http://www.so-net.ne.jp/antlers/games/51350ナビスコ予選 第1節 FC東京戦
立ち上がりに2失点。本山のゴールで反撃も及ばず、ナビスコカップは黒星スタート。
先週末、アウェイでの鳥栖戦で3-0と快勝を収め、リーグ戦開幕3連勝で単独首位に立った鹿島が、ヤマザキナビスコカップの初陣に臨んだ。FC東京とのアウェイゲームは、3点を先行される厳しい展開となり、反撃は本山の1点のみ。1-3で敗れ、今季初黒星を喫した。
鹿島はGKの佐藤が先発メンバーに名を連ね、今季初出場。フィールドプレーヤー10人は、リーグ戦3試合と同じメンバーだった。リーグ戦の開幕3試合を無失点で終えた鹿島だが、開始早々に先制点を献上してしまう。8分、最終ラインの背後へスルーパスを出されると、昌子のカバーと佐藤の飛び出しが間に合わず、河野に押し込まれた。さらに10分には、右サイドを河野に破られ、クロスに反応した太田に左足シュートを決められた。立て続けに2失点を喫し、0-2とリードを広げられてしまった。
今季初めて、ビハインドを負う展開を強いられた鹿島は、次第に盛り返しを見せるものの、決定機を作ることができない。28分に遠藤が思い切りよくミドルシュートを放ったが、枠の上へ外れ、36分には左CKからダヴィがヘディングシュートでゴールを狙ったが、枠を捉えることはできなかった。鹿島は2点ビハインドのまま、ハーフタイムを迎えた。
後半開始時から、鹿島は土居に代えて本山を投入し、攻撃陣のテコ入れを図る。55分には豊川に代わってカイオがピッチへ送り出された。積極的な選手交代を行った鹿島は、本山がボールを収めて攻撃のリズムを作り、少しずつ押し込み始める。67分には本山、68分にはカイオがミドルシュートを放ち、FC東京ゴールを脅かした。
しかし、次の得点を奪ったのはFC東京だった。71分、鹿島は左サイドを破られ、松田にクロスボールを上げられると、中央の三田にヘディングシュートを決められた。3点ビハインドとなった鹿島は、直後の72分、小笠原からの浮き球のスルーパスに、本山が反応。最終ラインの背後を取ると、ダイレクトで合わせてゴールネットを揺らし、1点を返した。
2点差とした鹿島は、76分に柴崎がペナルティーエリアの中でスルーパスを受け、振り向きざまに右足を振り抜いたが、シュートはGK正面に飛んだ。さらに84分には、カイオがペナルティーエリアの手前から強烈なミドルシュートを放ったものの、GKに阻まれて得点ならず。終盤はFC東京にボールをキープされ、試合は1-3で終了。鹿島は今季初黒星を喫し、ヤマザキナビスコカップは黒星スタートとなった。
次戦は23日のJ1第4節、C大阪戦だ。今季の公式戦初黒星から中3日で試合に臨むこととなるが、気持ちを切り替えて、ホーム・カシマスタジアムで再び連勝街道を走り始めたい。
【この試合のトピックス】
・本山が今季初得点を記録した。
・佐藤が今季初出場を果たした。
・カイオが2試合連続の途中出場を果たした。
・山村が今季初めてベンチ入りした。
・FC東京戦の黒星は3試合ぶり。2年連続で、ヤマザキナビスコカップでの対戦で敗れることとなった。
監督コメント
[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ
・目を覚ませ!集中力を高め、お互いに声を掛け合い、走り、戦え。
・シンプルで効率のいいサッカーを展開することで、自分たちのリズムを作ろう!
・もっと丁寧に組み立てて、確実にチャンスを作っていこう。
FC東京:マッシモ フィッカデンティ
・中盤はしっかりスライドして対応しよう。
・後半も集中して、無失点に抑えよう。
・ディフェンスラインはしっかりできているので、3点目を取りにいこう。
[試合後]
鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ
・完全に相手の方が、やるべきことをしっかりやって勝ったということ。それは間違いない。我々は眠りながら試合に入っていた。やっと目を覚ましたと思ったら、0-2になっていた。相手が、闘争心やアグレッシブさ、コンパクトさを保つためのスピードという部分も、守備に関しても、しっかりやっていた。勝ちたいという気持ちが、相手の方が完全に上回っていた。やるべきことをしっかりやって、勝つための姿勢を相手が示した。
・(FC東京について)優秀な監督が指導していると実感した。サイドの崩し方、ワンツーをしたり、(パスの)出し手と受け手のタイミングという部分も徹底されていた。相手の方がやるべきことを、普段積み重ねてやってきている練習を表現していて、完全に上回っていた。我々は寝ていて、目を覚ましたら0-2になっていた。目を覚ましてから、「さあ、行こう」というふうになっても、0-2という状況であれば、消耗度は2倍、3倍になる。好ましくないことを自分たちでやってしまった。
・後半は、少しはやるべきことができた。選手同士のシビアな声もあり、本山選手が入って創造性が増して、チャンスを作り出せたし、得点を奪うこともできた。後半の方が少しは自分たちらしい部分が出るようになった。ただ、その中でも相手もチャンスを作っていたと思う。特にサイドからのクロスで、ターゲットマンになる特徴を持っている選手がいて、自分がどのようなプレーをすべきか整理されていて、スピードはないが高さがあって、自分たちの守備には負担になったのではないか。
・後半は攻撃陣でボールが収めることができた。本山選手やカイオ選手のところで、タメを作れるようになれば、少し活性化される。その部分では、非常に良かったと思う。ただ、前半に関しては、忘れた方が良い。記録には残るが、記憶からは抹消した方が良い前半だと思う。FC東京さんにおめでとうと言いたい。我々が前半に何もしなかったという部分ではなくて、相手がやるべきことをやったというところで、相手を称えたいと思う。
・前半はシュート1本だったと思う。これを踏まえて、負けに値する内容ではなかった、などとごまかすことはできない。相手は(先発メンバーをリーグ戦から)9人替えた。ベンチにいる選手たちは、自分の存在価値を監督やクラブに対して示したい、アピールしたいという気持ちを持っていて、それがしっかりと姿勢として現れていた。うちが選手を替えなかったのは、若い選手を入れてチーム作りをしている段階で、このメンバーで、もっと試合数をこなすことで、コンビネーションなど、一緒にプレーすることでいろいろなことが成熟すると思っていた。ただ、サッカーは、思っていた通りにはいかない、計画通りにいかない日もある。
FC東京:マッシモ フィッカデンティ
前半、しっかりとアグレッシブに行こうということを言っていた。選手たちはしっかりとやりたいことをやっていたと思う。1ゴール目を奪った後も、すぐに2ゴール目を奪おうとする姿勢があって、実際にゴールを奪うことができた。後半に関しても、しっかりとやるべきことはできたと思うし、一番重要だったのは、このような強い相手に対して、自分たちがやろうとしているサッカーをしっかりできたということが、何より大きな収穫だったと思う
選手コメント
[試合後]
【本山 雅志】
3点目が入る前に1点を取れば、結果も変わっていたと思う。(ゴールは)満男が良く見ていた。あそこにボールを落とすのは、満男の技術。満男のゴールみたいなもの。コンディションも良く、点を取れた事は良かったけど、勝たせるために入ったのに残念。
【カイオ】
試合の雰囲気には慣れた。練習とは全然違って、集中力も違う。シュートもいい感じて打てたので決めたかった。
【伊東 幸敏】
悔しい試合になった。セカンドボールがいつも以上に拾う事が出来なかったと思う。SBの課題で同サイドの選手に勝たない事にはチームの結果に結びつけられない。リーグ戦は良い形で出来ているので、切り替えてまた無失点でいけるように3日間を考えながらやりたい。
昌子選手、山本選手、遠藤選手のコメントはアントラーズモバイルをご覧ください。