日刊鹿島アントラーズニュース

Ads by Google

2018年3月4日日曜日

◆土居聖真「ボールを持つのが 怖くなるほど、鹿島はミスに厳しかった」(Sportiva)




遺伝子 ~鹿島アントラーズ 絶対勝利の哲学~(2) 
土居聖真 後編

◆新連載・アントラーズ「常勝の遺伝子」。 生え抜き土居聖真は見てきた(Sportiva)

 2018年2月25日、清水エスパルス相手に0-0という結果で、鹿島アントラーズのリーグが開幕した。開始から自陣に押し込まれる時間が長く続く。その理由を「気持ち」だと大岩剛監督は話した。ホーム開幕戦で上位チームを叩きたい、そんな相手の勢いを「受けて」しまったのだ。挽回しようにもミスが多くてできない。

「ミスをしてしまうと、どうしても自分たちの陣地でごちゃごちゃする回数が多くなる。前半、(クォン・)スンテがPKを止めて助けてくれたけど、0-0で終えられたというのは、まあ、よかった。前半に関していえば、首の皮がつながった感じがあるよね。もっと上下動できれば、プレーで示すこともできるんだけどね」

 8季ぶりにJリーグ公式戦に出場した内田篤人はそう振り返った。自身のコンディションを考えることは、同時にチームについて考えることになるのだろう。その表情は硬い。それは内田に限らない。監督もそうだし、三竿健斗も同様だ。ロッカールームから姿を見せる選手は、やりきれないといった顔をしている。

「今の選手には経験が足りない。それを積む時間は必要だし、少しずつかもしれないけど、前進していると思うよ」

 中田浩二C.R.O(クラブ・リレーションズ・オフィサー)が以前、そのように語っていた。

 勝ちながら、選手を育て世代交代し、そして、また勝ち続ける。その過程に型にはまったマニュアルも法則もない。チームを構成する選手それぞれが、自分の立場で奮闘し、悔やみ、学び、考え、改善していくしかない。経験を積み学ぼうとする若手も、それを支えようと思うベテランも同じだ。そして、中堅と呼ばれる層の選手たちもまた、自分を鼓舞し、自身やチームの成長を促そうともがいているのだ。 

 *    *    *


 リーグ3連覇(2007~09)というトップチームの偉業をユースの一員として見ていた土居聖真。次々とプロのステージで活躍する同世代(プラチナ世代)の存在に焦りを感じながら、2011 年、近くて遠かったチームに昇格する。同期は柴崎岳(ヘタフェ)、昌子源、梅鉢貴秀(金沢)の3選手だった。

――7年前、念願のトップ昇格が叶いました。

「でも、シーズン前の宮崎キャンプでケガをしたんです。(キャンプは)キツい部分もあったし、守備はできないけど、ボールを持ったら、結構やれるなという感覚があって、すごく楽しかった。だから、張り切りすぎて、すぐに肉離れを起こしてしまった。プチって音は聞こえたし、腿裏に血が広がるような感じがあるのに、『大丈夫です。ちょっと筋肉痛です』とか言って、プレーを続行しようとしたけど、まともに歩けない。スタッフに止められました。

 みんなが練習している間、治療しなくちゃいけない。『俺はなにやってんだ』と落ち込んだし、やっぱり焦りました。それで2週間くらいして、練習に復帰して、また悪化するという……。でも、本当に夢でしたから、トップで練習するのは。だから、嘘をついてでもやりたかったんですよね」

――トップの練習はどうでしたか?

「当時は、試合に出ているグループとサブ組との差が開いていた時期でした。でも、試合に出ていない、絡んでいない先輩たちの必死さが本当にすごくて。ポゼッションゲームをやっていても、ずっとスタメン組にボールを持たれるんです。サブ組はなかなか奪えない。それでやっと奪ったボールをミスすると、めちゃくちゃ怒られましたね。とにかくミスを許してくれない。それが鹿島だなって思いました。

 選手も指導者もミスに厳しい。あらゆるミスを指摘されるので。怖かったですよ、ボールを触るのが。だからといって、ボールを獲りにいかなかったら、また怒られる。ボールが来ても、すぐに寄せられて奪われてしまう。でも、苦しかったけれど、楽しさもあったんです」




――というのは?

「楽しいというか、野沢(拓也/ウーロンゴン・ウルブス)さんやモト(本山雅志/北九州)さんのプレーを間近で見ていると、驚きの連続なんです。そうやって崩すのか? そんな崩し方があるのか? こういうトラップがあるのか? ヘディング、シュート、身体の使い方……とにかく、僕の想像を上回るプレーをするんです。自分のサッカー観のなかにまったくないプレーを目の当たりにできるんです」

――でも、そういう先輩に勝たないと試合には出られない。一方で、同期の柴崎岳選手は半年ほどでトップチームに絡んでいました。

「もちろん、岳の存在はプラスアルファという部分での刺激にはなりました。でも、基本的には、他人がどうこうじゃなくて、自分を高めたいという気持ちだけでした、自分しか見ていなかった。目の前に先輩がいて、まずは紅白戦のメンバーに入ること、そうやって段階を踏まなくちゃいけない。そういう意味では毎日がセレクションというような気持ちでしたね。

 だけど、練習でできたことが、試合ではできないんです。控え選手のための練習試合だというのに。何でできないんだろうって。自分自身でもがき、答えを探すような時間が続きました」

――1年目の終盤にリーグ戦で初出場を果たし、2013年に初ゴール。2014年以降になって先発試合も増えましたが、決して短い時間でもなかったと思います。その思い悩んだ時間がもたらしたものは何でしょうか?

「いいときも悪いときも経験し、あらゆる感情を味わい、それを乗り越えてきたので、どこへ行ってもやれる自信が今はあります。もちろん、これからも苦しいときが来ると思うけれど、何が来ても対応できる自信が、この年齢になってありますね」

――ずっと追いかけてきた野沢選手が2014年に、本山選手が2016年に移籍し、今では”追いかけられる”存在になりましたが……。

「試合に出る、監督に使われるという意味では、ふたりを上回ったこともありました。でも、巧さという意味では上回っていない。ふたりの足元に触れられるくらいになったかなと思ったところで、移籍してしまったので。ここ数年は誰かに引っ張ってもらうんじゃなくて、自分自身で、成長を促していかなくちゃいけないと意識しています。そういうなかで、追加招集だけど、日本代表に呼ばれて、試合に出られたことは刺激になりました」

――ワールドカップ出場への現実味も生まれたんじゃないでしょうか? メンバー入りにはゴール量産がアピールになりますか?

「まあ、ゴールはわかりやすいアピールではありますよね。でも、柳沢(敦)コーチにいつも言われるのは『ゴールを獲るだけがFWじゃない』ということ。点を獲る以外のプレーの質をすごく要求されます。そこは、僕のプレースタイルにも合うので、感謝しています。

 鹿島は誰かひとりが得点を量産するというよりも、誰もが得点を決められるクラブだと思うんです。だから、得点も狙いますけど、それ以外のクオリティも追求し続けたい」

――鹿島アントラーズらしさとは何でしょうか?

「やっぱり”勝利”だと思います。たとえば、パスサッカーが好きな人なら『今日はいい崩しがあったな』という満足感があるだろうし、それでいいと思う。でも、うちのファンは内容以上に勝利を求めている。そこを何倍も強く要求されているクラブだと思います。

 もちろん選手は内容の改善を常に考えているから、勝っただけで満足しているわけじゃない。でも、どんなときも大前提が勝つこと。まずは勝利なんです」

――土居選手は茨城出身ではない生え抜き選手です。

「代表から戻ってきたときに、『(GKを除く)フィールドプレーヤーで、代表で先発起用された初めての(生え抜き)選手だ』と(鈴木)満(強化部長)さんに言ってもらえたんです。そのときに、歴史を作っているんだと感じました。しかも僕は茨城県ではなく、山形から来た選手。そういう意味で全国の子どもたちから、『土居選手みたいに、鹿島のユースへ行ってプロになる』と言われるようになれたらなって、最近密かに考えています」

(つづく)


土居聖真「ボールを持つのが怖くなるほど、鹿島はミスに厳しかった」

◆【町田 vs 大宮】 ウォーミングアップコラム:きっとオリンピックへのアピールにもなる! 平戸太貴の成長と結果(J's GOAL)





FC町田ゼルビアは2月25日の開幕戦をアウェイ西京極で戦い、京都サンガを2点リードして後半に入っていた。そんな良い流れで迎えた56分30秒過ぎのこと、何でもないスローインの場面で、谷本涼主審が強めの笛を吹いた。カードの出た様子はないが、平戸太貴はピッチの外に歩いて出ていく。

彼はその瞬間をこう振り返る。「『平戸くん出なきゃ』と言われて『なぜですか?』と聞いたら、『短パン間違っているよ!』って言われました」

平戸の背番号は「8」だが、なぜか彼は背番号「7」の短パンでピッチに立っていた。

J1やJ2を開催するようなスタジアムなら、基本的にはロッカールームに選手ごとの「仕切り」がある。しかし西京極はそれがなく、ウエアが机に並べられる。前半はきれいだったその配置が、ハーフタイムに多少乱れていたのだという。平戸はうっかり、隣合わせだった杉森考起の短パンを履いてしまった。

着替えは1分ほどで終了し、平戸は京都のCKとなったタイミングでピッチに復帰。チームも2-0で開幕戦を飾り、短パンの履き間違いが勝敗に影響することは無かった。

そんなご愛敬はあったが、京都戦の平戸は素晴らしいプレーを披露し、サポーターの中には彼をマン・オブ・ザ・マッチに推す人も多かった。平戸のプレスキックが得点に結びつく確率は昨季から高かったが、今年もいきなり京都戦で2アシストを記録している。

平戸自身は「流れの中でもっとボールに絡んで得点に関わりたい」と京都戦の反省を述べていた。彼はボールを奪われずにキープし、追い越してくる仲間を使う技術があり、「パス&ゴー」の出し手になれる。そこは課題というより、もっと良くなる「伸びしろ」だろう。

彼は高卒2年目の昨季、鹿島アントラーズからの期限付き移籍で町田に加入した。2017年の序盤はなかなか出番を得られなかったが、後半戦に入るとレギュラーへ定着。昨季が「ホップ」だとすれば、今季はもう一歩先への「ステップ」の年になる。

平戸は今後の抱負をこう述べる。「東京オリンピックに出たいという気持ちは強いですし、自分は試合に出て成長してアピールをするためにここへ来た。成長して結果を出して、チームを勝利に導けるようになれば、自ずと東京オリンピックも近づいてくる」

町田加入後の成長についてはこう説明する。「運動量も増えましたし、身体が大きくなって、当たり負けをあまりしなくなった。守備でボールに行くことも、前よりも成長できた部分だと思う」

彼が所属していた鹿島ユースは身体的な鍛錬という部分を見れば、日本の高校生年代で最もしっかりやっているチームだろう。ただ既にそれだけ鍛えていた平戸も、昨季はさらに3キロ体重が増えたという。

彼は言う。「試合をやっていくと、相手とぶつかることも増える。筋トレの効果もあると思うけれど、試合に出ていたということで筋肉がついた」

要は試合の中で使う実用的な筋肉への負荷が高まり、そのパーツが逞しくなったのだろう。また平戸はメンタル面についても「今年は自分がチームを引っ張るという気持ちでやっている」と変化を口にする。

町田が3月4日の第2節で対戦する大宮アルディージャは、石井正忠監督が指揮を執っている。石井氏は平戸にとってはプロ1年目に指導を受けた監督だ。

平戸はこう意気込む。「石井さんに自分が成長した姿を見せつけて、自分が勝利に貢献する活躍が出来たらいいと思います」

文:大島和人(町田担当)


明治安田生命J2リーグ 第2節
3月4日(日)14:00KO 町田
FC町田ゼルビア vs 大宮アルディージャ


【町田 vs 大宮】 ウォーミングアップコラム:きっとオリンピックへのアピールにもなる! 平戸太貴の成長と結果




◆視察のハリル監督、G大阪・米倉と鹿島・三竿を評価(サンスポ)






 明治安田J1第2節第2日(3日、カシマスタジアムほか)5試合を行い、王座奪還を狙う鹿島が、G大阪に1-0で競り勝った。日本代表FW金崎夢生(29)が視察したバヒド・ハリルホジッチ監督(65)の前でV弾を決め、アピールした。

 日本代表ハリルホジッチ監督が、昨年12月に行われたE-1東アジア選手権の代表計9人が先発した一戦を視察した。2日に再来日した指揮官は、時差ぼけの影響かあくびをする場面も見られたが、3月下旬の欧州遠征に向けた候補選手を確認。「米倉(G大阪)と三竿(鹿島)がよかった」と評価した。右太もも裏の張りを訴えて欠場した、鹿島DF内田については「もう少し時間が必要」と話した。


視察のハリル監督、G大阪・米倉と鹿島・三竿を評価




◆ガンバ大阪FW中村敬斗、同世代の鹿島MF安部裕葵を絶賛「めちゃめちゃうまい」(GOAL)






ガンバ大阪期待のルーキー、17歳FW中村敬斗が鹿島アントラーズ戦を振り返った。

ガンバ大阪は、3日に行われた明治安田生命J1リーグ第2節で鹿島アントラーズと対戦し、0-1で敗れた。この試合で後半から出場した17歳のFW中村敬斗が開幕2戦目を振り返った。

「ゴールを狙えというふうに言われて入った」という中村は66分に、長沢駿とのパス交換からPA内へ進入してゴールを狙ったが、惜しくも左ポストに弾かれてしまった。その後G大阪は78分に金崎夢生に決められ0-1で敗戦。中村は絶好のチャンスを決めきれなかったことを「力不足だった」と悔やんだ。

とはいえ、開幕ゲームの名古屋グランパス戦で途中出場し、プロデビューを飾ったばかりの17歳のルーキー。それでも「開幕戦は少し緊張しましたけど、もう慣れました」と余裕を見せるところは、大成する可能性を秘めていると言っていい。

「本当にチームの勝ちにこだわってプレーしていきたい。自分次第だと思って。積極的に自分を出していきたいです」

対戦した鹿島には1つ年上の安部裕葵が26分から出場。同世代の中村は「安部さんは昨年から出ていて、結構プレーとか見てたんですけど、めちゃめちゃうまい」と絶賛。「刺激になるし、高卒で出てあれだけできるっていうことは、やっぱり誰でもできると思う」と意識しつつも自信を覗かせた。

これでG大阪は開幕2連敗。レヴィー・クルピ新体制で公式戦初勝利を挙げられていないG大阪だが、中村や福田湧矢といった若手が着実に存在感を出していることは好材料。ベテランや中堅との融合が上手く進めば、自ずと結果はついてくるはずだ。

「もし出られたら得点にも絡みたいですし、守備の部分でももっと奪い切るというところをやっていきたい」

そう意欲を示した17歳が、G大阪復権のキーマンとなるのか。今後の活躍が期待される。


ガンバ大阪FW中村敬斗、同世代の鹿島MF安部裕葵を絶賛「めちゃめちゃうまい」



◆今季リーグ戦初白星の鹿島・大岩剛監督、選手層に自信「内田と遜色なくやれる選手がいる」(GOAL)



鹿島アントラーズの大岩剛監督が、リーグ戦初勝利となったゲームを振り返った。

明治安田生命J1リーグ第2節が3日に行われ、県立カシマサッカースタジアムでは鹿島アントラーズとガンバ大阪が対戦した。試合は終始鹿島ペースで進むも、フィニッシュのところでG大阪GK東口順昭が立ちはだかり、スコアレスのまま終盤まで推移。しかし78分、G大阪の一瞬の隙を突いたFW鈴木優磨のクロスにFW金崎夢生が合わせ、1-0で鹿島が勝利を収めた。

「非常にレベルの高いゲームだった」と振り返る鹿島・大岩剛監督。「選手たちが『攻守において積極的にやろう』ということをピッチで表現してくれた。安心して見ていられました」と目を細める。

大岩監督は、清水エスパルスを相手にスコアレスドローに終わった開幕節から、スタメンを4人入れ替えて今節に臨んだ。「前節は前半、非常に悪い形で入った。自分たちがボールを持つ、自分たちからプレッシャーを掛ける、というところも含めてメンバーを選びました。あとは連戦(を見据えて)ですね。ACL(AFCチャンピオンズリーグ)も含めて、連戦をしっかり戦っていくということも含めて送り出しました」と采配の意図を説明した。

また、前節で約8年ぶりにJリーグ復帰を果たしたDF内田篤人が、この試合ではベンチ外となった。「彼の場合は、コンディションの面を非常に注意深く見守っていかなければならない状態。少しでも違和感があれば、極力リスクを避けるというスタンスでやっています」というように、大事を取っての判断だと話す。

「今後も彼のコンディションが良ければ出るだろうし、整わなければ、ほかの選手が出る。遜色なくやれる選手たちがいますので」と選手層の厚さに自信を見せた。

今季リーグ戦初白星の鹿島・大岩剛監督、選手層に自信「内田と遜色なくやれる選手がいる」



◆鹿島に息づく勝利への執念の体現者、小笠原の願い(ニッカン)





 鹿島アントラーズに今季、清水エスパルスから移籍してきたDF犬飼智也(24)は、こう言った。

 「鹿島は全然違う。何かすごいんですよね。清水の選手もうまい選手は多いんだけど…。『何が?』と言われると難しいんですが、やっぱり意識が高いと思います。何年もタイトルを取ってきたチームだからこそ、現実的にタイトルがみんなの目標で、自然とそうなれるチームだと」

 鹿島の強さとは何か-。同じ質問に、大岩剛監督(45)はこう説明した。

 「自分は名古屋でやって磐田でもやって、鹿島でもやってきて、鹿島にはそういう空気感がありますよね。日常からの厳しさが。いろんな勝負事があるじゃないですか。1対1もミニゲームも、11対11もそうだし、じゃんけんもそう。ボール回しもリレーやダッシュもね。そういうのの勝ち負けに、みんなこだわる。無意識にある負けず嫌い。それが出るんでしょうね。『日常』の違いです。磐田が強かったときもそうだった。名のある人たちはやっぱり、勝負にこだわる。そういうところですよね」

 では、今の鹿島でもっとも勝ち負けにこだわり「厳しさ」を追い求めているのは誰だろうか。おそらく、選手は口をそろえて「小笠原満男」と言うだろう。実際にDF昌子源(25)は「勝負への執着心、勝ちへの姿勢というのをもう1度、入れ直せる人」と言い、MF遠藤康(29)も「あの人が出たら、あの人にしかできないものがたくさんある。戦術どうこう言うけど、1番は『勝ちたい』という気持ちが大事。それを奮い立たせてくれるのは満男さんという存在」と語った。少なくとも「鹿島」を象徴する選手であることは間違いない。

 その「鹿島」とは何か。どっちに転ぶか分からない試合をモノにしていく手堅さや、劣勢だろうと、例え不細工な試合だろうと、最後は勝ちを収める勝負強さ-だろうか。

 だが、そう評されてきた鹿島は昨季、最終節で逆転優勝をさらわれた。らしからぬ逸失。それを、半年間も小笠原のリーグ出場がなかったことと結びつけるのは、あくまで結果論でしかない。ただ、小笠原以上に勝利を厳しく追い求めている選手だとして名前が挙がる存在が、まだまだ少ないことも否めない。

 内に秘めた闘志は誰もが持っている。小笠原のように顔で名前で、背中で味方を鼓舞し、敵を畏怖させるには、経験も必要になる。だが、待っていれば自然とそんな存在になれるわけではない。より強く、日常から意識し続けなければ。

 「昨年以上のモノをつくらないといけないし、もっと厳しくやらないといけないし、お互いに高いモノを要求しないと勝っていけない。それはどこでも普通でしょ。ウチのチームだけではないと思いますよ」。そう話す小笠原の“意識”に並び、上回る選手が多く出れば-。そのことを、誰よりも小笠原自身が望んでいるように聞こえた。【今村健人】


 ◆今村健人(いまむら・けんと)1977年(昭52)、さいたま市生まれ。昔はサッカー少年。入社後、スポーツ部にて06年トリノ、12年ロンドン両五輪を経験し、大相撲担当も延べ6年経験。おおむね今年からサッカー担当に。


鹿島に息づく勝利への執念の体現者、小笠原の願い




◆鹿島金崎V弾、攻守に存在感の小笠原に「全然違う」(ニッカン)





<明治安田生命J1:鹿島1-0G大阪>◇第2節◇3日◇カシマ

 鹿島アントラーズが、ホーム開幕戦で今季初勝利を挙げた。

 後半33分。右のスローインから、途中出場のFW鈴木優磨が鋭いターンでDFファビオを交わした。そして、中へ速いクロスを送る。そこにFW金崎夢生が飛び込んだ。滑り込みながら左足で合わせて、待望の先制点。「優磨のクロスが良かったんで、合わせるだけでした」。ACLのアウェー水原戦でもアシストしてくれた相棒に感謝した。

 頼れる主将のMF小笠原満男が昨年8月26日のC大阪戦以来、約半年ぶりにリーグ戦のピッチに立った。DF昌子源は「(小笠原)ミツさんは展開力があるし、ここに来るっていう(守備の)予測が鋭い。何回ヤット(G大阪MF遠藤保仁)さんに行ったか。1人でスイッチを入れるから、それを制限したくなかったので極力、自由にやってもらった」と言う。

 その存在感は絶大だった。ボランチでコンビを組んだMF三竿健斗は「いるだけでチームが落ち着くし、満男さんについていこうと全員がなる。存在感は非常に大きかった」と言い、金崎も「ゲームを通して全然違う。FWとして、守備のところの指示がすごい明確で、やっぱり満男さんがいるといないとでは全然違うなと、改めて感じました」と話した。

 チームはここからACLとの連戦が続く。息つく間もなくチームは7日にアウェーでシドニーFCと戦う。大岩剛監督は「アウェーですけども、勝ち点3をきっちり取って帰ってきたいと思います」と誓った。


鹿島金崎V弾、攻守に存在感の小笠原に「全然違う」




◆半年ぶりリーグ戦出場の小笠原、その存在感に同僚も感嘆「全然違う」「いるだけで落ち着く」(ゲキサカ)





[3.3 J1第2節 鹿島1-0G大阪 カシマ]

 決勝点を挙げたエースも賛辞を惜しまなかった。鹿島アントラーズはMF小笠原満男が今季公式戦初出場初先発。昨年8月26日のC大阪戦以来、約半年ぶりのリーグ戦出場となった38歳の大ベテランは、フル出場でチームのホーム開幕戦勝利に貢献した。

 値千金の決勝点を決めたFW金崎夢生も中盤で存在感を示した背番号40に感謝した。0-0で迎えた後半33分、右サイドのスローインを受けたFW鈴木優磨がゴールライン際を突破。グラウンダーのクロスに金崎が飛び込み、体ごと押し込んだ。

「(鈴木)優磨のクロスが良かったので合わせるだけだった。あいつにしては珍しくいいボールだった」と冗談交じりにアシストを称えた金崎は小笠原についても「FWとしては、守備のところの指示も明確だし、(小笠原)満男さんがいるのといないのとでは試合を通して全然違うなと感じた」と証言。ダブルボランチを組んだMF三竿健斗も「(小笠原が)いるだけでチームが落ち着くし、みんなが満男さんに付いていこうとなる」と感嘆するなど、その存在感はやはり別格だった。

(取材・文 西山紘平)


半年ぶりリーグ戦出場の小笠原、その存在感に同僚も感嘆「全然違う」「いるだけで落ち着く」




◆【鹿島】“問題児”から真のエースへ金崎V弾!昨季V逸に「自分の責任」(報知)






 ◆明治安田生命J1リーグ第2節 鹿島1―0G大阪(3日・カシマスタジアム)

 鹿島は今季から10番を背負う日本代表FW金崎夢生(29)の今季初ゴールで決勝点を奪い、G大阪を1―0で下した。

 鹿島のエースが試合を決めた。後半33分、右サイドから目前に転がってきたボール。FW金崎が体を投げ出しながら左足で泥臭くゴールに流し込んだ。「DFの選手たちが頑張ってくれていたので。ホッとしました」。歓喜の輪が解けた後、右手で2度胸をたたき、安堵の表情を浮かべた。

 放ったシュートは相手の3倍以上の18本。攻め立てながら最後の最後で決めきれない時間が続いたが、絶好機を確実に仕留めるのがエース。金崎が得点した試合は31戦連続無敗となった。

 16年には交代に納得がいかず、当時の石井正忠監督との握手を拒否し口論騒動を起こした。体調不良やけがで練習を欠席する際、代理人を通す形でチームに意志を伝えていた時期も。この日65歳の誕生日を迎えたクラブの象徴・ジーコ氏について「会ったことないから。ジーコスピリットが何かもわからない」と言い放ったこともあった。

 だが、優勝に大手をかけた昨季のラスト2試合で、金崎はいずれもフル出場したが無得点に終わった。チームは連続スコアレスドローでV逸。これが“変心”のひとつの契機になった。優勝した川崎とは得点数で18の差をつけられた。昨年末に行われた契約更改。「自分の責任です」。悔しさをにじませた。無冠に終わった責任を誰よりも感じた。

 「チームとして結果を残して良いパフォーマンスをしていくことが大事」と代表定着も狙う。チームは16日間で5試合の過密日程初戦を終えたばかり。「試合が続くのでコンディションを含めてしっかり調整していきたい」。タイトル奪還に向け、エースの存在は鹿島に必要不可欠だ。(岡島 智哉)


【鹿島】“問題児”から真のエースへ金崎V弾!昨季V逸に「自分の責任」




◆夢生、快幕弾!王座奪還へGO砲 鹿島118日ぶりJ1ゴール(スポニチ)


明治安田生命J1第2節 鹿島1-0G大阪 ( 2018年3月3日 カシマ )





 鹿島は3日、ホーム開幕戦となったG大阪戦に1―0で勝利し、今季初白星を手にした。日本代表のハリルホジッチ監督が視察した前で、後半33分、この日シュート計7本を放ったFW金崎夢生(29)が左足で決勝点。チームは本拠・カシマスタジアムでの公式戦無敗を15試合に伸ばした。1―0で磐田を破った名古屋が2連勝で暫定首位に立った。 

 “生みの苦しみ”は、本人も十分に味わっていたらしい。前半から4度も決定的なシュートを放ちながら、GK東口の好セーブやオフサイドに引っかかっていた。ハリルホジッチ監督の前で、ついに決めたのは、後半33分。右の深い位置から鈴木が放った低く鋭いクロスを「優磨(鈴木)のクロスが良かったので合わせるだけだった」と、金崎は倒れ込みながら左足で押し込んだ。

 試合後のシャワー室。2試合連続無失点に抑えたDF昌子から、冗談交じりの“注文”が入った。「0―0の試合を長くしないでくれ」。エースは返した。「俺もそうしたいんだよ」。V逸した昨季の終盤2戦を含め、リーグ戦はこの試合まで3試合連続スコアレスドロー。チームとして118日ぶりのJ1ゴールだった。

 決めた試合は、これで31試合連続不敗。類いまれな決定力を誇るが、意外にも本人は「ぴんとこない」と言う。リーグ戦で過去最多の12得点を挙げた昨季の終盤のことだ。「多分それね、毎回点を取ってたらそういう書かれ方はしないと思う。たまにしか取れないから、みんながよく取ってそういう言い方をしてくれる。19点、20点取っている選手の方がFWとしてはいい」と語っていた。出来高には無頓着で、向上心は人一倍強い。

 この試合はMF小笠原が半年ぶりにリーグ戦に先発した。「FWへの守備の指示が明確。満男さんがいるといないでは全然違う」。勝ちにこだわる主将の存在が、チーム全体の士気を高めた。今季初白星に2万4545人が沸いた。昨季はほぼ手中にしながらつかみ損ねたタイトル。エースの第1号が、奪還への号砲となった。

 ≪金崎 本拠1号最多3度目≫金崎は15、16年に続き3度目のホーム第1号ゴール。鹿島のホーム第1号は長谷川、マジーニョ、エウレル、新井場、興梠の2回が最多だったが、金崎はこれを上回った。


夢生、快幕弾!王座奪還へGO砲 鹿島118日ぶりJ1ゴール




◆鹿島・金崎、31戦不敗弾!“初代10番”ジーコ氏誕生日にV弾決めた(サンスポ)






 明治安田J1第2節第2日(3日、カシマスタジアムほか)5試合を行い、王座奪還を狙う鹿島が、G大阪に1-0で競り勝った。日本代表FW金崎夢生(29)が視察したバヒド・ハリルホジッチ監督(65)の前でV弾を決め、アピールした。清水は神戸を4-2で下し、初勝利。昨季低迷したチームや昇格組が上位を占める下克上開幕となっている。




 さすが、千両役者だ。日本代表FW金崎が0-0で迎えた後半33分、FW鈴木の右クロスにゴール前で反応。泥臭く左足でネットを揺らし、本拠地初戦で今季初得点をたたき出だした。

 「優磨のクロスがよかったから決めるだけだった。勝ててホッとした」

 アウェー清水での開幕戦(2月25日)は、無得点のドロー劇。日本代表のハリルホジッチ監督が視察に訪れ、2万4545人が詰めかけたこの日は、前半に3本のシュートを放つ積極性を見せ、後半に結果を出した。試合後のロッカールームで4学年下の同DF昌子に「もっと早く決めてくれ」と言われた金崎は、「俺だって早く決めたいわ」と上機嫌だったという。金崎が得点すると負けない公式戦の“不敗神話”も31に伸ばした。




 苦い思いがよぎる。昨季終盤、チームは2戦続けて無得点で失速し、優勝を逸した。リーグ終了後の昨年12月、金崎は鈴木満強化部長と個人面談し、「俺が決めていたら優勝できていた」と自身を責めた。クラブは責任感の強い金崎に、今季から伝統の背番号10を託し、エースはその思いに見事に応えた。

 ひな祭りのこの日は“初代10番”ジーコ氏の65歳の誕生日。ブラジルにいる同氏からは時差の関係もありメッセージこそなかったが、勝利にこだわる姿勢は、同氏が鹿島に植え付けた精神そのものだ。ジーコ魂を宿らせ、昨年11月に1年半ぶりに代表復帰も果たした金崎。覇権奪回、そしてロシアW杯へ、春の訪れとともにエースも覚醒する。 (一色伸裕)

データBOX

 金崎の“不敗神話”は2016年3月5日のアウェー鳥栖戦から始まった。その内訳は、J1で22試合、Jリーグチャンピオンシップ(CS)で2試合、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で4試合、ルヴァン杯(旧ナビスコ杯)で1試合、クラブW杯で2試合の計31試合。

金崎 夢生(かなざき・むう)

 1989(平成元)年2月16日生まれ、29歳。津市出身。小2でフットサルを始め、サッカーは中学校入学後に開始。兵庫・滝川二高から2007年大分(当時J1)に入団。その後、名古屋、ニュルンベルク(ドイツ)、ポルティモネンセ(ポルトガル)を経て、15年2月に鹿島に期限付きで加入。16年2月に完全移籍した。代表デビューは09年1月のイエメン戦。J1今季2試合1得点、同通算240試合48得点。代表通算11試合2得点。1メートル80、70キロ。


鹿島・金崎、31戦不敗弾!“初代10番”ジーコ氏誕生日にV弾決めた



◆鹿島金崎の不敗神話31戦継続 ホーム開幕戦でV弾(ニッカン)






<明治安田生命J1:鹿島1-0G大阪>◇第2節◇3日◇カシマ

 鹿島アントラーズが1-0でガンバ大阪を下し、ホーム開幕戦を飾った。後半33分、FW金崎夢生(29)がFW鈴木優磨のクロスに合わせて決勝点。エースが決めた公式戦はこれで31試合負けなし。

 鹿島OBのジーコ氏の誕生日に不敗神話を守った。G大阪は公式戦15試合勝ちなしとなった。

 ◆鹿島FW金崎の不敗神話 15年10月31日のナビスコ杯(現ルヴァン杯)G大阪戦を皮切りに、リーグ戦や天皇杯、ACLにクラブW杯と、得点を挙げた31試合は負けなし。内訳は16年5月8日のリーグ磐田戦で1-1で引き分けただけで、残り30試合は全て勝利を収めている。その磐田戦以降では、これで27連勝にもなった。


鹿島金崎の不敗神話31戦継続 ホーム開幕戦でV弾




◆不敗神話の鹿島金崎V弾 ハリル監督御前でアピール(ニッカン)






<明治安田生命J1:鹿島1-0G大阪>◇第2節◇3日◇カシマ

 鹿島アントラーズが1-0でガンバ大阪を下し、ホーム開幕戦を飾った。後半33分、FW金崎夢生(29)がFW鈴木優磨のクロスに合わせて決勝点。前日の“もぐもぐタイム”の効果もあって、両チーム最多7本のシュートを放ち、日本代表ハリルホジッチ監督の御前で結果を残した。エースが決めた公式戦はこれで31試合負けなし。鹿島OBのジーコ氏の誕生日に不敗神話を守った。G大阪は公式戦15試合勝ちなしとなった。

 一瞬。わずか1秒の間の駆け引きだった。右のスローインを受けた鈴木が反転して相手DFファビオをかわした。その瞬間、金崎の体が動いた。日本代表にも入ったG大阪DF三浦の前に-と見せかけて背後に消えた。置き去りに。そして、信じてGKの前に突っ込む。そこにボールは来た。

 「(鈴木)優磨のクロスが良かったから合わせるだけでした。アイツには珍しく良いボールでしたね」

 滑り込み、左足で合わせた。待望の先制点は後半33分。ただ、歓喜ではなく、エースの顔にあったのは「ホッとしました」と安堵(あんど)の笑みだった。それもそのはず。直前まで放ったシュートは既に5本。幾度も決定機を外していた。大岩監督は「何回か惜しい場面があったので、やっと決まってくれたかという感じでしたね」と笑った。

 試合後、DF昌子に「もう0-0の試合を長くしないでね」と言われて「オレもそうしたいんだよ」と苦笑いし、ACL水原戦でも得点を“強奪”した経緯がある鈴木には「オレのゴールですね」と言われて「お前はそれでええんや」と返した。いじられるのも勝てばこそ。15年のナビスコ杯(当時)G大阪戦から続く不敗神話を「31」にした。

 試合はハリルホジッチ監督が見つめていた。当落線上の代表に関しては「チームで結果を出していいパフォーマンスをすることが大事だと思う」と多くを語らない。ただ今季、何かを変えたいという決意から背番号10を受け入れた。前日に三重弁で「そうやんね~」と約束した通りのゴール。奪還を目指す鹿島の今季初勝利は、金崎で始まった。【今村健人】

 ◆鹿島FW金崎の不敗神話 15年10月31日のナビスコ杯(現ルヴァン杯)G大阪戦を皮切りに、リーグ戦や天皇杯、ACLにクラブワールドカップと、得点を挙げた31試合は負けなし。内訳は16年5月8日のリーグ磐田戦に1-1で引き分けただけで、残り30試合は全て勝利を収めている。その磐田戦以降では、これで27連勝にもなった。


不敗神話の鹿島金崎V弾 ハリル監督御前でアピール




◆鹿島、金崎の決勝点でリーグ戦初勝利! G大阪は開幕連敗スタートに(サッカーキング)






2018.03.03 16:00
県立カシマサッカースタジアム
鹿島アントラーズ 1 終了 0 ガンバ大阪

 明治安田生命J1リーグ第2節が3月3日に行われ、鹿島アントラーズとガンバ大阪が対戦した。

 ホームの鹿島は、前節からメンバー4人を変更。昨年8月以来となる小笠原満男や土居聖真が今季初先発となった。G大阪は新加入の矢島慎也が先発出場。前節高卒ルーキーながらスタメン出場した福田湧矢はサブからのスタートとなった。

 試合は6分、G大阪は中央から左に流れた倉田が両チームを通じて最初のシュートも枠外に外れる。対する鹿島は15分、浮き球にペドロ・ジュニオールが頭でそらすと金崎夢生が持ち込んでシュートを放つも、ゴール左に外れてしまう。

 徐々にホームの鹿島がペースをつかむと31分、ショートカウンターから土居と安部が細かくパスをつなぐと、最後は右サイドから走っていた金崎が決定機を迎えるものの、東口順昭に阻まれて得点を決めることができない。

 さらに33分、縦パスを受けたペドロ・ジュニオールがシュート性のボールを蹴り込むと、再び金崎が詰めてネットを揺らすも、オフサイドの判定でノーゴール。39分、途中出場の安部裕葵からのパスをペドロが収めるとそのままシュートも東口がキャッチし、両者得点なく前半を終える。

 先制点が欲しい鹿島は59分、左サイドの土居が折り返すとフリーでペドロがシュートを打つものの、みたび東口が足で弾いてゴールを許さない。

 東口の奮起に応えたいG大阪は65分、後半から投入された中村敬斗が中央左から抜け出してゴールを狙うものの、ボールはポストに跳ね返されて得点することができない。

 均衡が破れたのは78分。鈴木優磨が右サイドから積極的に中央へ突破すると、クロスに合わせた金崎がゴールを決めて鹿島が先制点を挙げる。

 試合はこのまま終了。1-0で鹿島がG大阪を破り、今季リーグ戦初勝利。G大阪は開幕連敗スタートとなった。次節、鹿島はホームでサンフレッチェ広島と対戦。G大阪はアウェイで川崎フロンターレと対戦する。

【スコア】
鹿島アントラーズ 1-0 ガンバ大阪

1-0 78分 金崎夢生(鹿島アントラーズ)


鹿島、金崎の決勝点でリーグ戦初勝利! G大阪は開幕連敗スタートに




◆鹿島、競り勝つ ホーム初戦 鹿島 1-0 G大阪(茨城新聞)






明治安田J1第2節第2日の鹿島は3日、本拠地の県立カシマサッカースタジアムでG大阪と対戦し、ホーム開幕戦を1-0の今季初勝利で飾った。鹿島の通算成績は1勝1分け。

鹿島は後半33分、右サイドのスローインから鋭い動きで相手守備をかわした鈴木がゴール前にクロスを送り、走り込んだ金崎が合わせて先制した。昌子、植田を中心とした守備陣は2試合連続無失点。相手の攻撃を最後までしのいだ。

鹿島のホーム開幕戦に集まった2万4545人の観客は、アグレッシブなプレーを見せる選手に熱い声援を送った。

鹿島の次の公式戦は7日のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグ第3戦、敵地のシドニーFC(オーストラリア)戦。J1は10日にホームで広島と対戦する。 (藤谷俊介)


鹿島、競り勝つ ホーム初戦 鹿島 1-0 G大阪




◆J1鹿島、ホーム開幕戦 今季初勝利、カシマ沸く(茨城新聞)



サポーター「全冠制覇を」

サッカーJ1鹿島アントラーズのホーム開幕戦が3日、県立カシマサッカースタジアムで行われ、スタンドにはこの日を待ちわびた2万4545人のサポーターが集結した。ガンバ大阪との対決を1-0で制し、熱気あふれるスタンドは鹿島の今季初勝利に一層沸いた。

鹿島は昨季、リーグ戦最終節で首位から陥落し、3年ぶりの無冠に終わった。今季は全タイトルの奪還を目標に掲げている。

5年ほど前からホームの全試合を観戦しているという水戸市、自営業、小林悟志さん(56)は「昨年の最後が悔しかったので、(この日を)楽しみにしていた。このスタジアムは雰囲気が最高。小笠原選手の活躍で勝利を」と願った。

3日はジーコ元監督の誕生日だが、カシマスタジアムでこの日、公式戦が行われるのは初めて。岩手県盛岡市、会社員、鎌田政夫さん(62)は「ジーコさんは日本のサッカーを一流にしようとした人。勝つことでジーコさんも喜ぶ」と話した。

7年半ぶりに古巣に復帰したDF内田篤人選手(29)は残念ながらベンチ外。内田選手のレプリカユニホームを着た坂東市立内野山小2年、張替しおんさん(8)は「見たかったから残念。次は見たい」と次節以降の出場を望んでいた。

試合は、ジーコ元監督が選手時代に付けていた背番号10を背負うFW金崎夢生選手(29)のゴールで勝利。鉾田市、大学生、吉田理子さん(19)は「今季はタイトルを全部取ってほしい」と、全冠制覇を目指すチームの有言実行に期待した。 (藤谷俊介)

◆2018明治安田生命J1リーグ 第2節(オフィシャル)


photo


明治安田J1 第2節

金崎が気迫の決勝弾!鹿島が聖地でG大阪を撃破、ジーコの誕生日に今季初勝利!

ホーム開幕戦で、鹿島が力強く今季のリーグ戦初勝利を挙げた。J1第2節、ガンバ大阪をカシマスタジアムに迎え撃つと、0-0で迎えた78分に鈴木のクロスから金崎が押し込み、値千金の決勝弾。1-0と勝利を収め、2試合を終えて1勝1分となった。

2月の公式戦3試合は、1勝2分という結果に終わった。2月14日の上海申花戦、1-1。そして21日、水原三星とのアウェイゲームでは2-1と勝利。AFCチャンピオンズリーグ開幕2試合で勝ち点4を掴み、そしてJ1開幕戦へと臨んだ。水原遠征から中3日、対峙した相手は清水。満員の日本平に乗り込んだ鹿島は前半、閉塞感が漂う時間を過ごしてしまう。シュートを1本しか放つことができず、40分にはPKを与えて絶体絶命のピンチを迎えた。だが、クォン スンテが起死回生のビッグセーブ。揺るぎない安定感でゴールマウスに立ちはだかる背番号1が、2試合連続のPKストップという離れ業を見せた。

窮地を脱し、スコアレスで迎えた後半。鹿島は逆襲を仕掛けた。だが、ビジタースタンドを埋め尽くしたアントラーズレッドに歓喜の時は訪れない。鈴木のヘディングシュートは相手GKの正面を突き、金崎や安西が果敢に仕掛けた突破も結実しなかった。0-0。完封に成功こそしたものの、スコアを刻むことができずに勝ち点1を得るにとどまった。

悔しさと不甲斐なさを胸に刻み、選手たちは清水から鹿嶋へ帰還した。翌日のトレーニングマッチから、次なる戦いに向けた準備が始まる。古巣との90分をベンチで見届けた犬飼は「常に出場するつもりで準備している」と、虎視眈々と己の出番を窺っていた。途中出場が続く土居も「前向きなチャレンジをして行きたい」と未来だけを見据えていた。

つかの間の充電期間を挟み、チームは2月28日に練習を再開。翌3月1日には紅白戦を敢行した。6試合が組まれた3月、オーストラリア遠征を含めた5連戦が待ち受けている。山本は言う。「チーム全員の力が必要。それぞれチームのためにやらなくてはいけないことはわかっている」。まずは3日、ホーム開幕戦。カシマスタジアムを歓喜で包むために、チーム一丸で準備を進めていった。

青空に恵まれた試合前日、選手たちはセットプレーやレクリエーションゲームなど恒例のメニューをしっかりと消化した。充実の準備を終え、満を持してホーム開幕戦へと向かう。大岩監督は「注目される試合。選手も気持ちが入っていると思う」と、聖地での勝利を誓った。そして遠藤は「あの試合は引き分けたけど、今季やろうとしていることに間違いはない。みんなが同じ方向を向いている」と頷き、クラブハウスを後にした。

「この試合、そして今後の連戦を総合的に見てメンバーの選考を判断する」と明かす指揮官が指名した先発メンバー11人は、清水戦から4名の変更が施された。山本が左サイドバックに入り、ボランチの一角には小笠原。さらに攻撃陣では、2列目に土居、前線にペドロ ジュニオールが指名された。ゴールマウスに立ちはだかるのはスンテ、最終ラインは右から安西、植田、昌子が山本とともに4バックを形成。ボランチは小笠原と三竿健斗がコンビを組み、右サイドハーフには遠藤が入る。そして2トップ、ペドロの相棒は金崎だ。またベンチには、GKの曽ケ端、犬飼、伊東、レオ シルバ、永木、鈴木、安部が座る。

フットボールのある週末が、聖地にも帰ってきた――。青空に恵まれたカシマスタジアムに、アントラーズレッドの背番号12が続々と足を運んでいく。3月3日、ジーコがこの世に生を受けたこの日に、鹿島が初めて戦うホームゲームだ。勝利だけを目指して全力を尽くし、その成果を手にすることこそ、ジーコ・スピリットの体現。決意と情熱に満ちたチームコールが常緑のピッチへ降り注がれる。先発の座へと帰還したキャプテンへの信頼と誇りを歌い上げる声もまた、鹿嶋の空に響き渡っていた。



16時1分、キックオフ。鹿島は開始2分、遠藤の縦パスから金崎がペナルティーエリアに入って突破を狙うなど、立ち上がりからG大阪ゴールへと迫っていった。健斗が「立ち上がりから相手が嫌がるようなプレーをすれば、リズムが自分たちへ傾いてくる」と展望していたように、清水戦の反省を活かして攻勢をかけた。

最初の決定機は15分。敵陣右サイドで浮き球に反応したペドロが頭で落とす。ペナルティーエリア手前で待っていた金崎が巧みな切り返しで相手DFの股下を抜くと、マークを剥がしてフリーになった。エリア正面、左足で狙う。グラウンダーのシュートがG大阪を襲ったが、わずかに枠の左へと逸れてしまった。

背番号10を纏って初めて聖地のピッチに立ったエース。最初のチャレンジは結実しなかったが、鹿島は攻撃の圧力を高めていった。20分経過後はボールポゼッション率を高め、敵陣に押し込む時間が増えていく。21分には敵陣に入った左サイドで金崎が前を向くと、意表を突いたロングシュートが枠を捉える。相手GKに阻まれたが、得点を奪うという並々ならぬ決意がピッチ上に満ちていた。









だが、鹿島をアクシデントが襲う。24分、遠藤が負傷により交代を申し出ることとなり、ピッチの外へ。急遽、安部が戦いの舞台へ送り出された。思わぬ形で背番号25を失う事態に、聖地に不穏な空気が漂った。

だが、決して簡単ではないシチュエーションでピッチに立った19歳は、その煌めく才能を解き放っていった。果敢な突破と冷静沈着な判断、そして献身的なプレスバック。31分には土居を起点とした高速カウンターの中継点となり、正確なラストパスを通す。金崎はペナルティーエリアに入り、フリーの状態で右足を一閃。ゴール右隅を捉えたかに見えたが、しかし相手GKの好守に阻まれてしまった。

またも決定機を活かせなかったが、鹿島の攻勢は続いた。34分には安部からのパスを受けたペドロがペナルティーエリア右側からグラウンダーのラストパス。ファーサイドに詰めていた金崎が押し込んでゴールネットを揺らしたが、オフサイドの判定で得点は認められなかった。さらに36分には広大なスペースに飛び出したペドロが、タッチライン際でGK東口に倒される。イエローカードが提示され、スタジアムは騒然となった。





鹿島は40分経過後もペドロや土居が鋭いシュートを枠に飛ばしたが、そのたびに聖地はため息に包まれる。0-0。スコアレスで前半を終え、ハーフタイムに突入した。

アントラーズレッドのホーム側スタンドへ向かって攻める後半、どんな形でもゴールを割らなければならない。49分、ペナルティーエリア左側を突破したペドロの左足シュートは枠の右へ。50分、安西のシュートをブロックされたところに詰めた健斗のミドルシュートは枠の左へ。直後にもペドロが枠をわずかに越えるシュートを放ち、60分にはカウンターから土居がラストパスを通す。エリア中央へ走り込んでいたペドロが至近距離から左足ダイレクトで狙ったが、またも相手GKに阻まれてしまった。

決定機を迎えるたびに、聖地を包むため息。だが、選手たちはアグレッシブな姿勢を貫き続けた。60分経過後はスペースが空いてオープンな打ち合いへと傾斜していく。鹿島はG大阪に押し込まれる場面もあったが、昌子と植田が冷静かつ力強い対応を繰り返して失点を許さなかった。スコアレスのまま、残りは15分。勝負の時間が始まった。







歓喜の時を迎えたのは、アントラーズレッドだった。78分、敵陣右サイドで得たスローイン。安西からのボールを受けた背番号9が鋭い反転で突破に成功すると、ゴールへの願いを込めたラストパスを供給する。走り込んでいたのはエースだった。金崎がスライディングでゴールへ飛び込んだ次の瞬間、ついにゴールネットが揺れた。1-0。待望のスコアが刻まれ、カシマスタジアムが沸騰した。









リードを奪った鹿島は追加点こそ記録できなかったものの、時計の針を着実に進めていった。そして、待ちに待ったホイッスルが鳴り響く。1-0。アントラーズレッドのスタンドが揺れた。殊勲の金崎はもちろん、勝利への羅針盤となって90分を戦い抜いた背番号40を称える声が響き渡る。11月5日以来となる、聖地での勝利だ。約4か月ぶりに味わう歓喜の時間。ジーコ・スピリットを体現し、3ポイントを掴んでみせた。









喜びを分かち合い、次なる戦いへの燃料として突き進む日々が帰ってきた。16日間での5連戦、第2章の舞台はオーストラリアだ。チームは明日、休む間もなくシドニーへと向かう。ACL第3戦、アウェイでの勝利だけを見据えて準備を進めていく。

【この試合のトピックス】
・J1でのG大阪戦は昨季から3連勝。通算戦績は29勝8分18敗となった。
・G大阪相手のホーム開幕戦は4回目で、初勝利を収めた(2分1敗)。
・金崎が今季のJ1初得点を挙げた。公式戦はここまで3試合に出場して3得点。
・山本と土居、ペドロ ジュニオールが今季のJ1で初めて先発出場を果たした。
・小笠原が昨年8月26日の第24節C大阪戦以来、J1で約6か月ぶりの先発出場を果たした。


監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
・セットプレーの守備は非常に集中してできている。後半もこれを続けていこう。
・シンプルにボールを動かして、サイドの深い位置を効果的に使って攻めよう。
・後半もセカンドボールを拾い、集中して戦おう。


ガンバ大阪:レヴィー クルピ
・勇気を出して前にボールを出していこう。
・動いてボールをもっと引き出そう。


[試合後]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
非常にレベルの高い90分だった。そのなかで、攻守において積極的にやろうと話していたことを、選手たちがピッチでしっかりと表現してくれていた。安心して見ていられたゲームだった。

Q. ホーム開幕戦を楽しみにしていたホームタウンの皆さんにメッセージを。

A. アントラーズにおけるホームタウンは、非常に重要。この地域に暮らしている人たちのシンボルにならなくてはいけない。そのためにも、このカシマスタジアムで戦う試合は絶対に勝つ、いいゲームを皆さんに見せるという気持ちで試合臨んでいる。今日もいいゲームができたと思うので、このゲームを見てまたスタジアムに来たいと思ってくれたらうれしく思う。

Q. 初戦からスタメンを入れ替えたねらいは?

A. 前節の清水戦は、前半が非常に悪い形で入ってしまった。相手にアグレッシブさを出させてしまった。自分たちがボールを持つ、もしくは自分たちからプレッシャーをかけてアグレッシブにいこうということを話した。そういった意図でメンバーを選んだ。また、ACLの連戦も考慮して、全員で戦っていくということも含めて、選手を送り出した。

Q. 内田選手の欠場について、彼の現在の状態は?

A. 彼はコンディションを注意深くに見守っていかなくてはいけない状態にある。少しでも違和感があれば、極力リスクを避けるというスタンスでやっている。今回も少し張りが出たという状態だったので、この試合を回避した。今後、状態がよければ当然ゲームに出るだろうし、整わなければ他の選手が出る。他の選手もそん色なくやれるので、自信を持って送り出せる準備をしていきたい。


ガンバ大阪:レヴィー クルピ
内容としては非常によくないゲームとなってしまった。G大阪として目指すサッカーを考えれば、チームのバランスを取っていくのにもう少し時間がかかりそうだ。そういった現状をしっかり受け止めて、一歩ずつ成長していかなくてはいけない。


選手コメント

[試合後]

【金崎 夢生】
まだまだ課題はあるけど、ホーム開幕戦でしっかりと勝つことができて良かった。優磨のクロスがすごく良かったので合わせるだけだった。アイツには珍しく、いいボールでした。

【土居 聖真】
攻守両面でアグレッシブな姿勢を出せていたと思う。チャンスをたくさん作れていたし、ゴール前で点を取りたいという気持ちも出せていた。清水戦から修正することができたので、勝利につながったと思う。

【安西 幸輝】
立ち上がりは自分も含めてイージーミスがあって、カウンターで押し込まれてしまった。チームとして点を取ることができて良かったけど、2点、3点と取らなければいけない試合だったと思う。J1で初めてのホームゲームで、緊張感もあった。

【三竿 健斗】
前節は試合の入り方がすごく悪かった。みんなでしっかりと話し合って、それを表現できたと思う。重心を前にして、前からボールを奪いに行くことを話していた。うまくバランスを取って押し込むことができたと思う。

【山本 脩斗】
90分を通して、集中してプレーできたと思う。相手には高さのある選手がいるので、そこは意識していた。前半はCKに持ち込まれる場面が多かったけど、全体を通して安定していた。たくさんのサポーターが来てくれたので、しっかり勝つことだけを考えていた。勝ち点3を取れて良かった。

【安部 裕葵】
ボールを奪った後、FWの選手が収めてくれていたので、それを信じて裏へ走り出すことを意識していた。すぐに次の試合があるので、限られた時間でいい準備をして、次もチャンスがあればベストパフォーマンスを出せればと思う。







2018明治安田生命J1リーグ 第2節

Ads by Google

日刊鹿島

過去の記事