日刊鹿島アントラーズニュース

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2023年11月16日木曜日

◆鹿島・岩政監督推奨のデュエル系ボランチ・佐野海舟は遠藤航の系譜を継げるのか?/佐野海舟(鹿島アントラーズ)【新しい景色へ導く期待の選手/vol.26】(超WORLDサッカー!)



佐野海舟


11月16日のミャンマー戦(吹田)から2026年北中米ワールドカップ(W杯)への長い戦いが始まる日本代表。2次予選はミャンマー、シリア、北朝鮮と同組で、全ての相手が日本よりは格下だが、何が起きるか分からない。

特に初戦はこれまでもすんなり勝ったことはほとんどないだけに、16日のゲームはより慎重に入る必要がある。

しかしながら、今回の代表は選手の負傷離脱が相次いでいる。13日の活動前に前田大然、古橋亨梧(ともにセルティック)、川辺駿(スタンダール・リエージュ)、伊藤敦樹(浦和)が辞退。合宿開始後も三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)がホテルで静養、冨安健洋(アーセナル)が別調整といった具合で、2日前の時点でもフルメニューをこなせたのはフィールド9人+GK3人だけ。コンディション的に相当厳しいと言わざるを得ない。

こうした中、追加招集された面々が気を吐いている。その1人がボランチの22歳の佐野海舟だ。

岡山県出身で米子北高校から2019年に町田ゼルビア入りした彼はJ2で4シーズン活躍。2022年J2では1試合平均のボール奪取数20回というリーグトップの数字を記録したという。その能力を買われ、今季から鹿島アントラーズにステップアップ。シーズン開幕から中盤を力強く支えてきた。

ボール奪取力とデュエルの強さは特筆すべきものがあり、状況によっては右サイドバック(SB)もこなせるマルチ能力を備えている。そんな佐野を岩政大樹監督は「日本代表に入れる才能」と高く評価。メディアにもそう言い続けてきた。それが実際に叶ったことで、指揮官も心から喜んでいるだろう。

「(岩政監督から)期待されているというのは嬉しいことですけど、自分としてはどこに行ってもやることは変わらない。チームの延長線上で代表に呼ばれたと思っています」

「自分はどちらかと言えば守備的な選手なので、ボールを奪うだったり、そこから攻撃につなげるプレーは意識してやってきました。そのうえで、中盤を剥がすドリブルも意識的に取り組んでいます」

「代表に入れるチャンスはそう多くないと思いますし、自分でつかみ取らないといけないと思っているので、自分の特徴をしっかり出してやることが大事かなと思います」

佐野は13日の初練習後、静かにこう語った。その言葉通り、まずは自分から代表定着をつかみ取らないといけない。川辺、伊藤敦が不在で、守田英正(スポルティングCP)も内転筋に不安を抱えている今、ボランチの手薄感は否めない。おそらくミャンマー戦は遠藤航(リバプール)と田中碧(デュッセルドルフ)がスタメンに名を連ねるだろうが、状況によっては佐野に出番が巡ってくるかもしれない。千載一遇の好機を逃す手はないのだ。

森保一監督はおそらく佐野を「遠藤の後継者候補」と位置づけているのではないか。湘南ベルマーレ、浦和レッズ時代の遠藤も最終ラインとボランチを掛け持ちし、時には右SBもやっていた。ボランチとして才能を大きく開花させたのは2018年ロシアW杯の後、欧州挑戦に踏み切ってからだ。特に2019年夏にシュツットガルトへ赴いてからの変貌ぶりは凄まじいものがあった。

高いレベルに身を投じることで大きな飛躍を遂げる選手は少なくない。佐野も鹿島で存在感を高めたが、今回の代表でさらに成長曲線を引き上げられる可能性もある。代表初招集を新たな活力にしなければならないのだ。

3つ下の弟・航大(NECナイメンヘン)が今年4月のU-20W杯(アルゼンチン)で異彩を放ち、欧州移籍を勝ち取ったことも、大きな刺激になっているに違いない。航大は「兄とはよく連絡を取っているし、いい刺激になっています」と話したことがあったが、海舟の方も弟に負けられないという気持ちが強いはず。そして「今は2人ともコツコツやるだけ。将来的には揃って代表に選ばれたい」と意欲を示している。大きな野望を現実にさせるべく、自慢のボール奪取力をいかんなく発揮することが先決だ。

20代まで国際経験がほとんどない選手でも代表の中核になれるというのことを、先輩の伊東純也(スタッド・ランス)や古橋が示している。だからこそ、佐野海舟にもできないことはない。タフな寄せや球際の激しさという武器を磨き続け、いずれは遠藤航の系譜を継ぐ男になれるように、彼には高い意識を持って、11月シリーズでベストを尽くしてほしいものである。

【文・元川悦子】
長野県松本市生まれ。千葉大学卒業後、夕刊紙記者などを経て、94年からフリーのサッカーライターとなる。Jリーグ、日本代表、海外まで幅広くフォローし、日本代表は特に精力的な取材を行い、アウェイでもほぼ毎試合足を運んでいる。積極的な選手とのコミュニケーションを活かして、選手の生の声を伝える。




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◆【日本代表】町田浩樹「コミュニケーションは問題ないかな」冨安、谷口との連携に自信(ニッカン)



町田浩樹


サッカー日本代表(FIFAランキング18位)が26年W杯を目指す戦いがスタートする。パナスタ(大阪)でのアジア2次予選の初戦でミャンマー(同158位)を翌日に控えた15日、試合会場で練習を行った。

DF町田浩樹(26=サンジロワーズ)は「アジアの戦いは難しい。ひと筋縄ではいかない」と気を引き締めた。

9月、10月シリーズで3試合に出場した。冨安、谷口とのコンビを組んでおり「コミュニケーションは問題ないかな。(3試合が)自分としては大きい」と自信を深めている。

アジア予選では相手が自陣に引いて守備を重視することが予想される。町田は「ボールを奪われた後に即時奪回できるように。バランスとか、後ろからの指示、距離感だったりは大切にしたい」と口にした。





◆【日本代表】町田浩樹「コミュニケーションは問題ないかな」冨安、谷口との連携に自信(ニッカン)

◆「めちゃくちゃ良い先輩」上田綺世が後輩に施した漢気あふれる行動が「素敵すぎる!!」と大絶賛! 日本代表の練習中の光景に「思わず声が出る素晴らしい写真」の声(サッカー批評)



佐野海舟,上田綺世


 11月16日、サッカー日本代表は北中米ワールドカップ出場のためのアジア2次予選の初戦に挑む。パナソニックスタジアム吹田を舞台に、ミャンマーと対戦する。

 その前日、このスタジアムで森保ジャパンが練習を行った。メディアに公開されたのは冒頭15分のみだったが、その中で見せた上田綺世の漢気あふれる行動が大絶賛されている。

 今回、日本代表は試合を前にして複数の選手交代が行われた。急遽招集されたメンバーもいるのだが、その中の一人が鹿島アントラーズの佐野海舟だ。佐野は14日の練習後に報道陣の取材に応じると、初めて呼ばれた代表の中で「コミュニケーションはあまり得意ではない」と答え、実際の練習中も控えめな姿を見せていた。

 15日の練習でもそれは変わらず、練習前にそれぞれの選手がベンチ前で談笑などをする場面で、佐野は一人で準備を進めていた。そしていざ練習が始まり、フィールドプレイヤー全員でランニングを始めたときのことだ。

 上田綺世がそんな佐野の肩に腕を回し、そのままランニング。何か話しかけたようで、佐野は一気に笑顔になった。そのまま上田は佐野の横を走る。菅原由勢も混ぜて、3人で会話しながらランニングをした。

 その後、2人1組でストレッチをする際にも、上田は佐野とコンビを組む。上田は14日から合流していたが、合流が速かった佐野とはメニューが異なっており、2人が一緒に全体練習をするのはこれが初めてだった。

 上田と佐野の共通点は、鹿島アントラーズである。現在25歳の上田は2019年に法政大学のサッカー部を退部して鹿島入り。常勝軍団で得点を量産し、2022年7月にベルギーリーグに移籍し、今季からはオランダのフェイエノールトでプレーしている。

 一方の佐野は現在22歳で、2019年にJ2町田入り。鹿島には今季から所属しており、初めてのJ1ながら存在感を放っている。

 そんな2人は鹿島というつながりはあるが、在籍期間が重なったことはない。それでも、上田は自身の古巣クラブの後輩に目をかけたのである。

 その様子を本誌の取材者がエックス(旧ツイッター)で紹介したところ、大絶賛のコメントが多く寄せられた。

「鳥肌が、、素敵すぎる!!」
「最高の光景」
「は?????綺世優しすぎだろ最高かよ」
「綺世めちゃくちゃ良い先輩じゃないか〜!」
「思わず声が出る素晴らしい写真」
「涙腺が崩壊する」
「心配してたけど、鹿サポにとっては最高の展開になってました」

 16日のミャンマー戦の出場選手はまだ分からないものの、2人が同時出場する場面はあるのか。すでにコミュニケーションを取った2人が仮に共闘するとすれば、鹿島サポーターにとってはさらに胸を打つものとはるはずだ。

上田と佐野は在籍期間が重なったことはないが、鹿島の絆を見せた。






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◆森保ジャパン新顔・佐野海舟とは何者か? J屈指のボール奪取力で初招集…いきなり“救世主”の可能性も【コラム】(FOOTBALLZONE)



佐野海舟


鹿島監督も代表入りを推薦、怪我人続出の森保ジャパンの危機を救うか


 第2次森保ジャパンにとって、今が最大の危機かもしれない。前回の招集メンバーから板倉滉(ボルシアMG)、中村敬斗(スタッド・ランス)、旗手怜央(セルティック)が外れることは確定だったが、26人のメンバー発表後に前田大然、古橋亨梧(同じくセルティック)川辺駿(スタンダール・リエージュ)、そして先日のヴィッセル神戸戦で負傷交代した伊藤敦樹(浦和レッズ)の参加辞退がリリースされた。

 しかも、中盤の主力でもある守田英正(スポルティング)が直前の試合で、負傷により途中交代を強いられており、試合に出られるか不透明な状況にある。遠藤航(リバプール)と田中碧(デュッセルドルフ)がいるが、最も消耗が激しいとも言われるボランチで2人が欠場、さらに守田まで厳しいとなれば、本当に緊急事態になる。そうした状況で、パリ五輪世代の細谷真大(柏レイソル)とともに追加招集された佐野海舟(鹿島アントラーズ)が森保ジャパンの救世主になるかもしれない。

「ボールを奪う部分が一番だと思っています」

 代表で一番出したいプレーについて、こう言い切る佐野。“名は体を表す”と言われるが、維新の志士にちなんだ名前の海舟と“ボール回収”をかけて、スポーツチャンネル「DAZN」の中継でも“佐野海舟がボールを回収”と実況されることがある。周りのプレスに連動して前向きに奪うプレーも得意だが、カウンターのピンチになりかけたところで、相手を止めるどころか、一発でボールをハントして、自分たちの攻撃につなげるプレーは妙技というほかない。

 佐野は岡山県の出身で、高校時代は米子北で3度の全国高校サッカー選手権に出場した経験を持つが、これまでアンダーカテゴリーの代表に選ばれたことはなかった。しかも、2000年12月生まれ。今年3月に招集されたDF藤井陽也(名古屋グランパス)と同じく、東京五輪世代の最も歳下で、1か月遅く生まれていればパリ五輪世代という“超谷間”であることも、これまで日の丸に縁のなかった境遇に影響したかもしれない。

 それでもFC町田ゼルビアでプロ選手の地盤を築き、J1の鹿島にステップアップした佐野のポテンシャルについて、元日本代表DFでもある岩政大樹監督は「年内には代表を目指していこうという話をしています。それだけの選手だと思っています」と主張しており、その後も代表入りを推薦するコメントを発していた。ボールを奪うことにかけては、町田時代からJ2でナンバーワンだったが、鹿島ではボールを動かす、運ぶ、剥がすといった攻撃のスキルが加わり、ボランチとしてのトータル能力が高くなってきている。


疲労性の腰痛とともに、オーバートレーニング症候群も克服してピッチへ帰還


 佐野のプレーを“デュエル王”の異名で知られる遠藤を重ねる声もよく見るが、「自分がサッカーを始めた理由もやっぱりワールドカップを観てだったり、日本代表というのがあった」という佐野自身も、特に日本代表の誰かを参考にしているということはなく「全体を観る感じ」だったという。ただ、これまで佐野が憧れであり、参考にしていると語っていた選手がいる。フランス代表MFエンゴロ・カンテ(アル・イテハド)だ。

 ひと際小柄なMFは抜群の機動力と鋭い読みでドリブラーからボールを奪い取り、縦パスをカットし、素早いパスで攻撃の起点になる。派手さはないが、ボールを奪う絶対的な能力、そして派手さはないが、守備的MFの枠に収まらないプレーの幅広さはまさしく佐野の理想像と言うべきもの。遠藤にも通じるが、また少し違う色で、チームの矢印を前に向けていくポテンシャルを佐野は備えている。

 欧州ではプレーの役割を背番号で表すことが多い。中盤でもより攻撃的な役割が8番、守備的な役割が6番となるが、佐野は8と6の中間的な存在であり、森保ジャパンで言えば守田、遠藤、田中など、誰と組んでもスムーズにフィットできるはず。現時点でネックになるのは連係面や国際経験だろう。ポジショニングに関しては鹿島のそれを応用できるはずだが、状況に応じた連動やサポートは練習と試合を重ねて行くしかない。しかも、いきなりの公式戦ということで、初戦の相手がミャンマーと言っても簡単ではないし、ましてアウェー扱い(会場はサウジアラビアのジッダ)のシリア戦となれば、うまく行かないことのほうが多いかもしれない。

「コミュニケーションを取るのは得意なほうではないですけど、頑張っていきたいと思います」

 そう語る佐野は確かに、口数が多いタイプではない。しかし、内に秘める強さというのは町田でも、鹿島でも、苦しい時間帯などのプレーで示してきている。そしてアンダーカテゴリーの代表経験がないことも含めて、今回の活動の期間だけでも“海外組”などから大きな刺激を受けて、成長を見せるのではないか。

 昨シーズンの後半戦、佐野は疲労性の腰痛によって長期離脱したが、実はオーバートレーニング症候群も患っていたことをのちに告白している。町田が鹿島移籍をリリースした時に、佐野は公式サイトを通じて「このことを公表するかはとても迷いましたが、公表しようと思った理由は、たくさんの人たちのおかげで、自分は戻ってくることができたからです」とコメントした。

 そうした困難を乗り越えて、日本代表まで駆け上がってきたMFが驚異のボール回収力で森保ジャパンの危機を救うと同時に、世界への足がかりを掴むか。期待して見守りたい。






◆森保ジャパン新顔・佐野海舟とは何者か? J屈指のボール奪取力で初招集…いきなり“救世主”の可能性も【コラム】(FOOTBALLZONE)





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