鹿島――90分間、気持ちを込めて戦い続けた
[J1第16節]鹿島1-0C大阪/5月26日/県立カシマサッカースタジアム
【チーム採点・寸評】
鹿島 6.5
途切れることのないハイプレスによって相手のミスを誘い、価値ある1点につなげた。相馬体制となって初の黒星を喫した前節。連敗を阻むべく、90分間、気持ちを込めて戦い続けた。
【鹿島|採点・寸評】
GK
31 沖 悠哉 6
ボールを握って前がかりになるぶん、ハイラインの背後のスペースが狙われやすいが、集中力と注意力を持って警戒にあたった。攻撃の第一歩というべき好フィードも見せた。
DF
32 常本佳吾 6
67分、ゴール前に走り込むFW土居に技ありクロスを供給。得点には至らなかったものの、キックに細工を施し、相手守備陣を慌てさせた。
DF
39 犬飼智也 6
細かいミスが散見されたが、要所を締め、クリーンシートに貢献。背後を取られそうなスルーパスも“もう一歩”を伸ばし、見事にカットした。
DF
28 町田浩樹 6
トラップが大きくなったところをかっさらわれ、後ろから追いかける状況になったが、最後の最後に体勢を崩しながらも頭でラインの外にかきだした。自分のミスは自分の責任で帳消しに。
DF
14 永戸勝也 6.5
サイドを駆け上がり、クロスを送るだけではなく、ゴール前の小泉に縦パスを合わせ、好機を演出。20メートルあまりのFKを直接狙うシーンもあった。プレーに活力が感じられる。
MF
4 レオ・シルバ 6(73分OUT)
ゲームキャプテンを仰せつかり、立ち上がりからエンジン全開。オープン気味になった後半はやや疲れが見え隠れし、三竿にあとを託した。
MF
21 ディエゴ・ピトゥカ 6
らしからぬパスミスが少なくなかったが、動きの量が増えてきて、トップフォームに戻りつつある印象だ。シャペウ(相手の頭上を越すようなボール扱い)を見せるなど、余裕も出てきた。
MF
37 小泉 慶 6.5
再三のボール奪取で見るものを魅了するトップ下。終了間際の好機を決めていたら文句なしのMOMだ。「あれは決めないと。トラップ(の段階)で、気持ちよくなってしまった」と頭をかいた。
MF
41 白崎凌兵 5.5(60分OUT)
守備ブロックを切り崩すべく、タイミングをずらしたアーリークロスやボックスの外から積極的に狙いにいった。ただ、今ひとつ精度を欠き、冷や水を浴びせるところまでいかず。
MAN OF THE MATCH
MF
13 荒木遼太郎 6.5(73分OUT)
交代直前にチームを勝利に導く大仕事をやってのけた。トラップ後、ボールを右足側に持ち替えたとき、ちょっと詰まったような体勢になったが、ゴール右隅に素早く蹴り込んだ。値千金の一発はチーム最多となる今季リーグ6点目だ。
FW
8 土居聖真 6(90+1分OUT)
プレーの特長を存分に発揮できるような攻撃スペースをなかなか見つけられなかった。我慢の時間が続いていたが、相手のミスに付け込み、ダブルタッチから決勝点をアシスト。
途中出場
MF
27 松村優太 5.5(60分IN)
こう着状態を打破するために最初の交代カードとしてピッチに送り出されたが、良い形でボールを受けることができず、消化不良。
MF
20 三竿健斗 6(73分IN)
試合終了間際、右サイドをドリブルで持ち上がり、前方への2つの選択肢のうち、遠いほうを選んだ。懸命に伸ばす相手の足に当たり、あわやオウンゴールというシーンを作った。
FW
18 上田綺世 6(73分IN)
GKからのロングフィードをジャンプ一番、胸で止め、右タッチライン際からカットイン。左足シュートはゴールの枠外だったものの、一連のプレーで会場を沸かせた。
MF
17 アルトゥール・カイキ ―(90+1分IN)
大きな期待を寄せられる今季の新助っ人。ルヴァンカップでの出場実績はすでにあるものの、この試合がJリーグ初出場と、本領発揮までもう少し時間がかかりそうだ。
監督
相馬直樹 6.5
0-0で終わった前半を振り返り、「スコアを動かすために一歩でも前に出よう」と、選手たちの背中を押した。敗戦からのリスタートと位置づけた大事な一戦に勝ち切り、安堵の表情を浮かべた。
【チーム採点・寸評】
C大阪 5.5
第10節に勝って以降、白星に恵まれていないこともあって“まずは守備”から入ったが、自陣でのミスが致命傷になってしまった。一刻も早く、負の連鎖を止めたい。
◆【J1採点&寸評】鹿島1-0C大阪|荒木がチーム最多の6点目で勝利に導く。奥埜のハードワークも好印象(サッカーダイジェスト)