。そこは日本人の得意分野で、頭を使って無効化できる」と強調。鳥取・米子北高からプロ入りした自身の経歴も振り返り「どこで誰が見ているか分からない。スカウトは大きなミスをした後の振る舞いを見ている」と助言した。

 当初、練習会に参加する予定はなかったが、急きょピッチに登場。守備陣に状況に合わせたロングボールの蹴り方などを指導した。(有島弘記)










◆日本代表DF昌子 国体出場目指すチーム練習会に(神戸新聞)




◆伊藤翔は何かを変えたくて移籍を決意 「鹿島には勝ち方を知りに来た」(Sportiva)



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遺伝子~鹿島アントラーズ 絶対勝利の哲学~ (44)
伊藤 翔 前編

 前半のシュート数、鹿島アントラーズは2本。対するセレッソ大阪は9本。

 この数字を見るだけでも、試合の内容は想像できるだろう。

「立ち上がりが悪くて、やられてもおかしくはないシーンは何本もあった」と永木亮太が振り返る。「前から(プレスをかけて)行こうと話していたけれど、ことごとくはがされてしまい、(陣形も)間延びしてしまい、選手間の距離が広がってしまった」と土居聖真も語る。GKクォン・スンテの好セーブと相手シュートの精度の低さに救われた前半だった。

しかし、90分間が終わったとき、勝者となったのは鹿島だ。

「このままではいけないというのは、選手だれもが感じていたこと。それを修正できたのが後半。プレスの位置を下げて、僕もポジションを下げながら、味方との距離を短くした」と話す土居が起点となり、生まれた決定機でレアンドロが倒されPKを得る。50分にそれをセルジーニョが決めて、鹿島が先制する。1点を追うC大阪は圧力を高めて、鹿島ゴールに迫ったが、鹿島にとっては想定通りの展開だった。パスをつなぎ時計の針を進めながら、72分、白崎凌兵のミドルシュートがゴールネットを揺らし、追加点が生まれた。

「我慢しようという意志統一がチーム全体でできていた。内容が悪くても勝つことが自信になる」と三竿健斗は語ったが、苦しい試合であったのも事実だ。

「相手を見て、試合の状況に合わせて、話し合って、修正できたのはよかった。でも、もっともっと個人個人が迫力を持っていかなくちゃいけない。なんとなくでしか守備をしていない感じがする。見ている人もストレスがたまるような守備をしていたので、そこは変えていかなくちゃいけない。みんな自分のことで精いっぱいという試合だったので、大変でしたね」と三竿は続けた。

 この日、ふたつのゴールを生み出すきっかけを作った土居。決定機の起点になるというのは、今季彼が強く意識している仕事だ。

「攻め込まれている試合というのは、逆に集中力が研ぎ澄まされる。自分にワンチャンスが来たときに、やってやろうという集中力。たとえ10本中10本行けなくても、1本ゴールにつなげられれば、勝ちにつながる、それが勝ちに近づくということを去年のクラブワールドカップで学ばせてもらったから」(土居)

 少ないチャンスを仕留め、90分間で勝ちきる。うまい試合運びで鹿島らしさを見せたのが、6月14日のセレッソ大阪戦だった。そして、AFCチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦サンフレッチェ広島戦が6月18日に控えている。

「自分たちがどう守備をすればやりやすいのかは、今日わかった。それを次の試合は開始直後から出せるようにしたい、そのうえで、相手ありきのスポーツなので、うまくいかなかったら、みんなで話し合って、そこで改善していければいい」と三竿。

 相手だけでなく、自分たちのサッカーすら、想定通りにできるとは限らない。現場に立つ選手たちが自らの感覚で修正し、改善していく臨機応変さこそが、鹿島の武器だと実感させられたが、入り方の悪い試合が今季は少なくない。

 ノックアウトステージは、ホームアンドアウェーの2試合を戦う。昨季のACLで学んだのは、180分で1試合というイメージだ。とはいえ、慎重な姿勢で挑めば、主導権を握られてしまう可能性も高い。ホームでの第1戦をどのように戦うのか、ACL勝ち上がりで重要な鍵を握るだろう。





 今季、横浜F・マリノスから鹿島アントラーズに加入した伊藤翔。

 30歳のベテランFWは、2月19日、鹿島で初めての公式戦となるACLプレーオフ、ニューカッスル・ジェッツ戦で先制点を決めると、2月23日の大分トリニータとのリーグ開幕戦で同点弾(試合は1-2で敗れる)、つづく3月1日。第2節川崎フロンターレ戦でもおなじく同点弾をマーク。3月12日ACL山東魯能戦で2ゴールを決めると、3月17日リーグ第4節、北海道コンサドーレ札幌戦でも2ゴール。出場6試合で7得点とその存在感を示した。

 しかし、その後も先発出場したが、得点から遠ざかる。チームもFC東京、横浜F・マリノスに敗れ、ACLでも格下相手に2連敗(慶南戦とジョホール・ダルル・タクジム戦)と苦しい時期を迎えた。伊藤自身も膝に痛みを抱え、先発から外れた試合もある。そして、迎えたACLグループリーグ最終戦、相手の山東魯能に先制を許すも、迎えた後半、18分から途中出場した伊藤が2得点を決めてみせた。

――移籍加入後、ゴールを量産し、良いスタートを切れたという手ごたえはありますか?

「個人的にはもちろん、良かったですけど、開幕戦も落としたし………。まだいまひとつ乗り切れていないという感じはちょっとありますね。まあ、でもみんな僕を見てくれるので、FWとしてはありがたいですよ。FWは球を触らないと仕事ができないから(笑)」

――2-1で敗れたマリノス戦後、土居選手が「もっといい形で翔君にボールを触らせてあげたい」と話していました。

「まあ敵もプロだから、毎試合、常にいい形というのは難しい。試合によっては、守備に追われることもあります。でも、そこで僕にボールが来たときは、時間を作ったりして、後ろの選手を休ませるプレーもしなくちゃいけない。ただ、これは練習でもやっていますけど、ビルドアップには改善の余地があると感じています」

――鹿島アントラーズというのは、どういうチームとして認識していましたか?

「強くて伝統のあるチーム。マリノスにいたときは、唯一J2に落ちていないチーム同士という意識もありました。何回も対戦しましたけど、鹿島は粘り強いし、たとえこちらがリードしていたとしても、最後まで気が抜けない。そういう嫌な相手でしたね。もちろんスキルのある選手がいるだけでなく、すごくサッカーを知っているというか、ゲームをコントロールするうまさはほかのチームよりもある。選手やチームだけでなく、会社として、クラブとして、『勝利』というのが、強く刷り込まれているんだというのは、外から見ていても感じていましたし、中に入ってみて、改めて強く感じました」

――そんな鹿島からの獲得のオファーが届いたときは、どんな心境でしたか?

「強いチームからオファーが来るというのは選手としてうれしいことだし、クラブワールドカップも見ていましたから。もし、移籍できるのであれば、その舞台に僕も立ちたいなと」

――オファーが来るまで移籍について考えることはあったのでしょうか?

「なかったですね。マリノスは居心地が良かったですから。ただアンジェ・ポステコグルー監督とは、少し考え方の違いがあるなと感じてはいました。監督の自分たちのサッカーを貫くという姿勢を理解はしていましたが、例えば、試合に負けたとして、『今日はいいサッカーができた』という部分には納得できないところもありました。そういうときに勝つことにフォーカスしたチームで、なおかつタイトルを獲ってきた実績があり、そのコツ、まとまりの強さを持つ鹿島からオファーが来たので、これは、と思ったのは事実です。ここが移籍を決意した大きなポイントでしたね。去年、タイトルを一歩手前で逃していたので(昨年在籍したマリノスがルヴァン杯決勝で湘南ベルマーレに敗戦)。やっぱり、何かを変えないと、最後は勝てないんだという気持ちが自分の中にあったので、鹿島にその勝ち方を知りに来たところはあります」

――まだ在籍時間は短いですが、その「勝ち方」というのをどう感じていますか?

「やっぱり、チーム、強化部、そして会社の人たちもふくめて、全員が一貫した考え方を持って仕事をしている。そのうえで、ジーコイズムもそうですが、それを体現し、表現できる人間を育成している。クラブ創設時にジーコさんが築いたものかもしれませんが、その土台を継続し続けているところが、鹿島なんだと思います。継続は選手だけでなく、スタッフやクラブ職員でも大切にされている。新しく来た人に伝えていくものがある。他のクラブのように、社長や強化部長、監督が代わるたびに、イチからやり直しということがないから、どんどん積み上げられているという意味で、強さが保たれている。構築されているということを、中に入ってみて強く理解できました」

――それを空気感という人もいます。言葉では表現できないものかもしれませんね。

「いえ、言葉にしていますよ。『すべて勝つためにやっているから』と。加入したときに、鹿島のフィロソフィーが書かれたものをもらったんですが、そこにも『勝利へのこだわり』や『臨機応変さ』というのが書いてありました。それは、試合のなかで、選手各々がやるべきことであり、やってきたことだと感じます。僕は(小笠原)満男さんといっしょにはやれませんでしたが、そういうものを上の選手が下の選手に伝えられてきたんだなと」

――鹿島のサッカーというのは、「選手が構築していくもの」だと感じていますが、「臨機応変」というのがポイントなのかもしれませんね。ただ、その臨機応変にプレーすることは、非常に難しいことでもあると思います。そこには型があるようで、ないから、サッカーをより理解し、組織としてのコミュニケーション、コンビネーションが求められる。

「確かに高いスキルが必要だと思います。でも、臨機応変にやることが許されているチームというのが、僕にとっては魅力的に映りました。そうすることで、自分の能力も絶対に向上すると思うので。鹿島出身の選手は、どのクラブへ行ってもある程度やっていけるひとつの要因がそこにある。周囲から言われたプレーをするよりも、自分で、体験して、このときはこうしたほうがいいという、道筋が見えるようになっておけば、どこへ行ったって、サッカー選手として重宝されるスキルになるから」


――鹿島のFWは「点を取るだけが仕事じゃない」というモットーがあります。ゴール以外の仕事も消化しなければならない。その難しさは感じますか?

「シーズンが始まる前、(鈴木)優磨と食事へ行ったときに、『鹿島のFWは大変です』みたいな話は聞いていました(笑)。でもそれは特別なことではない。守備をしたうえで、ゴール前へも走っていくというだけの話なので。難しいことではない」





――実際にやるのは大変かもしれませんけれど(笑)。

「だからこそ、臨機応変にいろいろなプレーを試し、実行できる鹿島の環境にはやり甲斐を感じています。マリノス時代は点を取る形がチームとして出来上がっていたから、それを身体にしみこませていくという感じだったし、はっきりと役割が決められていて、もっとこうしたいと思ってもできなかった。『もっとできることがあるのにな』という感覚がありました。でもまあ、FWは球出しの選手と呼吸が合えば、どこへ行ってもチャンスがあると思うので」

――先ほど、開幕戦に敗れて、まだ乗り切れていないというお話をされていましたし、3月中旬以降しばらくゴールからも遠ざかりました。

「それでも、悪いなりにも勝っているというのは、鹿島っぽい感じがするんですよ。思えば、対戦したときも、滅茶苦茶強かったわけではないのに、なんか負けてしまうっていうのが鹿島だったし。それが継続してできているなとは思えます。すべての試合で快勝できればもちろんいいし、それを目指してやってはいるけれど、そんなにうまくはいかない。でも、仙台戦や神戸戦のように1-0で泥臭く勝ってもいます」

――粘り強さを評価されても、本当なら2点目が決まればもっと楽に勝てる。2点目が取れないから結果1-0で粘った勝利となっているだけのようにも感じます。

「もちろん、2点目を決めたいと誰もが思っています。だけど、2-0で勝とうが、1-0で勝とうが、たとえば10-0で勝とうが勝ち点3は変わらない。もっと言えば、どのチームに勝っても勝ち点は同じなんです。そういうリーグ戦で、勝ち点を積み上げていくことが大事だし、その積み上げが最後に効いてくる。勝ち点をボロボロ取りこぼしていけば、最後に響くというのは、みんながわかっていることですから」

――そういう鹿島のリアリスティックな考えは伊藤選手にも合う。

「そうですね。現実的というか、選手が勝ちたいと思うのは当然のことであって、もちろん、内容が伴って勝てれば最高ですけど、悪いなりにも勝つというのは、今まで在籍したチームではできないことだったから、そういう意味でのうまさが鹿島にはあると思っています。時間の使い方にしても、ある程度のスキルを持った選手じゃないと上手くはできないから、それこそ、前の神戸戦のときも聖真とベンチに座って、『これ、鹿島っぽいですよ』」って(笑)、話していたんです」

――内容では圧倒されていたのに勝利した名古屋戦も大きいですね。

「そうですね。あれはデカかった。結局リーグ戦が終わったときに、残るのはポイントであって、ひとつひとつの試合がどうだったかなんて、次の年には忘れているから(笑)」

(つづく)


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◆力の差を認める柴崎「チリはウイークを積極的に突いてきた」(サンスポ)



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 サッカー南米選手権で17日(日本時間18日)、日本はチリに0-4で敗れた。MF柴崎岳(27)=ヘタフェ=は力の差を認めつつ、チリの試合巧者ぶりをたたえた。

 「僕らより数段経験もあるし、能力的にも僕らの方が上といえない。ギリギリの戦いになることは分かっていたし、若いチームを助けたかった」

 主将として試合に臨み中盤で最後まで戦ったが、広がっていく点差を食い止めることはできず。前半41分には、チリのパスミスをダイレクトで前へ送りFW上田の決定機を作ったが、得点には至らなかった。

 チリの対応力が若いチームを飲み込んだ。「チリは時間がたつにつれてどこにウイークがあるかを知り、積極的に突いてきた」。時間とともにサイドのスペースを幾度となく使われ、押し込まれた。柴崎が中央からサイドへ守備に奔走する場面もあり、ひとりで広大なエリアをカバーした。

 「敵ながらうまいなと感じたし、逆にぼくらはレッスン代を払って、修正しないといけない」

 この4失点を教訓に、チームのバランスを高めていくと誓った。




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◆主将の柴崎岳、押し込む時間の戦い方反省 “試合巧者”チリは「情報ない中でウィークを突いた」(サッカーキング)



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 コパ・アメリカ2019のグループステージ第1節が18日に行われ、グループCの日本代表とチリ代表が対戦。日本は0-4で敗れ、黒星スタートとなった。

 日本は前半の終盤にセットプレーから失点すると、後半開始10分ほどで2失点目を喫し、試合を難しくしてしまった。その後はボールを持つ時間も長くなったが、終盤に立て続けに失点して大差がつく結果となった。主将を務めた日本代表MF柴崎岳は2失点目以降の戦い方について、「攻守は表裏一体なので攻めているときほど、リスクマネジメントはしっかりしないといけないので、その管理が足りなかった」と反省を口にする。

 また、チリの試合運びのうまさにも言及。「個人的には、自分たちが苦手としている部分をしっかり突いてきたな、というところはあると思います。たぶん(日本の)情報はあまりなかったでしょうし、試合が始まって時間が経つにつれ、どこにウィークがあるというのをおそらく突いてきました。そこは、敵ながら『うまい』という感じもありました。逆に僕らはちゃんと修正しないといけないという部分もありました」と、相手の経験値の高さ、チームとしての意思統一など、学ぶべき点は多いと感じたようだ。

 ウルグアイ戦は中2日で迎えることになる。「時間もないですし、まずはしっかり回復してウルグアイ戦に勝つために準備」をして、強豪国との連戦に臨む。




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◆「僕の人生で何百、何千と…」 MF安部裕葵、A代表デビュー戦をどう振り返った?(FOOTBALLZONE)



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コパ・アメリカ王者チリとの対戦にも強心臓ぶりを発揮 「特にビックリしたことはない」

 森保一監督率いる日本代表は現地時間18日、コパ・アメリカ(南米選手権)グループリーグ第2戦ウルグアイ戦が行われるポルト・アレグレに移動。前日チリ戦のスタメン組はリカバリー、途中出場と出番のなかった選手は5対5などで汗を流した。A代表デビューを飾ったMF安部裕葵(鹿島アントラーズ)は、大会王者に0-4で敗れた試合を「特にビックリしたことはない」と振り返り、強心臓ぶりを覗かせた。

 A代表初選出となった安部は、チリ戦の後半21分から左サイドハーフで途中出場。後半アディショナルタイムにはMF柴崎岳(ヘタフェ)のロングフィードを受けると、自身の軸足の裏を通すバックヒールでマーカーをかわしてFKを獲得するなど、MF中島翔哉(アル・ドゥハイル)とは違った形で攻撃にスパイスを加えた。チリ戦翌日、試合に入るにあたっては、“タメ”を意識していたと明かしている。

「ビハインドの展開で、素早い攻撃をしないといけない、でも試合の頭から速い攻撃しかなかったので、タメを作らないといけない。矛盾しているかもしれないけど、両方を頭に置きながら入りました。特にタメを作るタイプの選手は僕だったり、途中から入った三好(康児)くんはそういうプレーができると思うので、それを求められているなと」

 0-2の局面で入ったなか、前がかりになったところをチリに突かれて立て続けに2点を失ったが、「あの展開で失点を気にして入らないし、(点を)取りに行かないと」とあくまで引き分け、勝ち越しを狙った結果だと前を向く。

「敵は違えど、ああいう試合は人生で何回も経験しているので。僕の人生で何百、何千と試合をしてきたなかの一つの試合。特にビックリしたことはない」

 20日のグループリーグ第2戦ウルグアイ戦に向けても、「僕は自分がやるべきことを試合の中で考えられるタイプ。試合前にどういうプレーをするとか考えない。試合に入って流れを見てですね」と静かに闘志を燃やす安部。名門鹿島アントラーズで「10番」を背負う20歳は、ブラジルの地で輝く瞬間を今か今かと待ちわびている。




◆「僕の人生で何百、何千と…」 MF安部裕葵、A代表デビュー戦をどう振り返った?(FOOTBALLZONE)





◆A代表デビューのMF安部裕葵が感じた「日本人にとって良くない試合の運び方」(ゲキサカ)



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[6.17 コパ・アメリカGL第1節 日本0-4チリ モルンビー]

 劣勢の状況の中、ピッチへと送り込まれた。日本代表MF安部裕葵(鹿島)が新たな一歩を踏み出した瞬間となった。

 出番が巡ってきたのは、0-2と2点のビハインドを背負って迎えた後半20分だった。「攻撃が速かったので前で時間を作る。でも勝ちにいかないといけないので、速い攻撃をしないといけないという難しさがあった」という中での投入に。その中で、意識したのは距離感だった。

「距離感の良い攻撃をしないと、すぐに守備ができずにカウンターゲームになってしまう。スピード感やパワーを要するゲームにしてしまったら、日本人にとっては良い試合の運び方ではないと思う」

 4-2-3-1の左サイドハーフの位置に入った安部は、後方に構える左SBのDF杉岡大暉(湘南)と「近い位置で高いラインを取らないと攻撃ができない」と意識してプレー。後半24分にはMF久保建英(FC東京→レアル・マドリー)のパスから左サイドを駆け上がり、グラウンダーのクロスを供給するなど、限られた時間の中で日本にゴールをもたらそうと積極的な姿勢を見せた。しかし得点は生まれることなく、0-4の完封負けを喫して「チリのような相手と戦うには展開力のあるプレーがもっと必要だと思った」と唇を噛んだ。

 本人にとってA代表デビューとなったが、「僕のスタンスとしてはどんな試合、どんな練習でも同じようなテンション、同じような取り組み方で常にやっているので、今日も向上心を持ってプレーできた」とあくまで平常心。しかし、日の丸の重みを改めて感じており、「日本代表の責任や誇りはもちろん感じている」からこそ、悔しさが残るデビュー戦となったことだろう。

(取材・文 折戸岳彦)




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