日刊鹿島アントラーズニュース

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2023年11月18日土曜日

◆【日本代表】奪って配って狙った佐野海舟、代表デビュー戦で持ち味示す「気持ちは高まりました」(サッカーマガジン)



佐野海舟


日本代表は16日、北中米ワールドカップ、アジア2次予選のミャンマー戦に臨み、5−0で快勝した。その試合の後半からピッチに立ったのが、伊藤敦樹の負傷により追加招集された佐野海舟だ。チームメイト、指揮官が評価する堂々たるプレーを見せた。


彼の良さを随所に見せてくれた(森保監督)


 前半を3−0として迎えた後半、佐野は鎌田大地に代わってスタートからピッチに立ち、田中碧と2ボランチを組んだ。

 すぐにボールに触り、開始1分と経たぬうちに、ミャンマーのパスをカット。そして48分には相手がカウンターに出る瞬間にボランチのウェリン・アウンに体を寄せてボールを奪い取ってみせた。

 その直後には、左サイドの相馬勇紀のクロスが相手DFにクリアされて、こぼれてきたところを右足のボレーでとらえ、シュートを放つ。GKの正面を突いたが、スタンドがどよめく、鋭いシュートだった。

「(森保監督には)楽しんでやるようにというのと、多くボールを触ってと言われていました。まあ、できたかなと思います」(佐野)

 後半、日本は2点を追加。結果、5−0で大勝した。佐野は周囲の選手たちのサポートを受けてスムーズに試合に入り、実に堂々たるプレーを披露した。

 67分に上田綺世に代わって入った守田英正がアンカーを務めると、佐野はポジションを1列上げてインサイドハーフでプレーした。ともに中盤を構成した守田の佐野評はこうだ。

「何でもできるなというのは思いますし、なんか容姿も自分に似ているかなと(笑)。そこはちょっと嫌なんですけど(笑)。まあ、あんまり彼は喋らないので、職人っぽく黙ってやるみたいなタイプなんじゃないかなと。すごくいいというか、今日は良かったと思います」

 そして森保監督は佐野のプレーをこう評価した。

「彼の良さを随所に出してくれたと思います。相手のボールを刈り取る力、そして連続で守備をしてボールを奪う、味方にボールを渡せるという、守備の部分で彼の能力を発揮してくれた。それにプラスして、攻撃の部分でも起点として守から攻へのつなぎ役になるという、普段、鹿島で見せているプレーを代表でもしっかり見せてくれた。攻撃の力もある選手だと思っていますが、パスのクオリティー、攻撃の関わりというのは、戦術的にこのチームにまだ馴染んでいないとは思いますが、個人のレベルアップという部分でも守備もさらに磨いてもらいながら、攻撃の部分ではもっと上げてもらって、今日の経験がさらにいい選手になることにつながっていけば、私自身も指導者としてうれしいこと」

 佐野自身も、今回の試合は代表でプレーすることに対する思いを強くする経験になったという。

「(代表定着への意欲を問われて)そういう気持ちは高まりましたし、本当にこうやって国を背負って戦えるのはすごいことだと思います。責任やプレッシャーはありますけど、その中でもっと、どんどんやっていきたい」

 ついに辿り着いた日本代表。アンダーカテゴリーでは縁の無かった場所に立った佐野は、最後にこう言った。

「(アンダーで)選ばれるにこしたことはないが、自分みたいに選ばれなくてもこういうふうにA代表に呼ばれてプレーできると証明できたと思うし、もっとやっていけるようにアピールしていきたい」

 2023年11月16日、日本代表に近い存在と言われ続けてきた男が、大きな大きな一歩を踏み出した。






◆【日本代表】奪って配って狙った佐野海舟、代表デビュー戦で持ち味示す「気持ちは高まりました」(サッカーマガジン)





◆「あまり彼はしゃべらない」佐野海舟、堂々の代表デビューの裏にあった“鹿島ファミリーの絆”「優しく話しかけてくれた」(サッカーダイジェスト)



佐野海舟


「緊張感することもなく、うまく入れた」


 堂々デビューの裏には、“鹿島ファミリー”の絆があった。

 11月16日、森保ジャパンがミャンマーを5-0で粉砕した北中米ワールドカップ・アジア2次予選の初戦で、初キャップを刻んだのが鹿島アントラーズのMF佐野海舟だ。

「多くボールを触って馴染もうと意識した。課題はありますけど、まずは良かったかなと思います」という言葉通り、入ってすぐに「自分の武器」というボール奪取を披露。ミドルシュートやボックス内に入り込む動き、迫力ある持ち上がりで攻撃面でもインパクトを残した。

「あんまり彼はしゃべらない」という守田英正の言葉よろしく、コミュニケーションが得意なほうではない。「これまで絡んだ選手はいない」という状況のなか、気遣ってくれたのは元鹿島の選手たちだった。

「アヤセ君(上田綺世)やマチ君(町田浩樹)が鹿島出身なんで、優しく話しかけてくれた。すごく助かりました。これから頑張って馴染んでいければ」

 今季からFC町田ゼルビアから鹿島に加入した佐野は、現在はそれぞれフェイエノールトとユニオン・サン=ジロワーズでプレーする2人と、一緒にプレーしたわけではない。それでも、鹿島の後輩を気遣ってくれたのだ。

「緊張感することもなく、うまく入れた。チャレンジする気持ちを常に持ってやってたんで、ミスはありましたけど、今後に繋がるかな」

 後半頭からピッチに立った時、前方には上田、後方には町田がいた。心強い先輩たちの助けを借りながら、現・鹿島の柴崎岳がかつて日本代表で背負った「7番」をつけ、22歳が躍動した。

取材・文●江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)




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◆米子北高校出身 佐野海舟選手 サッカーワールドカップ・アジア2次予選の初戦に出場 日本代表のデビュー戦を勝利で飾る 鳥取県(日本海テレビ)



佐野海舟


11月16日夜、サッカーワールドカップ・アジア2次予選の初戦でミャンマー代表と対戦した日本代表。代表に初選出された米子北高校出身の佐野海舟選手も出場しました。

現在J1・鹿島アントラーズに所属する鳥取県米子市の米子北高校出身佐野海舟選手。サッカーワールドカップ出場を目指すアジア2次予選のメンバーに選ばれました。

11月16日夜、日本代表はミャンマー代表と対戦。佐野選手は前半を3-0と日本がリードして迎えた後半から出場。後半開始直後、ボールに食らいつき、ミャンマーのパスをカット。さらに相馬選手のクロスが相手DFにクリアされてこぼれてきたところを右足でとらえ、シュート。惜しくもゴールキーパーに阻まれましたが、その勢いのあるシュートにスタンドからはどよめきが起こりました。試合は日本は2点を追加し5-0で勝利。

佐野海舟選手
「自分の特徴は守備。ボールを奪う部分なのでそこは絶対負けないことだったり、チームを勢いづけるようなボール奪取だったり、そこからの攻撃の展開というのは意識してやりました」

代表デビューを飾った佐野選手について森保一監督はー。

サッカー日本代表 森保一監督
「彼の良さは随所に出してくれたかなと思っています。相手のボールを狩り取る力、そして連続で守備をしてボールを奪う、味方にボールを奪わせるという守備の部分の彼の能力は発揮してくれたかなと思っています」

サッカー日本代表は11月21日にシリアと対戦する予定で、佐野選手の更なる活躍が期待されます。





◆米子北高校出身 佐野海舟選手 サッカーワールドカップ・アジア2次予選の初戦に出場 日本代表のデビュー戦を勝利で飾る 鳥取県(日本海テレビ)

◆上田綺世の「図抜けた才」とは? 「積み重ねた4年間」とサッカー日本代表で見せる成長【コラム】(フットボールチャンネル)



上田綺世


 それでも開始早々の4分に谷口の縦パスを堂安がヒールで流し、鎌田がペナルティエリア(PA)内に力強く侵入するなど、相手の背後やギャップを突こうというアクションを積極的に行い、攻略の糸口を探り続けた。

「相手に引かれてボールを持てる分、あまりリスクを冒さずに仕掛けないでボールをずっと握っちゃって、気が付けば45分経ってるみたいな展開が一番ストレスが溜まる」と堂安も前日にコメントしていたが、その悪循環を打破するには、早い時間帯の先制点が是が非でも必要だった。

 それを奪ったのが、エースFW候補筆頭の上田。11分、PA左外の位置から南野が浮き球のパスを送った瞬間、背番号9は背後に流れながらヘディングでボールを流し込み、ついにゴールをこじ開けた。

「スペースがない中でも背後の動きでわずかなスペースを作る。自分が受けるのもそうだけど、それを継続的にやる意識を持っていた。真ん中でいい形でボールをもらえましたし、(南野の)ボールがよかった」と彼はチームを楽にさせた一撃を振り返った。

 上田のヘディングの滞空時間の長さや高さというのは、11月7日のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)・ラツィオ戦終了間際の決定機を見ても分かる通り、世界トップクラスと言っても過言ではない。

 鹿島アントラーズのレジェンド・柳沢敦も「スピード感やパワフルさ、ボールを受けてすぐにゴールに向かえる体の向きという点で、綺世は本当に頭抜けている。(小笠原)満男も『自分が見てきた中で一番ヘディングのうまいFWだ』と絶賛していました」と語ったほどで、ミャンマー相手には十分すぎる迫力があった。


サッカー日本代表のエースへ


「個の力で違いを作る」という仕事を確実に遂行した上田はさらにゴールを重ねる。前半終了間際のクイックリスタートから堂安のスルーパスに反応して相手の背後に抜け出し右足を振り抜いた2点目。南野のラストパスに合わせてDF2枚の間に侵入して右足アウトに瞬間的に持ち替えて決めた50分の3点目と、多彩な得点パターンは見る者を大いに魅了した。日本は最終的に5-0で勝利したが、上田の得点能力の高さが光ったゲームだったのは紛れもない事実である。

「格下のミャンマー戦でハットトリックをしたところで頭抜けた点取り屋になれるわけではない」といったネガティブな意見も聞こえてくるかもしれないが、公式戦のハットトリックはやはり意味が違う。2019年のコパ・アメリカ(南米選手権)、同年のEAFF E-1サッカー選手権、2022年のカタールW杯・コスタリカ代表戦と何度か重圧のかかる舞台に立ちながら、ゴールという仕事のできなかった上田にしてみれば、大きな一歩に他ならないだろう。

 代表50ゴールの岡崎慎司や25ゴールの大迫勇也ら先輩FWたちもアジアの格下相手に固め取りし、通算得点数を引き上げた。上田の所属先のライバル、サンティアゴ・ヒメネスも今季は格下相手に凄まじいゴールラッシュを示し、存在感を一気に高めている。FWにとってゴールという結果がどれだけ重要かというのは、上田自身が痛感しているはずだ。

 この日のハットトリックで彼も代表通算5得点と数字を伸ばし、日本の得点源に名乗りを挙げた。まだまだ先人たちのレベルには遠く及ばないが、確固たるFWの出現を待ち望んでいる森保監督にとっても朗報と言えそうだ。


目覚ましい成長の証


「4年前は点を取れずに苦しんだ? 今は環境も違うし、成長している自負もある。当時から積み重ねた4年間があると思っています」と本人も神妙な面持ちでコメントした。

 過去の中山雅史や前田遼一らを見ても分かる通り、FWというのはそもそも完成までに時間がかかる選手が多い。上田も法政大学時代から得点感覚には定評があったが、好不調の波が大きかった。昨夏のベルギー移籍、今夏のフェイエノールトへのステップアップを経て、ボールを収めて起点を作る仕事にも精力的にトライ。プレーの幅を広げている今は彼にとって一番成長できる時期なのだろう。2023年に入ってから代表5ゴールという実績、前線での存在感が目覚ましい前進の証拠ではないか。

「予選とか公式戦は勝つことが最重要。難しい試合もあると僕は思っている。今日も前半に点を取れなかったらちょっとややこしい試合になっていたかもしれない。そうならないきっかけを作れたことは僕の中では評価できると思います」と安堵感を吐露した上田。だが、これはあくまで序章に過ぎない。

 次戦・シリア戦では浅野拓磨が左サイド起用される可能性もあり、上田が2試合連続でスタメン出場することも考えられる。よりレベルの高い相手にも同様の仕事ぶりを見せられれば、指揮官のチームメートの信頼も高まるはず。ここから一気に突き抜けてほしいものである。

(取材・文:元川悦子)




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