明治安田生命J1第8節 鹿島2-1柏 ( 2021年4月7日 カシマ )
明治安田生命J1リーグは9試合が行われ、鹿島は東京五輪世代のエース候補、FW上田綺世(22)が、待望の今季リーグ戦第1号を決め、柏を2―1で下した。0―0で迎えた後半18分に、カウンターから右足で先制点を奪った。2月の開幕清水戦で負傷離脱し、3月のU―24日本代表戦は無念の招集外。はい上がってきた男が、チームの5試合ぶり勝利に貢献した。
ため込んでいた感情が一気に爆発した。0―0で迎えた後半18分だ。鹿島のFW上田がMFファン・アラーノの縦パスに斜めに切れ込むと、最後は相手GKを右にかわして右足で流し込んだ。待望の今季リーグ戦第1号は、チームを5試合ぶりの勝利へ導く先制弾。豪快なガッツポーズの後には、喜びと安どの感情が入り交じった。
「毎試合毎試合、勝利の重さは負けるたびにひしひしと感じてきた。毎試合プレッシャーもあり、簡単に勝てるわけではない」。そう振り返った上田は、今季開幕戦の清水戦でいきなりの負傷離脱。リーグ戦3試合を欠場した。チームもここまでリーグ3連敗で4戦勝ちなしの苦しいチーム状況に、人一倍の責任を感じていた
さらに、負傷の影響で3月のU―24日本代表戦は招集外。貴重なアピールのチャンスを逃したが、上田は言う。「ケガしたのは僕の実力。僕のチームはあくまで鹿島なので、鹿島で勝利に導けない、活躍できない選手は代表に行っても同じ。鹿島で継続して活躍し続けるのが大事」。自分を見つめなおし、決して下は向かなかった。
チームは先制した直後に自陣のパスミスから失点。終盤に途中出場のMF白崎の同点ゴールで勝ち越したが、まだまだ課題は多い。上田は「1点を取って追いつかれたのは、開幕戦からの反省点。ただ、そこからもう1点取れたのはこれまでと違うところ。こういう試合を継続していかないと」。待望の一発を口火に、ここから巻き返しを図る。
◆鹿島・上田 連敗3で止めた逆襲今季1号、3月アルゼンチン戦選外も五輪代表FW争い再び名乗り(スポニチ)