パラグアイで開催されている『Cuadrangular Internacional U17』に参加しているU-16日本代表は、U-17チリ代表、U-17コロンビア代表、U-17パラグアイ代表と4カ国対抗戦を行います。
U-16日本代表は10月に行われたAFC U17アジアカップ予選(FIFA U-17ワールドカップに向けたアジア1次予選)を4戦全勝で突破し、2023年5月に開催されるAFC U-17アジアカップ(アジア最終予選)に向け、強化を行っています。
目標とする1年後のFIFA U-17ワールドカップは南米ペルーで開催予定ということもあり、今回の南米遠征はその予行演習という意味合いもあります。
12月9日に高円宮記念JFA夢フィールドに集合し、チームは日本体育大学柏高とトレーニングマッチを行ったのち成田空港から出発。約30時間の移動を経て、パラグアイの首都アスンシオンに到着しました。日本とは異なり、30℃を超える真夏の季節となりますが、中2日のトレーニングを行い、12月13日に初戦のU-17チリ代表*との試合に臨みました。
(*学年のずれによりU-17代表という表記だが同じ2006年生まれのチーム)
序盤は南米のチームらしい、チリ代表の激しい球際のプレーや前線からのプレスに苦しむ場面も見られますが、徐々に落ち着いてボールを保持するようになると、13分に左サイドでボールを持った#18MF小竹知恩選手(清水エスパルスユース)が持ち前のスピードで相手を振り切りクロスを上げると、ニアで#10FW望月耕平選手(横浜F・マリノスユース)がスルーし、最後は#9FW徳田誉選手(鹿島アントラーズユース)がゴール前で合わせて先制。
その後も日本がボールを保持しながらペースを握ると、39分には相手DFのピルドアップに前線の連動したプレスでプレッシャーをかけて相手のパスミスを誘い、最後は奪った徳田選手が流し込んで2点目。2-0で試合を折り返します。
後半に入ると53分には自陣のパスミスから1点を返されてしまうものの、63分には望月選手のパスを#8MF杉浦駿吾選手(名古屋グランパスU-18)がヒールで落とし、最後はゴール前に走り込んだ#14矢田龍之介(清水エスパルスユース)がゴールに流し込みます。多くの選手が連係した素晴らしいゴールで3-1とします。
その後も最後まで集中力を切らさない日本代表は78分にも相手のハンドで得たPKを#15FW磯﨑麻玖選手(大宮アルディージャU18)が決めて4-1。大事な初戦を4-1の勝利で飾りました。
次は中一日で行われる第2戦のU-17コロンビア代表戦に臨みます。
選手コメント
DF #4 小杉啓太 選手(湘南ベルマーレU-18)
今回、南米で南米の相手と戦えることをとても嬉しく思いますし、周りの人に感謝しています。
まずは初戦のチリ戦を勝利で終えられたことはとても良かったです。
前半、後半の入りで相手がアグレッシブにくるのがわかってはいましたが、少しばたついてボールが落ち着かなかったところ、球際で相手に負けたところは課題なので、しっかり人数をかけるなどして、次の試合に向けて改善していきたいです。
個人のプレーとしては対人でボールを奪えた所は良かったですが、奪った後に失ってしまったりボール保持に繋げられなかったことを改善したいです。またビルドアップのパスがズレないようにすること、対人で絶対に抜かれないようにしてチームに勢いをもたらせられるようにしたいです。賢く強く闘えるようにしていきます。
南米の相手は足元に激しく削りにきますが、そのようなタックルをパスワークでも個人でも剥がしていくことがこれからの2試合で重要になると思います。チームとしてはいい雰囲気で試合にも臨めているので、より一層気を引き締めて次の試合に向かっていきたいです。
MF #17 高橋友矢 選手(横浜FCユース)
まずは、強度の高い南米のチームと試合ができることを嬉しく思います。また、この大会に携わってくださっている多くの方々に感謝したいです。
チリ代表を相手に4-1というスコアで勝利できたこと、大会を勝利でスタートできたことを嬉しく思います。強度の高い南米の相手に対して、立ち上がりはボールを保持することが難しく苦戦する場面もありましたが、時間が経つにつれてボールを握り、主導権を握ってゲームを進められたことは成果として次に繋げていきたいと思います。
個人としては、球際などの1vs1で負けてしまうことが多くあったので、粘り強く戦えるようにしていきたいです。
また、立ち上がりからボールを受ける回数を増やしてチームにリズムをもたらせるようにしていきたいです。
この大会を優勝で終えれるように次の試合も高い集中力で臨みたいです。
FW #10 望月耕平 選手(横浜F・マリノスユース)
大会初戦ということでとても大事な試合になることは分かっていました。試合序盤は少し相手の前線からの守備に動揺する場面があり、前へ蹴ってしまうシーンが多々ありました。ここまでは全て想像通りのような感じだったので、上手くライン間をMF、FWで使い、前線へ少しずつ運んで行き、結果的に自分たちが上手くゴールに結び付けられたと思います。
個人としては、「結果」の部分では数字として残せなかったので、ここは改善点だと感じました。試合で感じた改善点を次の試合、次の試合へと繋いでいき、上手く自分も毎試合吸収していき、成長していきたいと思いました。もっと自分にベクトルを向け次の試合へとしっかり準備していきたいです。
◆【Match Report】U-16日本代表 パラグアイ遠征の初戦はチリ代表に勝利(JFA)