日刊鹿島アントラーズニュース

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2021年4月17日土曜日

◆先輩に「~君」 野球界とは違うサッカー界の独特な“風習”(ニッカン)






「~君」、「~ちゃん」。あるいは「~さん」、「~先輩」。サッカー経験者ならば、前者の方がしっくり来るのではないだろうか。年長者への呼び方だ。私自身もサッカーをかじっていた身として、昔から先輩に対して「~君」、「~ちゃん」が日常だった。自身だけでなく、周りもそれが当たり前だった気がする。

「ピッチ上に立てば、年齢なんて関係ない」。

そんな言葉を聞いた覚えもある。試合中。スペースを見つけ、走りだす-。逆サイドがフリーの状態で、ボールを呼び込む-。「~さん」、「~先輩」とは呼ばなかった。周りも含めて「~君」、「~ちゃん」。年長者に対して、要求していた。それはピッチを離れても。学校生活でも、そんな“風習”は身についていた気がする。

浦和の「しんちゃん」の場合は少し違ったようだ。先日、浦和MF阿部勇樹(39)、FW興梠慎三(34)、GK西川周作(34)、DF槙野智章(33)が、23日に公開される劇場版最新作「映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園」のコラボイベントにオンライン上で登場した。

映画の内容にちなみ「青春」について盛り上がる中、4人の中で唯一、高校サッカー出身の興梠は「ユースの子たちは、先輩に『~君』とか言うけど、俺らだったら考えられなかった。そんなことしたら、恐ろしい…」と“ほろ苦い”青春時代を懐かしみ、笑った。もちろん、試合中となれば状況は別だろうが。広島の下部組織出身の槙野は「たしかに『~君』、『~ちゃん』とかだね」と返答した。

野球界では上下関係は絶対。年長者には「~さん」が当たり前。プロ野球でも、後から入団した選手が年上であれば、呼び方は決まって「~さん」。サッカー界の独特な習わしなのかなと思う。

私自身、ユース出身でもなければ、興梠(宮崎・鵬翔高)のようなサッカー強豪校出身でもない。冒頭にあるように、「かじっていた」だけである。昨年11月にプロ野球担当からサッカー担当に異動してきた。球場で聞いていた「~さん」から、ピッチ上で耳にする「~君」…。どこか懐かしい思いを胸に抱き、日々の取材活動にいそしんでいる。【栗田尚樹】




◆先輩に「~君」 野球界とは違うサッカー界の独特な“風習”(ニッカン)


◆なぜ“いま”決断したのか? ザーゴ解任でOB相馬直樹が就任…監督交代に見る「2つの“鹿島らしさ”」とは(Number)






 鹿島アントラーズのザーゴ監督が解任され、新監督にコーチでもあったクラブOBの相馬直樹が就任する。

 朝のスポーツ紙のニュースから数時間後、クラブからも正式発表が行われた。時間をおかずトップチームの選手とスタッフに新型コロナウイルス感染者が出たことも発表され、4月14日水曜日の朝、鹿島アントラーズは大きく揺れた。


監督解任を決めたのは「4月11日の札幌戦後」


 クラブが監督解任を決めたのは、4月11日の札幌戦後だったと鈴木FDが口にしたが、その火種は、2月27日、鹿島のJリーグ開幕戦となった清水戦からあったことも明かされた。後半30分、苦しみながら先制するものの同33分、38分、43分と失点を喫して1-3で敗れている。

「開幕戦の清水戦で、それなりにゲームをコントロールしながら、先制点をとった。残り15分間は、しっかり守り切らないといけなかった。でもそこから3点取られて負けたことで、チームの自信というか、ベースががたがたと崩れてしまった。この試合がチームのリズムを狂わせたと思う」と鈴木FDは話す。





 第3節は勝利したし、ルヴァンカップでは大勝することもあった。ただリーグ戦では、第8節の柏戦ででの勝利を合わせて2勝しか挙げられなかった。2勝2分4敗という成績でザーゴは鹿島を去ることになる。

 準備期間がないなかでスタートした昨季もスタートで躓いている。しかし、今年は違う。

「コロナの影響で外国人選手の入国が遅れたり、未だ合流できない選手もいる。そこは気の毒だったとは思う。昨季で培ったベースに上乗せして優勝を目指せると考えていたが、開幕戦の敗戦から自信を無くし、やることが徹底できなかったように感じる。それを引きずって、なかなか立ち直れない、立て直せないというのも大きかった。

 同時に、ザーゴ監督の選手に対する評価に迷いが多少あったのかなという気がしている。メンバーも入れ替わりたち替わりで、誰がベースになり、そこに誰が挑戦していくのかというポジション競争も作りきれていなかった」


結果だけじゃない「ザーゴ解任」決断の理由


 鹿島アントラーズの練習場へ行くと、決まって目にするのが、トップチームのトレーニングをグラウンド脇のベンチで、静かに見守るジーコテクニカルダイレクターの姿であり、その横には同じようにベンチに座り、トレーニングを見ている鈴木FDの姿だ。

 そうやって、「生き物」であるチームの機微を観察し、そこで行われていること、その場の空気をくみ取っているのだろう。そのうえで、常に監督との意見交換を継続して行ってきた(もちろんこれはザーゴ監督に限らない)。勝負の場における勝敗をはじめとしたデータはもちろん重要だが、今回の解任判断はそれだけが理由ではないのだろうと思えるのは、そんな練習場での光景を思い出すからだ。だからこそ、鈴木FDは「練習の強度が高い」と昨季の勝てなかった時期もザーゴ監督の手腕にチームを託す決断をしている。

 そんななか、会見で「球際で勝負できず、内容もよくなかったですし、『これではな』という想いを強くした試合」と鈴木FDが振り返ったのは、4月3日の第7節浦和戦(1-2)だった。続く2試合を思い出してみても、試合の結果だけでなく、チームの空気に「改善の兆し」が感じられないと判断しての監督交代だったのだろうと思う。

 4月7日の第8節柏戦(2-1)も勝利はしたものの、内容は惨憺たるものであった。得点後の失点や縦パスでのボールロストも頻発した。選手たちの背中から感じたのは、余裕の無さや慌てた様子だった。同じ勝てない状況であった昨季とは、また別の風景だ。新しいスタイルを消化し、表現するために多少の息苦しさを抱えつつも、進化することへの意気込みや前向きさが漂っていたが、今季のプレーにはそれが希薄だったように思っていた。

 クラブが監督解任を決めたという札幌戦も、「ワイドから攻撃を仕掛けてくる相手への対策として、ボランチにDFラインへ入るよう指示した」とザーゴは語っていたが、結果的に見れば、それが災いしたのか、DFラインが下がり、押し込まれ、PKを与えてしまい、2-2と追いつかれた。

「誰が見てもPKではなかった。非常に残念だ」と指揮官が繰り返したのも印象的だった。





鹿島を背負う「監督」という仕事の難しさ


 昨年、「ACL出場を逃し泣き崩れる選手たち…『基礎を残して新築』の2020年鹿島に“足りなかったもの”は?」で、「過去の鹿島は常に選手ファーストのチームだったと思う。指揮官は、型を整えたり、選手たちのモチベーションを維持するのに長けたタイプが多かった。もちろん日々、選手のスキルを磨く場も指揮官が用意していたものの、ゲーム上の機微を左右するのは選手自身だった」と書いた。「(今は)『勝負強さ』を表現する選手が減り、戦術ファーストというチーム作りが急務だと考えて『新築』を決行したに違いない」と。

 これは過去の鹿島が指揮官を軽んじてきたということではない。いくら選手ファーストといっても、指揮官の存在は非常に大きいし、選手ファーストだからこそ、監督の役割は多岐にわたるのかもしれない。

「試合の主導権を握るサッカーを」

 鈴木FDはザーゴ監督就任時にそんなふうに話していた。

 サッカーは相手のあるスポーツだから、他者との差が歴然としていれば、自然とこちらがゲームの主導権は握れる。それはボールのポゼッション率として現れることもあるが、目には見えないものも少なくない。

 2020年ACLプレーオフの敗戦。ボールを持ってはいたけれど、ゲームの主導権は明らかに相手にあった。パスを繋げているのは、圧倒しているからでなく、持たされているというような展開で、相手よりも力量がありながらも「自分たちのスタイルはできているのに勝てなかった」そんな痛く、大きな敗戦で、ザーゴアントラーズは始まったことを今思い出す。

 前線からのプレッシング、コンパクトな陣形で細かいパス交換でビルドアップしながら、攻めていく。ザーゴのビジョンは道半ばで終わりを迎えることになった。

「鹿島は自分のサッカーを表現し、進化させ続ける場所でしたか?」

 鹿島で指揮をとっていた元監督に 以前、そう質問したことがある。

 彼ははっきりと「NO」と答えた。「まずは勝利しなければならない。だから、理想をすべて追い求め続けられるわけではないよね」と。

 たとえば、「前からアグレッシブな守備で戦う」と指揮官が掲げ、開幕を迎えたシーズンがあった。けれど、開幕戦でそれがうまく行かず敗れると、「前からではなく、少し引いてブロックを作る選択肢も取り入れなくちゃいけない」という微調整がチーム内、選手間でなされ、結果、勝ちを積み重ねたこともある。


「(自分たちから)アクションを起こせるようにしたい」


「ゲームの主導権を握るというのは、相馬監督にとってどういうことですか? それはボールポゼッションと関係ありましたか?」

 オンライン会見に臨んだ相馬新監督に、観念的でもあり、簡単に答えられるものではないと想像しながらも、どうしても質問してみたかったのだ。

「まあ、難しいですよね、正直。ボールを持っていても主導権がないときがあるし。ただ自分たちがアグレッシブにできているのかが大事かなと。ボールを持っているのか、もたらされているのか、そういうことになるのかなと単純に思います。全体的にいえば、『勝たなくちゃいけない』『勝ちに近づかないといけない』ということ。見ているお客さん、応援してくれる人たちがそう感じられるか。言葉が難しいですが、逃げるというのではなく、いろんな意味でアクションを起こせるようにしたい。もちろんそれは理想だと思います。実際はリアクションが必要なときもあると思いますけど」





 ここで思ったのは、「逃げる」というのは、消極的な姿勢を指すのかもしれない、ということだ。つまり、消極的な姿勢や戦い方を否定しているのだろう。一般的に「アグレッシブ」、「アクションを起こす」ことが積極的で、「リアクションすること」は消極的だと見られる。ただ、“積極的にリアクションを選ぶ”ことも、勝利のためには必要ではないだろうか。


鹿島の強さは「派手というよりは、“地味に”強い」


 今回のオンライン会見でも「鹿島らしさ」について、何度か質問が飛んだ。会見冒頭に監督就任にあたっての気持ちを聞かれた相馬監督が、クビを何度もひねり、言葉を選びながらゆっくりと答えたのが印象的だった。でも、だからこそ、彼のこの任に対する覚悟が伝わってきた。

「もう一度、強い……そうですね。強いアントラーズを取り戻す。クラブが前へ進んでいくためにも、非常に重い責任だと思っていますけれど。自分が大事に思っているこの鹿島を前へ進めるために力になれればと思っています。すみません。全然整理できなくて」

 そして、「強いアントラーズとは?」と問われる。

「その言葉が、ひとり歩きしてしまうのもよくないと思っています。『ジーコスピリット、誠実、尊重、堅実』。順番に自信がありませんが(笑)。これだけじゃないけれど、ここなんじゃないかと。どちらかと言えば、(鹿島は)ものすごく派手に強いというよりは、地味に強いという感じになると思います。もちろん、良い選手、良いスタッフが揃っているけれど、みんながみんな揃って、謙虚に足元をしっかり見てやっている、そういう強さだったと思っています。

 鹿島は『常勝』と言ってもらえるけれど、常に勝てるわけじゃないし、今の成績もあります。遡れば、92年ナビスコカップ決勝進出や93年のファーストステージ優勝は、それまで誰も想像していなかったことでした。だからこそ、いろんな意味で、ずっとチャレンジャーだったし、今もしっかり足元を見ながら、謙虚に、一番後ろから上がっていくという『チャレンジャー』という気持ちが大事だと思う」


相馬監督の言葉に見る「“鹿島らしさ”とは何か?」


 相馬監督の言葉に、30年前の熱がよみがえる。日本リーグ2部に所属していた住金サッカー部がJリーグ入りできること自体が奇跡だったのかもしれない。そこからクラブの歴史はスタートした。そこからはじまった過去の実績にあぐらをかくのではなく、謙虚に実直に進むべきなのだ。





「サッカーの戦術がどんどん進化するなかでも、変わらず大事にしなくちゃいけないものがたくさんあると思っています。そのひとつがサッカーや勝負の本質をどれくらい選手たちやチームで共有できるか。そこをきちんと持たないと、それ以外のものをくっつけても、役に立たない。それが揃ったうえで、いろんな新しいことを付け足すようなことがあったりすると思います。でも、(戦術などについて)話しすぎると自分がやることを狭めてしまいそうなので、あまり話さないほうがいいと思っています」

 最後にそう言って会見を終えた。たとえ自身の言葉であっても、それに縛られて、戦術の選択肢を狭められてしまうことを懸念する相馬監督。そこに「目的(勝利)のための手段はひとつではない」という鹿島らしさの一面を見た。

 硬派で硬質なイメージもまた「鹿島らしさ」だが、実は彼らが大切にしているもののひとつに「臨機応変さ」がある。それが功を奏するのは、ブレない軸があるからこそ。相馬監督の言葉に、それを再認識できた。


鹿島アントラーズらしい決断だった


 国内無冠が続くのは、クラブ史上最長の4年となった。クラブ創設30周年を迎える今季に、そのワースト記録を伸ばしたくはない。だからこその早い段階での監督交代という決断に至ったのだろう。

 未来はわからない。それでも、現状に甘んじてはいられない。止まっているわけにはいかないのだ。

 30年間、変革を起こし、進化し続けてきた鹿島アントラーズらしい決断だと思えた。







◆なぜ“いま”決断したのか? ザーゴ解任でOB相馬直樹が就任…監督交代に見る「2つの“鹿島らしさ”」とは(Number)




    

◆鹿島FW上田「ここから全部勝って優勝するぐらい」相馬体制初陣白星へ決意(ニッカン)






2戦連発中の鹿島アントラーズFW上田綺世(22)が16日、徳島ボルティス戦(17日)に向けオンライン取材に応じ「ここから全部勝って優勝するぐらいの気迫を見せていきたい」と相馬新体制での巻き返しへ決意を口にした。

クラブは14日、ザーゴ監督(52)の解任と、相馬直樹コーチの就任を発表。相馬監督の指揮で3日間の練習を経て、徳島戦に向かう。15日の紅白戦では鹿島らしい激しい球際や戦う姿勢が顕著になり、各選手が意見を積極的に交換する場面も見られた。

上田は「チーム状況は変わりましたが、試合は続きますし、僕らもパフォーマンスをどんどん上げていかないといけない」と話し「具体的な変化は試合で出ると思う。そこの変化を逆に見てほしいと思います」と相馬体制の初陣白星へ意欲を見せた。

上田は今季、開幕の清水エスパルス戦で足を痛め、第2節から3試合欠場していた。ザーゴ監督の解任に「けがもありましたけど、戦力になれなかったのは悔しい。去年の連勝や、終盤の強さを今季、頭から出していければ、ザーゴさんの状況も変わったと思うし、今の状況は変えられた思う。そこの悔しさを感じている」と率直な思いを吐露する。

4月7日の柏レイソル戦、11日のコンサドーレ札幌戦と2試合連続で得点中。鹿島に加入後、得点をした試合は負け知らずで、FWとしての役割を果たしている。チームは現在、15位と低迷しているだけに「今の結果では絶対ダメですし、ダメですし。ここから全部勝って優勝するぐらいの気迫を見せていきたい」と、3戦連続得点へ強い決意をにじませた。【岩田千代巳】


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◆鹿島FW上田「ここから全部勝って優勝するぐらい」相馬体制初陣白星へ決意(ニッカン)


◆【J1プレビュー】両監督初采配!「ついに合流」徳島と「解任から3日」鹿島「指揮官が示す上昇の道」(サッカー批評)






J1リーグ第10節 徳島ヴォルティスー鹿島アントラーズ
4月17日(土)|14:00 鳴門・大塚スポーツパーク ポカリスエットスタジアム


 ともに、ベンチにフレッシュな監督を迎える。だが、その状況には大きな違いがある。

 徳島ヴォルティスに、ついにダニエル・ポヤトス監督が合流した。コロナ禍での来日がようやく叶い、隔離期間も経て15日からチームと行動を開始した。これまでもオンラインでチームづくりを行ってきたが、このホームゲームで初めて采配を振るうのだ。前節にはC大阪を下してリーグ戦4勝目を挙げた「上昇」中のチームを、さらに勢いづけることが期待されている。

 鹿島アントラーズでは、コーチから昇格した相馬直樹監督が初めて指揮官として鹿島のベンチに入る。解任されたザーゴ前監督の後任として、チームの命運を託されたのだ。鹿島を「常勝」軍団へと回帰させるという、重いミッションを背負うことになった。

 ムードは違うが、どちらのチームも求めるものはただ一つ、勝利のみ。この新たなスタートとなる一戦は、チームの今後へ大きな意味を持つことになる。


■徳島ヴォルティス

9位  勝ち点14 4勝2分4敗  11得点10失点 得失点差1

【出場停止】なし

【直近5試合結果】
L○2-1 C大阪(A)
L●0-1 浦和(A)
L○1-0 仙台(H)
L○3-0 清水(A)
ル●0-1 大分(H)

【通算対戦成績】
H 1試合・0勝0分1敗
A 1試合・0勝0分1敗
計 2試合・0勝0分2敗 

【直近対戦成績】
2014年 9月27日 J1第26節 ●0-5(H)
2014年 5月17日 J1第14節 ●0-1(A)

【今節のみどころ】
 ミッドウィークに試合を行い、中2日での試合は体力的にはきついだろう。だが、そのセレッソ大阪戦では終了間際の得点で、勝ち点3を手にした。決勝点はオウンゴールではあったが、試合内容は手応えを得られるものであり、今節も難敵相手に追い風を得て立ち向かっていける。

 鹿島からの期限付き移籍中であるため、エースFW垣田裕暉が出場できないのは残念だが、昨季にチーム内で垣田に次ぐ9得点を挙げた河田篤秀は前節にも先発して勝利に貢献している。宮代大聖も垣田に並ぶ今季3点目を挙げるなど、チーム全体が期待できるコンディションにある。

 鹿島と対戦した唯一のシーズンには、ホームで0-5と大敗するなど2敗を喫した。だが、その2014年には手にできなかったJ1での1勝も、7年越しでつかんだ。それのみならず、リーグ戦10試合を終えてすでに4勝している。この試合でも、歴史を塗り替えていくだけだ。





■鹿島アントラーズ

15位  勝ち点8 2勝2分4敗 10得点12失点 得失点差-2

【出場停止】なし

【直近5試合結果】
L△2-2 札幌(A)
L○2-1 柏(H)
L●1-2 浦和(A)
ル○5-1 福岡(A)
L●0-1 名古屋(H)

【通算対戦成績】
H 1試合・1勝0分0敗
A 1試合・1勝0分0敗
計 2試合・2勝0分0敗 

【直近対戦成績】
2014年 9月27日 J1第26節 ○5-0(A)
2014年 5月17日 J1第14節 ○1-0(H)

【今節のみどころ】
 リーグ戦4分の1の消化を待たず、クラブはザーゴ監督の解任を決定した。成績低迷のみならず、クラブの間に考え方の違いも生じていたことも理由であるようだ。

 新たなスタイルを求めて、鹿島はザーゴ監督を招へいしたはずだ。では、相馬直樹新監督が示す道筋は、どのようなものなのか。鹿島をよく知る新指揮官の下、原点回帰を図るのか、新たな方向性を示すのか。

 起用される顔ぶれにも、変化が出てくる可能性はある。だが、必ず勝利をもぎ取るという、クラブのDNAが変異することはない。相手は昇格組であるが、現状は徳島が9位で、鹿島が15位。現実を受け入れ、一つずつ勝利をもぎ取ることから、鹿島は新たに前進をスタートさせる。




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■徳島ヴォルティス 新監督の采配に注目。エース不在&連戦の疲労が気がかり


【プラス材料】
 兎にも角にも最大のトピックスは、ダニエル・ポヤトス監督の合流だ。コロナ禍による入国制限を受け、プレシーズンからここまではオンラインによる指導が続いていた。しかし、3月末にようやく来日。ただ、その後も14日間の待機期間が必要なためにすぐさま合流とはならなかったが、15日に待望の本格合流となった。予定では今節の鹿島アントラーズ戦から指揮を執るとされている。

 次に、戦力が少しずつ合流し始めたこと。昨季はJ2で8ゴール・7アシストを記録し、J1昇格の原動力となったMF西谷和希。開幕直前に戦線離脱したものの、すでに合流して本格的な出場機会の頃合いを待っている。また、西谷と同じく昨季主軸として活躍したMF杉森考起も離脱していたが、西谷より先に戦列に復帰。少しずつ出場機会を増やしている。

【マイナス材料】
 鹿島から期限付き移籍で加入しているFW垣田裕暉が契約条項により出場できない。昨季のJ2で17得点を挙げてJ1昇格に導き、今季もここまで3得点と活躍中。また、最前線からの守備力も高く、困った時にはロングボールで預けられる頼りになる存在だ。同じく3得点のFW宮代大聖との相性も良いだけに、垣田の不在は致し方ないとはいえ、デメリットであることは否めない。

 こちらも致し方ないとはいえ、中2日の徳島ヴォルティスに対して、鹿島は中5日。約1週間かけて十分なコンディション調整と試合の準備を進めている。

 また、徳島はJリーグYBCルヴァンカップを含めて11連戦の真っ只中。鹿島戦はその5戦目にあたる。特に出場試合数が多いMF岩尾憲、MF岸本武流、宮代あたりの疲労がどの程度パフォーマンスに影響するのか未知数だ。

文:totoONE編集部


■鹿島アントラーズ “劇薬”投入でより高まったチームの一体感を見せられるか





【プラス材料】
 14日、アントニオ・カルロス・ザーゴ監督の解任と相馬直樹コーチの監督昇格が発表された。シーズン中の監督交代は“劇薬”と呼ばれており、プラス面とマイナス面があると言われている。今回のケースでも当然、両方の面があるだろう。

 プラス面で最初に挙げられるのは、チームの一体感がより一層高まること。すでに練習でもその効果が表れており、声かけや強度は目に見えて変わってきた。監督が変われば、ポジションの序列も変化するため、今まで試合出場が遠かった選手にもチャンスが巡ってくる可能性がある。1から競争が始まることでチームの士気も高まる。

 今節はアウェイでの徳島ヴォルティス戦。J2から昇格した相手とはいえ、すでにJ1で結果を残しているチームだ。相馬監督はチャレンジャーとして臨む姿勢を明確に打ち出している。

【マイナス材料】
 監督交代でサッカーが変わることに尽きる。特に準備期間が短い今回のようなケースでは、新監督は大きな変更を施すことができず、最低限の約束事だけで試合に臨むことになる。チームとしての成熟した連係は期待できないことが多く、先にゴールを奪われるとより厳しくなる。若手が多い編成でどこまで状況に応じた対応ができるか、未知数だ。

 また、今週は新型コロナウイルス感染症の検査で選手2名とスタッフ1名が陽性判定を受けた。保健所の指導のもと濃厚接触者の特定を進めた結果、該当者はなし。試合の開催には影響ないものの、チームへの影響は間違いなくある。

 チームとしての結束力が試される一戦。勝利を手にして、再出発を図りたい。

文:totoONE編集部




◆【徳島vs鹿島プレビュー】クラブの歴史を塗り替え続ける徳島…新体制発足の鹿島は嫌な流れを断ち切れるか(サッカーキング)


◆新生J1鹿島、勝利誓う 17日、敵地・徳島戦 犬飼、守備に手応え(茨城新聞)






明治安田J1第10節第2日は17日、各地で5試合が行われ、暫定15位鹿島は徳島県の鳴門ポカリスエットスタジアムで同9位徳島と対戦する。キックオフは午後2時。鹿島の今季通算成績は2勝2分け4敗、勝ち点は8。相馬新監督の下で白星を挙げ、新たな一歩を踏み出したい。

14日に監督の交代が発表された。ザーゴ前監督の攻撃的な理想は高く、選手はそれを体現できずに結果も出ないことで徐々に自信を喪失し、一体感も失った。中2、3日での13連戦の初戦を前に立て直しを狙った。

相手に合わせるスタイルから、自分たちで主導権を握るスタイルへの変革を道半ばで軌道修正する格好だ。鈴木取締役フットボールダイレクターは「チームのために結束し、一体感を持ち、球際まで激しく戦うことが勝つことへの執着心につながる。そのジーコスピリットは変えてはいけない。(ザーゴ監督が挑戦した)新しいエッセンスを取り入れながら、鹿島のスタイルの幅を持たせていきたい」と展望を語る。

相馬新監督はひとまず守備の整備に着手した。むやみに前線からプレスをかけるのではなく、立ち位置や選手同士の距離感を再確認し、連動性を取り戻そうとしている。DFリーダーの犬飼は「チームとしても守り方を話してもらい、クリアになった。やるべきことが今ははっきりしている」と手応えを口にする。

徳島戦で示される変化に関心が集まる中、犬飼は「監督が代わって一発目のゲームというのはすごく大事。内容はのちのちでいいので、とにかく結果を出す」と言い切った。勝って浮上のきっかけをつかめるか。







◆新生J1鹿島、勝利誓う 17日、敵地・徳島戦 犬飼、守備に手応え(茨城新聞)





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