磐田戦に向けて「相手よりも多くアクションを起こして、先手、先手で攻めたい」。
鹿島アントラーズの三竿健斗が5月1日、オンラインによる取材に応じ、センターバックに挑戦する今季これまでの手応えとともに、3日のジュビロ磐田戦と今後への抱負を語った。
前日にはセレッソ大阪に3-0で勝ち、アウェー4連勝。鈴木優磨の臨んだコイントスで前半に風上を選択できたことが一つポイントになったという。
これで全チームが10試合消化で並んだ状態で、鹿島は首位に立った。三竿は「最後に一番上にいなければ意味がありません。ただ、今できていることはいいことだと思うので、このいい流れに乗って1試合ずつ上へどんどん行きたいです」と気を引き締める。
近年の鹿島は開幕に躓き試行錯誤しながら上昇するものの優勝戦線にしっかり食い込み切れない、そんなジレンマを抱えるシーズンが続いた。それだけに今季10試合を終え、優勝争いできていることに好感触を得る。
何より三竿はボランチに加え、今季からセンターバックにもチャレンジ。センターラインのまさに“屋台骨”として、安定したパフォーマンスを見せている。彼自身もこの挑戦が、あらゆる面でプラスに作用していると実感している。
「センターバックをやっているからこそ、ディフェンダーの心理がすごく分かるようになって、どういうボールが嫌で、どこにスペースが空くのか、今までよりも見えたり感じたりできるようになりました。守備ではFWとの1対1の駆け引きが増え、そこは楽しいです。自分の良さを出せる局面だと感じています。選手として幅を広げ、キャリアをもっと長いものにすることに関して言えば、自分にとってすごく必要な時間だと思っています」
5月3日にはホームでジュビロ磐田と対戦する。リーグ戦では4月2日の清水エスパルス戦からカシマスタジアムでの勝利から遠ざかっている。ゴールデンウィークに訪れる大勢のファンの前で、「3ポイント獲得」に強い意欲を示す。
「自分たちが縦に早く、時間帯によってはボールを持つ時間も大事になります。相手よりも多くアクションを起こして、先手、先手で攻めたいと思います」
首位として相手を迎え撃つ。もちろん気負いは一切ない。
「相手はいつも以上の力を出してくると思います。とはいえ、今の順位は関係ないと思っています。結局34節を終えた時に1位にいなければ何も意味がないと、身をもって体験もしています。今、順位は全然気にする必要なく、やるべきこと、目指しているところを追求し、1戦1戦やるだけです」
三竿にしかできない鹿島での役割をこなしている。そんなまさにオンリーワンの存在として、勝利のためにチームを支える。
◆【鹿島】三竿健斗が語るCB挑戦の現在地「幅を広げるすごく必要な時間」(サカノワ)