http://www.sanspo.com/soccer/news/20140827/jle14082705030002-n1.html 日本代表のハビエル・アギーレ新監督(55)の初陣となる9月のキリンチャレンジ杯、ウルグアイ戦(5日、札幌ド)とベネズエラ戦(9日、日産ス)に向けたメンバーが、28日に発表される。4年後のロシアW杯に向けた重要な第一歩。選出が期待される若手の1人、DF昌子源(しょうじ・げん、21)=鹿島=は26日、「求められればどこのポジションでもやりたい」と最大4つのポジションOKを宣言。同期入団のMF柴崎岳(22)とともに吉報を待つ。
自然に胸が高鳴る。新生日本代表の船出が近づき、DF昌子が日本代表への思いを口にした。
「もし選ばれたら光栄なこと。国を代表して戦えるのはうれしい」
この日は30日のFC東京戦(カシマ)に向け約1時間の調整。現在は首位・浦和に勝ち点差2の3位につけており、4カ月ぶりの奪首へムードは高まっている。
原動力となっているのがプロ4年目の昌子だ。GKも含め鹿島でただ1人、開幕からJ1、ナビスコ杯の全試合にフル出場。身体の強さやキック力に定評があり、ブラジルW杯前の4月に行われた日本代表候補合宿(千葉)にも参加。新体制発足後の代表スタッフも鹿島戦を視察に訪れた。ブラジルW杯3戦で6失点を喫し1次リーグで敗退した日本。“補強ポイント”でもある守備陣の新たな担い手として注目される。
センターバックが本職だが、代表では最大4つのポジションOKを宣言した。
「求められればどこでもやりたい。4バックならセンターバックでもサイドバックでも。アンカー(守備的な中盤の底)もできると思う。3バックも最後列なら大丈夫」
鳥取・米子北高1年でFWからDFに転向し才能が開花。アギーレ・ジャパンの4-3-3布陣の鍵であるアンカーについても「4バックなら守り方は鹿島と大きく変わらないと思うし、対応できる」と自信を見せる。
G大阪ジュニアユースから同ユースへの昇格を逃しながら、高校サッカーで活躍してプロ入りした道筋は、MF本田圭佑(28)=ACミラン=とも重なる。「4月の代表候補合宿には呼ばれたけど、まだちゃんと代表のユニホームに袖を通したわけじゃない。あれを着たらいろんな思いがわき上がると思う」。鹿島の万能DFが日本の守備を背負って立つ。 (伊藤昇)
★この日のアギーレ監督
東京・文京区のJFAハウスには姿を見せなかった。25日のスタッフ会議で9月の日本代表戦に向けた選手選考は終えており、日本協会の霜田正浩技術委員は「明日(27日)も来ないと思います」と明かした。28日のメンバー発表直前に行われる会議で微調整を加え、アギーレ・ジャパンの初陣の顔ぶれが決まる。
昌子源という男(しょうじ・げん)
★生まれなど 1992(平成4)年12月11日生まれ、21歳。神戸市出身。AB型。1メートル82、74キロ
★経歴 G大阪ジュニアユース-鳥取・米子北高-11年J1鹿島。MF柴崎岳と同期入団
★性格 鹿島では物おじしない明るい性格でムードメーカーの役割も担う。同僚MF中村も「ようしゃべる。1人でしゃべってる」
★師匠 元日本代表DF大岩剛コーチを師と仰ぎ、同氏を“まねて”真冬でも常に半袖で試合に出場する
★家族 父はS級コーチ資格を持つ力氏(50)。神戸ユース監督などを務め、現在は姫路独協大サッカー部監督。姉は現役モデルの昌子カエデ(23)。舞台などでも活躍
★出場記録 J1今季21試合1得点。同通算34試合1得点