日刊鹿島アントラーズニュース

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2019年5月28日火曜日

◆【コラム】WALK TO THE DREAM-37 東北社会人L1部(福島民友)



内藤就行 Naruyuki.Naito


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 いわきスポーツクラブ・大倉智社長

 ◆18戦勝ち抜く戦い方を 

 4月14日のコバルトーレ女川戦で東北社会人リーグ1部が開幕した。10月まで半年にわたる長丁場で、簡単な試合はない。難しい戦いが続くと覚悟している。

 初戦の女川戦は、東日本大震災の被災地チーム同士ということで復興支援マッチという位置付けだった。宮城県女川町を訪れたのは初めてだったが、すり身汁などご当地メニューがふんだんに準備されており、そのホスピタリティーの高さに驚かされた。両チームとも多くのサポーターに来場していただき、大変盛り上がった開幕戦となった。

 女川は昨シーズン、日本フットボールリーグ(JFL)に所属していた強豪チーム。結果的には勝ったが、「勝たなきゃいけない」という意識を選手たちが持ち過ぎていたせいか、やりたいサッカーを今ひとつ表現しきれなかった。このリーグは甘くない。レベルの高い試合をしっかり勝ち抜くことが求められる。

 女川に並ぶ強豪として、昨年、同リーグで全勝優勝したブランデュー弘前FCもいわきFCの前に立ちはだかるチームだ。内藤就行監督は、J1鹿島アントラーズの黄金期に貢献した右のサイドバック。私も現役時代、同じピッチで戦った覚えがある名選手だ。19日に行われた第2戦で対戦したが、参戦したリーグ戦で初のスコアレスドローという結果となった。われわれには挑戦し続ける義務がある。次戦、また頑張りたい。

 リーグ戦は全18試合。途中に全社などもあるため、年間を通した戦い方が求められる。年間スケジュールを俯瞰(ふかん)し、選手のフィジカル強化の時期も設定しつつ、ポイントとなるゲームを勝ち抜いていく。今季のテーマは「勝利への執念」。勝利へのプロセスを大事に、よりスピーディーな魂の息吹くフットボールにこだわっていきたい。 

 おおくら・さとし 川崎市出身。早大商学部卒。現役時はJリーグの柏レイソルやジュビロ磐田などでFWで活躍。引退後はセレッソ大阪チーム統括ディレクター、湘南ベルマーレGM、社長などを歴任し、2015年12月から現職。50歳。




◆【コラム】WALK TO THE DREAM-37 東北社会人L1部(福島民友)





◆「まずは県2部昇格」(タウンニュース・神奈川)



阿部敏之 Toshiyuki.Abe


鹿島アントラーズ×コリラックマ マスコットキーチェーン/ストラップ・キーホルダー


はやぶさイレブン・阿部敏之監督

 1月にJリーグ参入を表明した地元の社会人サッカークラブ『はやぶさイレブン』。4月から監督として指揮を執っているのが、鹿島アントラーズや浦和レッズで活躍した阿部敏之監督(44)だ。

 阿部監督は名門・帝京高校で全国優勝を経験。トルシエ監督時代には日本代表候補に選出された経歴を持つ。指導者としても社会人や大学を指揮してきた。チーム代表の宇野陽さんと筑波大の同級生だったこともあり、監督に声がかかった。

 選考会を行い、20人弱でスタートを切ったはやぶさイレブン。「まだまだこれからのチーム。まずは2部昇格が目標」と阿部監督。5月19日の県3部リーグ初戦では、LEOC FCを相手に0―5で敗れたものの、次戦での初勝利をめざす。

 阿部監督はフットゴルフの日本代表として、昨年11月にモロッコで行われたW杯に出場した。フットゴルフとは、クラブの代わりに足でサッカーボールをカップに入れる競技。阿部監督は現在、荻野運動公園で小学生を対象としたフットゴルフスクールも担当している。「フットゴルフでは、キックの重要性を感じてほしい。色々な球種が蹴れれば、サッカーでも自信を持ってプレーできる。状況に応じて柔軟に対応できる感覚を養ってほしい」と思いを話す。

 スクールは毎週水曜、午後4時から。体験は1回のみ500円で可能。問合せは、同公園【電話】046・225・2900へ。




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◆今夏に柴崎岳の売却を見込むヘタフェ、コパ・アメリカでの活躍に期待…スペイン紙報じる(GOAL)



柴崎岳 Gaku.Shibasaki


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日本代表MF柴崎岳の所属するヘタフェは、同選手を今夏に売却することを見込み、コパ・アメリカでの活躍を期待しているようだ。スペイン『マルカ』が報じている。

6月14日にブラジルで開幕するコパ・アメリカの日本代表メンバーに選出された柴崎。ヘタフェはホセ・ボルダラス監督にそこまで信頼されておらず、戦力外同然の扱いも受けてきた同選手を、今夏に売却すること考えがあるという。

来季のヨーロッパリーグ(EL)出場権を獲得したヘタフェは、リーガ、コパ・デル・レイ、ELの三大会を戦っていくためにも資金を増強したい模様。そのため、もし柴崎に対して良質な獲得オファーが届く場合には、売却を検討する方針とのことだ。

『マルカ』によれば、柴崎はドイツ、ポルトガルで評価が高く、ヘタフェは昨夏にも両国のクラブから問い合わせを受けていた模様。ヘタフェは柴崎がクラブの資金を増やせる選手と捉えており、そのためにコパ・アメリカでの活躍によって、価値をさらに高めることを期待しているようだ。




◆今夏に柴崎岳の売却を見込むヘタフェ、コパ・アメリカでの活躍に期待…スペイン紙報じる(GOAL)

◆「新星・日本代表」久保建英と安部裕葵が語った共通のキーワード(サカノワ)



安部裕葵 Hiroki.Abe


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U-20世代から選出。ただ選ばれる、いい経験を積む――だけではなく。

 6月にブラジルで開催されるコパ・アメリカ(南米選手権)に招待国として参加する日本代表( SAMURAI BLUE )の23人が5月24日に発表された。そのなかで、U-20世代からフィールドプレーヤーとして、MF久保建英(FC東京)、安部裕葵(鹿島アントラーズ)が抜擢された(GK大迫敬介も19歳)。

 ふたりはそれぞれクラブを通じて次のように決意を示した。

 久保建英
 2001年6月4日生まれ/173センチ・67キロ
「選出していただき嬉しく思います。南米の強豪国と戦える大会ですし、レベルの高い選手が真剣勝負をする大会ということで怖さもありますが、楽しむことができたらいいなと思います。いい経験ということだけで終わらせず、しっかりと結果を求めて戦いたいと思います」

 安部裕葵
1999年1月28日生まれ/171センチ・65キロ
「プロ3年目でこのような機会をいただき、とても感謝しています。ロシア・ワールドカップ(W杯)でサポートメンバーに入り、A代表に入りたいと強く感じました。日本のトップ選手たちが集まる環境でプレーできることはとても嬉しいですが、選ばれるだけで終わりにしたくないと思っています。自分をサポートしてくれる全ての方々への感謝を、A代表でのプレーで示していきたいです」

 ふたりの決意。そこに共通のキーワードがある。

「いい経験で終わらせない「選ばれるだけで終わりにしたくない」――。しっかり結果で応えたいという強い思いだ。

 このコパ・アメリカには、キリンチャレンジカップに臨む「主力組」は参戦しない。とはいえ、主力勢もアジアカップ以降、決していいパフォーマンスを見せているとは言えない。

 コパ・アメリカの日本代表は、決して”ベストメンバー”ではないかもしれない。しかし、もしかすると、この大会が、東京五輪、さらにその後に向けて、分岐点になるかもしれない。

 二人は昨年のU-19アジア選手権で、チームメイトとしてプレーしている。安部は久保について「レベルが高いので、一緒にプレーしているだけでとても楽しい」と語るが、今度はフル代表で共鳴しあえるか。

  99年以来の参加となる日本は、グループステージでチリ、ウルグアイ、エクアドルと対戦する。東京五輪代表監督を兼任する森保監督は「私たちは東京五輪で金メダル獲得を目標としている。そのためには、A代表で活躍できるぐらいの力を持った選手が東京五輪に出て戦えなければ、その目標達成は難しいと思っています。厳しい戦いの中で成長し、これからのワールドカップ予選、東京五輪での日本の成果につなげたい」と抱負を語る。

 さまざまな条件付きのもとで選ばれた23人だ。また、東京五輪世代のなかでは”年下”になるが、このヤンチャな二人が攻撃をけん引する。それぐらいの存在になっていけるか。その布石を打つ「結果」をブラジルで残したい。

▽日本代表
コパ・アメリカ

▽スタッフ
監 督  森保 一 
コーチ  横内昭展 
コーチ 齊藤 俊秀 
コーチ 和田 一郎 
GKコーチ 下田 崇
フィジカルコーチ 松本良一 

▽メンバー
GK 
川島永嗣 (RCストラスブール/フランス)
小島亨介(大分トリニータ)※ 
大迫敬介(サンフレッチェ広島)
DF 
植田直通(セルクル・ブルージュKSV/ベルギー) 
板倉 滉(FCフローニンゲン/オランダ)※ 
岩田智輝(大分トリニータ)※
立田 悠(清水エスパルス)※
原 輝綺(サガン鳥栖)※
杉岡大暉(湘南ベルマーレ)※
菅 大輝(北海道コンサドーレ札幌)※
冨安健洋(シントトロイデンVV/ベルギー) 
MF 
柴崎 岳(ヘタフェCF/スペイン) 
中島翔哉 (アルドゥハイルSC/カタール) 
中山雄太(PECズヴォレ/オランダ)
三好康児(横浜F・マリノス)※ 
伊藤達哉(ハンブルガーSV/ドイツ) 
松本泰志(サンフレッチェ広島)※
渡辺皓太(東京ヴェルディ)※
安部裕葵(鹿島アントラーズ)※
久保建英 (FC東京)
FW 
岡崎慎司 (レスター・シティー/イングランド) 
前田大然(松本山雅FC)※
上田綺世(法政大)※
※は日本代表初選出


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◆「新星・日本代表」久保建英と安部裕葵が語った共通のキーワード(サカノワ)





◆【鹿島】内田篤人は執念の逆転勝ちをどう見たか? 自身の現状とこれからについても言及(サッカーダイジェスト)






内田篤人 (蒼きSAMURAIワールドカップをめざせ!) [ 本郷陽二 ]


「変えられる自信はある」とキッパリ

[ACL第6節]鹿島2-1山東魯能/5月22日/カシマ

「失点より、点が取れないほうが問題だと思っていた。今日に関しては」

 ACLのグループステージを突破決めた5月22日のホーム山東魯能戦、内田篤人はそんな風にゲームを見ていたという。

 11分にCKから先制点を奪われる展開。高いポゼッション率で主導権を握っていたのは鹿島のほうだったが、人数を割いて守る山東魯能の守備をなかなか崩せずにいた。

「4枚か5枚か分からないけど、しっかりゴール前を固められたら、相手もデカいしね、難しいよ、それが大学生や高校生だったとしても。撥ね返す力もあったし」

 だが、後半に途中出場の伊藤翔が電光石火の2ゴールを叩き込み、試合をひっくり返す。同じ88年生まれのチームメイトの活躍を内田も称える。

「前の選手が点を取るのはやっぱりいい。チームとしても、彼自身も乗るし。短い時間で仕事をするのは、さすがだなと思った」

 この日、内田の主戦場である右SBには腕章を巻いた永木亮太が入った。本職のボランチで見せるプレー同様、攻守両面でタフに戦った。

「亮太は、しっかり頑張るから。頑張ってやってくれている。周りからの信頼もある。ああいう真面目な選手がキャプテンをやったほうがいいね。長谷部(誠/元日本代表キャプテン)さんとかさ」

 ただ、鹿島のキャプテンは背番号2だ。「早く復帰してほしいし、内田篤人が先頭に立ってアントラーズを強くする姿を見たい」と、こちらの勝手な言い分を押し付ける。

 本人からすれば、迷惑な話だろう。だが、内田は「そういう声がなくなったら寂しいし、そう言ってもらえるのはありがたいですよ」とこちらを気遣ってくれる。

「身体が動けば。責任もあるし、キャプテンとしてもね、やらなければいけないことはたくさんあるんで」

 歯がゆさを感じているに違いない。以前、リーグ戦でチームが不安定な戦いを続けていた時期だったか、練習後の雑談で、内田は自分以外でチームを引っ張ってくれるだろう選手の名前を何人か口にしたことがあった。だから大丈夫、心配ないよ、と。

 そんな内田に、「でも自分がピッチに立っても、それができる自信があるのでは?」と問いかければ、「変えられる自信はある」とキッパリと言った。強い確信が込められて、その言葉は響いた。

 5節の磐田戦で痛めた箇所がまだ芳しくなく、しばらく実戦から遠ざかっている。だが、順調に回復はしているようだ。

 連覇を狙うACLはラウンド16に進出。リーグ戦でも目下3連勝中と、タイトル奪取に向け、常勝軍団がいよいよ“本気”を出してきた。ここからさらに熾烈な戦いが待ち受けるが、その時こそ、百戦錬磨の内田の力が必要になってくるはずだ。

 完全復活を見据えて、今は静かに、牙を研いでいる。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)


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◆【鹿島】内田篤人は執念の逆転勝ちをどう見たか? 自身の現状とこれからについても言及(サッカーダイジェスト)





◆J王者川崎にも身につけてほしい、 鹿島、浦和のACLにかける「熱量」(Sportiva)






二十冠 アジアの頂、世界の壁。鹿島アントラーズ激闘録 [ 田中滋 ]


 アジアチャンピオンズリーグ(ACL)のグループリーグが終了。Jリーグ勢(川崎フロンターレ、サンフレッチェ広島、鹿島アントラーズ、浦和レッズ)は、川崎以外の3チームが突破に成功。来月行なわれる決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)に駒を進めることになった。

 21日と22日に行なわれたグループリーグ最終節(第6節)。すでにグループリーグ通過を決めている広島以外の3チームには、絶対に落とせない大一番となった。

 E組の鹿島(2位)対山東魯能(中国/1位)戦では、鹿島に引き分け以上の結果が求められていた。鹿島が敗れ、慶南FC(韓国/3位)対タクジム(マレーシア/4位)の対決で慶南が勝利すれば、両者の順位は入れ替わる――そんな状況下で試合は始まった。

 ところが開始10分。鹿島は山東に先制ゴールを許す。左CKから、ジウ(ブラジル代表、193cm)にファーサイドからヘッドで折り返しを許し、フェライニ(ベルギー代表、194cm)に真ん中で押し込まれるという、防ぎようのない高度な空中戦に屈することになった。

 すでに首位通過を決めていた山東にとって、この一戦は事実上の消化試合だった。そのうえ先制ゴールを奪うことにも成功した。というわけで、後ろに引いて守った。鹿島はボールを7割以上持ち続けることになった。

 こうなると点はむしろ入りにくくなる。だが、山東にもプライドがあるのか、後半は網を掛ける位置を上げた。鹿島にとって前半より、前に進みにくい状況になった。鹿島が危うく見え始めた。

 そこで大岩剛監督は手を打った。後半11分、永木亮太に代えて山本脩斗を投入。さらにその7分後、中村充孝に代え伊藤翔を投入した。右サイドバック(SB)同士の交代と、右サイドハーフとセンターフォワードを入れ替える戦術的交代だ。これがズバリ的中した。

「永木が悪かったわけではない」と試合後、大岩監督は語ったが、山本が登場し、ほどなくするとこの交代がプラスに作用していることが鮮明になった。クレバーなベテランの登場で、鹿島のサッカーはこれを機にグッと落ち着いた。しかも山本はSBなのにヘディングが強い。

 後半23分、山本は、レオ・シルバのCKをヘッドで擦らし、ゴール前へ変化をつけて流し込んだ。そこに現れたのが伊藤翔。グループリーグ突破に前進した待望の同点ゴールには、途中交代の2人が深く関わっていた。

 逆転弾が生まれたのはその2分後だった。得点者は伊藤。逆襲からディフェンダーのスライディングタックルを利用するように放った、技ありの浮き球シュートだった。

 繰り返すが、先発は中村だった。ケガで長期戦線離脱していた選手である。安部裕葵や遠藤康の方が選択としては無難な気がしたが、12日のヴィッセル神戸戦と、18日の松本山雅戦に36分間出場しただけの選手を、大岩監督はこの大一番に先発させた。

 選択ミスと言えばそれまでかもしれない。だが、それで勝利を飾ることができれば、一転それはチームの財産になる。中村に代わって出場した伊藤も2ゴールを挙げた。結果論とも言えるが、選択肢が増え、総合力が増したことも事実なのだ。

 後半に強い鹿島。決勝トーナメントが深まるにつれ、尻上がりにチーム力を上昇させていく鹿島の真髄を見るような試合だった。鹿島ほど使える選手が多くいるチームも珍しい。

 一方、浦和レッズの最終節は、G組で2位に並ぶ北京国安とのホーム戦だった。得失差では上回るが、北京とのアウェー戦は0-0。優先されるのは当該チーム同士の結果なので、浦和が突破する条件は鹿島より厳しかった。さらにJリーグでは3連敗中。直近の湘南ベルマーレ戦でも大逆転負けを許すなど、危うさは鹿島以上に漂っていた。

 実際、相手の北京は相当強そうに見えた。キックオフした瞬間、浦和の勝利を予想した人は少なかったはずだ。なにより目を奪われたのはブラジル代表のレナト・アウグストで、この超A級選手が躍動。ラス・パルマスなどで活躍したスペイン代表歴があるホナタン・ビエラ、そしてビジャレアルで知名度を高めたセドリック・バカンブ(コンゴ代表)がそれに連動すると、浦和の劣勢は鮮明になった。

 だが、サッカーは脈絡がないスポーツでもある。浦和はそこから3点を奪い3-0で勝利を収めた。前半13分、負傷した柏木陽介に代わって投入された長澤和輝が活躍するという偶然も重なった。浦和は選手交代を機に、今季一番とも言うべき見事なサッカーを展開。火事場の馬鹿力と言いたくなる爆発力を見せつけた。

 鹿島は前回の、そして浦和は前々回のアジアチャンピオンだ。クラブとしてこの大会の重みを心得ている様子だった。絶対に落とせない試合に傾ける、並々ならぬ熱量を感じ取ることができた。漠然とした言い方になるが、比較対象をJリーグ2連覇中の川崎に求めると、それは鮮明になるのだった。

 H組の川崎は最終戦でシドニーFC(オーストラリア)と対戦、4-0で勝利した。しかし、上海上港対蔚山現代で上海が勝利したため、ベスト16入りを果たすことができなかった。

 川崎の自力突破の目は潰えていた。しかも蔚山にとってこの一戦は事実上の消化試合。川崎と2位の座を争うライバル上海の勝利は当初から予想できた。突破の可能性は上海と直接対決した第5節終了時に、ほぼ失われていた。

 その上海戦の結果は2-2だった。後半21分に谷口彰悟のゴールで2-1としたまではよかったが、その5分後、元ブラジル代表フッキに同点ヘッドを許し、そのままタイムアップの笛を聞いた。

 目を覆ったのは2-1としてからの戦い方だ。ひと言でいえば緩い。大会の重みをわかっていないと言われても仕方のない戦いぶりだった。2-2にされた後も、Jリーグを2年連続で制したチームなら、これはまずいともう少し必死に追いかけようとするものだが、その熱は見る側に伝わってこなかった。鹿島、浦和との差をそこに見た気がした。あっさりしているというか、淡泊というか、終盤に行なわれたメンバー交代も、説得力に乏しい采配と言えた。

 国内リーグとチャンピオンズリーグ(CL)。欧州ではその優先順位はハッキリしている。国内リーグを制しても、CLでグループリーグ落ちすれば、そのシーズンの価値は激減する。監督交代にも発展する。

 ACLにはまだそこまでの重みはないとはいえ、それがサッカー界の摂理というものだ。Jリーグを2連覇しながら、ACLでは2年続けてグループリーグ落ち。川崎のファンはもっと残念がり、落ち込むべきだと思う。

 Jリーグより、タイトルが重いのはACL。ここのところをハッキリさせないと、日本のクラブサッカーは前進していかない。


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