日刊鹿島アントラーズニュース
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2015年7月12日日曜日
◆夏男が本領発揮!興梠 第2S開幕弾に笑み「ごっつぁんだった」(スポニチ)
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2015/07/12/kiji/K20150712010719210.html
J1第2S第1節 浦和2―1松本 (7月11日 松本)
“夏男”の FW興梠が1点リードの後半7分、柏木の右クロスからこぼれてきたボールを右足で押し込んだ。
浦和に加入した13年は7、8月の11試合で6得点。昨季も同時期の8試合で3戦連発を含む5得点を挙げている。第2ステージの開幕戦をゴールで飾ったストライカーは「得点はごっつぁんだった。武藤が乗っているから、必死についていこうかなと思っている」と笑った。
今季序盤は首痛などで出遅れたが、第1ステージは11試合7得点と量産。東アジア杯予備登録メンバー50人にも選ばれた1トップがしっかり結果を残した。それでも満足感はない。松本の6バックに手を焼いた展開にいら立ちを見せ「こういう試合が続くと思うと、いい予行演習になった」と話し、さらなる爆発を予感させた。
◆武藤同僚の韓国代表DFが税関で足止め…脱税疑惑で罰金の可能性も(サッカーキング)
http://www.soccer-king.jp/news/world/ger/20150711/330007.html
マインツでプレーするパク・チュホ [写真]=Getty Images
日本代表FW武藤嘉紀が所属するマインツの韓国代表DFパク・チュホが、フランクフルト空港の税関で止められていたことが分かった。10日、ドイツ紙『ビルト』が伝えている。
同紙によると5日の17時頃、ソウル発アシアナ航空541便で同空港ターミナル1に降り立ったパクは預け荷物を受け取り、税関への申告が不要な緑のゾーンを通って外へ出ようとしたところ、同職員に止められ抜き打ち検査を受けたという。そして目撃者の話では、同選手は腕時計のことを指摘され、職員とともに別室へ連れて行かれたようだ。
パクが身に付けていたものはスイスの高級時計メーカー『オーデマ・ピゲ』社のロイヤル・オーク・オフショア・ダイバーで、その価格は2万2000ユーロ(約300万円)。『ビルト』の取材に対し税関職員は「脱税の疑いで引き止めた。入国の際に申告がなく、すでに課税がなされている証明もできなかったためだ。おそらく罰金になるだろう」とコメントしており、数千ユーロの処罰が科される可能性もあるとのことだ。
これについてクラブとパクは「完全なる誤解」と話し、購入証明を提出するため後日、税関へ行かなければならないという。過去にもフランクフルト空港では、バイオリニスト堀米ゆず子氏や、フランクフルトに所属するMF乾貴士などが、脱税の疑いをかけられるという被害に遭っている。
◆仙台・野沢、史上41人目のJ1通算350試合出場(サンスポ)
http://www.sanspo.com/soccer/news/20150712/jle15071205000006-n1.html
明治安田J1第2ステージ第1節(11日、仙台3-4広島、ユアスタ)仙台のMF野沢が広島戦でJ1通算350試合出場を達成。史上41人目。
◆【J1記録の3】2ステージ制導入で各クラブの観客数は増えた(報知)
http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20150711-OHT1T50034.html
スポーツ報知ではJ1第1Sの記録を集計し、さまざまな項目に分けて分析した。第3回は各チームの観客動員数(前年比)。
2ステージ制の影響は観客動員に顕著に表れている。今季J1に所属している18チーム全体では1試合平均2万4405人増えている。山形、松本、湘南はJ2からJ1に上がった効果も考えられるが、軒並み大都市周辺にホームタウンを持つチームの観客動員が大幅に増えている。昨年比で人数が増えた順は
(1)F東京(+5881人)
(2)浦 和(+5261人)
(3)山 形(+4088人)
(4)松 本(+3757人)
(5)湘 南(+3671人)
(6)神 戸(+3435人)
(7)川 崎(+3406人)
(8)G大阪(+1330人)
(9)横浜M(+1112人)
(10)清 水(+736人)
(11) 柏 (+56人)
(12)仙 台(+34人)
(13)鳥 栖(+8人)
(14)広 島(-11人)
(15)名古屋(-363人)
(16)甲 府(-899人)
(17)新 潟(-2964人)
(18)鹿 島(-4133人)
大幅な減となったのが新潟と鹿島。昨年の1S制から観客動員増やメディアへの露出なども考えて今季から2S制に移行した。果たして、前年比マイナスとなっている広島、名古屋、甲府、新潟、鹿島は巻き返せるのか?チームの成績もそうだが、観客動員数の変化にも着目したい。
◆【鹿島】94分同点、96分逆転、逆襲ゴング 第2S劇勝開幕(報知)
http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20150712-OHT1T50044.html
◆J1第2S第1節 新潟2―3鹿島(11日・デンカビッグスワンスタジアム)
スタンドで鳴りやまなかった「奇跡を起こせ」の大合唱が、ピッチで現実のものとなった。1―2で迎えたロスタイム。目安表示5分のうち、4分が経過しようとしていた。絶体絶命の鹿島はゴール前のこぼれ球をMF土居が押し込み、同点。さらに同6分にはMF遠藤がエリア内で左足でシュート。「うまく当たらなかった」というが、相手に当たってゴール左に吸い込まれた。
残り2分からの逆転劇。途中出場で大仕事をした遠藤は「内容は良くなかったけど、勝利できて良かった」と安堵(あんど)の表情。先制点を挙げたDF昌子も、すぐに一時逆転を許す展開に「勝ったからOKじゃない。勝っても、しっかりと反省しないといけない」とミスを戒めるように振り返った。
常勝軍団に危機感が漂う。第1Sは負け越して8位に低迷。09年の3連覇を最後に、5シーズン優勝から遠ざかる。6シーズン連続V逸となれば、ワースト記録。元鹿島MFの中田浩二氏らの引退試合(5日・カシマ)に駆けつけたクラブOBの秋田豊氏、本田泰人氏らからは「大丈夫か」「どうなっているの」という声が主将MF小笠原に向けられ、「恥ずかしい」と答えるしかなかった。
東アジア杯(8月・中国)の日本代表候補に名を連ねた昌子も「第2Sが始まったばかりで、代表、代表と言えない。チャンピオンシップに出るためには優勝するしかない」とすべてを注ぐ考え。秋田氏からは「お前が決めて、お前が守る。それがアントラーズのセンターバックだ」とゲキを飛ばされた。
試合内容は「全然ダメ」(小笠原)で、前向きな材料は少ないかもしれない。ただ、土壇場でひっくり返すのも鹿島の勝ち方のひとつ。セレーゾ監督はガッツポーズで記者会見場に現れ「サッカー(の内容)というよりは、クラブの歴史がものをいった」。常勝軍団がプライドをかける第2S。意地のアウェー勝利で白星発進した。(内田 知宏)
◆後半ロスタイムでの逆転
▽99年欧州CL決勝(バルセロナ) マンチェスターUはバイエルンに0―1から46分にシェリンガム、48分にスールシャールがともにベッカムのCKから得点してリーグ戦とFA杯に続く3冠を達成した。
▽12年プレミアリーグ最終節 マンチェスターCがホームでのクイーンズパーク戦で1―2から47分にジェコが、アグエロは49分にゴールを決めて44年ぶりにリーグ制覇。
▽13年欧州CL準々決勝 第1戦が0―0だったドルトムントはホームにマラガを迎え、1―2から46分にロイス、48分にはオフサイドの位置に4人がいたが、笛は吹かれずにサンタナが決勝ゴールを挙げた。
▽14年セリエA第33節 トリノは本拠にジェノアを迎え、0―1から47分にインモビレ、48分にチェルチが得点。ジネッティGKコーチは喜びすぎてアキレスけんを断裂するほどの興奮だった。
▽15年J2第7節 東京Vは本拠での岐阜戦で後半39分まで0―3だったが、1点差で迎えたロスタイムに杉本が同点ゴール。最後は平本がこの日2点目を奪い、J2史上2度目の3点差逆転勝ちを完成させた。
◆鹿島MF遠藤 観戦スタッフの前で代表アピール“当たり損ね弾”(スポニチ)
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2015/07/12/kiji/K20150712010718630.html
J1第2S第1節 鹿島3―2新潟 (7月11日 デンカS)
鹿島は東アジア杯予備登録メンバーのMF遠藤のロスタイム弾で白星スタートを切った。
2―2の後半51分、ペナルティーエリア内の右サイドでボールを持つと左足を一振り。当たり損ねたボールはDFに当たりGKの頭上を越えてゴールに吸い込まれた。「ミスが得点につながった。あんまりうまく当たらなかった」という“偶然のゴール”だったが「シュートを打てば何かが起きるというのもあるし、ペナの中にいるというのが大事」と最後まで勝利を目指した積極的姿勢が生んだ得点だった。
日本代表スタッフがスタンドから観戦しており、東アジア杯への招集が期待される。4月の日本代表候補合宿参加後は「練習中の意識が変わった」という27歳。「勝っているチームの選手が一番評価されるべき」とチームを勝利に導くことで代表入りをつかむ。
◆鹿島、劇的な逆転 決勝点の遠藤「打てば何か起こると思った」(サンスポ)
http://www.sanspo.com/soccer/news/20150711/jle15071123000016-n1.html
明治安田J1第2ステージ第1節(11日、新潟2-3鹿島、デンカS)鹿島が劇的な逆転勝利をつかんだ。1-2の後半ロスタイム、金崎のシュートのはね返りを土居が押し込み同点。さらに終了間際、「打てば何か起こると思った」という遠藤が体勢を崩しながら左足を振ると、相手に当たったシュートが絶妙なコースに飛び、ゴールに吸い込まれた。
新潟に終始ペースを握られたが、伝統の勝負強さで敵地での勝ち点3を奪取。セレーゾ監督はガッツポーズで記者会見場に現れ「サッカー(の内容)というよりは、クラブの歴史がものをいった」と興奮を引きずった様子で話した。(共同)
◆ロスタイムから2点逆転!鹿島、最後まで攻め続け勝ち点3(サンスポ)
http://www.sanspo.com/soccer/news/20150712/jle15071205010004-n1.html
明治安田J1第2ステージ第1節(11日、新潟2-3鹿島、デンカS)劇的な逆転勝利だ。1-2の後半ロスタイムにMF土居がこぼれ球を押し込んで同点。その2分後、東アジア杯の予備登録メンバーに入ったMF遠藤の左足シュートが、相手DFに当たってゴールに吸い込まれた。遠藤は2失点を反省しつつも「勝ててよかった」。日本代表MF柴崎を左足痛で欠く中、最後まで攻め続けた鹿島が勝ち点3をもぎ取った。
◆J1第2Sスタート 鹿島、土壇場逆転(茨城新聞)
http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14366257958369
明治安田J1第2ステージ第1節(11日・デンカビッグスワンスタジアムほか=9試合)第2ステージが開幕し、第1ステージ8位の鹿島は新潟を3-2の逆転で破り、白星スタートを切った。鹿島は前半30分、左CKを昌子が頭で合わせ先制。その後1-2とされたが、終了間際に土居、遠藤の連続ゴールで劇的勝利を飾った。
第1ステージを無敗で制した浦和は松本を2-1で退けて好発進した。第1ステージ2位のFC東京は同5位の川崎に0-2で敗れた。
3位の広島は佐藤の2得点などで仙台に4-3で勝利。4位のG大阪は宇佐美が決勝のPKを決め、甲府に2-1で競り勝った。神戸は最下位の清水に5-0で完勝。湘南は名古屋、鳥栖は柏をそれぞれ破った。
■鹿島・トニーニョ・セレーゾ監督
きょうは私(の采配)よりも鹿島の歴史が力になり、この結果につながった。7月の5試合はどういう形であれ、結束と団結を選手にたちに求め、みんなで乗り越えていきたい。
■鹿島・昌子
自分の判断で滞空時間の長いボールを蹴ってもらい、タイミングを合わせた。
◆鹿島、後半ロスタイム2発で大逆転発進/新-鹿1節(ニッカン)
http://www.nikkansports.com/soccer/news/1505033.html
<J1:新潟2-3鹿島>◇第1節◇11日◇デンカS
日本代表MF柴崎を負傷で欠いた鹿島が、後半ロスタイムの2得点で新潟に大逆転勝ちした。
前半30分にDF昌子がCKから先制。しかし1分後に同点とされ、さらに42分に勝ち越し点を奪われた。嫌な流れで追いつけないまま90分が経過。さらに3分がたち、敗色濃厚と思われたところからドラマが急展開した。後半ロスタイム4分にMF金崎がシュート。右ポストに嫌われたが、はね返りをMF土居が押し込んだ。さらにロスタイム6分、途中出場のMF遠藤が左足で決勝弾。「実はうまく当たらなかった。ミスキックだけど気持ちで押し込んだ」というボールは、相手DFに当たってコースが変わり、ゴールに吸い込まれた。第1ステージ開幕戦は清水に1-3で敗れて最終的に8位と低迷。第2ステージは勝ち切って巻き返しへ弾みをつけた。
◆後半ATのドラマ!!94分からの2ゴールで鹿島が新潟に逆転勝ち(ゲキサカ)
http://web.gekisaka.jp/news/detail/?166974-166974-fl
[7.11 J1第2ステージ第1節 新潟2-3鹿島 デンカS]
鹿島アントラーズはアウェーでアルビレックス新潟と対戦し、3-2の逆転勝利を飾った。1-2の後半アディショナルタイムに2ゴールを奪う劇的な展開で第2ステージ初戦を制した。
鹿島は前半30分、MF小笠原満男の左CKにDF昌子源が頭で合わせ、先制点。しかし、新潟も直後の前半31分、FW指宿洋史がMF加藤大とのワンツーから右足を振り抜き、豪快なミドルシュートを叩き込んだ。
1-1の同点に追いついた新潟は前半42分、加藤からスルーパスを受けたMF小泉慶が右足で流し込み、2-1。小泉のリーグ戦初ゴールで逆転に成功した。急性胆のう炎で離脱していたMFレオ・シルバが2か月ぶりに復帰した新潟は後半も試合の主導権を握る。しかし、チャンスをつくりながら3点目を奪えずにいると、鹿島は後半15分からFWダヴィを投入した。
昨年10月18日の柏戦で負傷し、左膝前十字靭帯損傷および左膝外側半月板損傷で全治8か月と診断されたダヴィ。エースが長期離脱から復帰し、今季初出場を果たすと、後半アディショナルタイム4分、ロングフィードをダヴィが頭で落とし、MF金崎夢生がシュート。右ポストに当たった跳ね返りをMF土居聖真が押し込み、土壇場で2-2の同点に追いついた。
さらに2分後、右サイドから仕掛けた金崎のパスを受けたMF遠藤康のシュートがレオ・シルバの体に当たってコースが変わり、ゴールマウスに吸い込まれた。94分からの逆転劇。後半アディショナルタイムの2ゴールで鹿島が劇的な勝利を飾った。
トニーニョ・セレーゾ監督は試合後のインタビューで「勝利に値する内容だったかと言えば、値しない内容だった」とコメント。「ただ、最後まであきらめずにやったことが最後の最後、逆転につながった」と、選手をねぎらっていた。
◆2015明治安田生命J1リーグ 2ndステージ 第1節(オフィシャル)
http://www.so-net.ne.jp/antlers/games/51587
J1 2nd 第1節 vsアルビレックス新潟
後半アディショナルタイムの逆転劇。鹿島、アウェイで新潟を撃破。
2015シーズンの第二幕は、奇跡的な逆転勝利でスタートした。J1 2nd第1節、デンカビッグスワンスタジアムでアルビレックス新潟と対戦した鹿島は、昌子のゴールで先制しながら、前半のうちに逆転され、1-2でハーフタイムを迎える。1点ビハインドのままスコアは動かず、迎えた後半アディショナルタイム、土居と遠藤が立て続けにゴールを決める劇的な展開で、3-2と勝利を収めた。
鹿島は2週間前、J1 1st 第17節で川崎Fに2-3と屈し、6勝4分7敗でステージを終えた。連勝はゼロ、1つの負け越し、順位は8位。屈辱的なシーズン前半戦を終えた選手たちは、巻き返しを期して、ひたむきにトレーニングに打ち込んだ。1週間前には、「ENCORE supported by JIM BEAM 中田浩二 柳沢敦 新井場徹 合同引退試合」がカシマスタジアムで開催。数々のタイトルを獲得し、日本サッカー史に名を刻んだ3選手の偉大さを改めて感じることとなった。土居は「彼らのような偉大な選手になりたいし、彼らを追い越すような選手にならないといけないと思った」と言う。多くの刺激を受けた選手たちは、野心と情熱を持って、新潟へと向かった。
「勝っていくことによって自信が深まっていくので、チーム全員で勝利を目指していく」と抱負を語っていたトニーニョ セレーゾ監督は、GKに佐藤、最終ラインは右から西、植田、昌子、そして約2か月ぶりの戦列復帰となった山本を並べた。ボランチには、青木と小笠原を指名。2列目は右から、カイオと土居、金崎が並ぶ。そして前線には赤崎が入った。
開場前、青空が広がっていたデンカビッグスワンスタジアム。強い日差しの下、サポーターは待機列を成し、ステージ開幕の時を待っていた。2週間ぶりのリーグ戦、ウォーミングアップに向かう選手たちに降り注いだのは、大きなチームコールだった。日差しが和らぎ、心地良い気候となる中、19時3分、選手たちはキックオフのホイッスルを聞いた。
アウェイでの一戦は、立ち上がりから拮抗した展開となった。鹿島は、左サイドハーフに入った金崎が力強い突破を見せ、ゴールへの意欲を示す。金崎はカイオとのポジションチェンジで、左右両サイドで強引なドリブルを繰り出し、推進力となった。ただ、なかなかチャンスを作るには至らず、シュートまで持ち込めない時間が続く。
新潟に攻め込まれる場面が多くなったが、最後の一線で身体を張る鹿島は、スコアレスのまま試合を進める。ファーストシュートは18分、小笠原の右CKに反応したカイオがヘディングでゴールを狙ったが、枠を越えてしまった。
鹿島は以降も守勢に回る展開となったが、昌子が出足の早いカバーリングを何度も見せ、ピンチの芽を摘んでいった。ペナルティーエリア内への突破を許しても、決定機を作らせることなく、残り15分を迎えた。
そして、待望の先制点は30分に生まれた。小笠原の左CKがファーサイドへ飛ぶと、反応したのは昌子。飛び出してきた相手GKよりも先にボールへインパクトした背番号3は、打点の高いヘディングシュートをゴール左隅へと届けた。苦しい流れの中、セットプレーで先制するという理想的な展開だった。
しかし、鹿島のリードは1分にも満たなかった。直後の31分、右サイドからカットインを許し、指宿に強烈なミドルシュートを決められて同点に。さらに押し込まれる鹿島は、ホームの大声援に乗って攻勢をかける新潟の勢いを止められず、42分にも失点。ペナルティーエリア左側から小泉にシュートを決められ、逆転を許してしまった。1-2。前半は、1点ビハインドで終了した。
後半開始時から、セレーゾ監督は赤崎に代えて遠藤を投入。金崎を前線に配置転換し、反撃を期す。しかし、守勢に回る展開は変わらなかった。3点目こそ許さなかったが、攻め込まれる場面が続き、セレーゾ監督は60分、ダヴィをピッチへ送り出す。去年の10月18日、カシマスタジアムでの柏戦で左ひざの前十字じん帯損傷、外側半月板損傷という重傷を負っていた背番号11。実に266日ぶりに、ピッチへと帰還した。1点差を追うチームに、頼もしいストライカーが加わった。
鹿島は61分にファン ソッコをピッチに送り出し、交代枠を使い切って、残り30分に臨んだ。次第にスペースが空き、オープンな展開となる中、新潟に最終ラインの背後を突かれ、あわやという場面を作り出されることとなった。それでも、佐藤が落ち着いたセービングで3点目を許さず、相手の逸機にも助けられて、1点差のまま試合は進んだ。
「奇跡を起こせ」との声がアントラーズレッドのスタンドから飛ぶ中、劇的なシナリオは最後に用意されていた。アディショナルタイム、表示は5分。鹿島の選手たちは強引に、粘り強く相手ゴールへと押し込んでいく。そして4分を経過した頃、ペナルティーエリア内で混戦となり、金崎が放ったシュートが右ポストを直撃すると、詰めていた土居がゴールネットを揺らした。2-2。公式記録上は90分+4のゴールで、鹿島が同点に追いついた。
試合はここで終わらなかった。同点弾からわずか1分、右サイドのタッチライン際で粘り強くボールを奪い、ドリブルで持ち込んだ金崎がグラウンダーのパスを送ると、待っていた遠藤が左足シュート。ブロックに入った相手DFに当たったようにも見える、緩やかな軌道のボールが、ゴールへと吸い込まれていった。これで、3-2。後半アディショナルタイムに立て続けに2ゴールを奪い、鹿島が逆転勝利を収めた。
アウェイで勝ち点3を獲得し、開幕白星スタートとなった。ただ、試合後、昌子が「点を取った後の試合運びに課題が残った」と言えば、佐藤は「反省点が多い試合」と、振り返ったように、試合内容が良かったとは決して言えない。次戦は4日後、J1 2nd 第2節の清水戦だ。しっかりと修正を施し、中3日で迎えるホームゲームに臨まなければならない。ここから勢いに乗っていくためにも、非常に重要な一戦となる。
【この試合のトピックス】
・新潟とのリーグでの対戦は、昨年11月2日のJ1第31節以降、3試合負けなし(2勝1分)となった。
・新潟とのアウェイでのリーグ戦は、2011年以降、5シーズン連続負けなし(3勝2分)となった。
・山本がフル出場。5月16日のJ1 1st 第2節広島戦以来、約2か月ぶりの出場を果たした。
・ダヴィが途中出場。昨年10月18日のJ1第28節柏戦で負傷して以来、戦列を離れていたが、266日ぶりにピッチに立った。
・昌子が、4月29日のJ1 1st 第8節の仙台戦以来の今季リーグ戦2ゴール目を挙げた。
・土居が、6月20日のJ1 1st 第16節の横浜FM戦以来、2試合ぶりの今季リーグ戦4ゴール目を挙げた。
・遠藤が、6月7日のJ1 1st 第15節の山形戦以来、3試合ぶりの今季リーグ戦4ゴール目を挙げた。
監督コメント
[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ
・ボールを保持している時間があまりに短い。もっと冷静にボールを動かそう。
・球際やルーズボールはもっと厳しく戦えるはずだ。勝負への姿勢をしっかり示せ!
・落ち着いて、自分たちのサッカーを信じて戦うこと。
アルビレックス新潟:柳下 正明
・守備は狙いを持ってセカンドボール、1対1の対応が出来ている。続けること。
・攻撃は距離間を意識してプレーしよう。
・緩めるな!まだ45分だ。何も終わっていない。
[試合後]
鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ
サッカーというよりは、クラブの歴史がモノを言ったのではないかと思う。試合に関して言えば、相手のことしか言うことができない。今日は相手しかプレーをしていないので、それしか言えない。クラブの歴史と諦めない姿勢、そういった部分が運につながっていったのではないかと思う。今日の試合が、まさにJリーグということ。このリーグは、何が起きるかわからない。それが心臓に良いのか悪いのかはわからないけど、そういうリーグだ。
アルビレックス新潟:柳下 正明
勝ち点3どころか、勝ち点1も失ってしまった。非常に情けない。最後の5分間をしっかりと振り返って反省して、切り替えて次の試合に臨まなければならない。トレーニングでやっていることをしっかり出せた試合だった。勝ち点3を取るために、3点目や4点目を決めるということ、そのあたりをしっかりと、強い気持ちを持ってやっていきたい。
選手コメント
[試合後]
【ダヴィ】
復帰できて良かった。すごく嬉しく思う。ピッチに立てる喜びが大きかった。サポーターがピッチチェックの時からコールをしてくれて感激した。ケガをした時から、励ましや様々な声援をもらって、長いリハビリを乗り越えられた。どんな状況でも支えてくれる存在なので、ピッチで結果を出して、恩返しできればと思う。
【ファン ソッコ】
監督からの指示は、リスクマネジメントをしっかりとしてほしいということだった。選手たちがベストを尽くした結果で、この勝利は大きいと思う。サッカーでは、雰囲気が大事になる。このような若いチームが勝つと、勢いに乗っていけると思う。
【遠藤 康】
内容が良くない中で、勝てたことは良かった。どこかでボールを落ち着かせれば、チャンスを作れると思っていた。ゴールの場面は、シュートミスが得点につながったという感じ。ただ、ペナルティーエリア内にいることが大事なので、その回数を増やしていきたい。
土居選手、佐藤選手、山本選手、昌子選手のコメントは、アントラーズモバイルをご覧ください。
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