日刊鹿島アントラーズニュース

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2017年8月26日土曜日

◆産業春秋/異色の異業種連携(日刊工業新聞)




茨城県南東部の太平洋岸に位置する鹿嶋市と、同県南西部の内陸部にあるつくば市。両者を結んだ新たな試みが始まった。

つくばにある産業技術総合研究所は、言うまでもなく日本を代表する公的研究機関。鹿嶋近郊の臨海工業地帯となら縁も深そうだが、「イノベーション創出に向けた包括協定」を結んだ相手は、プロサッカーの名門・鹿島アントラーズである。

同クラブはJリーグはじめ主要大会での最多優勝を誇る国内屈指の強豪。試合だけでなく、以前から本拠地の「茨城県立カシマスタジアム」でフリーマーケットやビアガーデンを開いたり、スポーツジムを開設したりするなど地道な活動で地元に貢献してきた。

同スタジアムは2020年東京五輪のサッカー競技の会場にも選ばれている。産総研との包括協定では、最先端技術を活用した新たな競技場の高度化を模索する。地域経済の発展を通じ、科学技術とスポーツ産業の振興に寄与するという。

近年のスポーツ大会は、レーザー光などを使った立体画像や音響効果で詰めかけた観客を魅了する。県の東西の異なるフィールドで活躍してきた両者が、新たなピッチでどんな“ゴール”を狙うか。異色の異業種連携に、大いに期待したい。

産業春秋/異色の異業種連携

◆【コラム】ドイツ2部からロシア行きなるか…内田篤人の新たな挑戦がスタート(サッカーキング)


内田篤人

「自分がちゃんとやれればいけるかなっていう手応えはある。8月いっぱい移籍のウインドーが開いてますけど、これだけ長くケガしていたんで、(新チームの)構想に入ってなかったらしょうがない。1カ月あるから、うまく見極めながらやらないと。練習行っても全然、みんなとやれないっていう選手もいっぱいいるから、それが自分なのか違うのか。厳しいけど、そこはちゃんと見ないといけないのかなとは思います」

 2カ月前の6月30日。8シーズン目を迎えるシャルケでの新シーズンに挑むべく、内田篤人(ウニオン・ベルリン)は出発直前の成田空港で淡々とこう語っていた。2015年夏に手術した右ひざの回復が遅れ、15-16、16-17の2シーズンをほぼ棒に振る形となる中、いかにしてシャルケで定位置を奪回するのか……。それが彼にとって当面の最重要テーマだった。ただ、万が一の時には、移籍も辞さない覚悟もにじませていた。

 負傷離脱している間、シャルケはロベルト・ディ・マッテオ、アンドレ・ブライテンライター、マルクス・ヴァインツィール、ドメニコ・テデスコと4人も監督が交代。内田に絶大な信頼を寄せていたホルスト・ヘルト・スポーツディレクター(SD)も15-16シーズン限りでチームを去った。現在はマインツ時代に岡崎慎司(レスター)や武藤嘉紀(マインツ)を引っ張ったクリスティアン・ハイデルがSDに就任しているが、ヘルトSDとは内田に対する見方や評価が微妙に違ったはずだ。



「今までケガから復帰した時はある程度、信頼されて使ってもらうパターンだったけど、今は監督も選手もフロントも俺のことを知らない。新しい選手がどういうプレーをするかを理解するところからコツコツやっていかないといけない」と昨年12月8日のUEFAヨーロッパリーグ(EL)ザルツブルク戦で1年9カ月ぶりに公式戦復帰した時も苦しい胸の内を吐露していたが、勝負の今シーズンはより立場が厳しくなった。プレシーズン中の必死のアピールにも関わらず、試合出場の望みがほぼないことをテデスコ監督とハイデルSDに通告された内田は、2010年夏から過ごした愛着あるクラブに別れを告げた。それは「試合に出てナンボ」のプロ選手として当然の決断だった。だからこそ、本人は「迷いはなかった」とキッパリ言い切ったのだろう。

 清水東高校から2006年に鹿島アントラーズ入りした直後からレギュラーを掴み、鹿島でJ1リーグ3連覇を達成し、シャルケでもUEFAチャンピオンズリーグ(CL)ベスト4など欧州トップを経験してきた男にとって、ブンデスリーガ2部というのは未知なる領域だ。細貝萌(柏レイソル)がアウクスブルク、浅野拓磨がシュトゥットガルトの1部昇格の原動力になった例はあるものの、内田ほどの実績を誇る選手でも2部という環境は一味違った難しさもあるに違いない。

 まずタレント力の差がある。ユリアン・ドラクスラー(現パリ・サンジェルマン)やレロイ・サネ(現マンチェスター・C)を筆頭にシャルケには優れた攻撃のタレントが数多くいた。バイエルンやドルトムントほどではないにせよ、ブンデスリーガ1部でも自らが主導権を握って攻める時間が長かった。故に、サイドバックの内田が攻め上がってアシストやゴールも絡む時間的余裕があった。ウニオン・ベルリンは昨季2部で4位とリーグでは上位だが、1部から降格してきたインゴルシュタットやダルムシュタットもいるだけに、必ずしもボールを支配することができない試合もあるだろう。その場合は彼の攻撃的長所が影をひそめることも考えられる。



 加えて、レギュラー争いも熾烈だ。目下、右サイドバックの定位置を確保しているのは昨季2部で33試合に出場しているクリストファー・トリメル。189センチの長身を誇る大柄な選手で、ダイナミックさを前面に押し出してプレーできる。浅野も「2部はフィジカル的要素が強い」と話していたが、そういうリーグでは、彼のような選手が有利なのかもしれない。

 しかしながら、内田にも経験と実績、ワールドカップやCLという大舞台で培った戦術眼やインテリジェンスがある。指揮を執るかつての指揮官・イェンス・ケラーがそれを熟知しているのも心強い。「イェンス・ケラーはケガからの復帰戦だったとしても、終盤から出すんじゃなくて、後半頭から使ってくれた」と内田自身も信頼を口にしたことがあるだけに、恩師とのタッグで完全復活への歩みが加速する可能性も高いのだ。

 ウニオン・ベルリンは目下、3試合を終えて勝ち点7の6位。本人は「1部昇格に貢献したい」と話しているが、いち早く新天地デビューを飾ることが第一歩だ。今後は27日のビーレフェルト戦、9月10日のデュッセルドルフ戦、15日のブラウンシュヴァイク戦と続くが、どのタイミングで試合に出て、存在感をアピールできるかがまずは注目すべき点だ。



 その先に2018年のワールドカップ・ロシア大会がある。ドイツで多数のメディカルスタッフから右ひざの保存療法を勧められた内田があえて手術に踏み切ったのは、「30歳で迎えるロシアW杯を万全な状態で戦いたい」という思いが強かったからだという。公式戦から遠ざかっている今は、まだ大舞台のことを言える状況ではないが、本人は決して諦めていないはずだ。今の代表右サイドバック陣を見ても、酒井宏樹(マルセイユ)がライバルの加入で出場機会が微妙に減少し、酒井高徳(ハンブルガーSV)も一時的にレギュラーを外れている。若手の室屋成(FC東京)も負傷離脱を余儀なくされており、手薄感は否めない。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督も経験豊富な男の復帰を待ち望んでいるのは間違いない。

 ブンデス2部からロシア行きというミラクルストーリーをするためにも、内田篤人がピッチに立つことが肝要だ。ウニオン・ベルリンでの雄姿を多くの人々が待ち焦がれている。

文=元川悦子


【コラム】ドイツ2部からロシア行きなるか…内田篤人の新たな挑戦がスタート

◆ベルリンメディアが内田フィーバーに注目…ウニオン関係者は「日本からの反響が凄い」(GOAL)




ウニオン・ベルリンに内田篤人が加入したことで、同クラブの公式メディアはかつてないほどの反響があったという。クラブの広報担当は内田の影響力の大きさに言及しつつ、獲得がマーケティング狙いではないと強調している。

今シーズンの移籍市場で、内田篤人が7シーズン過ごしたシャルケを去り、2部のウニオン・ベルリンに新天地を求めることになった。

ベルリンの地元メディア『bz-berlin』が報じたところによると、ウニオン・ベルリンにはこれまでにないほどの“ウシーフィーバー”が巻き起こっているようだ。

記事では、ウニオン・ベルリン公式Twitterに注目。内田篤人の加入発表前の2つのツイートを取り上げ、「ニュルンベルク戦で退場処分となり、2試合出場停止となったグリシャ・プリメルのツイートはいいね!が35回、6回しかリツイートされなかった。さらに一つ前のツイートは、ウニオンのレジェンドであるトルステン・マトゥシュカ(2005~2014年在籍)、カリム・ベンヤミナ(2005~2011年在籍)が登場し、チケットの販売を告知しているにもかかわらず、21のいいね!があり、リツイートに至っては全く無かった」と紹介。

また、「その後の内田のウニオン正式加入ツイートは、24日正午までにほぼ9300のいいね!と、5600回のリツイートがあった」と伝え、いかに内田篤人のウニオン加入の影響力が大きいかを強調している。

ウニオン・ベルリンの広報担当クリスティアン・アルベイトは内田加入の反響について、「このムーブメントについてはそこまで驚きではありませんでした。内田は影響力の大きな選手ですし、シャルケの時からとても人気のある選手だった。だから、これまでウニオンをご存知なかった方々に、我々の存在を知ってもらえていることを嬉しく思っていますよ。それにしても、とりわけ内田の故郷である日本からの反響の大きさが凄いですね」と語っている。

その一方でアルベイト氏は「この補強はマーケティングを想定したものではありません。私たちは現時点で日本語のホームページを制作する予定もありませんから」とベルリンで巻き起こる“ウシーフィーバー”の影響力について言及しつつ、マーケティング目的の補強ではないと強調した。

記事では最後に「内田はコンディションを取り戻し、ウニオンを1部昇格に導くために欠かせない存在になる可能性がある」と綴り、シャルケからウニオンに新天地を求めた同選手の完全復活に期待を寄せている。

ウニオン・ベルリンは27日、ホームで第4節ビーレフェルト戦が控えている。内田はすでにチーム練習をこなしており、果たしてシャルケ時代の恩師であるイェンス・ケラー監督は内田をピッチに送り出すのか、その采配にも注目が集まるところだ。

ベルリンメディアが内田フィーバーに注目…ウニオン関係者は「日本からの反響が凄い」

◆「嬉しいというよりも、とにかく勝たないと」柴崎岳が語る2年ぶりの日本代表。(YAHOOニュース)




 「あれからもう2年か・・・。自分では1年くらいの感覚だった。そんなに経ったんだなと」
 
 その日もマドリードは晴れていて、夏の終わりの薄い雲がスタジアムの上にぽっかりと浮かんでいた。

 紅白戦が終わり、しっかりと日に焼けた柴崎岳が姿を現わす。
 
 久々の日本代表招集、柴崎は2年という月日に驚いたような表情を見せた。
 無理もないだろう。代表を外れている期間、特にこの1年の間、彼は激動の日々を過ごしていたからだ。
 
 鹿島アントラーズでのJリーグ優勝に、世界に名を知らしめたクラブワールドカップ、レアルマドリー戦での活躍があった。年があけ、ラスパルマス移籍の可能性が浮上しては消滅し、行き先はテネリフェとなった。劇的な環境の変化を肌で感じながら戦い、チームは1部昇格プレーオフ決勝まで進むも、わずか1点の差で敗退。そして翌月、奇しくも決勝の相手ヘタフェへの移籍が決まった。

スペインでの現実を生きていた

 他のことを考えるにはあまりにも濃厚な日々を柴崎は過ごしていた。

「特にスペインに行ってからは、代表について考えている余裕がなかった。代表は縁があれば呼ばれる場所。ここでの現実を生きていたし、自分がいない場所のことは想像してなかった。もちろん、代表の結果は追ってはいたけど。今回、久しぶりに代表に合流して、どういう感覚になるのかなと」

 久々の代表戦はいきなりの大一番だ。

 8月31日のオーストラリア戦、日本は勝てばロシアワールドカップ出場権を手にし、負ければ窮地に立たされる。今週末にセビージャとのリーグ戦を戦い、翌朝飛行機に乗り、日本到着は試合の2日前。さあ久々の代表だと、ゆっくり適応している時間はない。柴崎は言う。

「選ばれて嬉しいという感情よりも、とにかく大事な試合だから勝たないといけないという気持ちです。ホームだから有利には違いないから、今までやっていたことを自信を持ってやるだけ。代表に行って何かを変えるわけでもないし、自分ができることを集中してやりたい」

 やれることをやる。淡々と、あくまでもクールに。内面やスタンスは昔から変わらない。

 変化があるとすれば、最後の代表での試合からおよそ2年が経ち、彼自身が置かれた環境が大きく変わったということだ。

「スペインに来て分かったことがたくさんあった。世界、特にワールドカップで外国人選手相手に戦うとなると、こういう環境に慣れていないと結果を出せる可能性は低いのかな、と。もちろんJリーグも大事だけど、選手がもっと海外に出てそこで活躍する選手が20~30人出てくる状況にならないといけないと思う。自分自身、このまま日本でやっていても、実際に世界の舞台に立った時に力を発揮できるのかという疑問もあった。それを変えたくて海外に出てきたわけだけど、よかったなと思います」

海外の厳しさ。覆った思い

 日本を離れて感じたのが、過去に欧州へ渡った先人たちのことだ。

 柴崎の前に多くの日本人選手が海を渡り、欧州でプレーしてきた。成功した選手もいれば、そうなれなかった選手もいる。彼らも経験したであろう厳しい環境を、身をもって知ることができた。

「日本でやっている時には気づかなかった。でも実際に来てみて、海外でやっている選手はみんなすごいなと。誰もが厳しい環境に身を置いてプレーしている。こっちに来てそれがわかった。日本にいた頃は、“日本にいる自分たちもやれる”という変なプライドや誇りもあったけど、それが覆った感がある。やっぱり違うんだなと」

 今回の代表チームも海外組もいれば、国内組もいる。しばらく代表を離れていたとはいえ、連携に不安はない。選出された選手も、「ほとんどみんな知っているから問題ない」という。

 頭にあるのは、ワールドカップをたぐり寄せるために、全員で一丸となるべきということだ。

「勝つためにプレーするだけです。いつもやっている以上のプレーはできないし、特別なことをするつもりも全然ない。選ばれた人間が、ワールドカップに行くんだという強い気持ちを見せるべき。先発、ベンチメンバー、ベンチ外も含めて一丸とならないと。みんなでひとつの方向に、チームやメディアも向かっていくべきだと思う」

25歳で見えた伸びしろ

 前週、リーガ開幕戦で1部デビューを果たした。

 アスレティック・ビルバオという格上相手に奮闘し、調子もいい。スペインに来てからプレーの幅も広がった。テネリフェではボランチに両サイドまでこなし、へタフェではセカンドストライカーとしてもプレーする。様々なポジションを経験する中で、手応えを感じることもある。

「今になって、すごく伸びしろというか、自分自身もっと成長できるなと思った。いろんなポジションに挑戦させてもらっているから、できないことも見えてくる。25歳だけど、自分に対して可能性が見えてきたなと」

 海を越え、苦境をも乗り越え、気がつけば戻っていた日本代表という場所。

 新たな可能性を秘めた2年後の柴崎岳は、懐かしいユニフォームを着て、最後の180分間に挑もうとしている。

「嬉しいというよりも、とにかく勝たないと」柴崎岳が語る2年ぶりの日本代表。

◆柴崎、豪戦先発あるぞ移籍序盤苦闘もトップ下高評価(ニッカン)




 日本サッカー協会は24日、W杯アジア最終予選のオーストラリア戦(31日、埼玉スタジアム)とサウジアラビア戦(9月5日、ジッダ)に臨む日本代表を発表した。

 MF柴崎岳(25)が約1年10カ月ぶりに代表復帰した。鹿島アントラーズ時代の15年10月のイラン遠征以来で、選ばれたポジションはトップ下。ハリルホジッチ監督から「ガクの復帰は喜ばしいことだ。さらに良いプレーができる選手」と歓迎された。

 今年1月に移籍したスペイン2部テネリフェでは序盤こそ適応に苦しんだが、4月末から最終戦まで11試合連続で先発。昇格プレーオフでは1得点2アシストの結果を残した。今夏ステップアップした同国1部ヘタフェでも定位置をつかんでおり、11日の練習試合アトレチコ・マドリード戦はトップ下、20日の開幕ビルバオ戦は1・5列目で先発。攻撃力を高く評価されており、ハリルホジッチ監督からも「ここ最近の2試合、非常に興味深いプレーをしていた。素晴らしい性格の持ち主でもある」。心身の充実ぶりが再招集の決め手になった。

 武藤の復帰や杉本の選出で、92年生まれの「プラチナ世代」は一挙5人に。その代表格としてW杯に導く活躍を目指す。W杯予選に出場したのは15年6月の2次予選初戦シンガポール戦が最初で最後。最終予選は初めてだが、左肩脱臼から実戦復帰したばかりの香川の状態次第では、オーストラリア戦の先発もある。柴崎にかかる期待は大きい。

柴崎、豪戦先発あるぞ移籍序盤苦闘もトップ下高評価

◆強くなった柴崎、スペイン挑戦で「自分に可能性見えてきた」1年10か月ぶり招集(報知)




 【ヘタフェ(スペイン)24日=豊福晋】ロシアW杯アジア最終予選、オーストラリア戦(31日・埼玉)、サウジアラビア戦(9月5日・ジッダ)で約1年10か月ぶりに日本代表に復帰したMF柴崎岳(25)=ヘタフェ=が、6大会連続のW杯出場がかかる2試合に向け「選ばれた人間の覚悟を見せる」と意気込みを語った。FW大迫勇也(27)=1FCケルン=は7月下旬に負傷した右足首に問題がないことを強調した。

 久しぶりに日の丸のユニホームに袖を通す機会は、日本の命運を左右する大舞台となった。15年10月の親善試合、イラン戦以来の代表復帰。柴崎は気負いも、浮かれることもなく、静かな口調で意気込みを語った。

 「とにかく大事な試合。うれしさより、勝たないといけないという気持ち。今までやっていたことを自信を持ってやるだけ。代表に行って何かを変えるわけでもない。いつも以上のプレーはできないし、その時の自分のベストを尽くす」

 今年1月、安定した鹿島での選手生活を捨て、スペイン2部テネリフェに移籍。念願の海外挑戦をスタートさせた。

 「世界、特にW杯で外国人選手を相手に戦うとなったとき、そういう環境に慣れてないと結果を出せる可能性は低いかなと思った。このまま日本でやっていても、実際に世界の舞台に立った時に力を発揮できるか疑問があった。それを変えたかった」

 世界での活躍を念頭に置いた挑戦は、入団後に胃腸の不安や急激な環境の変化に苦しみ、デビューは3月19日のレウス戦(0●1)まで遅れた。だが少しずつ適応すると主力として存在感を発揮した。1部昇格は逃したものの、プレーオフでは1得点2アシストの活躍を見せて1部ヘタフェへステップアップ。スペインの地は若武者を強くした。

 「海外に出て良かった。日本にいるときには気がつかなかったけど、海外の第一線で活躍している選手は半端じゃない環境に身を置いている。Jリーグのチームは外国人選手に対してすごく優しい。活躍してほしいから優遇して、いろいろやってあげる。自分はそれが当たり前だと思っていたけど、こっちで、そこまでしてもらう日本人は誰一人いない。来てみないと分からなかった」

 本職はボランチだが、テネリフェではトップ下でもプレーし、ヘタフェでは20日の開幕戦(ビルバオ戦)で2トップの一角に入った。

 「求められたらやらなきゃいけないのがプロという部分と、その逆で譲れないところもある。でも今は伸びしろというか、もっと成長できると思えたのは、いろんなポジションに挑戦させてもらえたから。自分にできないことが見えてくる。無駄ではない。25歳だけど、自分に対して可能性が見えてきた」

 代表通算13試合3得点だがW杯最終予選は初。日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(65)はトップ下として選出した。左肩脱臼から実戦復帰したばかりのMF香川のコンディション次第では、オーストラリア戦で先発の可能性がある。

 「出る選手、ベンチ、ベンチ外のメンバーも含め一丸とならないと。批判や不満とかも今はのみ込んで一つの方向に向かっていくことが大事。選ばれた人間の覚悟というか、W杯に行くんだという強い気持ちを見せる」

 少し遠回りした分、人として選手として強くなった柴崎が、W杯切符獲得のキーマンとなる。

強くなった柴崎、スペイン挑戦で「自分に可能性見えてきた」1年10か月ぶり招集

◆大迫が復帰しフル出場、酒井は2戦連続出番なし…HSVがロスタイム13分の攻防制し連勝(サッカーキング)


大迫勇也

2017.08.26 03:30
ライン・エネルギー・シュタディオン
ケルン 1 終了 3 ハンブルガーSV

 ブンデスリーガ第2節が25日に行われ、日本代表FW大迫勇也の所属するケルンと、同代表DF酒井高徳の所属するハンブルガーSV(HSV)が対戦した。右足首じん帯損傷で離脱していた大迫がスタメンに復帰。酒井は前節に続きベンチスタートとなった。

 試合は28分、アウェイのHSVが先制する。左CKのこぼれ球に反応したアンドレ・ハーンが、ペナルティエリア内右で右足ダイレクトシュートを放ち、ゴール左隅に決めた。さらに34分には、FKの流れから、ボビー・ウッドがゴール左隅に沈めて追加点。HSVが2点リードを奪って前半を折り返す。

 後半に入って49分、主審が右足を負傷し、試合は一時中断。主審変更となり、約9分後に試合が再開された。その直後の59分、メルギム・マヴライがジョン・コルドバの突破を阻止し、2枚目のイエローカードで退場。HSVは後半を10人で戦うこととなった。

 数的有利となったケルンだが、なかなか反撃できない。64分、大迫が少し距離のある位置から狙うが、ミドルシュートは枠の右に外れた。84分には左サイドからのクロスを、ゴール前のコルドバがトラップして右足シュートを放つが、相手GKの好セーブに阻まれた。

 主審の負傷により13分間とられた後半アディショナルタイムに突入すると、97分にケルンが一矢報いる。左サイドからのクロスを中央のコルドバが頭で落とすと、ゴール前左のフレデリク・ソーレンセンが押し込んで1点差。しかしHSVは100分、アルビン・エクダルが大迫を振り切って右サイドを突破し、エリア内右から折り返すと、ゴール前に走り込んだルイス・ホルトビーが合わせて、再びリードを2点差に戻した。

 直後の103分には、大迫にもチャンスがあったが、ゴールにはつながらず、試合はこのままタイムアップ。HSVが3-1で勝利を収め、2連勝を飾った。一方、敗れたケルンは2連敗となった。大迫は日本代表戦前の最後の試合でスタメンに復帰しフル出場したが、ノーゴール。酒井は2試合連続で出番がなかった。

 ケルンは次節、9月9日にアウェイでFW宇佐美貴史の所属するアウクスブルクと対戦。HSVは同8日にライプツィヒをホームに迎える。

【スコア】
ケルン 1-3 ハンブルガーSV

【得点者】
0-1 28分 アンドレ・ハーン(HSV)
0-2 34分 ボビー・ウッド(HSV)
1-2 90+7分 フレデリク・ソーレンセン(ケルン)
1-3 90+10分 ルイス・ホルトビー(HSV)

大迫が復帰しフル出場、酒井は2戦連続出番なし…HSVがロスタイム13分の攻防制し連勝

◆大迫、覚悟持って点取りたい…右足首靱帯負傷から練習復帰「全く問題ない」(報知)




 ◆2018年ロシアW杯アジア最終予選B組 日本―オーストラリア(31日、埼玉)

 ロシアW杯アジア最終予選、オーストラリア戦(31日・埼玉)、サウジアラビア戦(9月5日・ジッダ)で日本代表に選出されたFW大迫勇也(27)=1FCケルンが7月下旬に負傷した右足首に問題がないことを強調した。

 勝てばW杯出場が決まる大一番。大迫は口元を引き締めた。

 「覚悟を持って臨む準備はできている。本当にやるだけだと思うし、スタジアムでは相手がビビるくらいの声援をもらえたら」

 7月下旬に右足首じん帯を痛め離脱。一時は招集も危ぶまれたが、22日からチーム練習に復帰した。

 「1週間フィジカルトレーニングや走り込みをして、コンディションは落ちなかった。(右足首は)全く問題ないと思う」

 ハリルホジッチ監督は当初「ゲーム勘を取り戻している選手が必要」と話していた。代表スタッフを現地に派遣して、けがの状況を確認。「医療スタッフとクラブから前向きな報告を受けている」と、復帰から間もない大迫を選んだ。3人が先発するFWに9人も選出したのは大迫がプレーできない場合のリスク管理だが、それでも呼んだのは、エースとしての信頼からだ。

 2016年11月11日の親善試合・オマーン戦(カシマ)で2得点を決め、岡崎からセンターFWを奪取。レギュラー定着後は6月13日のW杯最終予選・イラク戦(イラン・テヘラン)で先制弾を奪うなど直近6戦3発の得点力に加え、強靱(きょうじん)なフィジカルで周囲を生かすポストプレーで貢献している。

 「FWとしてチームの勝利に貢献することしかない。選手全員がしっかりとブレない覚悟を持つことが大事。プレッシャーもかかる試合なので、その中でどれだけブレずにやれるか」

 窮地を救った実績もある。13年11月16日の親善試合・オランダ戦(ベルギー・ゲンク)。直前の親善試合で2連敗し、主力選手間で口論が絶えないなどチームは崩壊寸前だった。日本協会内でザッケローニ元監督の手腕に懐疑的な意見が出る中で先発すると、0―2からのゴールで息を吹き返し、オランダに2―2のドロー。次戦のベルギー戦でも勝利し、チームを立て直した。今回のオーストラリア戦も引き分け以下なら監督の進退問題に発展する可能性はある。

 「僕の頭の中は、目の前の試合だけ。一試合一試合積み重ねることで先は見えてくるはず。(オーストラリアは)ビデオを見ないと分からないですけど、しっかりと心と体の準備をすることが大事。自分のゴールでW杯出場を決めたいという気持ちはないけど、点を取るためにプレーしているので、点は取りたい」(ドイツ・ケルン24日=本田 千尋)

大迫、覚悟持って点取りたい…右足首靱帯負傷から練習復帰「全く問題ない」

◆鹿島FW金崎、代表復帰ならず「ドキドキしないよ」(ニッカン)




 日本サッカー協会は24日、W杯アジア最終予選のオーストラリア戦(31日、埼玉スタジアム)とサウジアラビア戦(9月5日、ジッダ)に臨む日本代表を発表した。

 鹿島アントラーズFW金崎は、昨年6月以来の代表復帰はならなかった。茨城・鹿嶋市内での練習後に「代表発表? ドキドキしないよ。何回やっていると思っているの」と笑顔を見せたが「どちらか1人が選ばれる可能性がある」と話していたハリルホジッチ監督の選択は杉本だった。ただ、バックアップメンバーに入っているとみられる。

鹿島FW金崎、代表復帰ならず「ドキドキしないよ」

◆鹿島の町田が20歳の誕生日 現在はリハビリ中「今年中にサッカーがしたい」(スポニチ)



 鹿島のDF町田浩樹が25日、20歳の誕生日を迎えた。5月に右膝前十字靭帯損傷で全治6カ月の診断を受け、現在はリハビリ中。

 20歳の目標を問われると「今年中にサッカーがしたい!健康な体が一番。無病息災でいたい」とサッカーへのまっすぐな思いを吐露。「一カ月以内には部分合流したい」と力を込めた。また、前日24日には日本代表DF植田直道(22)、MF三竿健斗(21)、FW安部裕葵(18)とイタリア料理店で食事し、一足先に誕生日を祝ってもらったことも明かした。

鹿島の町田が20歳の誕生日 現在はリハビリ中「今年中にサッカーがしたい」

◆昌子&植田“代表対決”杉本封じへ自信「局面では負けない」(スポニチ)


明治安田生命J1第24節   鹿島―C大阪 ( 2017年8月26日    ヤンマー )


 鹿島のDF昌子とDF植田の日本代表センターバックコンビが、アウェーC大阪戦でFW杉本を封じる。

 昌子は「“代表対決”と言われるやろうし、注目される。そういうのは想定済みで乗り込んでいきたい」と力を込めた。クロスを上げさせないための対応も重要だが、空中戦で抜群の強さを発揮する身長1メートル86の植田は「局面になれば負けない強さは持っている。相手が誰であろうと、そこは譲れない部分」と自信を口にした。元日本代表DF大岩監督の下で練習に励む2人。FW金崎を抑えて代表入りを果たした大型ストライカー封じへ“一枚岩”となる。 

昌子&植田“代表対決”杉本封じへ自信「局面では負けない」

◆鹿島 代表コンビで杉本封じる DF昌子&植田が首位固めへ闘志(デイリー)




 「明治安田生命J1、C大阪-鹿島」(26日、ヤンマースタジアム長居)

 J1鹿島から日本代表入りしたDF昌子源(24)、植田直通(22)のセンターバックコンビが、日本代表対決を制して首位固めを狙う。敵地での2位・C大阪戦に向けて最終調整した24日、勝利の条件に代表入りしたFW杉本封じを挙げた。

 昌子は「どのみち健勇を止めないと勝てない。代表だからといって意識はない。相手の選手だし」と熱く語る。植田は「(杉本は)調子がいいし、気を付けないといけない。相手が誰であろうと自信をもってやっていきたい」と警戒した。

 C大阪とは4月8日にホームで対戦し、0-1と敗れた。大岩剛監督(45)からは「借りを返そう」とゲキを飛ばされた。昌子は「まずセレッソ戦に集中したい。それからオーストラリア戦に切り替える」。まずは若き代表対決“大阪夏の陣”を制してみせる。

鹿島 代表コンビで杉本封じる DF昌子&植田が首位固めへ闘志

◆鹿島、暑さ対策は万全?夏に弱いイメージ払拭へ(ニッカン)




 鹿島アントラーズの暑さ対策は万全? 25日、茨城・鹿嶋市内で行われたセレッソ大阪戦(26日、ヤンマー)前日練習では、セットプレーの連係確認などを行った。

 全国的な猛暑は、鹿嶋市でも例外なし。練習後、生まれも育ちもプロ生活も鹿嶋一筋38年のGK曽ケ端準(38)が「ここは鹿嶋じゃない。ヤバイね。暑すぎでしょ」と苦笑いするほどだ。

 気象庁によると、鹿嶋市内の最高気温は34・2度。24日も34度を記録。J1本拠の都市で、札幌、仙台に次いで3番目に8月の平均最高気温が低い(29・5度)鹿嶋では極めて異例の暑さ続き。北海道出身のDF西大伍(29)は「北海道に帰りたいよ~」となげいたが、夏場に弱いと言われている鹿島にとっては、大阪の暑さに慣れる最高の天候となったかもしれない。大阪・堺市出身のMF中村充孝(26)は「オレは寒いより暑い方が好き」。FW金崎夢生(28)も報道陣に「みんなも暑いから体調には気をつけてね」と涼しげにねぎらった。

 93年のJリーグ開幕以降、鹿島の昨季までのリーグ戦月別成績は以下の通り。

 2月 1勝0分け0敗(勝率100%)

 3月 43勝12分け19敗(勝率58・1%)

 4月 67勝14分け31敗(勝率59・8%)

 5月 48勝11分け43敗(勝率47・1%)

 6月 33勝5分け11敗(勝率67・3%)

 7月 48勝15分け28敗(勝率52・7%)

 8月 57勝12分け40敗(勝率52・3%)

 9月 54勝17分け24敗(勝率56・8%)

 10月 37勝12分け33敗(勝率45・1%)

 11月 57勝11分け20敗(勝率64・8%)

 12月 7勝2分け4敗(勝率53・8%)

 長年強化に携わってきた鹿島の鈴木満常務取締役(60)も「うちは夏に弱いからなあ。たぶん、鹿嶋が涼しいからかもしれない。昔、京都(西京極)で暑い中で、やられた記憶があるよ」。だが、数字上はそうでもない。むしろ、5月と10月が勝率5割を切っている。

 日本代表DF植田直通(22)は「一応、九州男児なので、暑さに免疫はある。水分補給だったり、当たり前のことが出来れば問題ない。うちはアイス風呂などやっていますし、日々の積み重ねが大切だと思う」。日本代表に初選出されたセレッソ大阪FW杉本健勇(24)との“代表対決”にも注目は集まるが「向こうは今すごい調子が良くて、どんなプレーにも自信を持っていると思うが、局面になれば負けない強さを自分が持っていると思う。相手が誰であろうと譲れない」と力強い。

 試合当日26日の大阪市の最高気温予想は33度と、ここ2日間の鹿嶋よりわずかながら低い。直射日光がないぶん、動きやすさを感じることも出来るかもしれない。夏に弱い鹿島のイメージ払拭(ふっしょく)へ。鹿島には熱い男たちが、国内20冠目を狙っている。【鎌田直秀】

鹿島、暑さ対策は万全?夏に弱いイメージ払拭へ

◆【C大阪 vs 鹿島】 ウォーミングアップコラム:セレッソが強くなったというところを、ハネさんに見せたい/キム ジンヒョン(J's GOAL)





C大阪にとっては、さらなる高みに登るための大一番がやってくる。J1第24節、ホームで迎えるのは、現在、首位を走る鹿島との上位直接対決。2位につけるC大阪としては、勝てば勝点1差に詰め寄って優勝戦線に再び食い込むことができるが、敗れれば勝点4差に広がり、常勝軍団・鹿島の背中が遠くなってしまう。いわゆる『勝点6』の価値のある大事な試合に、桜色の戦士たちが身を置く。

C大阪のなかで、選手として、また、スタッフとして、大きな役割を担ってきた男が、いま、鹿島の躍進を支えている。その人は、羽田憲司コーチ。2007年に鹿島からC大阪に活躍の場を移すと、当時J2だったチームを牽引し、09年からはキャプテンに就任。抜群のリーダーシップでイレブンをまとめ、J1復帰、ACL出場権獲得などに貢献してきた。また、現役引退後、13年にC大阪へ戻ると、スクールコーチ、U-18チームのコーチ、そして、15年にトップチームコーチと歴任。16年、古巣でもある鹿島から声がかかり、浪速の地を離れることになったが、C大阪における羽田氏の存在は、今なお絶大なものがある。

その羽田氏へ、感謝の想いを述べるひとりが、GKキム ジンヒョン(写真)。桜の不動の守護神がC大阪にやってきた09年から、チームに馴染み、活躍を続けることができているのは、常に周りに気を配る羽田氏のサポートがあったからこそだという。「ハネさん(羽田氏)にはすごく僕はお世話になっていましたし、1年目から、まだ試合の中でも外でも(日本語を)しゃべれないときも、すごく僕をサポートしてくれて、引っ張ってくれていた。そういうところにすごく感謝しています」。いまや、キム ジンヒョンが、柿谷曜一朗らとともに、桜の牽引役のひとりとなったが、その成長を見せるためにも、この試合で、勝利という結果で、『恩返し』をしたいものだ。「ハネさんにも教わったことは多いし、ハネさんのおかげで成長したというところを見せたい。そして、セレッソが成長したところを、ハネさんにもしっかり見せたい」。だからこそ、追い求めるのは、羽田氏とともにピッチに立って勝利をつかんだ10年シーズン以来となる、鹿島戦ホームゲーム勝利だ。

文:前田敏勝(C大阪担当)


明治安田生命J1リーグ 第24節
8月26日(土)19:00KO ヤンマー
セレッソ大阪 vs 鹿島アントラーズ


【C大阪 vs 鹿島】 ウォーミングアップコラム:セレッソが強くなったというところを、ハネさんに見せたい/キム ジンヒョン

◆【C大阪vs鹿島プレビュー】C大阪は杉本健勇が直近7試合で計8得点と躍動…鹿島はセンターバックコンビが日本代表へ(サッカーキング)



■セレッソ大阪 前回対戦は粘り強い守備を見せて1-0で勝利

【プラス材料】
 首位鹿島との上位直接対決を前に、山口蛍と共に、杉本健勇が、ワールドカップアジア最終予選のオーストラリア戦、サウジアラビア戦に臨む日本代表に選出された。

 杉本は今季J1で14得点を叩き出して躍進のチームを牽引。最近では5試合連続得点を含め、7月以降のリーグ7試合で計8得点を量産している。初代表への壮行試合となる今回も、ホーム5戦連発となるゴールに期待が高まる。

 チームとしては、アウェイ2連戦で1分1敗と勝ち切れなかったが、1-1に終わったリーグ前節の磐田戦で体を張ったディフェンスを随所に発揮し、今季のベースとなる守備力も戻りつつある。

 強敵、鹿島には前回対戦で1-0と勝利。粘り強い守備を見せて勝ち点3を奪取した。首位との上位決戦を、今季リーグ9勝3分の無敗のホームで迎えられるのはプラス材料だ。

【マイナス材料】
 前回の鹿島戦でゴールを決め勝利の立役者となった山村和也が負傷離脱中。古巣対決を楽しみにしていたマルチローラーの不在は痛い。今季チーム2番目の8得点を決めている24番の穴をいかに埋めるかは、大きな課題だ。

 リカルド・サントス、澤上竜二のFW陣は、前節の磐田戦で得点に絡めなかっただけに、彼らの出来も、チームのカギを握る。

 守備面では、前節も終盤のセットプレーから同点弾を献上するなど、失点が続く現状は改善すべき点の1つ。鹿島は後半もペースが落ちず、隙を見逃さない強敵であるだけに、チーム全体の組織的なディフェンスを90分続けることができるか、尹晶煥監督の采配も当然重要となる。

 鹿島には近年ホーム4連敗中。その流れをストップし、鹿島を乗り越えない限り、タイトルロードは見えてこない。

文:totoONE編集部

■鹿島アントラーズ GKクォン・スンテがベンチ入りする可能性も

【プラス材料】
 リーグ前節の清水戦では、大岩剛監督就任後の不敗記録がストップした直後の試合だったが、2-0で勝利し、首位をキープした。

 1位、2位の直接対決となるアウェイC大阪戦では、メンバーを代えずに臨む見込みだ。土居聖真は「途中で交代されてもいいから、最初から飛ばしていく」と話し、序盤から主導権を握る考え。左親指付け根の関節脱臼で戦列を離れていたクォン・スンテがベンチ入りする可能性もある。チームの雰囲気を前向きに変えられるGKの帯同は勝ち点3奪取の後押しにもなる。

 また、日本代表に選出された昌子源と植田直通のセンターバックコンビは、日本代表の名に恥じないプレーを、と士気を高く保っている。

【マイナス材料】
 今週の序盤は夏とは思えない涼しさで、調整にも苦慮した。試合当日は30度以上に上がる夏日が予想されており、暑さへの対応が勝敗のカギを握ると見られる。

 もともと鹿嶋市近郊には別荘地帯があり、避暑地として活用する人も多い。気温がそこまで上がらないため、気温が上がる8月のチーム戦績は過去を振り返っても良くない。ただ、練習後にはアイスバスで連日体のケアを行い、試合3日前からは鹿嶋市内の気温も高くなった。選手は「暑いねー」「このなかで試合やったら死んじゃう」と笑顔交じりに言いつつも、暑さのなかでプレーするシミュレーションを行えた。

「先のことは考えずに、この試合に集中したい」と昌子源。暑さを頭に入れながら賢く、戦うことが求められる。

文:totoONE編集部

【C大阪vs鹿島プレビュー】C大阪は杉本健勇が直近7試合で計8得点と躍動…鹿島はセンターバックコンビが日本代表へ

◆26日に2位C大阪戦 鹿島、堅守武器に(茨城新聞)


セットプレーの練習に取り組む昌子(左手前)と植田(右手前)=クラブハウスグラウンド


勝利で首位固めを

明治安田J1第24節は26、27の両日、各地で9試合を行い、首位鹿島は26日、大阪市のヤンマースタジアム長居で2位C大阪と対戦する。キックオフは午後7時。鹿島は優勝の行方を左右する首位攻防戦を制し、2連覇に前進したい。通算成績は16勝1分け6敗、勝ち点49。

鹿島は前節、清水に2-0で快勝し、今季の無失点試合をリーグトップタイの10試合に伸ばした。堅守の中心を担っているのは、24日に日本代表に選出された昌子と植田のセンターバックコンビ。植田は当たりの強い守備で相手FWをつぶし、昌子が的確なカバリングでスペースを埋めるなど、互いの特長を生かした守りは隙がない。

一方、C大阪はリーグ2位の総得点46と抜群の攻撃力を誇る。特に杉本は7、8月のリーグ戦7試合で8得点と絶好調。代表にも初招集され、昌子と植田との対決に注目が集まる。昌子は「代表同士だからといって特に意識はしない」と平常心を強調。植田は「競り合では相手が誰であろうと負けない」と、杉本封じに自信を見せた。

攻撃では中央とサイドをうまく使い分ける柔軟さを見せ、相手の守備を攻略したい。気温30度前後の暑さが見込まれ、体力の消耗が激しくなるが、最前線の土居は「出し惜しみせず、倒れるまで走って勝つ」と意気込んだ。 (藤崎徹)



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